ストーリー
どんどん増える、リナ達一行を狙う自称・勇者様、賞金稼ぎのグループ。これから乗る船の出る、
サンドリアの街に着いたら、確実に数十組が襲ってくることになるだろう。それはあまりに面倒くさい
……。
というわけで、リナ達は変装をすることに。いつもの魔道士・剣士の服装から、かわいースカートを
はいた三人姉妹に。特にガウリイが女装したララァさんは超絶美人で、街の男たちの視線を一身に
集めてしまう。そんな中に、自称勇者のボランの姿もあった。
食堂で、「母親が病気になったと聞き、里帰りする途中」と身の上話を聞かせながら、情報を集める
リナ達。港から出る船は、今一隻もないという。実は沖合にシー・ドラゴンがうろついており、船が
出せないというのだ。困った様子を見せるリナ達に、自分がいれば大丈夫、とボランが名乗り出る。
ガウリイことララァさんに一目惚れしたボランは、懸命に船が出せるよう走り回るが、当然ガウリイは
この世の終わりのようなショックを感じていた。
船に乗ってからも、ララァさんにアタックを続けるボラン。正体がバレないように、女のフリを
続けるガウリイだったが、ボランがいきなりプロポーズをしてきた辺りで我慢が限界に達する。「男
と結婚するくらいなら、シー・ドラゴンに喰われた方がマシだーー!」というガウリイの叫びを聞いて
いたかのようなタイミングで、近海を荒らし回るシー・ドラゴンが出現した!
シー・ドラゴンは、なんと美形の男が好きな、面食いの、オカマドラゴンだった。ボランは果敢にも
シー・ドラゴンに立ち向かっていくが、一発であっという間に倒されてしまう。船も壊され、
サンドリアの港に飛んで帰るリナ達だったが、シー・ドラゴンも後を追ってくる。彼らは煙幕で、街の
人たちの目くらましをし、シー・ドラゴンと対峙した。しかし、シー・ドラゴンは結構強く、なかなか
決定的な攻撃が決まらない。その時、ふとシー・ドラゴンの美意識に注目したガウリイは、シー・
ドラゴンの顔に剣を突き刺し、そこに雷撃の呪文を落として顔を黒コゲに。オカマの命とも言える顔を
傷つけられたシー・ドラゴンは、戦意喪失して逃げ出してしまった。
無事船が出せるようになり、リナ達も変装を解いて、ほっと一安心。ところが突然、積み荷の中
から、港に帰ってずっと行方不明だったボランが出てくる。麻袋の中に入っていたので、一緒に積み
込まれてしまったのだ。ガウリイを見つけ、目を輝かせるボラン。ガウリイは男だということを主張
して、強烈な『ごめんなさい』を食らわすが、ボランは「ララァさんに似てるなら、男でも構わない」
と追いかけ回す。ガウリイが本当に一安心できるのは、いったいいつの事なのやら……。
そしてその頃、ザングルスとヴルムグンは、サイラーグへのもうひとつのルート・雪山ウルル山脈
で、決して来ないリナ達を待ち伏せし続けていた。
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