マゼンダを倒したリナ達。残るは、空間をわたるしか能のないカンヅェルのみだ。これならば楽勝、と 思ったのもつかのま、空間をわたるということは、向こうが空間に隠れればこちらからは手の出しようが ない上に、いつどこから攻撃がくるかわからないということを知るのに、それほどの時間は必要と しなかった。
　セイルーンの人々が突然頭上に現れた空中庭園に驚き、マルチナのゾアメルグスターグッズにすがる ほど混乱する頃、リナ達はカンヅェルに追いつめられていた。リナの魔法が使えないのはなんとも痛い。 しかも、リナはカンヅェルの攻撃によって、空中庭園から落ちかけてしまう。カンヅェルは、ギリギリの ところで空中庭園につかまるリナに最後の誘いをかけるが、リナがそれを拒むと、そのままリナを下へと 落としてしまった。
　空高い場所にあった空中庭園から落とされて、レビテーションも使えないリナに生き残る術はない。 悲しみにくれる仲間たち。だが、そこへリナの、竜破斬を詠唱する声が響く。竜破斬が決まり、 カンヅェルは消えた。リナは、マゼンダが倒れた時に復活した魔力が戻っていないフリをして、一発 くらわせるチャンスをうかがっていたのだった。
　だが、少しの間をおいて、再びカンヅェルは姿を現す。竜破斬でも倒せないのなら、あとは神滅斬しか ない。カンヅェルの作った結界を斬った神滅斬ならば、カンヅェルの逃げ込んだ空間も斬れるはずだ。 リナは神滅斬を発動、空間ごとカンヅェルを斬り裂く。
　なんとかカンヅェルを倒して、ホッとする一同。だが、カンヅェルを倒してしまったことで、空中庭園 はセイルーンの上へと落ちてきてしまう。ゼロスの提案で、リナが増幅版の竜破斬を撃つと、空中庭園は 見事に粉々となり、セイルーンの街は救われたのだった。
　セイルーンのお家騒動は、なんとかカタがついた。しかし、魔族の狙いは結局わからないまま。まだ これからも、厄介ごとは当分続きそうだった。