ストーリー
アルテメ塔という、古い言い伝えのある塔。その言い伝えとは、昔ジョーという男が、アンという娘に
恋をし、ひたすら一緒にいたい、自分だけのものにしたいと願った結果、アンを自分の持つ人形にして
しまった、というもの。この情報をもってきたゼロスに言わせると、この人形の布地に異界黙示録
(クレアバイブル)の写本が縫いつけられており、その魔力と男の執念が共鳴したのではないか、という
こと。塔を訪れた者は人形にされてしまう、というウワサだが、調べてみる価値はある。話を立ち聞き
した宿屋のおじさんに貸してもらった「いいモノ」を持って、リナ達はアルテメ塔に向かった。
塔では、人形たちがいまだ魔力をもって動いていた。いよいよ本物っぽい。リナ達はおじさんから
借りた、着ぐるみを着込んで塔の探索を行う。その途中、言い伝えに出てきた男・ジョーが、アンの人形
を持って姿を現した。ジョーは、アンを手に入れるため、魔族と合体していたらしい。四つの関門を通り
ぬけられれば、クレアバイブルの写本を渡すという。ワナと知りつつ、クレアバイブルを手に入れるため
それに乗るリナたち。
料理バトル、ジャンケン勝負、しりとり(尻取り)バトルとバカバカしい限りの関門を突破し、その
たびに仲間を人形に変えられて、あとに残るはリナ1人。やっとジョーの前にたどり着くが、なんと
ジョーは生粋の魔族で、リナを殺すため塔の伝説を利用したにすぎなかった。クレアバイブルの話は、
まったくのウソ。リナはゼロスを恨みつつも、戦闘に入る。ジョーにエルメキア・ランスをたたきこむ
も、なぜかジョーには全く効かない。逆に、リナの方が肩に重症を負ってしまう。回復魔法も
間に合わず、いきなりピンチに陥った。
殺される、と思った瞬間、そこへ人形になっていたはずのゼロスが現れる。なんでも、昔ゼロスの
知り合いだった魔族に、人形のフリをして敵の目をあざむく、姑息な人形使いの魔族がいたという。
リナが人形のアンに目をやると、アンは本性をさらして襲いかかってきた。リナが呪文をアンに撃ち込む
と、ジョーは力なく崩れ落ちる。ジョーの方が、本物の人形だったのだ。再度攻撃しようとするアンに、
リナはドラグ・スレイブを撃ち放つ。
塔は粉々に吹っ飛び、みんな無事なのは良かったが、さんざんバカをやらされたあげく、今度もまた
得るものの全くないリナ達だった。特に着ぐるみを嫌がっていたゼルガディスの精神的ダメージは
大きく、喜ぶのはクラゲ着ぐるみを気に入ったガウリイのみ……。
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