ストーリー
リナ達は、ガウリイのとらわれている場所を探して、フィブリゾの神殿の中を走っていた。やがてその
前に、地下へと続く大きな広間を発見する。呪文を使って降りてゆくと、広間の中央に、大きな
クリスタルが。その中には、驚いたことにサイラーグの街の人々が入っていた。そして、その最下層に
いたのは――冥王フィブリゾ。このクリスタルの中の人々は、サイラーグの人たちの魂であるという。
人の魂を弄ぶフィブリゾに、一同の怒りが増す。
ガウリイはフィブリゾにとらわれており、クリスタルの中で仮死状態だという。放っておけば、
クリスタルに生体エネルギーを吸い取られ、いずれ死んでしまう。彼を助けるには、フィブリゾを
倒すしかない。
一方その頃、ゼルガディスたちはいまだ街中で、人々の包囲から逃れられないでいた。そのうちに、
殴られて地面に埋まったアメリアを見て、ゼルガディスがサイラーグの地下通路を使うことを思いつく。
呪文でトンネルを掘り、ゼルガディスたちは地下道を走った。
リナ達はフィブリゾを倒すべく、攻撃をしかけていた。だが、フィブリゾ相手に簡単な呪文など通用
するはずもない。攻めあぐねていると、シルフィールがリナに竜破斬(ドラグ・スレイブ)を撃つよう
頼んできた。リナはドラグ・スレイブを撃つが、もちろんそれでは効かない。だが、それに合わせて
シルフィールからドラグ・スレイブが放たれた。ドラグ・スレイブの二重攻撃により、フィブリゾの姿は
消える。
フィブリゾがいなくなり、これでガウリイを助けられる、と思ったのも束の間、ガウリイはいまだ
クリスタルから解放されない。フィブリゾは精神体の一部をトカゲのしっぽのように切り離すことで、
本体に影響が出るのを避けたのだ。なかなか思い通りにいかないことに業を煮やしたフィブリゾは、地下
道でまたも人々に囲まれていたゼルガディスたちを、その場にワープさせてきた。そしてフィブリゾの
手に、5つの球が現れ、それをひとつ砕くと、アメリアが絶叫をあげて絶命した。さらにシルフィール
が、ゼルガディスが、ザングルスが次々とフィブリゾに斃されてゆく。最後のマルチナが、死に際に
リナに残した、「ガウリイが好きなら、助けたいならこの世界なんて関係ない」の一言が、リナの心を
揺り動かす。
フィブリゾは、みんなの身体から離れた命を結晶化し、最後のチャンスをリナに与える。この
クリスタルを砕けば、その時こそ本当の死だ、と。フィブリゾがはじめに、ガウリイのクリスタルを
砕こうとした時、リナは重破斬(ギガ・スレイブ)を唱えた。
呪文を唱え終わり、術が完成した瞬間、フィブリゾは死者の魂を使い、リナに攻撃をしかけ、リナは
混沌の力に呑み込まれる。フィブリゾが勝利を確信し、高笑いを上げている目の前で、全身から金色の
光を発する『リナ』が現れた。『リナ』は呪文も唱えず、フィブリゾに攻撃を放ち、しかも逃げようと
したフィブリゾを引きずり出す。思わず正体を問いかけたフィブリゾに、『リナ』は答えた。「汝らは
我をこう呼ぶ。すなわち、『金色の魔王(ロード・オブ・ナイトメア)』と――」
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