ストーリー
ヴァルガーヴとの戦いで、皆とはぐれたアメリアは、魚人の島にたどりついていた。浜辺で気を失って
いたところを、魚人の娘・ライラが助けてくれたのだという。他の皆の行方はわからない、浜辺に他の人は
いなかったと言われ、落ち込むアメリアだが、体調を休めつつ、皆の無事を信じて星空に叫ぶのだった。
そのとき、物音がしてアメリアが外を見ると、ライラが一人で出かけてゆくところだった。後をつける
アメリア。ライラは浜辺で、人間の恋人と逢瀬を重ねていたのだ。しかし、二人の交際を反対する、ライラ
の父ホーナーに、二人は引き離されてしまった。正義の使徒アメリアとしては、見過ごすわけにいかない。
飛び出して、ホーナーを説得しようとするアメリアだったが、ホーナーは聞こうともしない。アメリアは
ケレルを連れてホーナーの家に戻り、正面きって説得を開始した。
やがてホーナーはその重い口を開く。彼は昔、人の娘と愛し合ったが、人と魚人の生活は噛み合わず、
やがて彼女は離れていった。その話を聞き、ライラは違う種族の間で愛を貫く難しさを知る。しかしケレル
もライラも、別れたくはない。迷う二人にホーナーは、魚人族に伝わる変身の秘宝の話を教えてくれた。
しかし秘宝を護るガーディアンを呼び出すには、美しい姫が必要となる。アメリアとライラが互いに自分
がやろうと思っていると、その前を飢えてがぴがぴになったガウリイが通り……もとい、運ばれかかった。
思うぞんぶん食べて満足したガウリイを、アメリアは一宿一飯の恩義を盾にとり、ガーディアンを呼び出す
姫役にする。果たして、ガーディアンは現れた。ガウリイが動きを止め、アメリアの呪文で気絶させて、
見事彼らはガーディアンの額にあった秘宝を手に入れた。
これを煎じて飲めば人間になる。夕暮れの浜辺で、ライラは薬を飲むが、何も変わらない。それを見て
いたホーナーは、伝承を語った。この薬は、誠に愛し合う人と魚人が口づけをかわすことで、その薬効を
発するという。口づけを交わしたとき、人は魚人に、魚人は人に姿を変えるのだと。それでは根本的解決に
ならないが、それでも二人はためらわなかった。共に薬を口にふくみ、口づけをかわすライラとケレル。
人になったライラと、魚人になったケレルは、いつまでも抱きしめあうのだった。
|