ここがポイント
フィリア断罪の話。実際にはフィリアではなく、黄金竜ですけど。フィリアの回想で、ヴァルガーブが
「お前にオレは裁けねえよ」と言ってましたが、裁かれるのはエンシェント・ドラゴンではなく、
ゴールド・ドラゴンのような気がするのですよね。まあこれは、戦後の日本教育を受けてきた日本人が
作ったアニメを、日本人が見るからそう思うのですけど。きっとア○リカの教育を受けた○メリカ人
なんて、その機微がわかる人が何人いるか。
たぶん満場一致で、今回の話、一番印象に残るのはガウリイのセリフ。「なあリナ、ひとつ聞いて
いいか?」「なによ!」「本当に悪いヤツは誰なんだ」ってところ。いつものガウリイのボケ、でも
内容は、ボケどころじゃなかった。答えは誰にも出せない。たとえ出しても、それはその人なりの答え
で、正しい答えなんて存在しない。ガウリイが何か聞くと、ボケしか来ないと思ってる人が多い分、この
質問はクロスカウンターでしたね。ボケが来ると前見て身構えてたら、シリアスに無防備な後頭部を
ひっぱたかれた気分。作画監督が宮田奈保美さんの綺麗な絵だった分、余計に来たかな。
ジブンはエルロゴスみたいなタイプはしこたま気にいりませんが、かといってじゃあ自らの世界を犠牲
にしてまで、よその世界にメイワクをかけないことが大事か、というと、それは自分がその立場じゃない
から、「大事だ」と断言できない。その点、エルロゴスと黄金竜の最長老は、そっくりですね。勝手に
ガウリイの光の剣差し出そうとしたり。その立場に立ってみないと出てこない、エゴってところ
でしょうか。なんか、ルークを思い出すなあ。
TRYの一番のポイント、世界を救うためなら手段は問わないというのが神族のやり方でいいのか、
答えの出ない重い命題が、一番わかりやすく、前に出た話が今回だったんじゃないでしょうか。
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