スレイヤーズ(PC98版)



ストーリー

 今日も今日とて、襲ってきた盗賊を返り討ちにしたリナ=インバース。すると今日の盗賊は、逃がして もらおうと、リナ達にお宝の情報を出してきた。この近くに、伝説の真竜(でんせつのしんりゅう)と いう竜がいて、その牙はとても高価な『魔法の道具(マジック・アイテム)』らしい。さっそく相棒の ガウリイと仲間を引き連れて、伝説の真竜探しに出発するリナ。
 まず行ったのは、幻のモンスターがいるという西のダンジョン。そこでは「キメラ・オブ・ザ・ イヤー」という、今年の最強キメラを決める大会のため、モンスター集めをする魔道士たちが来ていた。 しかも、誰が優勝するか賭まで行われているという。一番倍率の高い、キムという魔道士に大金を賭け、 リナ達はこっそりキムのキメラ作りに力を貸した。しかし、キムが優勝者会見で口をすべらせ、リナが 助力したことがバレてしまう。賭け金はパア。その代わり、キムの作ったキメラ、メヌークを買いたい と言ってきた主催者のラングレンに、リナは金貨300枚で、キムに内緒でメヌークを売りつける。
 その後も、伝説の真竜がいるという北の森に行っては、案内役のマリーンが実は盗賊団の女ボスで、 情報はウソだったとか、東の渓谷へ行っては、伝説の真竜ではなく伝説の老酒(らおちゅう)の間違い だったとか、しょーもないオチに振り回される一行。
 そして最後に向かうは南の鉱山。一行はここで、かつてのガウリイの知り合い、女剣士ラースに 出会う。ラースは以前、真竜退治を依頼されて、他の傭兵とチームを組んで挑んだが、逆に彼女以外の 仲間を殺されてしまったのだ。今回は、その仇をとりにやって来たらしい。
 やがてダンジョンの奥地で真竜を見つける一行だったが、なんとリナが売っ払ったキメラのメヌーク と、真竜が戦っている。急いでその場へ向かうが、時すでに遅し、真竜はメヌークに倒されて息絶え、 メヌークはどこかへ行ってしまっていた。
 真竜の牙を手に入れて、帰ろうとするリナ達の前に、メヌークを買い取ったラングレンが姿を現す。 ラングレンは真竜を倒し、牙を手に入れるためにメヌークを買ったのだという。それだけではない。 ラース達に普通のドラゴンと偽って、真竜退治をさせようとしたのも彼だったのだ。メヌークに命令 させ、リナ達を襲わせようとするラングレン。その手にある、メヌーク操作のクリスタルをリナは奪い 取るが、なんの加減かクリスタルはリナの手の中で壊れてしまった。
 メヌークは暴走。ラングレンを踏みつぶし、逃げるリナ達にダンジョンの入口で追いつく。「作った 上に勝手に売ったリナを、恨んでるんじゃないのか?」というガウリイの説の真偽はわからねど、襲って くるものは戦わなきゃいけない。なんとか全員で、メヌークを撃退。
 その晩。リナはガウリイを連れ、こっそり宿屋を出る。もしかしてラングレンは、真竜の牙を借金の 抵当にしていたかもしれないし、東の渓谷で火山を噴火させてしまった賠償を求められるかもしれない。 ましてナーガ達が、分け前をたかりに来るかもしれない。そのまま逃げ出すリナ達だったが、結局 ナーガに見つかってしまい、追ってくる連中を煙に巻き、嫌がるガウリイ引っ張って、今回も リナはとんずらするのだった。



ゲームシステム

 ダンジョンの中をさまよって、雑魚キャラを蹴散らしつつイベントを進める、典型的なRPGです。 全部で4章。すべての章で、ダンジョンの中を歩くというシステムになっています。(というか、町と ダンジョンの中以外は歩きません。町中も、1つの画面に全部の店が入ってる)
 ダンジョンの中は、階段とワープゾーンで進んでゆきます。一応マップはありますが、一度通った ところのみマップが表示されます(その階のマップを全て表示させるアイテムあり。ただし高い)。 また、自分達がどの方向へ歩いてゆけるかは、まだ通っていない道では1歩先までしか表示されません。 そしてどの方向へ進むかの指示は、”プレイヤーからの視点”ではなく、”キャラクターからの視点”で 指示することになります。つまり、リナ達が下方向を向いて進んでいる時、上(前)へ進め、と指示 します。これが「斜め右」「斜め左」とかの方向の場合、初めは何度も違う道に踏み込むことになる でしょう。
 仲間は、リナとガウリイは強制参加。さらに1人、仲間が選べます。仲間にできるのは、 ゼルガディス、アメリア、シルフィール、ナーガ、フィリオネル、レミー、ミーナ。町に戻れば、仲間の 交替はいつでも可能。あとの1人は各章ごとのオリジナルキャラクターで、4人パーティを編成します。 3人目のキャラクターが誰であるかで、イベントのセリフが微妙に違いますが、『微妙』のレベル です(つまり3人目は、イベントの筋のストーリーはしゃべりません。おまけ程度でしょうか)。
 戦闘は、パーティのキャラ全員で行いますが、コマンドを指定できるのはリナのみ。あとは自動です。 キャラのレベルは上がりません。呪文詠唱は、竜破斬(ドラグ・スレイブ)のみあるようです。ただし、 全体を通して、音声はありません。
 数カ所に「温泉」というポイントがあり、ここに入ると全キャラのHP、MPが回復します。同時に、 女性キャラの入浴シーンが見られます。どのキャラが出てくるかはランダムですが、かなり率にムラが あるようです(ジブンはラースが連続6回ぐらい出て、なかなかリナが出なかった)。3人目のキャラ にも、女性なら入浴シーンはあり。ところでこの温泉、ダンジョンの中に突然湧いてるんだけど、 やっぱり男女混浴なのかしら……。かなり苦労するけど、最初から全く3人目の仲間を連れていなければ、 北の森林でリナとガウリイが2人っきりで入浴することが可能だったり。



プレイ後の感想(レビュー)

 最初に一言。自力だけでこのゲームをクリアしようとしたら、完全に死ねます。
 何せ、ダンジョンが複雑怪奇極まりない。最初の章ぐらいはいいんですが、どんどんワープゾーンが 複雑化してくので、泣けること請け合い。ジブンは弟の改造データで、マップと敵の出ないアイテム買い まくり、さらには先にやった弟に道案内してもらいましたが、それでも半日がかり。弟は泣きながら、 ワープゾーンを飛んで先駆者になってくれたそーです。ヒドい姉ですね。
 さらに、キャラのレベルが上がらないので、どんなに戦闘をこなしても、戦闘が楽になることはない です。雑魚キャラは金を落とすためだけにいます。それでアイテムを買って、敵を倒しながらマップを 作っていって、とかなり大変。しっかし、それより何よりこのゲームの失敗はといえば、MP回復用の アイテムが存在しないことでしょう。MP使って敵を倒すリナのようなキャラは、MP切れのたびに町へ 戻るか、どこかの温泉に入るかしないと、とたんに死んでしまうハメに。ちゃんと一定期間ごとに町に 戻って、リナ達の腹を満たしてあげようという、変なところで親切設計。(イヤミ)
 このゲームに見所があるとすれば、上記の温泉と、リナの胸でしょうか。スレイヤーズ史上、ジブンの 覚えてる限りでは、一番胸のデカいリナ。最低でもEカップの胸を 持つリナが拝めます。「少年だと思った」なんて言われ続ける日々とはもうサヨウナラ、「大平原の 小さな胸」なんて言ったアイツを見返してやろう、なんて感じのリナです。ちなみにもちろん、ナーガは 人間とは思えない爆乳です。エロ本の、歩けないだろこの胸ってほどじゃないですが。
 スレイヤーズ好きであるならば、遊んでみてもいいかもしれない、でも二度やる気はたぶん起きない、 ってゲームでしょうか。当HPのゲームコンテンツに、攻略マップを作ってみましたので、これから遊ぶ 方はどうぞ参考にしてみてください。