MS01 略式ストーリー

 行方不明の娘を捜して欲しい――サミィとイーザーに持ち込まれたのは、そんな依頼だった。
 人捜しなんて、あたしたちの仕事じゃない!と怒るサミィ。だが、単純な家出だと思っていたその 事件は、惑星最大の犯罪組織が絡んだ、失踪事件だった。
 組織を調査するサミィたちの前に、組織最強の刺客が立ちはだかる。彼らは、行方不明の少女を無事 に組織の手から取り戻すことができるのか?
 チーム『モーニングスター』、最初の活躍を描いた一冊。



ここから先はネタバレ感想です。 文字を反転させてお読みください。
 サミィとイーザー。ものすごく対照的というか、凸凹コンビというか。いい二人ですよね。この 二人、同時に造られたはずなのに、一般常識や言語なんかでサミィがイーザーに教える場面が多い ために、サミィの方がお姉さんみたいに見える。こんな正反対でお互い補ってる二人だけど、二人とも こんな感じの性格に造られたのはSS03の通り。…でもかえって、そんな二人がツボかも(切腹)。
 サミィというキャラは、1巻からずっと「悩めるキャラ」なんですよね。自分の出生や、実験動物と しての運命にいつも相当な嫌気とコンプレックスを持っている。しかしイーザーやメニィは、同じ出自 にもかかわらず、少なくともそれに関してはサミィほど悩んでるようには見えない。普通こういう境遇 だったら、サミィくらい悩んでも不思議じゃないよなあ…?そこのところが、二人はまだそれほど自我 や考え方が成熟していないのか、それとも二人とももうそこを乗り越えた、ある意味サミィよりずっと 『大人』なのか、判断に迷うところです。
 そう考えると、サミィっていうのは当初から最も変化のない、悪く言えば成長のないキャラなんです が、逆によくぞここまでってほど変化が激しいのは、やっぱイーザーでしょ。MS01の中だけでも すでに成長してるし。…にしても、レストランでの注文の仕方すら、イーザーの教育係は教えなかった のか?(汗)
 SS01の前半話とのリンクが強いこの話、そちらを読んでいれば見覚えのある単語がぼろぼろ出て きます。MSとSSのキャラを同時に出すのはこの後の話で数度行っていますが、こういう方がお互い のシリーズがリンクしてる、というのを示すのに、レベルとしては上の手法かもしんないです。




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