-ETC STORY-

- un strange days -

『モラトリアム GO HOME』 水底からのぞく天井は、水面が揺れるたびにキラキラと……まるで宝石の様な輝 きでボクの心に入り込む

ゆらゆらと揺れていた体が、ふわり
浮かび上がれば、ヒグラシの声

どこからともなく香る夕餉の匂い
家が恋しくなる

GO HOME

迎えてくれる人がいた
あの頃に帰りたい

寒さによって目覚めた朝、秋の訪れなのだと勝手に思う事にした

ふと視線を上げてみれば、心なしか空が高い

久しぶりに出した長袖を持ち、川べりの土の匂いをかぐ

風の中にも、それは感じられた

四季

いつまで感じることが出来るのか……

見届けるのではなく
見続ける者になりたい

『往く者』
『スイート・スイート・ノスタルジック』 ひとかけらのチョコレートを放り込むと、口の中に、カカオの香りと共に独特の 甘さが広がった

お湯にレモンの絞り汁
そして一さじの蜂蜜を入れば

ホットレモネードのできあがり

柑橘系のすっきりとした香りと、蜂蜜の甘い香りが一緒になって鼻をくすぐる

パンの耳は、砂糖を振りかけながらフライパン
程良い堅さのフレンチトーストは、ミルクと共に

イチゴとミルクと練乳の、ストロベリーセーキはフワフワの味

作る人

それを待つ人

ホットケーキの匂いが香ばしい

心を亡くすと書いて忙しいと読む

昔の人は、この様な言葉で我々後世の者に色々な教えを残してくれた

人に夢と書いて儚いと読む

人は夢を見るが、夢は幻と消えてしまう
けれど、それは夢を見るだけだからであって、夢に向かって行動を起こせば、そ の瞬間から夢は夢でなくなる

―――目標

夢は儚さを持つが、目標は、いつか越えられると思っている

きれい事かもしれないけれど、きれい事を言えない自分にはなりたくない

二十七才秋の夜、虫の声と共に、ふと思う

『言葉』
『夜と夜明けと朝の日と』 走り続けてみたけれど、この先に、ゴールがあるかわからない

いつまで走ればたどり着くのか――それすらも知り得ない

気持ちばかりが焦る夜、それでも走り続ける自分が居た

何かに追われる様に、何かから逃げるかのように

けれども俺は気が付いた

夜がこんなにも静かで、空には星が輝くことを

そして感じた

色のない世界に、その輝きが戻る瞬間

走り続けなければ見られなかったモノ
走り続けなければ感じられない大切な事

悩んでばかりじゃ、東から登る朝日でさえも知り得ない

走り続ける事は
悪い事では無いのかも知れない

晩秋の午後に紅茶を入れていると、灰色の雲が大粒の雨を降らし始めた

あたりの景色が更に色彩を失ってゆく

それが、雨のせいなのか、それとも俺の心がそうさせたのかは判らない

一度降り出した雨は延々と続くかのような錯覚を覚える

けれど、そんな憂鬱な午後には、たっぷりミルクの紅茶を一杯

心に少し、優しい気持ちが戻る時

『雨しきり』
『何もない日』 何も予定の無い一日

雲一つない一日

携帯の電源は切ってある
もっとも、電波は届かない

そんな何もない一日
一つだけあるとしたら、それは

自分の体、一つだけ

何もない一日

自分を見つけた

朝から予定に追われる日

疲れたなんて言う暇もない一日

―――風が出てきた

僅かばかりの自分の時間

風を感じる為だけに使っても

後悔はない

『風のある日』
『変わらない場所』 自転車で30分も走ると山に出る

山と呼ぶにはおこがましい程の
小さな小さな山にでる

そこからまた30分
今度は歩きで頂上へ

そして一本の大木と再会する

町の様子が変わっても
この場所だけは変わらない

悲しいときはため息を一つ

憂鬱なときもため息を一つ

だけど

次には一つ、深呼吸

少しだけ、前に進めるおまじない

『ため息と深呼吸』
『姫』 幾千もの夜に囚われながら

君は今、何想う

麗しき眠りの姫に

そっと唇を重ねる時―――

僕は君の事を想う
凛とした空気

俺は嫌いじゃない

洗い立ての胴衣を身にまとい

道場へと足を踏み入れる瞬間

俺の心も凛とする
『凛』

- next days -

後書き
メニューページに即興で書いているモノを、一つにまとめてみました。

詩とも独り言とも判らないモノですが、自分の心の中を表現するのに、形式に拘 るのもなんだ―――と思って、自由に書いてみました。

内容は様々。

ATSがドン底にいる時に、少しでも自分の心に優しく作用する、もしくはキック を入れる言葉を書いてみたり……ま、色々です。

あまりここを発見する人はいないと思いますが、読んでいただけたら幸いです。

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