From: michael
To: cornel
Subject: Re:最後に
Date: Thu, 2 Dec 1999 14:32:45

Cornel 様

メールありがとう.

昨夜,酔っ払って部屋に戻って見ると,あなたからのメールが
入っていました.昨夜送ったレスを見るとローマ字で綴っています.
これは,私の頭が,ヤンモードに切り替わりつつあるということを
示すものです.(あなたの御ことばの中で,もっとも痛快だったのは,
例の「コウモリ野郎は大嫌い!!」ですね)(だけど,男はコウモリ
で,あなたには蝶々の自由が許される...は矛盾しませんか?)

あなたはタイラント(暴君)です.あなたがあなたのページ,つまり
あなたの王国のクィーンであることは認めざるを得ませんが,あなた
は読者に,女王様の奴隷となることまでを要求しています.

私は,少なくとも(主観的には)あなたに言い寄ったつもりはありま
せん.距離感を最初に失ったのは,あなたの方だと私は思っています.
私のメールにあなたが,最初からいら立ちを感じておられたとすれば,
「私にしては、長い方だと思います。」との御ことばに,頭を下げる
しかありませんが.

「誰かが誰かを好きになること」を「独り善がり」とは普通言いません.
「誰かが自分のことを好きだと勝手に決めている」としたら,それは
独り善がり以外のなにものでもないでしょうが,私は無論,「あなたが
私に気がある」とは微塵も思っていないし,そのようなことを仄めかし
たつもりもありません.この意味で,あなたの言う「独りよがり」の
定義自体が,恣意的なものであった可能性はあります.

あなたは,「私とあなたがくっ付いた場合」のシミュレーション
(思考実験)まで試されています.あなたの計算は本当に高速なので,
もしかしたら,そのようなシミュレーションを行ったこと自体,あなた
の記憶に残っていないかもしれませんが...

私は,退屈で,子どもじみた(初老の)男です.あなたのお相手を
勤めるような立場にないことは分かりきっています.また,あなたが
そのような人間に興味も関心も持ち得ないということも,ごく自然な,
当たり前のことでしかありません.(私は,あなたに何も要求して
いないということを理解してください.)

「自分で考え、自分で答えを出してください」と言われました.

茶道に「一期一会」ということばがあります.俳諧などもそうですが,
昔,同好の士に会うためには,長い旅をするしかありませんでした.
一度会って,一度限りの手前を交わして,再びその人と出会うことは
無いという旅です.ただ一度の出会い,それが一期一会です.

ネットの世界も,一期一会なのかなとも思います.同時に,その完全な
反転のようにも見えます.サイトを閉鎖するか,ないし移転しない限り,
少なくとも相手がアクセスしてくることを防止することはできません.
(技術的にはある程度のことまでは可能ですが...)

最後のメールの送信ボタンを押すとき,私は「さよなら」とつぶやいて
いたでしょうね.と,同時にこんなにも「簡単に」人と別れることが
できるということに,感銘しました.ホームを離れる列車を見送るように,
私は,Sent Items に残る送信済みメールを,そこに放置して,ほんの
しばらく眺め,それからそれをフォルダーに移しました.

「最後に」とタイトルされたメールによって,その前のメールに記された
文言は既に,効力を失ったと考えてよいのでしょうか?(そこには,今後
メールにおける返事はお出しできない,と明記されています.)

私は,しんいちさんのポストの冒頭にあなたと私の名前(ハンドル)が
並んでいるのを見ただけで,飛び上がって喜んでしまう程度に幼稚な
小学生的人間です.temptation(誘惑)に対する抵抗力をまったく欠落
した無防備な人間です.(私を誘惑するのに手間はいりません...)
(この意味ではあなたとまったく正反対かもしれませんね...)

私の写真をアレンジした作品に「Trouble Maker」という題名を付けた
学生がいます.ネコと暮らしていますが,ネコとの暮らしさえややこしい,
難解なものになっています.「なんでこんなんだろう?」と考えてしまい
ます.ネコ達は外に自分達の住居を持っていて,食事だけは一緒に取り
ますが,ネコが部屋にいる間はドアを閉めることができないので,私達
(ネコと私)は何時も震えながら食事しています.

(ドアを閉じるということは,彼らが室内に留まることを認めることに
なってしまうのでできない...ネコにとって,ここでの生活のルール
はかなり複雑なものかもしれないが,飲み込んで暮らしている.その代り,
私には夜中でも朝でも,要求があればドアを開けてやる義務がある.)

私はあなたに「迷惑だけは掛けたくない」と思ってきました.実際には,
またしてもトラブルを引き起こして,多大な迷惑をおかけする事態に
なっています.

しばらく前に,最初の妻からコンタクトがあり,「子ども達に会って
欲しい」という申し出がありました.私はためらい,結局この提案は
流れました.破綻寸前の私の生活に子ども達を巻き込むことはできない
というのが主な理由です.(私は,現在,ネット上で子ども達と再会し
ようと考えています.)

「樽のディオゲネス」というポストがありましたが,私は,あなたの前に
立つだけで,すでにあなたの邪魔をしているという感覚があります.私には
最初からあなたに「訳がわからないけれど,ともかく無償に謝りたい気持ち」
があります.「それを自意識過剰ってゆうんでしょ」と言われるかと思い
ますが,私の感情なので,どうしようもありません.

存在するだけで,既にあなたの「邪魔をしている」としたら,どうやって,
あなたのHPでの「絶対的なルール:あなたの邪魔をしない」を守ること
ができるでしょうか?私は少なくともメールでは「距離感を守って」いた
つもりだったのですが,あなたから見てそうでなかったとすれば,改める
ことは可能でしょうか?

私が,「あなたに何も求めていない」ということに関しては,すでに
述べました.逆に,あなたの求めておられるものが,「忠実」ではなくて,
「忠誠」であるとすれば,お応えするのは難しいかもしれません.

あなたは,「もう,いいよ」と言っています.少し,冷却期間を置くのが
よいかもしれませんね.この部屋はとても寒いので,かぐや姫のお声を聞く
だけで暖まったのですが...

衝動的にメールを書くことがあるかもしれませんが,レスは不要です.

mch. 99/12/2

----- Original Message -----
From: Cornel
To: Michael
Sent: Thursday, December 02, 1999 12:53 AM
Subject: 最後に

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