ストーリー
いよいよ、魔王シャブラニグドゥとの決戦のとき。強大な力を持つ魔王に、リナたちは懸命に攻撃を
するが、リナの黒魔法もゼルガディスの精霊魔法も、まったく効かなかった。それどころか、何倍にも
してお返しされる始末。やはり頼みの綱は光の剣しかない。リナがシャブラニグドゥの気をひいてスキを
作り、ガウリイがシャブラニグドゥに光の剣で斬りつけた。
だが、光の剣すらシャブラニグドゥには通じなかった。いよいよ打つ手のなくなるリナたち。そんな
彼らに対して、今度はシャブラニグドゥが攻撃を仕掛ける。殺さない程度に、しかし動けなくなる程度に
加減された攻撃が、ガウリイとゼルガディスを襲った。悲鳴をあげて倒れる二人。復活したばかりの
シャブラニグドゥにとって、力を溜める一番の方法は、魔族の好物である人間の怒り・哀しみ・恐怖・
絶望などの負の感情を喰らうこと。シャブラニグドゥは、リナからも負の感情を引き出すため、攻撃を
してきた。
そのとき、倒れてしまったガウリイが、リナに光の剣を投げつけてきた。唯一戦えるリナに、希望を
託したのだ。使い方がわからないリナが、とりあえず剣をかまえると、光の刃がガウリイ以上の長さで
現れる。それを見てリナは、光の剣が人の意志を刃に変えること、つまり剣が呪文を増幅してくれること
に気づいた。実はリナには、とっておきの呪文がある。だが、それを使ってもまだ足りないように思え、
リナは躊躇する。するとそのとき、半分混乱しているのであろうゼルガディスが、レゾに向かって
叫んだ。あんたが見たがっていたこの世界を壊すのか、と。その叫びに、シャブラニグドゥの動きが
止まる。リナはシャブラニグドゥの中に、まだ消えていないレゾの意識を見つけた。
勝機を見出し、リナは呪文を唱える。シャブラニグドゥより高位の魔王、金色の魔王(ロード・オブ・
ナイトメア)の呪文、重破斬(ギガ・スレイブ)。リナの力を限界まで使った、ものすごく危険度の高い
術。リナは重破斬の力を光の剣にのせ、シャブラニグドゥの中のレゾに呼びかけた。このまま魔王に
喰らわれるか、あるいは自らの仇をとるか。レゾが後者を選び、シャブラニグドゥの力を押さえつけて
くれた時、リナの重破斬が炸裂。シャブラニグドゥは、笑いながら滅びていった。
すべてが終わり、シャブラニグドゥは滅びた。三人とも、無傷とは言わないが後に残るほどの傷も
ない。魔力を使いすぎたリナの髪が一時的に銀色に染まったぐらいで、世界に平和が戻ってきた。
そして、彼らはアトラス・シティに到着する。光の剣をいつか欲しいと狙うリナは、これからずっと
ガウリイの追っかけをすることに決定。ゼルガディスは、大きな街に入るのはヤバいというのでここで
お別れ。リナとガウリイの旅は、まだまだ続くのであった。
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