ストーリー
今日もひたすらサイラーグへ向かう、お尋ね者のリナたち。町へ立ち寄れず、また腹を空かせていた。
そんなとき、漂ってくるいいにおい。においの元にはおいしそうなシチューがあり、リナたちは喜んで
それを食した。だがそれは、劇団ラスバーグの人々の食事だった。
劇団の人々の厚意で、さらに食事をいただける三人。とはいえ、世の中はそんなに甘くない。三人は、
人員の足りない劇団で、役者として働くことになってしまった。この劇団はモスキータの町で開かれる
演劇コンクールに出るため、旅をしている途中だったのだ。初めは戸惑うリナだが、考えてみれば劇団に
紛れていれば賞金稼ぎたちに目立ちにくくなる。渡りに船、とばかり好都合を喜ぶリナたち。しかし、
劇の内容とは「極悪魔人リナ=インバースの最期」。悪の魔人リナ=インバースを、正義の勇者が倒すと
いった芝居だった。とたんにやる気をなくすリナ。
逆に正義の勇者と聞いてやる気マンマンのアメリアは、なんといきなり主役である正義の勇者に
大抜擢。一方リナとガウリイは、ドラゴンの着ぐるみを着てドラゴン役。しかも座長のラスバーグは芝居
に厳しく、注文がうるさく、特殊効果で死ぬかと思うようなこともする。リナがストレスで目の下に
クマをつくり、ガウリイがドラゴンの着ぐるみに愛着を持ち、アメリアが天職を感じ始めた頃、一行は
モスキータの町に到着した。
そして始まるコンクール。芝居は順調に進むかと思われたが、そのとき謎の一団が舞台に乱入して
きた。彼らは真剣を使ってドラゴン(リナとガウリイ)を攻撃。しかも舞台袖では、ラスバーグを初めと
するスタッフが捕らえられていた。暴れたラスバーグの手が仕掛けのヒモを引っ張り、リナたちは奈落の
中へと落ちる。そこで舞台裏の状態を知り、現状を把握するリナたち。だが、騒げば警備兵がやって
来る。リナは、お芝居を続け、芝居として戦闘することを思いついた。
舞台の上では、アメリアが追いつめられていた。敵がアメリアを攻撃しようとしたとき、リナと
ガウリイが奈落から登場、その際の呪文の余波で敵のつけていた仮面が割れる。それはザングルス
だった。
リナは「魔王ザングルスと戦う聖戦士3人」というスタイルで、芝居に見せかけた戦闘を始める。
本物の魔法と大勢の敵に、観客は酔いしれる。ヴルムグンも参戦し、舞台(戦場)はクライマックスへ。
ヴルムグンがリナの魔法に倒れたことをきっかけとして、ザングルスたちは退却。そして、芝居は大成功
のうちに、幕を下ろすのだった。
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