リナと無敵のご一行 内ドラマ



ストーリー

 船が沈んで、漂流中のリナ、ガウリイ、ゼルガディス。ガウリイとゼルが頑張って救命ボートのオール をこいでいると、やがて島を発見した。
 陸に足がつけば、次にするのは食料調達。リナが釣り糸をたれると、すぐに獲物がかかる。しかも かなりの大物。カジキかマグロか!?と興奮する一同の前に、釣り上げられたのはアメリアだった。 なんでも、船が壊れて漂っていたところ、何者かに足を引っ張られて、海に引きずりこまれたという。 今イチ信じられない話なので、海の中にまだいるであろうソイツを釣り上げてみることに。
 すると、引っかかったのは、巨大な魚に手足のついた、魚人。テトラと名乗ったその魚人が、アメリア の足を引っ張った犯人だった。話を聞くと、アメリアを連れ帰ってヨメにするつもりだったらしい。彼の 群では今、若いメスが都会に出てしまい、ヨメ不足が深刻な問題なのだ。若いメスならなんでもいい、 と言って、アメリアばかりでなくリナにもヨメになれと誘いかけるが、2人とも当然猛反発。すると テトラは、迷惑かけたお詫びにと、4人を食事に招待してくれる。
 出されたのは海草料理。最初は渋っていたが、食べてみると味つけが絶妙で、なかなかおいしい。 しかし、その味つけはテトロドトキシン(フグ毒)を使ったものだった。身体がしびれるリナ達に、 テトラは「ヨメは諦めたが、子づくりあきらめない」と、悪魔のような宣告をする。「アンタなんかと (ピ~~)はごめんよ!!」と心底嫌がるリナだが、毒はまだ彼女の自由を奪い続ける。動けないリナに 迫る、テトラの魔の手!そして、テトラから言葉が放たれる!!
 「さあ、卵をうめ」
 ……魚人の生殖方法は、メスが卵を生み、それにオスが精子をかけてしめったところに置いておくと、 50日くらいで子供が生まれる、というものだった。とーぜん、リナにもアメリアにも、卵なんぞ生める わけがない。アメリアの解毒の呪文で身体が動くようになると、あわれ(?)テトラは塩焼きの刑に 処された。
 そして彼女たちは、またボートに乗って、次の旅へ出発する。先がどこかはわからないし、道行きも 少し大変だけれど、それがリナ達の旅なのだ。



ここがポイント

 映像のない、筋道たてた音声ドラマでは初めて(しかも原作なし)とあってか、かなりスタッフの苦心 のあとがうかがえます。みんな微妙にキャラが違う。やたらアメリアにつっかかるゼルガディス。 ぶうたれたり、「殺ス」とつぶやくアメリア。純粋にボケに回るリナ。リナにグチったり、ツッコミの ためリナに本気で怒鳴る(しかも手を上げる)ガウリイ。……あれ?元と一緒なキャラいないじゃん。
 普段よりかなりブリッ子リナちゃんが多いのは、ちょっと嬉しいところ。影リナみたいなブリッ子では ない、リナなりのブリッ子。他のとこであまりない分、たまにはこんなにさぁびす♪するのも、楽しい んじゃないかなあ。魚人の料理法を、見てすぐいろいろ思いめぐらすのが可愛らしい、とか思ってしまう あたり、ジブン、リナにイカれてるんでしょーか。でも、塩焼きや刺身はできるけど、鍋ってどこに あるのさ?あと、「ひいき目のガウリナシーン」コーナー。メスなら誰でもと言ったテトラに、リナでも いいじゃないかと水を向けられた時。リナが「でもあたしは…ほら…ねえ?」と助けを求め、ガウリイが 「そりゃあそうだが…」と曖昧な返事をした後、「えっ…」ともらした一言。それってもしかして、 ガウリイに「リナはダメだぞ!」とか止めてもらいたかったんデスか?♪
 そーいや、このドラマ、ピー音多いですねえ。固有名詞消しと淫語(ってほどでもないけど)消しと 両方あるし。
 やはり一番の見所(聞き所)は、「卵をうめ。」でしょう。原作本編1巻で、大変印象深くかつ人気の あるシーンだったにもかかわらず、ネタがネタだけにアニメでは削られてしまった名セリフ。さすがに お子ちゃまも見るアニメで、「精子」なんて言葉流すわけにいかないからねえ。CDドラマならOKか (笑)ファンの期待を裏切らないってとこが、嬉しいですねえ♪
 ところで、私事の話になってしまうのですが、コナンとか読みすぎなんでしょーか。専門家でもない のに、”テトロドトキシン”と聞いて、すぐフグ毒とわかってしまう辺り、ヒトとしてどーしたもん かと。