この世の全てを記録した、と言われる、伝説の魔道書。オリジナルはひとつのみで、あとはとんでも
ない数の写本が、世の中にあふれかえっている。その中には完全に真実とかけ離れた、正真正銘のデマ
も混じっているが、中には重大な事実が書かれているものも、大変希少ではあるが存在する。そのよう
な余計な知恵を人間につけさせるわけにはいかない、と、ゼロスは命令を
受けて、その写本を焼いて回っていた。ゼルガディスは現在、己の体を元に
戻す手がかりを、この異界黙示録に求めている。
オリジナルの異界黙示録の正体は、千年前に滅んだ水竜王の知識の部分が、異世界(というか世界の
狭間)に飛ばされたもの。そのため、水竜王でも知らないような事は、いくら異界黙示録に聞いても
答えは出ない。また、異界黙示録は『知識』のみのため、誰が何をたくらんでいるか、といったよう
な、他人の思考や未来なども回答できない。