ゆっくりでも自力で歩けるわんこは、できるだけ自力で歩かせましょう。
世の中には犬用の車椅子などというものもありますが、あれは下半身麻痺など、全く治る見込みのないとき以外使わない方が良いです。自足歩行をさせないと、あっという間に筋肉が落ちて、立っていることもできなくなってしまいます。
ただし、足がおぼつかなくなっている分、いつもより転びやすくなっていますので、注意してください。
老化現象で歩けなくなるわんこは、まず何よりも先に立つことが不自由になるかと思います(歩くより立つときの方が、瞬間的に大きな力を必要とするためです)。
その場合は、人間が腰を持って立たせてやります。
自力で立つことだけができないわんこの場合、排泄のためにふんばると、同じく力が入らなくて転んでしまうことがあります。
そういうときは人間がお尻をささえてあげましょう。うまく手の汚れない場所を掴めば、難しいことではありません。
まったく自力で歩くことのできないわんこは、人間が歩かせてやります。
一例として、うちのわんこの歩かせ方は、わんこの両足(人間で言えばひざのあたり)を持ち、右、左、右、左と動かします。
わんこが自分で歩こうとしている場合は、手をあてて補助してやる程度でいいのですが、わんこが自分で歩くことすらしないときは、人間が足を握り、しっかり動かしてやりましょう。
またわんこの足に力が入らないと、歩いているときに足先が曲がってしまう(人間で言えば足首が曲がって、足の甲が地面についてしまう)ことがあります。
そういうときはうまく握っている手のスナップをきかせて、足先をけり出す形で歩かせましょう。
ただし、多少(10歩中1、2歩)ぐらい足が曲がっても、リズムよく後ろ足を歩かせてやる方が、わんこも歩きやすいようです。
これはかなりの力を要する上、腰を曲げっぱなしで歩くので、筋肉痛と腰痛に悩まされるかと思います。
この方法がベストなのですが、どうしても人間の方が耐えられないと思ったら、腰を吊り上げるキャリーバッグのようなものが市販されています。(これを使うと、自らの足で歩かないので、足の衰えが加速度的に早くなると思い、うちでは使いませんでした) |