成歩堂 龍一…黒 | |
綾里 千尋…赤 | |
神乃木 荘龍…薄橙 | |
御剣 怜侍…茶 | |
裁判官…黄 | |
無久井 里子…紫 | |
尾並田 美散…緑 |
第3の人物。‥‥それはっ!」 | |
神: |
‥‥ちょっと待つんだ、 コネコちゃん。 |
千: | な、なんですか! |
神: |
コーヒー牛乳、おごってやるぜ。 ‥‥とびっきり、甘いヤツだ。 さめないうちに、飲んじゃいな。 |
千: |
あの‥‥。 どういうことですか? |
神: |
あったかいのを飲んで、 もう一度、考えなおすんだ。 そんなの、提出したら‥‥ おジイちゃんに怒られちゃうぜ。 |
裁: |
コラァ! 弁護人! おいしそうにコーヒー牛乳を 飲まないようにッ! |
千: |
(ううう‥‥。 ケッキョク怒られた‥‥) さ、裁判長! 本当に‥‥ もうひとり、いたんです! 尾並田さんと被害者の他に、 メモの内容を知っていた人物が! |
”あり得ない人物”‥‥」に合流) | |
美柳 勇希を殺害した”動機”は!」 | |
御: |
‥‥なんだろうか。 今の、不吉なシロモノは? |
裁: |
イミがわかりません。 なんなのですか? 弁護人。 |
千: |
今のは‥‥、その。 若さゆえの暴走ですっ! |
裁: |
じ、自分で 認めてどうするんですかッ! |
神: |
あの証人は、5年間も 身をひそめてきた。 かならず、理由があるはずだ。 そして‥‥ 美柳 勇希が、その”理由”に からんでいるのさ‥‥ |
千: |
(もう一度‥‥! 法廷記録の スミズミまで見るの、千尋!) |
うかがいましょう。」に合流) | |
ち: |
『5年前‥‥わたし、尾並田さまに 誘拐されましたの。』(証言1) 『身代金は、ダイヤの原石でした。 おぼろ橋の上で、お姉さまは‥‥』(証言2) 『取り引きが終わったとき、 尾並田さまの右腕を撃ちましたの!』(証言3) 『尾並田さまは、わたしを殺すために 背中を押して、つき落としました!』(証言4) 『わたし‥‥美柳家のムスメでいる のが、コワくなってしまって‥‥』(証言5) 『それ以来、身分をいつわって、 今まで生活してきたんです‥‥。』(証言6) |
千: |
尾並田さんとあなたは‥‥ 知り合いだったのですか? |
ち: |
‥‥ええ。 わたし、お勉強を‥‥ |
千: |
教えていたんですか? 尾並田さんに。 |
ち: |
と、とんでもありません! 教えていただいておりましたの。 家庭教師だったんです。 尾並田 美散さまは‥‥ |
千: |
(‥‥そりゃそうね。5年前、 彼女は14才だったんだから) |
御: |
美柳家に出入りしているうちに、 計画を思いついたのだろう。 資産家の宝石商だ。 いくらでもカネがとれる‥‥ |
裁: |
ぬうううううう‥‥ アタマのいいオトコですねえ。 |
千: | (”アタマのいいオトコ”か‥‥) |
千: |
たしか‥‥ダイヤは、 2億円の価値があった、とか。 |
裁: | ににに、におくえん! |
ち: |
カットする前のダイヤの原石で、 おトウフぐらいの大きさでしたわ。 |
裁: |
ぬうううううう‥‥! 2億円のおトウフですか‥‥。 私はどうかと思いますな! |
御: |
犯人の要求によって、取引相手には 姉の勇希さんが指定された。 もちろん、刑事としてではなく‥‥ あくまでも、個人として。 |
千: |
ところで‥‥ どうして、あんな山の中で 取り引きをしたのでしょうか。 逃げにくそうだし、 犯人に不利に見えますが‥‥ |
御: |
誘拐犯の考えることは、1つ。 警察の介入だ。 さみしい山の中ならば、 尾行の存在がわかりやすい。 犯人は、山の入り口で 安全をたしかめることができる。 |
ち: |
かしこいかたでしたのね。 尾並田さま‥‥ |
千: | (自分で考えたクセに‥‥) |
ち: |
とにかく、おぼろ橋の上で お姉さまは‥‥ |
千: |
あなたが、人質にとられているのに ‥‥キケンなことをしましたね。 |
ち: |
でも‥‥‥おかげでわたし、 助かったのですよ。 |
裁: | どういうことですか? |
ち: |
尾並田さま、右手にナイフを お持ちになっていて‥‥ わたし‥‥ハッキリ わかりましたの。 このかたは、わたしを お殺しになるつもりだ、って。 |
千: | ‥‥‥! |
ち: |
だから、お姉さまは ピストルをお撃ちになったのです! |
千: |
そのときのこと‥‥もっと 詳しく聞かせてください! |
ち: |
右腕を撃たれて‥‥尾並田さまは わたしの腕を、おはなしに‥‥ ムチュウでした。 逃げようとおもった、そのとき‥‥ 尾並田さまと目が合いました。 殺意にみちた、おそろしい目‥‥ |
裁: | さ、殺意ィィ‥‥ッ! |
ち: | そして、次の瞬間‥‥ |
御: |
‥‥川の水深は6メートルほど。 流れはかなり早い‥‥ |
ち: |
わたし、およぐのはトクイでした。 でも、気を失ってしまって‥‥ 気がついたら、見たこともない 山の中に流れついていたんです。 わたし‥‥今でも 忘れられません。 コワれかけた橋の上で‥‥ 逃げ道もなくて。 背中を‥‥ほんの、ひと押し。 それだけでしたわ。 お姉さまが止める間もなく、 ‥‥川の中へ‥‥ |
千: |
‥‥それで、 名乗り出なかったのですか。 |
ち: |
ええ‥‥。 お姉さまにだけ、連絡をとって。 |
裁: | 被害者の勇希さん、ですな。 |
ち: |
わたしのことを知っていたのは、 お姉さまだけでした。 |
御: |
法律的には‥‥すでに5年前。 この証人は死んでいるのだ。 |
ち: |
わたし‥‥もう、あんな目に あいたくなくて‥‥ |
千: |
それが、<<無久井 里子>> というわけですね? |
ち: |
必要な書類は、お姉さまに 用意していただきました。 |
千: |
(たしかに‥‥ 公務員の協力がなければ、 ムリな話ね‥‥) |
ち: |
わたしには、お姉さましか たよれるヒトがいなかったんです。 そんなお姉さまを こ、殺すなんて‥‥ムリですわ! |
裁: | ぬふううううう‥‥! |
神: |
あの証人にとっても、まさに ここが勝負どころさ。 5年前の事件が<<狂言誘拐>> だったこと‥‥ ソイツが立証されたとき‥‥ あの子の正体は、すべて暴かれる! |
千: |
(仕組まれた誘拐事件‥‥ かならず立証してみせるわ!) |
決定的なムジュンがあります!」 | |
千: |
この証拠品こそが、 決定的なミスですっ! |
御: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥ たしかに。‥‥決定的なミスだ。 もちろん‥‥キミ自身の、だが。 |
千: | (”キミ”と来たか‥‥) |
裁: |
‥‥弁護人。 ここまで来たら、もう ヨウシャしませんぞッ! |
千: |
ううう‥‥。 (むずかしく考えないで、千尋! もう一度、考えなおすの!) |
こうでしたね? 検事さん。」に合流) | |
吾童川に身を投げた理由は‥‥!」 | |
御: |
‥‥お話にならない‥‥ 弁護士クン。‥‥セキニンを とってもらおうか。 審理を無用にコンランさせ、 証人をキズつけた‥‥ッ! |
裁: |
やむを得ませんな。 ペナルティを与えます。 |
千: |
(カンタンなことでしょ、千尋! 彼女の<<目的>>‥‥ きっと、あの検事さんだって 気づいているはず‥‥!) |
ジジツが、すべてを物語っている!」に合流) |