第2話『盗まれた逆転』第1回法廷(その1)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
綾里 春美…黄緑
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
ゴドー検事…薄橙
華宮 霧緒…藤
矢張 政志…紺
星威岳 哀牙…紫
天杉 優作…灰
天杉 希華…桃
亜内検事…茶
裁判官…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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9月13日 午前9時36分
地方裁判所 被告人第4控え室

真: なっ、なるほどくん!
成: どうした? 何かあったの‥‥?
真: スゴい人気だよ、今日の法廷!
見て、見て! 買っちゃったよ、
怪人☆仮面マスクのブロマイド。
成: 買った、って‥‥どこで?
春: 裁判所の前に、
屋台がたくさん出ていますよ!
真: あたし、ヨワいんだよねー。
お祭りさわぎ。

真宵ちゃんの<<ブロマイド>>を
法廷記録に挟んだ。

もお、なんでもいいから、
有罪にしてくださーーーい!
春: ‥‥あの、キヌを裂くような
殿方のヒメイは‥‥
天: ‥‥あ! 成歩堂さん!
いいところに!
成: なんか、マズいところに
来ちゃったみたいですね‥‥
天: ボク、やっぱりアレなんです!
ハンニンだったんですぅぅぅッ!
真: うううう‥‥また始まったよ。
天: 高菱屋に予告状を出して‥‥
やっちゃいましたーーーっ!
成: でも‥‥カンジンのツボは
持ってないんですよね?
天: まあ、そうなんですけど‥‥
それはそれ、これはこれ
じゃないですか。
成: (そんなコトないだろう!)
天: とにかく、ボク。
ワルモノなワケですから‥‥
今日の裁判、
有罪にしてくださーーーい!
希: あ、ユーサクくうん!
グッモオニン!
天: あ! まま、まれかちゃん!
グッモオニィィン! ‥‥‥いや。
どうなんだろ、ここで
わざわざ英語っていうのもなん
希: ユーサクくん、アタシにまかせて!
きっと、守ったげるからさ!
天: あ‥‥う、うん‥‥でも。
ボク、なんていうかあの。怪人
希: いい? リューイチくん。
ユーサクくんの無実は、
このアタシが保証するよ!
有罪になんかしたら、
ひきコロしちゃうから!
成: (にこやかに言われても‥‥)
希: じゃ! アタシ、
ちょっと行くところがあるから。
よろしくね、リューイチくん!
成: (天杉 優作が仮面マスクなのか
‥‥正直なところ、わからない。
たしかなコトは、ただ1つ。
彼は今、<<倉院のツボ>>を
持っていない、ということ‥‥)
係: 被告人! そろそろ入廷しなさい!
成: (今は‥‥まれかさんを
信じるしかない、な‥‥)


同日 午前10時
地方裁判所 第6法廷

裁: これより、天杉 優作の
法廷を開廷します。
成: 弁護側、準備完了しています。
?: ‥‥‥‥‥‥
裁: 検察側は? ジュンビのほうは‥‥
?: ‥‥くだらねえ。
裁: なな、なんですか!
?: じゃあ、オレから聞こう、裁判長。
アンタはどうなんだ?
‥‥できてるのかい?
判決のジュンビは。
裁: え! い、いやいや!
私は、あなたたちのハナシを
聞いてから決めます!
?: ‥‥自分にできてないコトを
ヒトに聞いちゃ、いけねえな。
そいつが‥‥オレのルールだぜ。
裁: ‥‥あの。あなたは‥‥?
ゴ: ゴドー。
‥‥完全無敗、伝説の検事だ。
真: あ! きのう”あいや!”の
探偵さんが言ってた‥‥
裁: ‥‥私も、なぜかウワサだけは
聞いたコトがあります。
今まで、どのような事件を
あつかったのですかな?
ゴ: クッ‥‥!
そんなもの、ねえさ。
裁: はい‥‥?
ゴ: 検事席に立つのは、
今日が初めてだぜ。
裁: は、初めて?
さきほど”完全無敗”だと‥‥
ゴ: ‥‥どんな検事だって、
最初は無敗さ‥‥
裁: ずいぶん
タイドのデカい新人ですな。
ゴ: ‥‥どんな大物だって、
最初は新人さ‥‥
裁: しかも、なんですか!
法廷内で、仮面なんて‥‥
ゴ: クッ‥‥!
知らねえのかい、裁判長。
ヒトはだれでも‥‥
ココロに仮面をつけてるのさ‥‥
裁: ‥‥‥‥!
真: こりゃホンモノだよ、
なるほどくん‥‥
成: (‥‥こんなのばっかりなのか?
検事って‥‥)
ゴ: やっと会えたな。
‥‥まるほどう りゅういち。
成:‥‥?
真: な‥‥なるほどくん!
知り合いなの?
成: 知り合いはみんな、ぼくを
”なるほどう”って呼ぶよ。
(あのマスクの下‥‥
いったい、ダレが‥‥?)
ゴ: オレは、アンタと
戦わなけりゃならねえ。
そのために‥‥
地獄から戻ってきたのさ。
裁: それでは、その。後藤検事。
ゴ: ”ごとう”じゃねえ。
ゴドー‥‥だぜ。
裁: とにかく、
冒頭弁論をおねがいします。
ゴ: そんなモノ、
犬にでも食わせちまいな。
ただ、ひとつだけ。
アンタ。‥‥まるほどう。
成: ‥‥なんですか?
ゴ: ヒトには”ウツワのデカさ”
ってモンがあるぜ。
オレの料理するエモノ‥‥アンタの
サラに、盛りつけられるかな‥‥?
成: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
裁: それでは、最初の証人の話を
聞くことにしましょう!

糸: えー、自分は‥‥
ゴ: アンタの名前なんざ、
ダレも聞きたかァねえ。
糸: ‥‥むぐ。
ゴ: ダイジなのは、アンタがナニを
知ってるか‥‥それだけだ。
話してみな。‥‥聞いてやるぜ。
糸: は‥‥はあ。
裁: それでは、証人。
まずは‥‥そうですな。
ツボを盗んだという怪人について、
説明していただきましょう。
糸: リョーカイッス!

(仮面マスクの犯行)
糸: 『怪人☆仮面マスクは、今から
半年ほど前に現れた、大怪盗ッス。』(証言1)
『犯行の前に、かならず予告状を
送ってくる、ナマイキな怪人ッス!』(証言2)
『今度の事件は5回目の犯行で、
やはり高菱屋には予告状が。』(証言3)
『ヤツのエモノは、最高の値打ちが
ある美術品にかぎられているッス。』(証言4)
『以上のコトから、仮面マスクの
犯行と断言できるッス!』(証言5)
裁: ふむう‥‥怪人☆仮面マスク。
ジツはその正体は‥‥
ゴドー検事! あなただった!
なーんて‥‥

(ゴドー検事、コーヒーを飲む)
裁: こここ、コラッ!
審理中ですぞ、ゴドー検事!
ゴ: ‥‥闇よりなお深い暗黒をたたえ、
地獄よりも熱く苦い、コーヒー‥‥
オレは、勝手にやらせてもらうぜ。
‥‥そっちも、好きに進めてくれ。
裁: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
まあ、いいでしょう。
成: (‥‥いいのかよ!)
裁: では、弁護人。
尋問をおねがいします。
真: どうするの? なるほどくん!
成: とにかく‥‥優作くんの正体が
ハッキリしない以上‥‥、
”ツボを盗んだのは仮面マスク
ではない”と立証するしかないね。

(「証言4」に「倉院のツボ」をつきつける)
成: ‥‥ちょっといいですか、
イトノコ刑事。
糸: アンタがそう言って”ちょっと”で
すんだコトは一度もないッス。
成: 『怪人のエモノは、最高の値打ち
モノだけ』‥‥という話でしたね。
糸:そッス。
成: しかし‥‥今回だけは、
そうではなかった。
倉院のツボは、”秘宝”というほど
たいしたシロモノではない!
糸: なな、なんスと‥‥!
真: なるほどくん! そ、それは、
あたしに対するチョーセンなの!
成: いやいや。‥‥金銭的には、だよ。
悪いけど、アレは売れないだろ?
裁: ‥‥ゴドー検事、どうなのですか?
あのツボの価値は‥‥
ゴ: 美術鑑定家たちのハナシでは、
ツボに値段はつけられないそうだ。
‥‥もちろん、悪いイミで。
成: ‥‥つまり!
倉院のツボは、仮面マスクが狙う
エモノとして、不自然なのです!
糸: うぐむッ!

(ざわめきが起こる)
裁: ふむう‥‥つまり弁護側の
主張は、こういうコトですかな?
今回の事件‥‥倉院のツボの盗難は
仮面マスクのシワザではない‥‥!
成: そ、そういうコト‥‥です。
(ムジュンを指摘したら、自然に
そうなっちゃったんだけど‥‥)
裁: たしかに‥‥まず、そこを
ハッキリさせるべきでしょう。
今回の犯行が、仮面マスクの
シワザか、そうでないか‥‥?
いかがですかッ、ゴドー検事!
ゴ: ‥‥このコーヒー‥‥
ゴドー・ブレンド107号。
刺すような酸味を取るべきか、
からみつく苦味を取るべきか‥‥
今、オレに関心があるのは、
それだけだぜ。‥‥まるほどう!
成: な、なんですか。
ゴ: ‥‥アンタもオトコなら、
自分のケツは自分でふくコトだ。
成: あの‥‥。悪いけど
イミがわかりません。
ゴ: ツボを盗んだのが、もし
怪人の犯行でないとしたら‥‥
その手口をマネた、仮面マスクの
”ニセモノ”ってコトになる。
裁: に‥‥ニセ☆仮面マスク!
真: ものスゴくウソっぽいヒビキだね。
‥‥あたしは好きだけど。
ゴ: ‥‥オレがこのコーヒーの問題に
答えを出す前に、立証してくれよ。
犯行当夜、高菱屋に現れた怪人が
ニセモノだった、ってな‥‥
裁: 検事のタイドにはちょっとハラが
立ちますが、主張はもっともです。
弁護人。‥‥よろしいですな!
成: (どうやら‥‥なんとしても
提示しなくちゃならないようだ。
あの晩、高菱屋に現れたのが
ニセ☆仮面マスクだった証拠!)

(「防犯カメラの写真」を選択)
成: その証拠は、これです。
裁: これは‥‥防犯カメラが
撮影した写真‥‥ですか。
成: この写真には‥‥1カ所、
おかしな部分があります。
ゴ: ほお‥‥それなら、ついでだ。
チョイと教えてくれるかい。
その人差し指で‥‥
”ヘンな部分”とやら、を。

(「仮面マスクの胸元」を選択)
成: それは、ここです!
‥‥モチロン。
裁: 仮面マスク‥‥ですか?
成: さて。ここに、仮面マスクに関する
資料があります。
真: 今朝、あたしが買った
ブロマイドじゃない‥‥
成: 問題は‥‥仮面マスクのムネに
ついている、エンブレムです。
裁: えんぶれむ‥‥?
なんですかな、それは。
成: ‥‥カタいアップリケ
みたいなモノです。
裁: あっぷりけ‥‥ああ! あの。
糸: たしかに、現場写真のほうの
仮面マスクは‥‥
エンブレムがないッス!
成: 予告状を見ればわかるとおり、
これは仮面マスクのシンボルです!
しかし‥‥高菱屋に現れた怪人は
それをつけていなかった‥‥
‥‥つまり! この仮面マスクは、
ニセモノなのです!
糸: ま‥‥
またやられたッスウウゥゥゥゥッ!

(ざわめきが起こる)
裁: せ、静粛に! たしかに‥‥
反論しようがありません。
イトノコギリ刑事!
あなた‥‥また、こんなミスをッ!
糸: す‥‥すまねッス!
自分はまた、こんな‥‥
ゴ: おいおい‥‥。
‥‥パーティーなら、
オレもまぜてくれよ。
裁: ご‥‥ゴドー検事!
あなたもあなたです!
こんな大きな
アップリケを見逃すなんて‥‥
ゴ: クッ‥‥! アンタたちが
お探しのシロモノ‥‥
ひょっとして、コイツのことかい?
糸: あッ‥‥!
成: それは‥‥エンブレム!
裁: い、いったい‥‥どこでそれを!
ゴ: 証拠はさびしがり屋さ。いつだって
現場にかくれてやがる。
このレディなら、でっかい仏像の
カゲに落ちていたぜ。
成: (”仏像”‥‥
綾里 供子の像のコトだな)
糸: な‥‥なんで自分にも
教えてくれなかったッスか!
ゴ: ‥‥証拠品は、自分のポケットに
しまうことにしてるのさ。
‥‥ここがイチバン
安全だからな‥‥
真: くううう‥‥
シビれるねえ、なるほどくん。
ゴ: シビれるのは早いぜ
‥‥おじょうちゃん。
コイツに、残っていやがったのさ。
‥‥熱いキスマークが。
裁: き‥‥きすまあく?
ゴ: ‥‥ヤケるじゃねえか。
被告人‥‥天杉 優作の指紋さ。
糸:な‥‥
裁: なんですって! 被告人の指紋が
‥‥エンブレムにッ!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に!
ゴドー検事!
エンブレムを提出してください!
ゴ: オレのコイビトだ。
‥‥ダイジにあつかってくれよ。
裁: ふむう‥‥どうも、衣装から
引きちぎられたようですね。
エンブレムのウラに、
布の切れはしが残っています。
ゴ: どうやら‥‥あの晩、現場で
タフなファイトがあったようだぜ。
成: (さ‥‥サイアクの展開だ‥‥)

証拠品<<怪人のエンブレム>>の
データを法廷記録にファイルした。
ゴ: クッ‥‥! このゴドー、
ウカツにナメちゃダメさ。
‥‥ヤケドしちゃうぜ!
成: (どうやら‥‥ここまでの流れは
アイツの計算どおり、か‥‥)
ゴ: さて、裁判長。
‥‥そろそろ、次の証人を呼ぶぜ。
糸: え。自分はもう、おしまいッスか。
まだ、ナニも立証してないのに。
ゴ: アンタ自身の無能ぶりを立証した。
‥‥それでヨシとしようぜ。
糸: ちっともよくないッス!
裁: それでは、係官!
次の証人を入廷させなさい!
成: (いよいよ‥‥
名探偵さんの登場、か‥‥)


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