クロアチア・スロヴェニア旅行記
2010年6月

ドブロブニク → プリトヴィツェ


朝食

 まだまだ時差ボケは続き、夜中に何度か目が覚めます。

 6時起床。今朝は朝の散歩はしないつもりで、ゆっくりの起床。スーツケースのパッキングをして6時55分に荷物を出してから、夕食と同じレストランで朝食です。

 朝食は7時から7時35分まで、自由席でパラソルのテラス席は用意がしていなかったので、屋根のあるテラス席にしました。
 目玉焼きは見ている前で焼いてくれたので、熱々でおいしい♪
 ここで問題発生!ジュースが異様に薄いのです。オレンジジュースを飲んだら薄くて、水の分量を間違えて薄め過ぎたのかと思ったら、リンゴジュースもグレープフルーツジュースも薄い…。ジュースの種類はこの3種類なので、間違えたのか、この薄さが通常なのかは不明。しかし薄い…。
 コーヒーもおいしくなかったなぁ。

パラソルのテラス席

 そうこうしている間に、パラソルのテラス席の用意も整って、そちらの席に着く方々もちらほら。でも、私たちが座ったテーブルの方が見晴らしがいいもの…。と、強がっておきます。

ホテル・アーゴシー

 手持ちのクーナが心細くなってきたのでホテルのフロントで両替。手数料が4.3Kn(約86円)で、1EUR=7.16Knで20EUR両替しました。手数料を取られてオパティアの両替所とほぼ同じレートくらいかな。クロアチアは両替所でもホテルでもさほどレートは違わず、かえってホテルの方がレートがいい所もあると添乗員さんも言っていました。

 8時にバスはホテルを出発。
 8時15分にパノラマポイントに到着。

 これがクロアチアのパンフレットに必ず出てくるドブロブニクのパノラマですかぁ!
 イメージ写真に違わぬ美しさです。
 何100年前と同じ佇まいなのでしょう。この街が約10年前の内戦で砲火を浴びたのが信じられないくらい、見事に復興し、繁栄していた往時の姿を復元しています。街に住む方々の街への想い…。

 わずか5分でパノラマポイントを後にし、ドブロブニク市内観光へ向います。

パノラマポイントよりドブロブニクを望む

 8時35分にドブロブニク旧市街でバスを降り、現地女性ガイドさんと合流して“アドリア海の真珠”といわれるドブロブニクの市内観光スタート。

ピレ門


聖ヴラホ像
 旧市街の西側にあり、メインの入口であるピレ門から中に入ります。

 ピレ門の上には、街の守護聖人である聖ヴラホさまが街の模型を手にして立っていらっしゃいます。
 8世紀ごろから築かれ、16世紀ごろに現在の姿になった城壁の壁は厚く、ピレ門のところは城壁が2重になってるように私には見えました。
 ピレ門から街に入り、まず目に飛び込んで来たのがオノフリオの大噴水。
オノフリオの大噴水

 今まで見てきた噴水のイメージとは違い、かなりがっしりした造りの噴水です。
 1438年に造られ、12km離れた源泉から水を引いた噴水は、1667年の大地震で多くの装飾を失いましたが、16面の顔のレリーフは姿を留めており、そこから今も水を吹き出し続け、その水は飲めるそうです。

オノフリオの大噴水の
水道管が設けられた
レリーフ
 1667年の大地震とは、1667年4月6日にドブロブニクを襲った地震で、この地震により街は壊滅的な打撃を受け、それ以前の様式で建設された建物はその後バロック様式で再建され、街の様相は一変したそうです。スポンザ宮殿、総督邸の一部が倒壊を免れ、城壁の被害は僅かだったということです。

プラツァ通り

 西のピレ門と東のルジャ広場を結ぶ約200mのプラツァ通りは街のメインストリート。この通りの石畳もこれまで訪れたシベニク、トロギール、スプリトの通りと同じく、ぴかぴかツルツルに歩き込まれ、磨きこまれていて、まるで鏡のような石畳です。

 このプラツァ通りは、昔は海峡になっていて、南側にラテン系住民が、北側にスラヴ系住民が住んでいて、異なる民族の境界線だったのが、12世紀に埋め立てられて通りとなったそうです。

 まだ、8時40分くらいのせいか、観光客の姿も少なく、道を行く人々は地元の方が多いように見うけられました。
 8時45分、サンフランシスコ会修道院の玄関ホールに入りますが、修道院の見学時間は9時からなので、当然、回廊へ続く扉は施錠されていてそこから奥には入れません。この修道院は入場観光が予定されているところなので、先に進んでもまた入場観光のため戻って来なくてはならないので、このまま9時まで待つことになりました。時間どおり開けてくれるといいなぁ。

 サンフランシスコ会修道院内には、1391年に開業したヨーロッパでも3番目に古い薬局があり、ちょうど待っている場所がその薬局の前だったので、閉じられたドア越しに写真を1枚撮らせていただきました。 

フランシスコ会修道院(左)と
プラツァ通り(中央)
(城壁より撮影)


サンフランシスコ会修道院内の薬局


回廊に掲示されていた
昔の薬局の様子の絵

 こうして現在の薬局の様子と昔の薬局の絵を見ると、今も昔も基本は変わっていないような気がします。
 この薬局の商品のローズウォーターやハーブ類の石鹸などは、今は観光客に人気のドブロブニクのお土産になっているそうです。
 そうこうしているうちに、回廊へ続く扉の鍵を持ったおじさんが登場。
 ときに8時55分。「開場は9時だよ〜。まだ9時になってないよ〜。」とジェスチャーでおどけて見せてから、少し時間より早いけれど、鍵を開けてくれました。おじさん、ありがとうございます。

 この日、サンフランシスコ会修道院の回廊に1番乗りで入場。

中庭


回廊


中庭

 修道院の建物は1667年の大地震のあとに再建されたものだけれど、中庭は14世紀のままなのだそうです。中庭を囲むロマネスクの回廊は、落ち着いた癒しの空間。プラツァ通りの喧騒とは別世界。
 サンフランシスコ会修道院の内部は回廊はカメラ・ビデオ撮影可で、修道院内の博物館等はカメラ・ビデオ撮影不可。

 くるっと10分でサンフランシスコ会修道院の内部見学を終えて、外へ。待っていた時間と見学時間が同じって…。もう少しじっくりと回廊を歩いたり、博物館を見たかったなぁ。と、このときは思ったのでした…。

ピエタ像


サンフランシスコ会修道院
入口

 外へ出たとき、現地ガイドさんは何も説明しなかったけれど、ガイドブックによるとこの修道院の入口上部にあるピエタ像は、1667年の大地震の破壊を免れたものだそうです。

プラツァ通り

 フランシスコ会修道院からプラツァ通りをルジャ広場に向けて歩きます。
 プラツァ通りはかつての海を埋め立てた通りなので平らですが、通りから横に入った路地は、坂道と階段が続いています。

プラツァ通り横に延びる路地

 路地は風情があるけど、路地を歩いて回るとふくらはぎがパンパンになりそう。

 プラツァ通りには、カフェやお土産物屋さんなどのお店がずらりと並んでいます。9時過ぎたばかりなのに、カフェでくつろぐ方々の姿もチラホラ。

 ルジャ広場に着くと、どど〜んと重厚な聖ヴラホ教会が目に飛び込んできました。
 聖ヴラホ教会はその名のとおり街の守護聖人・聖ヴラホを祀る教会で、1667年の地震で損壊した後、火災で焼け落ちたため1775年にバロック様式で再建されたそうです。
聖ヴラホ教会

 聖ヴラホ教会の内部見学は、ツアーでは含まれていないので、外観見学のみ。
 →の聖ヴラホさまが手に持つ模型のドブロブニクは地震前の街とのことです。

聖ヴラホ教会
ファサードの聖ヴラホ像

スポンザ宮殿

 プラツァ通りの東端で旧市街の中心にあるルジャ広場で、鐘楼側の日陰に入ってルジャ広場の周囲の建物の説明を聞きます。

 ルジャ広場の北側に建つスポンザ宮殿は、かつては税関や物資の管理所だった場所で、1667年の大地震で倒壊を免れたため、それ以前の建物の様子を現在に伝える貴重な建物でもあり、現在は公文書館として使用されています。

 広場の東に建つ鐘楼は1444年の完成で、鐘楼の時計は現在でもドブロブニク市民とドブロブニクを訪れる観光客に時を告げています。
 現役の時計として動いていると言われても、→の文字版ですから、私にはこれをどうやって読めばいいのか皆目判りません。(泣)
 このときの現在時刻、9時15分くらいです。

 フリータイムの後の再集合場所は、この鐘楼の足元なので場所を覚えておくように添乗員さんに言われました。

鐘楼の時計


鐘楼

 ここで鐘楼向かって左側の門を通り抜けて、ドミニコ会修道院へ向います。

 ドミニコ会修道院も回廊のみカメラ・ビデオ撮影可で、内部と修道院内にある美術館はカメラ・ビデオ撮影禁止。
 修道院は15世紀に建てられ、ロマネスク、ゴシック、ルネサンスの様式を取り入れた旧市街の東端にある美しい建物。

ドミニコ会修道院


中庭


中庭

 回廊に面した美術館をひととおり見学。ここには、ティツィアーノの「聖マグダレナの祭壇画」をはじめとする宗教画や聖遺物入れが展示されています。

 美術館には、所蔵品の図録があったのですが、日本語版がなかったので買いませんでした。今にして思えば買っておけばよかったかも。ここも見学は10分ほどで外に出ます。

 ドミニコ会修道院近くの門から旧港に出て、旧港を大聖堂方向にむかって歩き、ポンテ門から再び城壁内に入ると、そこは大聖堂の前でした。

 ルジャ広場南端に建つ大聖堂は1667年の大地震後に再建されたバロック様式の建物。もともとは1192年に十字軍の遠征からの帰国途中にイギリスのリチャード獅子心王が創建したと伝えられているそうです。

 大聖堂はツアーで入場観光します♪内部はカメラ・ビデオ撮影不可。

 主祭壇奥にはティツィアーノの「聖母被昇天」が飾られています。本日、2枚目のティツィアーノの作品見学です。
 そして大聖堂の宝物室の見学で入ろうとしたら、扉に施錠されています…。9時30分のこの時間まで、宝物室の見学者はいなかったようで、ずっと施錠されたままだったようです。(笑)

 現地ガイドさんが大聖堂内の係員さんに声をかけると、白髪の小柄で上品な老婦人が、がっしり大きくてずっしり重そうな鍵を手に持ってきました。この老婦人が開けてくれるのを期待すると、いきなり踏み台を取り出したので、そんなに高い所に鍵穴があるのかと目を見張ってしまいました。踏み台に上って…と見ていると、急にその老婦人は私たちのツアーメンバーを見渡して、ツアーメンバー中、最も長身(約180cm)の男性に鍵を渡して鍵穴の位置を指差して開けるようにお願いしました。

大聖堂

 では、何故、踏み台を出したのでしょう。そのときまでは、自分で開けるつもりだったのかなぁ。それで、急に気が変わった?
 鍵を渡されたツアーメンバーさんは、老婦人の指示どおり鍵を3回まわして開錠。それでも老婦人は扉の上を指差して何やらおっしゃっています。どうやら、蝶番もあるようでそれを外してようやく宝物室の扉が完全に開きました。鍵を開けたツアーメンバーさんは、興奮気味に相棒さんに「鍵を開けるところの写真撮ってくれた?」と聞いて、相棒さんに「ここ、写真撮影禁止だから」と言われてガックリ肩を落としていました。大聖堂の宝物室の鍵を開けるなんて滅多にない経験ですから、思わず「写真!」と口にされたツアーメンバーさんのお気持ちはよく分かります。残念でしたね。

 宝物室の中は、金キラキンの金色の洪水に、目にした途端に思考停止で目が点になってしまいました。スプリトの大聖堂の宝物室が銀ピカだったのと対象的というか、真逆というか、はたまたいい一対というか。聖ヴラホさまの聖遺物などたくさんの聖人さまの聖遺物が所狭しと陳列されています。片隅に現地ガイドさんが「ラファエロの絵」と案内した聖母子を描いた絵が無造作に置いてありました。本当にラファエロの作品だとしたら、あの待遇はないのでは…と思っていると、現地ガイドさんは、「ラファエロの絵よりも聖人さまの聖遺物の方が大事」と説明しました。う〜む、信仰…ですか。

旧総督邸

 旧総督邸の前を通ってルジャ広場に戻って、再びフリータイム後の再集合場所を確認してから、城壁に上る出入口に向います。

 15世紀の初めにゴシック様式で建築され、完成した約30年後に火薬の爆発による損傷を受け、それをルネサンス様式で修復したので、ゴシックとルネサンスの融合した建物である旧総督邸は、ラグーサ共和国の総督の住居であると同時に、執務室、評議会、裁判所などが置かれた行政の中枢だった場所です。
 総督の任期は1か月で、その間は総督邸から出られない上に無給という、いわば名誉職のようなものだったそうです。
 ドミニコ会修道院と鐘楼の間に公衆トイレがあったので、ホテルを出発してから1時間50分くらい経っていることもあり、ツアーメンバーのほとんどが使わせていただきました。
 10時、何度も通って場所を複数回確認したルジャ広場隅の鐘楼の下に11時30分に集合と添乗員さんからアナウンスされて、ドミニコ会修道院近くの城壁の出入口から城壁に上がりました。添乗員さんと現地ガイドさんはピレ門のところにある城壁の出入口で城壁から降りるけれど、もっと歩きたい方はご自由に、ということで、実質、このときからフリータイムになりました。

 ドブロブニクで、できたら城壁を1周したいと思っていたえむちゃんと私が「よし!城壁1周!」と、小さくガッツポーズをして喜び合いました。

ドミニコ会修道院と旧港


ドミニコ会修道院
 城壁の遊歩道を反時計回りに歩きだします。

 城壁を歩きだすと、すぐに先ほど見学したドミニコ会修道院が姿を現します。つい30分前にこの回廊を歩いていたのですね〜。

 ドミニコ会修道院近くの出入口から入り、反時計回りに歩くので、これからミンチェタ要塞に向かって城壁の遊歩道は上り坂になります。
 このときは、城壁を歩ける嬉しさでいっぱいで、頭が春でルンルン気分(死語)だったので、そんなこと全〜然気にも留めませんでしたが…。(笑)
 城壁の高低差は、→こんな感じ。
 ドミニコ会修道院からミンチェタ要塞までの城壁の外って、駐車スペースになっていたのですね〜。

 城壁から見るドブロブニクの旧市街は、どこを撮っても絵になります☆

城壁


城壁よりドブロブニク旧市街


ミンチェタ要塞付近から
ロヴリイェナツ要塞方向


ミンチェタ要塞付近から
ロクルム島方向

 青い空、青い海。気持ちい〜い♪最高!否が応にもテンションはMAXまで上がります♪

 もう、この辺まで歩くと、えむちゃんと私が完璧にツアーメンバーの中でしんがりです。もうフリータイムですから〜、自分たちのペースで城壁散策を楽しみま〜す♪
 ちなみに、途中まで私たちとしんがり争いを繰り広げていたのは写真撮影大好き新婚さんカップルでした。

ピレ門付近から
聖ピーターの砦方向


ピレ門付近から
ロヴリイェナツ要塞方向


サンフランシスコ会修道院

 ←は、サンフランシスコ会修道院とその回廊です。内部見学したのと違う角度でまた見られるのは面白いものです。

 ピレ門に着いたら、ツアーメンバーのほとんどの方がここで城壁を後にしていました。
 現在時刻は10時30分。城壁の3分の1くらいを歩いたところで、集合時間は11時30分。残り時間はあと1時間で距離は3分の2。ペース配分としては、ぎりぎりでちょっとまずいかも…。ということで、ペースアップを心がけて歩きます。

聖ピーターの砦付近から
ロヴリイェナツ要塞


聖ピーターの砦付近から
聖イヴァン要塞方向

 聖イヴァン要塞付近の断崖絶壁で海水浴を楽しんでいらっしゃる方々がいらしたのは驚愕。人事ながら、↑な断崖で泳いでいて大丈夫なのか心配してしまいます。
 聖イヴァン要塞まで辿り着くといわゆる海側で、山側から旧市街を見るの風景よりは、やや単調になっているような気がするのでスピードアップ。

 旧港辺りの城壁の上には、カフェやお土産物屋さんまでありました。城壁の上にカフェやお土産物屋さんですよ〜。商魂逞しいというか何と言うか。城壁価格で飲み物など強気の値段設定だったように思います。

 この辺りのお土産物屋さんでドブロブニクの絵はがきを購入。値段は忘れたけど、今回の旅行で買った絵はがきの中では最高値だったと記憶しています。

聖イヴァン要塞から旧港


聖ルカ要塞から旧港

 聖イヴァン要塞から聖ルカ要塞の間の城壁のやや広くなったところで、そこの音響が非常によいことに気づいたえむちゃんは、いきなり「ぽっぽっぽ〜、鳩ぽっぽ〜」と歌いだしました。他に観光客さんがいるのに〜!!
 朗々と歌うえむちゃんの横にいた私は、欧米系のおばさまから、「何の歌を歌っているの?」(英語)と尋ねられ、「鳥の一種の…鳩です」と必死に“鳩”の単語を思い出して答えた私。おばさまは「鳩についての歌ね。」と納得してうなづいて去って行かれました。歌い終わって満足気に笑うえむちゃんにその出来事を伝えて、「何を歌ってるか聞かれたよ〜」と訴えたのは言うまでもありません。
 ドブロブニクの城壁上で「鳩」を独唱したおそらく最初で最後の日本人であろうえむちゃんは、久しぶりに海外で「鳩」が歌えて満面の笑みでほっくほく♪
 ドブロブニクの城壁1周を達成して心残りなく城壁を降りて集合場所である鐘楼の下に着いたのは11時20分。もう汗だくです。バッグに持っていた350mlのペットボトルに入れた水も城壁の半分くらいの場所で飲み干してしまっていて、ノドがカラカラです。
 おりよく集合場所のすぐそばには、オノフリオの小噴水。この噴水の水もオノフリオの大噴水の水と同様に飲めるので、空になったペットボトルに水を汲んで一気飲み。冷たくておいし〜い!!汗まみれで城壁を歩いて来た身には、恵の水でした。

オノフリオの小噴水

 添乗員さんに「1周するのにどのくらいかかりましたか。」と聞かれたので、「11時20分まで目一杯かかりました。」と元気いっぱい答えました。1周に約1時間20分かかりました。ガイドブックによっては1周約1時間と書かれているものもありますから、写真を撮っている分だけ時間がかかったくらいでしょうか。

プラツァ通り

 11時30分に全員集合して昼食のレストランに歩いて向います。

 ←は、ルジャ広場からピレ門方向のプラツァ通りです。

 レストランまでの道で添乗員さんから衝撃の告白がありました。レストランから「少し早めに来て。」と言われたのに、「具合の悪い人がいるから、早く歩けない」と機転を利かせてくれてフリータイムの時間を確保してくれたそうです。
 ドブロブニクの城壁を1周できたのも添乗員さんのおかげです。添乗員さんに足を向けて眠れません。ありがとうございます。
 城壁の外へ出て少し歩いたところにあるミモザ(Mimoza)が本日の昼食のレストラン。昼食は11時35分から12時35分まで。

 昼食のレストランは、日本人ツアー客だけでなく、海外諸国のツアー客で既ににぎわいを見せています。

 前菜のムール貝は、苦手な方は魚のスープに変えてくれるということで、ツアーメンバーさんお1人が手を挙げたので、この方と添乗員さんの2人が魚のスープになりました。

昼食のレストラン

 添乗員さんも魚のスープにしたのは、添乗員さんがムール貝が苦手なわけではなくて、どうもレストランに具合が良くない人の人数を2人と言っていたからのようです。ムール貝は具合の良くないときには、食べないほうがよいのかな。

ファンタ


ムール貝


サラダ


ブロデッド


ロジャータ
(ダルマチア風プリン)

 とにかく冷たい飲み物、それも炭酸系の飲み物が飲みたかったので、飲み物はファンタ18Kn(約360円)。
 ムール貝のお味はそこそこ。にんにくが効いていました。フランスのサンマロで食べたムール貝より身が大きくておいしかったような気がします。ブロデットはトマト味の魚の煮込みで、ちょっと苦手。味を見た程度でパス。ロジャータは、もう少し厚く切っていただきたいです。(笑)
 私たちが食事をしている間も、ひっきりなしに団体客が入ってきます。さすが、クロアチア最大の観光地。
 食事が終わり、昼食のレストランとピレ門の間にあるちょっとした広場のようなところでバスを待っていて、そこの噴水の水も飲めるそうなので、食後に冷たいお水をごくっといただきました。ドブロブニクの噴水の水は飲めて、しかも冷たくておいしくてありがたいです☆
 念願だった城壁1周を果たして、大満足のドブロブニク観光でした。

ネウム

 12時48分、ドブロブニクを出発。バスの外気温計は31度。

 バスの車中で快適な眠りを貪っている間に、いつの間にかバスはクロアチアとボスニア・ヘルツェゴビナの国境を越えていて、13時55分に昨日と同じネウムのスーパーで休憩。たまたまテレビがついていたので眺めたら、W杯の試合開始前のセレモニーをしていました。昨日、ショッピングをしたので今日は休憩だけで14時10分に出発です。
 14時18分にボスニア・ヘルツェゴビナを出国し、またまたクロアチアに入国です。
 バスは内陸部を走って、↓なところを15時30分ころに通過しつつプリトヴィツェへ向います。
 16時から16時30分、休憩。スロヴェニアの法律…日本でいうところの労働基準法にあたるのかな…で、何時間以上か何km以上かは詳細は分からないですけど、とにかくロングドライブをするときの2回目の休憩は30分以上と決められているとかで、特に休憩場所で何をするのでもなく、ドライバーさんがスロヴェニアの法律遵守するための30分間の休憩です。でも、オパティアからシベニクへの移動のときは、そんなこと言ってなかったような気がするのですが…。

 休憩したドライブインにもテレビでもW杯の中継を流していて、先ほどのネウムの休憩時に試合開始のセレモニーをしていた試合が終了していました。それだけの時間が経っていたのですね。

バスの車窓より

 私たちがぼ〜っとテレビの前にいると、某ツアーのバスが到着して、「何人乗っているのだろう?!」と驚嘆するほど次から次へとツアー客が降りて来ます。いやいやビックリな大人数。

クロアチアと
ボスニア・ヘルツェゴビナの
国境近辺(車窓より)

 2度目の休憩を終え、バスはひたすら一般道を走ります。すぐ右側がボスニア・ヘルツェゴビナという文字通り国境の尾根道をしばらく走りました。私は偶然バスの進行方向右側に乗っていたので、走っている道はクロアチアなのに車窓から見える景色がもう隣国だということが不思議な気がしました。島国の日本の道を走っていたら絶対にありえない経験です。

 しばらく走ってバスは内陸部の高速道路に入りました。このころから空模様が怪しくなってきて、今回の旅行で初めての雨模様になりました。初めての雨がバスに乗車中で超ラッキー☆
 ただ、明日の観光はプリトヴィツェ湖群国立公園なので、半日屋外を歩き回る予定ですから、明日の天気だけが心配で、「明日の午前中は天気がもちますように。」と祈っていました。

 18時10分から18時20分まで、3度目の休憩。今回の旅行で最も長距離の移動ですから、時間がかかります。

 ようやくプリトヴィツェのホテルに着いたのは19時35分。ドブロブニクを出発してから4時間45分で450kmを走破しました。ドライバーさん、お疲れさまでした。

ホテルの部屋

 ホテルの部屋は何とかスーツケース2つ広げられるくらいで、ドライヤーありの普通の3☆。プリトヴィツェ湖群国立公園に隣接したホテルの中では、このイェゼロが最も設備が整っているホテルなのだそうです。

 このホテルもバルコニー付き。方向的に公園ヴューなのかなぁ。

部屋のバスルーム

 20時から21時5分までホテルのレストランで夕食。レストランで食事をする宿泊客さんのメニューは見た限りでは全て同じだったように思えました。

ファンタ


スープ


サラダ


子牛のソテー
マッシュルームソースかけ

フルーツポンチ

 今日のマイブームはファンタ14Kn(約280円)。同じ物なのにドブロブニクのレストランより約80円も安い。(笑)
 スープは好みのお味。子牛のソテーマッシュルームソースかけは少し味が濃いかなぁ。でも、少し味が濃いと思う料理が多いのですから、こちらではこれが普通なのかもしれません。フルーツポンチは普通。

 夕食後、添乗員さんとドライバーさんがホテルからプリトヴィツェ湖群国立公園方向に散歩に連れて行ってくれるというので、ありがたくお誘いにのりました。
 散歩には、ほとんどのツアーメンバーが参加。行かなかったのは疲れが出たお2人くらいだったように記憶しています。

 ホテルからプリトヴィツェ湖群国立公園の入口2まで散歩。街灯が少なくて薄暗かったので写真は撮りませんでした。入口2には誰もおらず、入場を遮るものもありません。大分無用心?
 この道の間に、す〜〜〜っと緑色に光る小さな物体が飛行。「えっ!」っとツアーメンバーさんと声を上げて確かめた正体はホテルでした。クロアチアにもホタルがいるのですね。何だかすっごく意外。(失礼しました) クロアチアのホタルは日本のよりも大きさが少し小さめでしょうか。ドライバーさんが「モスキート!」と言うので、「はぁ?」と一瞬、頭の中で“蚊”がブンブン飛び交いました。英語だと“ホタル”も蚊と同じモスキートなのだそうです。何だかイメージが全然違うのですけどぉ!
 行きは全然気がつかなかったのに、帰りにはホテル付近でホタルがたくさん瞬いていました。幻想的でうっとり。いい夜の散歩ができました☆

 見られるとは夢にも思わなかった瞬くホタルを見られた散歩の後は、疲れていたのでお茶もせずに、お風呂を使って、スーツケースの整理をして23時に就寝。本日の総歩数は17,374歩。午前中これでもかと歩き回りましたが、午後が移動だったのでこのくらいの歩数でおさまったようです。

 おやすみなさい。