鹿俣山

2011年10月

 公共放送の某山ガール入門番組を見て、紅葉狩りに行きたくなってしまった鹿俣山。他の予定と天候との兼ね合いで、紅葉も終わりかけの10月下旬になってしまいました。

ブナの湧き水

 7時45分、センターハウス近くの駐車場に到着したとき、先客は数台でした。身支度を整えて8時に出発。
 玉原自然環境センターのトイレをお借りしてから、うっかり忘れていた登山前のストレッチをここでして湿原の木道を歩き始めました。

 最初は湿原歩きなので、多少のアップダウンはあるものの山道〜な感じはなく普通に歩き出せたので、プレッシャーがなくていいかも。

玉原湿原入口

 玉原湿原の草紅葉を眺めながらマイペースでてくてく。紅葉も終わりかけながら、何とか残っている感じでよかった〜♪
 ここで写真を撮っていたら、男性2人組にさっさと追い抜かれました。

 湿原歩きは約30分。玉原越・ブナ平分岐に近づくに連れて周囲の景色も普通の山道のそれに移り変わっていきます。

玉原湿原



 名残の紅葉を見ながら、落ちたてホヤホヤの落ち葉を踏みしめながら歩きます。まだ、ほとんど人に踏まれていない落ち葉たち。ちょっと「この葉っぱ踏むの、私がいっちば〜ん☆」な感覚だったりして…(笑)
 普通に普通のいわゆる山道なイメージどおりの山道で歩き易い♪



長沢三角点

 長沢三角点に着いたのが歩き出してから1時間少し経っていた頃だったので、ここでリュックを下ろして水分補給。

長沢三角点

 三等三角点の位置らしいです。すっかり落ち葉に埋もれてしまっていますが…。

 駐車した場所そのものの標高が高いので、ほとんど登っていないのにもう1302m。先日の大山山頂よりも高いところにいるのが不思議な感じです。
 それにしても人に会いません。これまでに出会った人は、玉原湿原に入ってすぐのところで私たちを追い抜いていった2人組さんだけです。やはり来る時期が少し遅かったのかなぁ〜。

ブナ平


ブナ平

 岩を抱いて成長しているブナ(?)の木もありました。がんばって生きてます。
 ブナ林の中を落ち葉を踏みしめながら歩いていると、紅葉だけでなく黄葉にも出会いました。思い返してみると、鹿俣山は黄葉よりも紅葉の方が多かったような気がします。

 この辺りでは、薄日が射していたりしました。

ブナ平


ブナ平


ブナ地蔵

 ←がテレビでも紹介されていたブナ地蔵です。歩いて来たゾ!

 ブナ地蔵からすぐにブナ平。
 これからが、鹿俣山登山の本番なのここで休憩して栄養補給をします。倒木に腰掛けて行動食のバナナを頬張った途端、センターハウスからブナ平への最短距離の探鳥路から、ドヤドヤと20人くらいのおじさん、おばさんの団体が登場。うっわ〜!びっくり。慌てて残りを食べて、そそくさと荷物をまとめて出発。
 ブナ平に着いてから出発するまで、わずかに5分。バタバタしまくりの休憩でした。

 さあ!これから登山本番。取りあえず栄養補給もしたし、がんばって歩きましょう♪

 て〜く、て〜く。

ブナ平




 ←の木の実が結構、目に付きました。何の実なのでしょう。オレンジ色が鮮やか。

 ブナ平から鹿俣山へ向かう道は、玉原スキーパークのゲレンデを何度も横切りながら進みます。

 ゲレンデを横切りながら、何の気なしに振り返ると…

ゲレンデ



 雲の上に山々が浮かんでいました〜!

 いきなり、思いもしなかったタイミングでの山々との邂逅にビックリ仰天。夢中で何回もカメラのシャッターを切っていました。

 林の中を歩いていたときは全く気づかなかったのですけど、ゲレンデに出て視界が開けたのと、偶然、振り返ったのとで巡りあえた光景です。
 ゲレンデに出てからは、下山して来る方々、登って行く方々とお目にかかるようになりました。2人組さんが多かったかな。
 なかには、ばっちり山ガールファッションに身を包んだ方もいらっしゃいました。

 もちろん、ゲレンデを横切るタイミングで振り返って山々にご挨拶。
 この幻想的な風景を見てから、山頂までの時間が最もキツかったです。道標に「山頂まで○分」が何回か出てくるけど、その○分がほとんど減っていない!ので、「さっきから、歩いているのに○分のまま〜」と泣きが入りました。

 山頂への最後の急登で下ってくるおじさん、おばさんの団体さんとすれ違いました。この団体さんも20人くらいでしょうか。何となく、ワタワタした感じで下りてきていました。

鹿俣山山頂付近より

 ←は、山頂までもう一息のところで目に飛び込んできた景色。

 雲海の上に浮かぶ山々が、海に浮かぶ島のようで、本当に幻想的。

 この景色を見ていると、「晴れじゃなくて曇りでもいいかも…」と思えてしまえました。

 これらの山の景色を目にしてから、写真を撮る時間が増えて、確実にペースが遅くなっています。(笑)

鹿俣山山頂(1637m)

 鹿俣山山頂に到着。先程、団体さんが下山されたので、ラッキーにもどなたもいらっしゃいません♪
 山頂は笹に囲まれていてあまり広くないけど、これなら昼食をたべられるかな〜と、シートを広げた途端、またまたまた団体さん登場。今日は、このパターンだなぁ。

鹿俣山山頂より

 シートを広げたことですし、昼食はこのまま食べることにして、オニギリを取り出したら、雨が…。それもかなり強く…。慌ててレインウェア装着。そして、お弁当を半分だけ食べて下山することにしました。雨が降り出したら、一気に気温が下がったような気がします。

 鹿俣山山頂滞在わずかに20分で撤収。
 雨の中、お弁当を半分食べたのは、私たちの後から来た団体さんがレインウェア装着後、早々に下山を開始していたので団体さんをやり過すためもありました。

 下山を開始してみると、先に下山した団体さんに全く追いつきませんでした。団体さんが早かったのか、違う道を進んだのか…。

 この下山路で、短いとはいえ初めての鎖場体験。まさかここで鎖場に出会うとは…。

鹿俣山から森林キャンプ場への道


 下山して林に入ると雨も小降りになり、着ていても着ていなくても…なので、レインウェアを脱ごうか迷っていると、また雨が降ってくる…のを2〜3回繰り返しました。結局、駐車場に戻るまでレインウェアを身に着けていました。

森林キャンプ場

 鹿俣山に来るきっかけになった某テレビ番組でキャンプ泊したキャンプ場。こういったテントを張る場所が何か所もありました。番組では、どこにテントを張ったのかなぁ。ミーハーチックに興味津々。(笑)

 キャンプ場のトイレは施錠されていて使えませんでした。キャンプ場が営業しているときだけ使えるのかな。
 下山中も、ほとんど人に会いませんでした。コース選択がマイナーだったのかな。

 キャンプ場を過ぎ、トンネルをくぐった後、渓流に出会いました。渓流に沿いをつかず離れずしばらく歩いて、渓流と別れてゆるやかな下りを歩いて行くと朝通った道に出るので、そこからセンターハウスに戻ります。

 センターハウス前にあずま屋があったので、そこで2度目の昼食タイム。
 行動食も昼食も落ち着いて食べられず、山頂から下山まで雨に降られてしまいましたが、名残の紅葉を見られ、静かな山をマイペースで歩けて楽しい山歩きができました。

 鎖場も経験しましたし、また経験値が少しアップかな。(笑)

 玉原湿原はミニ尾瀬と呼ばれているそうなので、今度は水芭蕉の季節に訪れたいです。

《参考 鹿俣山コースタイム》
 センターハウス(標高1219m)…20分…玉原湿原…30分…玉原越・ブナ平分岐…60分…ブナ平…80分…鹿俣山(1637m)…60分…森林キャンプ場分岐…60分…センターハウス

《自分の鹿俣山の記録》
 センターハウス(標高1219m)…100分…玉原湿原…33分…玉原越・ブナ平分岐…72分…ブナ平…85分…鹿俣山(1637m)…85分…森林キャンプ場分岐…50分…センターハウス

 ※参考コースタイムの1.5倍を目安に計画しました。登りは適宜、2、3分の休憩を何回かしました。

 ※持参品
  緑茶500mlペットボトル 1本
  ビタミン飲料ー500mlペットボトル 1本
  塩キャラメル
  のど飴
  バナナ

 長い時間の登りと、鎖場を初めて経験。

 天候には少々恵まれませんでしたが、雲海に浮かぶ山々の幻想的な風景を堪能することができました。