スペイン

2000年10月


成田空港 → アムステルダム → ジュネーブ → マドリード 泊

 アムステルダムでの着陸は予定時刻通りだったが、天候不順のため、ヨーロッパ内乗り継ぎ空港であるアムステルダムのスキポール空港は大混乱。
 今回の乗り継ぎは、アムステルダム → マドリード便の予約ができなかったため、

 アムステルダム → ジュネーブ → マドリード 

 の変則パターンなので、アムステルダム、ジュネーブでの乗り継ぎ時間があまりないので少々どころではなく不安になる。案の上、ジュネーブ行きの便の離陸が遅れ、ジュネーブに到着したときは、既にマドリード行きの便の出発時刻をはるかに過ぎていた。ジュネーブでの1泊を覚悟したが、ジュネーブからマドリードへのスイス航空さまが私たちのツアーを待っていてくださったので、何とかマドリードに辿り着くことができた。この一宿一飯の恩義はいつか返させていただこうと心の誓う。

定番中の定番 スペイン広場
午前 マドリード市内観光 → 午後フリー  マドリード 泊

 予定通りの観光初日は、午前がスペイン広場、プラド美術館。午後はフリータイム。

 スペイン広場に向かうバスの中で、天候不順のため、昨日のアムステルダム → マドリード便は欠航になったのを聞く。なんと!変則パターンだった(あと、スイス航空さまのご好意)のが逆にラッキーだったのだ!!!

 スペイン広場では、ドン・キホーテとサンチョパンサにご対面。
 プラド美術館では、ざっくりとした有名どころの観光の後、2時間のフリータイム。それでも、お目当ての作品を見に行ったりしていると気ぜわしく、見足りない。ルーベンスの「3美神」の女神さま’sのスタイルを見て、「私が勝った」と言った強者は誰??
 王宮内部見学は日曜日は14時までのため、午後のフリータイムでは日曜日のため王宮内見学ができず(残念!)、午後も開館しているティッセン・ボルネミッサ美術館へ行く。
 午前中、ツアーの観光で王宮付近を通りかかったら、内部見学を希望する人たちで数100mの長蛇の列ができていた。思わず並びたくなってしまったが、かろうじて踏みとどまる。(:_;)

 ティッセン・ボルネミッサ美術館を観た後、天気が良かったので、王宮付近やシベーレス広場の散策を楽しむ。

王宮 外観だけ撮影
マドリード → トレド → コンスエグラ → グラナダ 泊

 トレド観光。トレドの街の城壁の下のバス駐車場から延々とエスカレーターを乗り継いで街中まで行く。これは個人的にイマイチ……。(^^;)

迷路のようなトレド市街地
バックはカテドラル

カテドラル
 観光はサント・トメ教会でエルグレコの作品を鑑賞し、カテドラルへ。カテドラル内でも、宝物庫で様々なエル・グレコの作品を鑑賞。カテドラルは内部の作りの重厚さときらびやかさが織り成す世界。

 内部の観光はこの2つのみだが、街は迷路のような細い路地が入り組み、所々にイスラムの影響を受けた建物を残し、独特の雰囲気を醸し出している。

 郊外から、トレドの街の全景の写真撮影ストップ。タホ川に囲まれた丘陵にそびえる街並は中世そのもので、かつての大スペインの首都だった面影を今に伝える。

タホ川に囲まれたトレド

コンスエグラの風車
 午後はコンスエグラに立ち寄り、風車の写真撮影ストップ。絵葉書と同じ風景が広がっている。バスが風車に向かうのを見た管理人がクルマで追いかけてきて(マジ/この、のんびりさ加減と商魂が何ともいえない(笑))、風車の1つを開けてくれた(有料)ので、内部も見ることができた。
 赤い大地に突如として現れる風車の姿は、ドン・キホーテが怪物と思い戦いを挑んだのも納得できる風情。この大地と空気にとてもマッチしていて、あるべきところに、あるべきものが、あるべき姿で、今も息づいている。
 その後、ドン・キホーテが書かれた時代からあり、モデルに使われたであろうと言われているホテル兼レストラン兼お土産物屋さんで休憩。中庭に作られているドン・キホーテの像と記念写真を撮る。(*^^*)

 あとはひたすら赤い大地をグラナダを目指して突き進む。
グラナダ → ミハス → コスタ・デルソル 泊

 アルハンブラ宮殿観光。グラナダとはいえ朝は寒く、吐く息も白くなる。その中を歩いて2時間の観光後には暑くて上着を脱いでいた。

 イスラムの王国の宮殿だったアルハンブラ宮殿は1部をのぞいてはイスラム様式の建物。鍾乳洞を思わせる天井や格子、列柱、タイルの文様etcは圧巻。空間と水を上手く取り入れて、現実の面積よりも広がりを感じさせる。
 

アルハンブラ宮殿


アラヤネスの中庭


ライオンの中庭

  フェネラリーフェ庭園では、この季節でも、まだ花が咲いていて鮮やかな彩りを添えていた。
フェネラリーフェ庭園

 
ミハスの商店街

 白い街・ミハスは思っていた以上に海に近く、街の展望台からは地中海の水平線が見える程小さくて可愛らしい。街の目抜き通り(観光案内によく載っている通り)や闘牛場、教会など、徒歩で30分くらい観光した後、フリータイムが1時間では散策をしているだけで、目抜き通りを端から端まで歩いたりしていると時間が足りないくらいだった。

ミハスのメインストリート 下から丘を見上げて


ミハスのメインストリート 丘から見下ろして

 コスタ・デル・ソルのホテルは典型的なリゾートホテル。海岸まで徒歩数分。夕暮れの海岸線を散歩して楽しんだ。
 コスタ・デル・ソル → バルセロナ 泊

 マラガの空港を1時間遅れでバルセロナに向けて出発。今回の旅行は飛行機に泣かされる。

 バルセロナ到着後、マリーナのレストランで昼食。地元のシャンパンがおいしかった。海岸では10月中旬のこの時期に日光浴や海水浴?!をしている方々の姿もあって驚き。

 バルセロナの市内観光は、
聖家族教会 → グエル公園 → ピカソ美術館 の順に廻る。

聖家族教会

聖家族教会の装飾
 聖家族教会はあまりの排気ガスによる汚れに驚いた。もっと白いイメージだったのだが…。
 グエル公園はタイル製のトカゲとテラスが大のお気に入り。
 ガウディの発想の妙による建築物はお菓子の家風だったり、洞窟風の通路だったりと、飽きさせない。ここでもっと時間を取りたいと翌日のフリータイムでの再訪を心に誓う。

 元々、グエル氏は分譲住宅として売り出す予定だったらしいが、ほとんど売れなかったため、分譲を諦めたために、現在のように市民公園として公開されている。グエル氏にはお気の毒だけれど、売れなくて現在の我々は幸せだった。

グエル公園の
プリティなトカゲさん
グエル公園
グエル公園
 ピカソ美術館はピカソの少年期から青年期の作品が大部分を占める。ピカソの画風も最初から抽象画ではなかったことを改めて印象づける。「ラスメニーナス」のピカソ風(いわゆる抽象画)の作品とそれを描くための様々な習作が面白かった。

終日 バルセロナ フリータイム  泊

 バルセロナの1日フリータイム。

 前夜に立てた計画により、まずグエル公園で午前中を過ごす。ガイド付観光では廻れない所も気の向くままに見て廻ったり、テラスでのほほんと日向ぼっこしたりでフリータイムで過ごすのは楽しい。
 前日とは違う入口から入ったので、前日には気づかなかった公園の塀に「グエル」のデザインがあることを発見☆

 グエル公園で遊び倒し、昼食はマクドナルドのハンバーガーをテイクアウトしてホテルの部屋で休憩を兼ねて食べる。ホテルがカサ・ミラとカサ・バトリョ(両方ともガウディの設計した建築物)の真ん中辺りの好ロケーションなのだ。

グエル公園の塀の「グエル」のデザイン

グエル別邸の竜さん
 午後は、
グエル別邸 → カサ・ミラ → グエル邸 → カサ・バトリョ の順に、地下鉄と徒歩を駆使して廻る。

 グエル別邸(ただいま学校になっていて内部は非公開)の門扉の竜が愛敬たっぷりだった。


カサ・ミラの屋上から聖家族教会をのぞむ


カサ・ミラ(別名 石切り場)
 カサ・ミラ(現在も一般居住スペースとして使用されており、見学できるのは建物の半分くらい?)では屋上まで上り、間近でガウディ独特の曲線ときのこもどきを見学。下から見上げるよりもずっときのこもどきは巨大だった。また、屋上からは聖家族教会の8つの塔ともども見られるおまけつき。
 グエル邸は邸内をガイド付(個人の勝手な見学は不可)で見学。
 日本語ガイドはなく、最初はスペイン語と英語だったが、途中から英語のみの説明になった。邸内にもガウディのデザインした家具があり、写真撮影禁止なのが非常に残念だった。ここでも屋上に行け、たくさんのタイル貼りの突起物(カサ・ミラとはまた違った形のきのこもどき)が見られたのがgood♪

グエル邸の屋上の煙突
 カサ・バトリョは、現在も普通の住居(アパート)として使用中なので内部見学不可のため、外観を眺めるのみ。海のイメージ。中がどうなっているのか見てみたい。

 そう!バルセロナの1日フリータイムはガウディ・デーにしたのだ。満腹満足(^^)v