はじめまして、突然メール致します。
コナミ・コンピュータ・エンタテインメント東京の「みつめてナイト」のコナミ側制作プロデューサーの北尾と申します。
ご返事が遅くなってしまったのですが、「ときめきメモリアル2」プロデューサーのメタルユーキより、TWIさんが集めて下さった「みつめてナイト2署名運動」の結果を受け取りました(もう3週間前になりますが…すみません、本当に返事が遅れまして)。本当にありがとうございました。
まず、ご署名下さった方々からのメッセージを読ませていただいて、私はコナミで15年も働いてますが、こんなにうれしく感じたことは何回あったでしょうか。正直な感想です。私たちゲーム制作に携わる者は、「ああ、こういう人たちが支えてくれているんだ」「こういう方々にこそ喜んでいただけるモノを創造し続けなければならないんだ」と、初心に帰って思える機会というのは、案外多そうで少ないものです。今回のご署名の束を一つづつじっくり読ませていただきますと、お気持ちが、熱いご要望が、そしてまたこんなに多くの方々がネット上で協力し合ってご署名を纏めて下さったという事が、たまらなくうれしい思いをさせてくれました。
制作した作品が数多く売れるのも確かにうれしいのですが、実感としてこのように皆様のお声が届く、というのは、何にもまして本当に幸せなことです。
あらためてTWIさん、ならびにご署名いただいた方々に御礼を申し上げます。ありがとうございました。
さて、…うーん、ここからが実は難しい、…なんて書いたらいいんでしょう…、と言いますのは、TWIさんが下さったお手紙の最後の「でも事務的な回答はちょっと…(*)」が私の脳をグサグサと刺激しておるのです。うーん、事務的にお答えしてはならん、一制作に携わる者として、思うがままにいろいろお答えしたい! しかししかし、いろんな形で関係する人たちへの影響も考えまするに、やはり事務的にならざるを得ないのです!、と、きっぱり申し上げておきます。
じつは、もちろん「みつめて2」の構想はしたためておりました。いろんなアイデアがありました。今回のご署名メールの中でもドキッとするアイデアがありました。「あれー、同じこと考えてくれているな」。逆に「フッフッ、そんなもんじゃないですよ、2は」というのも。
しかし、「2」は現在のところ制作しておりません。
今後も予定は立ってません。この事実だけはお伝えします。なによりも今回ご署名を頂いて、御礼と共にこの事実をお伝えしなければならない、それが礼儀だ、と思った唯一点です。
今後もいいゲームづくりを目指して頑張ります。
最後は本当に事務的なお答えになりました。どうかご容赦下さいませ。
皆様のご健康とお幸せをお祈り申し上げます。
99.10.20
(株)KCE東京 制作2部 北尾剛三
*この「事務的な回答はちょっと…」の一文についてですが、
以前、とある場所である事に対する苦情の署名を集めるのがありまして、署名後それをその会社に送ったのですが、
その回答が「ご意見ありがとうございました。(中略)〜するよう努力します」というあまりにもお約束的なモノだったので、
個人的にそういう一文だけで終わってほしくないなって意図で書いておりました。
このお返事は、そう言った一文では終わらずに署名に対する感想や意見などを色々と言って頂き、
とても満足しています(結果としては現時点では残念であるとしか言えませんが…)。