D.26年6月


 1日:ヴァルファ宣戦布告

 先月31日の期限を過ぎてもダナンから撤収しなかった傭兵騎士団ヴァルファバラハリアンは、1日正午、ドルファンとプロキアに対して、撤収の意志は無く、場合によっては交戦も辞さないとの、事実上の宣戦布告を行なった。


 3日:プロキア臨戦態勢へ

 1日の宣戦布告を受けて、プロキア側は臨戦態勢へ突入した。しかし、先の内乱で国軍の疲弊は色濃く、テラ河国境線付近に布陣中の部隊も、戦闘の意志は薄弱であると見られる。


 4日:王室会議 ダナン派兵を討議

 ドルファン王室会議は、騎士団のダナン派兵を再検討すべく、4日午後より討議に入った。尚、ドルファン側が臨戦態勢をとらないのは、ヴァルファバラハリアンへの刺激を避けるためと、ささやかれている。


 5日:王室会議 ダナン派兵を決議

 王室会議は、来月中旬に騎士団をダナンへ派遣するという事で決議に至った。

 尚、派兵に関しては、今月末までにヴァルファ側が撤退しない場合のみで、引き続きドルファン側からも、撤退勧告を出す模様。


 6日:ゲルタニア 派兵協力を申し出

 ゲルタニア政府は、ヴァルファバラハリアンのダナン占領問題に対して、ゲルタニア軍の一部を供出しても良いとのコメントを非公式ながらも打ち出した。


 7日:ゲルタニアの派兵協力を却下

 王室会議は、ゲルタニア政府に対して、ダナン問題への軍事的介入を、えん曲的に拒絶する内容の文書を送った。

 ドルファン側としては、先のシベリアが行なったバストニア軍事介入と同化する事を懸念したと見られる。


 8日:デュラン王 48回目の誕生日

 8日、デュラン王は、48回目のお誕生日を迎えられた。今年は、ダナン問題があってか、王宮内での祝典は例年より慎ましやかなものとなった模様。


10日:バストニア内戦一時終結

 10日午後、スペツナズを中心とする政府軍の攻撃により、独立派ゲリラの拠点であるリンツが制圧され、この事により内戦は政府側の勝利として一時終結に至った。

 これによりバストニア共和国はシベリア連邦(連合)に再度帰属する。


12日:ヴァルファ プロキア軍を牽制

 12日夕刻、ヴァルファバラハリアンの第三大隊がダナンを出発、同日深夜、テラ河国境線南に布陣した。

 これは先月末より同河川北に布陣するプロキア第二軍に対する牽制と見られる。


14日:プロキア軍 国境付近より撤退

 12日深夜から続いていたプロキア軍とヴァルファ側のにらみ合いは、14日午後プロキア側が撤退した事により、武力衝突が起こることもなく終了した。

 これはプロキア側が武力衝突を避ける為撤退したとの見方が強い。


16日:カミツレ山中で土砂崩れ

 16日午後、カミツレ地区カミツレ山中にて土砂崩れが発生。人家への被害は無かった。


18日:セリナ運河に身元不明の水死体

 身元不明の水死体が、セリナ運河中流域で、18日、発見された。

 遺体は腐敗が進んでおり、死後2、3ヶ月が経過しているものと思われる。


19日:ヴァルファ大軍団長 各国へ声明

 傭兵騎士団ヴァルファバラハリアンの大軍団長であるデュノス・ヴォルフガリオはプロキア、ゲルタニア、ハンガリアの三国に対して、侵略の意思はないという声明を発した。尚、ドルファンに対しての声明は一切無かった。


20日:身元不明遺体は行方不明の神父

 18日にセリナ運河で発見された身元不明の遺体は、先々月より行方が解らなくなっていたアイン・カラベラル神父である事が、関係者の証言により明らかになった。

 カラベラル神父は、先々月3日、自宅を出た後、行方不明になっていた。


22日:カミツレ地区で夏至祭

 22日、恒例の夏至祭がカミツレ駅前を中心に賑わいを見せた。

 先の燐光石値上がりのせいか、夜間の出展数が前年より少なかった模様。


23日:王室会議 ヴァルファ対策を模索

 先の三国に出された声明で、ドルファンへの侵攻が明確化したヴァルファバラハリアンに対する防戦態勢並びに掃討計画を模索する討議が、23日、王室会議と軍部の間で行なわれた模様。


25日:ヴァルファへ最終勧告

 ドルファン側は、ダナンを占拠中の傭兵騎士団ヴァルファバラハリアンに対して、今月末までに撤収が行なわれない場合、武力掃討を実行すると、最終勧告を行なった。


26日:ヴァルファ応戦を明示

 26日正午、25日のドルファンの最終勧告を受けて、ヴァルファバラハリアンは、ダナンへドルファン側が派兵した際には、総力を挙げて応戦すると声高に明示した。 


27日:ゲルタニア 静観を明示

 ゲルタニア政府は、ドルファン側とヴァルファの間で武力衝突が行なわれた場合、ゲルタニアとしては、一切干渉しない事を明らかにした。

 これは先にドルファン側がゲルタニアの軍事介入を拒絶した事を受けている。


29日:ハンガリア 中立を維持

 ドルファン=プロキア戦争開戦時から不干渉を維持し続けていたハンガリアは、今後も中立を維持する事を、文書で王室会議に通達した。

 これでハンガリア、ゲルタニアの二国が中立。残るプロキアの動向が注目される。


30日:ヴァルファ ダナンより撤退せず

 先の最終勧告により今月末が撤退期限とされていたヴァルファバラハリアンは30日深夜になっても撤退の兆候は見せず、これで7月中旬に予定される派兵は、動かぬものとなった。


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