すこーし

著:プリン


「あら私の水着を見るなんて十年早くってよ」

おい十年ってそんな…ライズ。

なんかこの子ふつうの子とちがうんだよな

(そんなところに魅かれていたりする)

「おいレズリー泳がないのか?」

かすかな期待をこめて振り向く。

「あたし?あたしは遠慮しておくよ。見張りかわるから、あんたが入りなよ」

あっそ。

 

あーあ…レプラタ川で息抜きったって、これじゃ全然安らげない(笑)

オルカディアにいた髪の長い…なんていったかな、ソ…そふあ?

まあ、あの子ならきっと「アハハ」とかいって一緒に遊んでくれたろうに…。

そんなことを考えていたら…

グ…沈む!

「無様ね」

「おいおい鎧をはずしてから入れよ」

おーい、俺への心配はないのか??

ああああ、もっとかわゆい反応はできんのか??

 

しばしレプラタ川で休息を取り、テイクバードへ帰るときはもう夜だった。

「なあゼルダ、将来を決めた人っているのか?」

げ、げげげ。レズリーいきなりそんな事を聞くなよ…。俺はライズが…

「あら、あなたそんなことを気にしているの?」

え…もしかしてライズ、俺の答えが気になるとか?

うーんあ、ここは正直に…。いや、そうするとレズリーが…

「ライズがいい」

ああ、言ってしまった。

しかし俺はライズの顔が赤くなったのを見逃さなかった。

「そうなのか…」

ガーん!!!

レズリーごめんよ。でもライズだけは裏切れない!!!

レズリーを傷つけた罪悪感よりライズへの想いの方が強いなんて、

なんてイヤなやつなんだ俺は!!!

 

そこからテイクバードまでとてもまずい雰囲気だった。

テイクバードの宿で夜更かししていると、ドアをノックする音が聞こえた。

明日は安息日だなと考えながらドアを開けた。

「明日私に付き合ってくれない?ほかに予定があるならべつにいいけど…」

ああ、ライズっていつでも手袋してるんだなと思った。

「ああいいよ」

ホントはこっちから誘いにいってもいいくらいだった。

「じゃ明日ね。お休みなさい」

ドアをしめてガッツポーズをする。

さあ早く寝よう。明日はライズと…。

ああ、そう言えばライズの三つ編みってじぶんでやってるのかな…?

むずいぞ。あれはきっと…。

余計なことを「すこーし」考えながら俺は眠りについた。


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