成歩堂 龍一…黒 | |
綾里 千尋…赤 | |
綾里 真宵…青 | |
御剣 怜侍…茶 | |
糸鋸 圭介…黄土 | |
裁判長…緑 | |
小中 大…紫 | |
松竹 梅世…桃 | |
星影 宇宙ノ介…黄 | |
板東ホテルのボーイ…灰 |
表セリフ集「逆転姉妹」探偵パート1日目(後編)を見る
(別ウィンドウで出ます)
成: |
えーと、カメノコ刑事‥‥ でしたっけ。 |
?: |
そッス。 カメノコッス‥‥。 って、それはタワシッス! 自分は、イトノコ‥‥ いやいやいや。 そもそも、人の名前を 勝手に縮めちゃダメッス! |
成: |
えーと、ノコノコ刑事‥‥ でしたっけ? |
?: |
ノ、ノコノコ‥‥。 ‥‥アンタ、ちょっと おふざけがすぎたッス‥‥。 本官をナメると、イタい目に あうッスよ‥‥! |
成: |
(うわあ、急に自分のこと ”本官”とか言い出したよ‥‥) |
成: | 聞いたこと、ないですけど‥‥。 |
糸: |
はん! あきれた弁護士ッスね。 20歳で検事になってから4年。 検察局始まって以来の天才と 言われている彼を知らないとは! |
成: |
(‥‥知らないワケ、ないだろ。 ちょっと、トボけてみただけさ。 有罪判決を獲得するためには なんでもする、冷酷な男! 裏取引や証拠のでっち上げ‥‥ 偽証させるってウワサもある。 ほとんど異常ともいえる、 ”犯罪”に対する憎しみ‥‥。 まさか、こんなに早く 会うことになるとは‥‥) |
糸: |
‥‥なんスか、それ? 悪いッスが、アンタに やる情報なんか、ないッス! |
成: |
こいつなんですけど‥‥ 何かわかりましたか? |
糸: |
それは‥‥、 凶器の置物ッスね。 |
成: |
(あれ? 置時計のことを、 この刑事も”置物”だって。 よくよく不運な時計だよ、 コイツは‥‥) |
成: |
現場には、 ガラスが散らばってましたよね? |
糸: |
ああ。あれッスか。 死体のそばに、ガラスで できたスタンドが倒れていたッス。 あのガラスは、 そのスタンドの破片ッス。 |
成: |
死体のそばに、紙切れが 落ちてましたよね? |
糸: |
ああ。犯人の名前が 書いてあった、あれッスか。 |
成: |
あの文字、間違いなく 千尋さんが‥‥? |
糸: |
残念ながら、あんな状態では 筆跡の鑑定はできないッス。 |
成: |
(千尋さんが書いたという 証拠は、ないわけか‥‥) |
成: |
(ダメだ! 正直に話したら、 ゼッタイ返してくれないぞ!) |
糸: | どうしたッス? |
成: |
あ、いや、その‥‥。 わかるでしょう、刑事さん? |
糸: |
いいや。 わからねッス! |
成: |
その電話には、あの子の ボーイフレンドの番号とか、 あま酸っぱいオトメのヒミツが いっぱい、つまってるんですよ。 |
糸: |
ハッ。ワレワレ警察を ナメてもらっちゃ困るッス! 悪いッスが、メモリーされた番号は すべて、チェックしたッス! |
成: |
さ、さすが警察! すばやいですね‥‥。 |
糸: |
‥‥まあ、いいッス。 返すッス。 あいにく、あやしい電話番号は なかったッスから。 |
成: | これ、ありがとうございます。 |
糸: |
”弁護士とは、正々堂々たたかう” が、ワレワレのテーマッス。 気にすること、ないッス。 |
成: |
(でも、こういう書類に まとまっちゃうと‥‥ 所長の死がひどく事務的な ものに見えて、悲しいな‥‥) |
成: |
(録音された会話には 気づかなかったみたいだな‥‥) |
梅: |
あたし、証人なのよ? ケンサツ側の。わかるぅ? あなたの役に立つ情報なんか、 あげるわけないでしょー? 刑事さんに”めっ”て 言われちゃうしぃ。 |
星影法律事務所 | |
成: |
(受付によると、大先生は ”外出中”らしい。 いつ戻ってくるかは わからないそうだ。 ‥‥それにしても、 ヤリ手の弁護士ともなると、 事務所も大変なことに なってるなあ。 ‥‥まあ、またあとで 来てみるか‥‥) |
真: |
あっ! ど、どうでした? 弁護士の先生‥‥? |
成: |
ご、ごめん。 まだ、会えないんだ。 |
真: | そうですか‥‥。 |
成: |
(そうだな‥‥。行ってみるか、 エラい弁護士さんの事務所に) |
星: |
悪いが、この件については、 何も言うことはできんのぢゃ。 |
このまま帰るのか?」) | |
成: |
(‥‥ぼくに、できることは もう、ないよな。 国選弁護士がついた方が、 この子のためになるはずだ) ‥‥じゃあ。帰るよ。 |
真: | ‥‥さよなら。 |
成: |
そして、数日後。 ぼくは、裁判の結果を 新聞で知った。 有罪だった。 もう、彼女に会うことは ないだろう‥‥二度と。 ‥‥これで、 正しかったんだろうか? ほんとうに、 よかったんだろうか? 千尋さん‥‥教えてよ‥‥。 ‥‥‥‥ なんてことになったら どうするんだよ! やっぱり、このまま 帰るわけにはいかない! |
成: |
犯人はきみじゃない。 他にいる。 |
真: |
え‥‥。 どうして、わかるんですか? |
成: |
う。‥‥そんな気が、する。 (たしかに、この真宵ちゃんを 犯人と考えるのは、カンタンだ。 でも、なんとなく気になる ことがあるのも、たしかだ。 ぼくをバカにしたような、 あの妙な目撃証人‥‥ 依頼を断った弁護士の、 あの不自然な態度‥‥ そして何より、この子には 味方が1人もいない。 味方が1人もいない悲しさ、 そして孤独な感じ‥‥。 実はぼくにも、おぼえがあった。 ‥‥遠い、昔の話だ。 そもそも、ぼくはなぜ、 弁護士になったのか‥‥? そういう孤独な人の味方になれる 唯一の存在が、弁護士だからだ) ‥‥真宵ちゃん。 ぼくは、きみの味方だ。 ぜったい見捨てたりしない。 |
成: |
‥‥正直なところ、 よくわからない。 |
真: | わからない‥‥? |
成: |
(目の前の少女は、 本当に犯人なのか‥‥? 証拠品は、そうであることを 示しているように見える。 だが、なんとなく気になる ことがあるのも、たしかだ。 ぼくをバカにしたような、 あの妙な目撃証人‥‥ 依頼を断った弁護士の、 あの不自然な態度‥‥ そして何より、この子には 味方が1人もいない。 味方が1人もいない悲しさ、 そして孤独な感じ‥‥。 実はぼくにも、おぼえがあった。 ‥‥遠い、昔の話だ。 そもそも、ぼくはなぜ、 弁護士になったのか‥‥? そういう孤独な人の味方になれる 唯一の存在が、弁護士だからだ) ‥‥ぼくの中で、1つだけ ハッキリしてることがあるよ。 ぼくは、きみの味方だ。 見捨てることは、できない。 |
真: |
‥‥すみません。 特に心当たり、ないです。 |
成: |
ほら‥‥携帯電話。 もらってきたよ。 |
真: |
あ、あの‥‥。 お姉ちゃんの声、 聞かせてもらえますか‥‥? |
成: |
‥‥‥‥ (‥‥真宵ちゃんは、目を閉じて 千尋さんの声に聞き入っている。 やがてその目に涙があふれ、 こぼれ落ちていった) ‥‥‥‥ |
真: |
ありがとう‥‥。 |