成歩堂 龍一…黒 | |
綾里 千尋…赤 | |
綾里 真宵…青 | |
御剣 怜侍…茶 | |
糸鋸 圭介…黄土 | |
裁判長…緑 | |
小中 大…紫 | |
松竹 梅世…桃 | |
星影 宇宙ノ介…黄 | |
板東ホテルのボーイ…灰 |
表セリフ集「逆転姉妹」第1回裁判(前編)を見る
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糸: |
『自分は、電話の通報で事件を知り、 現場へかけつけたッス!』(証言1) 『現場には、 2人の人物がいたッス。』(証言2) 『被告人の綾里 真宵と、 弁護人、成歩堂 龍一。』(証言3) 『自分は迷わず、 綾里 真宵を逮捕したッス!』(証言4) 『その理由は! 通報者の 目撃証言があったからッス!』(証言5) 『その通報者は、綾里 真宵の 犯行の瞬間を見ていたッス!』(証言6) |
成: |
それは、誰からの 通報だったんですか? |
糸: |
またまた! 知ってるくせに シラジラしいッス! 現場の向かい側にある、 板東ホテルの客ッス! |
成: |
(‥‥ここをゆさぶっても イミ、ないみたいだな‥‥) わかりました。 ‥‥それで? |
成: |
通報を受けてから現場に 到着するまで、 どれぐらいの時間が かかりましたか? |
糸: |
そうッスね‥‥たぶん、 3分ぐらいだったッス! |
成: | は、早いですね。 |
糸: |
ウチの署の今月の標語は、 ”出前迅速”ッス! おかげで、ハンニンを 逃がさずにすんだッス! |
御: |
‥‥それで? 現場にいた2人の人間とは、 誰だったか? |
糸: | はッ! |
成: | 間違いありませんか! |
糸: |
スッとぼけんのも いいかげんにするッス! 妙にマニアックな和服の少女に、 そのヘンなギザギザアタマ! 2人とも、ちょっと 目立ちすぎッス! |
成: |
(‥‥まあ、ぼくはともかく 彼女を見間違えることは ないよな‥‥ もっと、ゆさぶりをかける場所を よく考えた方がいいぞ‥‥) |
成: |
なぜですか! その理由をお聞きしたい! |
成: |
(この証言の内容じゃあ、 ムジュンしようがないよな。 真宵ちゃんのヒントを信じて、 怪しい部分をゆさぶってみるか) |
糸: |
『容疑者をカクホした自分は、 次に、この目で現場を調べたッス。』(証言1) 『そして死体のそばで、 メモを見つけたッス!』(証言2) 『あきらかに血で”マヨイ”と 書いてあったッス!』(証言3) 『化学分析の結果、この血は 被害者のものに間違いないッス!』(証言4) 『そして、被害者の指には血が ついていたッス!』(証言5) 『被害者は死ぬ前に、 犯人の名前を書き残したッス!』(証言6) |
成: |
そのとき、何か証拠を 見つけたわけですか? |
糸: |
まま。そうあわてちゃダメッス。 お楽しみはコレからッス。 ダマって聞いとくッス。 |
成: | (イヤな感じ‥‥) |
成: |
死体のそばにあったからといって、 被害者が書いたとはかぎらない! |
糸: |
へええ。 じゃあ、誰が書いたッス? |
成: | だ、誰がって‥‥ |
成: |
は、犯人ですよ! 決まってるでしょう! |
糸: |
はん。 犯人が、自分の名前を書いたと 言うつもりッスか! |
成: | 彼女はハメられたんだ! |
御: |
‥‥待ちたまえ。 そういうことなら、 証拠を提出してもらおうか。 |
成: |
う‥‥。 (‥‥しまった‥‥) |
御: |
ハッ! キミにはちょっと ムズカシイ注文だったかな! ‥‥証拠なき者は、沈黙を 守ってもらいたいな。 |
糸: | もらいたいッスな。 |
成: | (くそお‥‥) |
御: |
‥‥それで? 刑事。 そのメモには‥‥? |
成: |
たとえば、目撃証人の 梅世さんとか! |
御: |
‥‥待ちたまえ。 証人は、ホテルにいたのだ。 バカも休みやすみ言いたまえ! |
糸: |
バカは休みやすみにして もらいたいッスな。 |
成: | (くそお‥‥) |
御: |
‥‥それで? 刑事。 そのメモには‥‥? |
成: | ぼ、ぼくかもしれないだろう! |
糸: |
な、なんスと! アンタだったッスか! |
成: |
い、いやいやいや。 たとえば、の話です! でも、否定できますか? |
御: |
‥‥待て。 それなら、キミはそれを 認めるのか? キミがあれを書いたのか? |
成: | ‥‥う。 |
御: |
いいか。 ここは、法廷だ。いいかげんな 発言は、やめてもらいたいな。 ‥‥シロウトめ! |
成: | (‥‥!) |
御: |
‥‥それで? 刑事。 そのメモには‥‥? |
成: |
それを千尋さんが書いたという 証拠はあるんですか! |
糸: | もちろんッス! |
成: |
(自信マンマン、といった 感じだ‥‥まずいな) |
成: |
”化学分析”とは、具体的には どういう‥‥? |
糸: |
え! 具体的、ッスか? ええと‥‥たしか‥‥ 血液の成分の、ええと、 ヘロ‥‥ヘログモビン‥‥いや、 モヘグロ‥‥ヘモグロモビロン あれ? モヘログロヘドモドグ‥‥ ‥‥しょ、証言をキョヒするッス! じ、自分は‥‥センモン家じゃ、 ないッス! |
裁: |
‥‥まあ、いいでしょう。 証言をつづけてください。 |
糸: | た、助かったッス‥‥ |
御: | イトノコギリ刑事。 |
糸: | は、はッ! |
御: |
来月の給与査定を楽しみに しておくことだ。 |
糸: | ‥‥とほほ。 |
成: | (ちょっとキノドクだったな) |
糸: | と、とにかくッ! |
成: |
血は、どっちの手の指に ついていましたか? |
糸: | 右手ッス! |
成: |
(うーん‥‥千尋さんも 右ききだ) |
糸: |
はっはっはぁ! 残念だったッスね! |
成: | (くそ‥‥読まれていたか‥‥) |
成: |
イトノコ刑事。 被害者が犯人の名前を書き残す ケースは、かなり多いんですか? |
糸: |
推理小説やドラマなんかでは よく見かけるッス! |
成: | 何をバカなこと言ってるんですか。 |
糸: | ぐっ。 |
成: | 現実には、どうなんですか? |
糸: | ‥‥あまり、聞いたことないッス。 |
成: |
被害者が、妹の名前を 書き残すなんて‥‥ 不自然だとは 思いませんでしたか? |
糸: | そ、そッスね‥‥実は少し、 |
御: |
そこまでだ。 証人がどう感じたかは 問題ではない‥‥。 問題は、被害者が被告の名前を 書き残して、告発していることだ。 自分を殺害した犯人として! |
裁: | せ、静粛に! |
成: |
(‥‥今のは、かなり 不利にひびいたな‥‥) |
糸: |
そ、そうッス! 御剣検事の言うとおりッス! |
成: |
(証言はここまでだな。 よし。ムジュンを たたきつけてやるとするか) |
成: |
た、たしか、事件が あった日だったかな‥‥。 |
糸: |
バカ言っちゃダメッス! 解剖記録ができたのは、 事件の次の日ッス! |
成: |
あ、そうでしたっけ。 |
成: | ‥‥ちょっと、忘れちゃいました。 |
御: |
ハッ! 忘れた‥‥ねえ。 |
糸: |
あれは、事件があった 次の日ッス。 わたしたのは自分ッス。 |
成: | あ、そうでしたっけ。 |
成: |
御剣検事‥‥。 あなたは、被告を有罪にするため ならば、手段をえらばないとか。 ‥‥なぜ再調査など、 する必要があったんですか! |
裁: |
な、成歩堂くん! ‥‥口をつつしみたまえ! |
御: |
かまわない、裁判長‥‥。 弁護人。 キミがなんと言おうと、 この記録は正式なものだ。 |
成: |
イトノコ刑事! あなたはインチキだ! ぼくにこんな、ウソの記録を わたして‥‥ |
糸: |
いや、じ、自分はその‥‥ |
成: |
‥‥どうやら、<<尋問>>を しても、ムダのようですね。 |
御: |
クックックッ。 ‥‥わかってくれて、うれしいよ。 裁判長。 以上が、検察側の主張です。 |
成: |
(な、なんだって! もう、おわり‥‥?) |
裁: | わかりました。 |
成: |
い、いやいや。 ちょ、ちょっと待ってください! |
裁: |
‥‥なんですか? やっぱり<<尋問>>をする、と? |
成: |
しますします! (このままじゃ、負けてしまう!) |
梅: |
『あれは、夜の9時ごろでしたぁ。 梅世、窓を見たんです。』(証言1) 『そうしたら! 長い髪の女の人が お、おそわれてるじゃないですか!』(証言2) 『おそっているのは、もちろん 被告席のちっちゃい子よぉ!』(証言3) 『女の人は、攻撃をかわして 逃げたんですぅ。』(証言4) 『あの子は、それを追いかけて トドメを‥‥!』(証言5) |
成: | どうしてですか? |
梅: |
え、え? 何が”どうして”なのぉ? |
成: | どうして窓を見たんですか? |
梅: | え、そ、それは‥‥そのぉ。 |
成: |
(なんだ? なにげない 質問なのに、どうして‥‥?) |
梅: |
なんとなくぅ? みたいな。 そう! フィーリングね! |
成: |
(どうも、答えをはぐらかそうと しているような気もするけど。 ‥‥もう少し、探りを 入れてみるか?) |
成: |
(もう少し、 つっこんでみるか‥‥) でも、何かキッカケがあったから、 窓を見たのでは‥‥? |
梅: | う、うぐ‥‥! |
御: |
弁護人! ヒレツな行為は やめてもらいたい! |
成: | ひ、”ヒレツ”‥‥? |
御: |
ささいなことを聞くことで、 証人を動揺させる‥‥。 そんなことが、ゆるされて よいものだろうか! |
(‥‥ヒキョーだぞォ‥‥!) | |
裁: |
静粛に。 弁護人。‥‥以後、 気をつけてください。 |
成: |
(くそ‥‥ヒレツな男に されちまったぞ‥‥) |
御: |
あなたは窓を見た。 ‥‥それから、どうなったか? |
成: |
(‥‥深追いはキケンだ。 ここは、やめておこう‥‥) |
御: |
あなたは窓を見た。 ‥‥それから、どうなったか? |
成: |
髪の長い女性‥‥ 綾里 千尋さんですか? |
梅: |
そうよぉ。スラッとした、 まあまあ? キレイなヒト。 |
成: | (”まあまあ”ねえ‥‥) |
御: | ‥‥おそっていた人物は、目撃を? |
成: |
(‥‥たしかに、それは そのとおりだな‥‥。 法廷の人間は、今のところ あの証人の味方だ‥‥。 ヘタにイジらない方が いいだろう‥‥) |
御: |
‥‥それで? 被害者はどうなったか‥‥? |
成: | ”攻撃”ですか‥‥? |
梅: |
‥‥そう。凶器を持って なぐりかかったの! |
御: | それで? ‥‥つづきを。 |
成: |
それが、なぜ被告人だと わかったんですか? |
梅: |
え? だ、だってぇ‥‥ まずぅ‥‥ 体型が女の子だった! それにぃ、 ちっちゃかった! そんなの、そこの子しか いないじゃなぁい? |
成: | (そうだなあ‥‥) |
成: |
(‥‥たしかに、それは そのとおりだな‥‥。 法廷の人間は、今のところ あの証人の味方だ‥‥。 ヘタにイジらない方が いいな‥‥。 もう一回、証言を 聞いてみよう‥‥) |
成: |
(証言はここまで、か。 たしかに、ムジュンらしい ムジュンは、見あたらない。 しかし、どこかに スキがあるはずだ‥‥。 とにかく、 ゆさぶってみよう‥‥!)
|
成: |
被告人を目撃したなんて、 ウソなんじゃないですか? |
梅: |
『梅世、ちゃんと細かいところまで 見てたんだからぁ!』(証言1) 『被害者の女の人、最初の攻撃を かわして、右に向かって逃げたの。』(証言2) 『そしたら、和服の女の子が 追いかけていって‥‥』(証言3) 『持っていた凶器でなぐりつけたの! 凶器だって、ちゃんと見たわよ!』(証言4) 『時計よ時計。‥‥置時計ってやつ? <<考える人>>の形してたわ!』(証言5) |
成: |
じゃあ、ぼくのことも 見ていましたか! |
梅: |
あったりまえじゃなぁい。 そのギザギザアタマ、 よっく覚えてるわぁ! |
成: | (ギザギザ‥‥) |
裁: |
証人。弁護人を 攻撃しないように。 |
梅: |
いっけなぁい、 梅世、怒られちゃったぁ! |
裁: |
‥‥ということですので、 つづけてください。 |
成: |
ホテルにいたあなたから見て ”右”ですか? |
梅: |
‥‥ええとぉ、おハシ持つ手が こっちだからぁ‥‥。 そうね、右よ! 間違いないでぇす。 |
御: |
それで? ‥‥つづきをおねがいする。 |
成: |
急に、とってつけたように ”和服”と言いだしましたね。 |
梅: |
よけいなおせわですぅ! ‥‥あ、そういえば、アタマを おだんごみたいに結んでいたわ! |
成: | (やれやれ‥‥) |
裁: | それで、どうなりましたか? |
成: | その凶器は、どこから‥‥? |
梅: |
現場にあったデスクの上から 取り上げたの! |
裁: |
なるほど‥‥。 その凶器、どんなものでした? |
成: |
トケイ‥‥ですか? (って、最近、これと同じような ことがあったような‥‥?) |
梅: |
ど、どうしたの? ‥‥なんか、 しんみりしたカオしちゃってぇ? |
成: | (ついに、シッポをつかんだ!) |
成: |
(さっきの梅世の証言は、 御剣に教え込まれたもの‥‥ そして、今回こそが、 梅世自身のコトバ‥‥か。 よし。コテンコテンにノシて、 ギュウと言わせてやろうかな)
|
成: |
あなたは、ホテルにいた! 向かいのビルで鳴った 時計の音が、聞こえるはずがない! |
御: |
聞こえなかったという 証拠はあるのかな? |
成: | ‥‥う。 |
御: |
いいかね、新人弁護士。 法廷では、証拠がすべてなのだよ。 ‥‥覚えておくといい。 |
成: |
じゃあ、ホントに聞こえたか どうか、これから実験を‥‥ |
御: | 検察側は、拒否する! |
成: | な、なぜ! 理由は! |
御: |
事件に直接関係のない、 ささいなことだから、だ‥‥。 |
裁: |
‥‥そうですね。 御剣くんの異議を認めます。 |
成: |
(くそう‥‥違う方向に 切り変えた方がいいな‥‥!) |
裁: |
では、もういいですか? 成歩堂くん? |
成: |
いいえ! まだです! (納得しちゃったら負ける!) なぜなら‥‥、 |
なぜなら」 | |
成: |
こ、こわれていると思うんですよ! その時計は! |
裁: | ”と思う”? |
成: |
と、とにかく! 裁判長、 調べてみてください! |
裁: |
‥‥うむ‥‥ あっ! |
成: | どうですか、裁判長! |
裁: |
これを”こわれている”と 言うべきかどうか‥‥。 |
成: |
その時計は、電池が切れている はずだからです! |
裁: | ”はず”? |
成: |
裁判長! とにかく 調べていただけますか! |
裁: |
う、む。‥‥かまわないが‥‥。 ‥‥‥‥ あっ! |
成: |
どうですか、裁判長! 電池は‥‥? |
裁: |
いやはや、 電池どころじゃないですぞ! |