成歩堂 龍一…黒 | |
綾里 真宵…青 | |
須々木 マコ…橙 | |
糸鋸 圭介…黄土 | |
裁判長…緑 | |
亜内検事…茶 | |
諸平野 貴雅…紫 |
表セリフ集「失われた逆転」第1回法廷(その2)を見る
(別ウィンドウで出ます)
糸: |
『死体の下から見つかったメガネより さらに強力な証拠があるッス。』(証言1) 『被害者はデート中、ベンチのあたり から突き落とされたッスが‥‥、』(証言2) 『その際、犯人の名前を地面に 書き残していたッス。』(証言3) 『ハッキリと被告の名前が ”鈴木”と書かれていたッス。』(証言4) 『この証拠とメガネをあわせて、 彼女を容疑者として逮捕したッス。』(証言5) |
成: |
‥‥えーと、 そのメガネですが‥‥ 被告のものだという、 ハッキリした証拠はあるんですか? |
糸: |
レンズは近視用のもので、被告の 視力にだいたい合っていたッス。 フレームの形も、身分証明書の 写真と、おおむね一致したッス。 |
成: |
‥‥ふうん。 (どうしよう‥‥) |
成: |
ちょっと待ってください! ”だいたい”とか”おおむね”とか 証言がアイマイです! |
糸: | むぐ。 |
成: |
もっと、ハッキリした 証拠はないんですか! メガネと被告をむすぶ、 決定的な証拠です! |
糸: |
それが‥‥その。 砂地とのマサツで、メガネには 指紋その他の痕跡はなかったッス。 |
成: |
つまり! このメガネが被告のものだという 証拠は、ないわけですね! |
糸: | そ、そういうコトッス。 |
亜: | なな、なんですって! |
裁: | ‥‥ふむう‥‥証拠はない‥‥。 |
マ: |
さッすが、成歩堂さん! スズキ、 モーレツにカンドーッス! |
成: |
(‥‥もし、あのメガネが 彼女のものだったら‥‥ ここは、ヘタにつっこまない ほうがいいな) |
マ: |
うう‥‥成歩堂さんが 信じてくれないッス‥‥。 |
成: |
突き落とされたのは まちがいないんですか? |
糸: |
被害者のカラダに残った キズの状態から、 まず、まちがいないと 考えられるッス。 |
成: | ううん‥‥。 |
裁: | では、証言をつづけてください。 |
糸: |
とにかく、被害者は 突き落とされたッスが‥‥、 |
成: | 名前‥‥ですか? |
糸: |
そッス。‥‥自分も、 ショックだったッス。 できれば、 信じたくなかった‥‥ |
成: |
”スズキ マコ”って 書いてあったんですか? |
成: | まちがいありませんか! |
糸: |
ザンネンながら、 まちがいないッス。 これが、その写真ッス。 ‥‥ダレが見たってスズキッス。 |
成: | (ううん‥‥たしかに‥‥) |
マ: | ちょ、ちょっと、成歩堂さん! |
成: | え? |
マ: |
”え”じゃないッス! たしかにあれ、スズキッスけど‥‥ |
成: |
(‥‥言われてみれば‥‥。 なんか、おかしいような‥‥) |
マ: |
それが”ムジュン”ッス! ‥‥さあ、<<つきつける>>ッス! |
成: |
(ムジュン‥‥か‥‥ とりあえず、法廷記録を 見てみようかな‥‥) |
成: |
その”スズキ”という文字‥‥。 まちがいなく、被害者が? |
糸: |
被害者の指には、砂による スリキズがあったッス。 また、人さし指のツメの間から 砂粒も検出されているッス。 |
裁: |
ふむう‥‥。どうやら、被害者の 指で書かれたようですね。 |
成: |
(まいったな‥‥ ホントに被害者が書いたのなら、 ヤッカイだぞ‥‥) |
マ: |
成歩堂さん! がんばって! ファイトファイト! |
成: | そ、そう言われてもなあ‥‥。 |
マ: |
スズキ、成歩堂さんの トクイ技が見たいッス! |
成: |
‥‥な、何それ? トクイワザ‥‥って。 |
マ: |
あれッスよ! 証拠品を<<つきつける>>ヤツ! |
成: | <<つきつける>>‥‥ねえ‥‥。 |
成: |
じつはぼくも、そろそろ 見せようと思っていたんだ。 |
マ: |
来たァッ! 成歩堂さんが帰ってきたッス! あ、そうだ! |
成: | なに? |
マ: |
最近は、つきつけられるのは 証拠品だけじゃなくて、 関係者のファイルも行けるッス。 ‥‥気をつけたほうがいいッス! |
成: |
(関係者のファイル‥‥か。 よし。もう一度、 証言を聞いてみよう‥‥) |
成: | 証拠品を<<つきつける>>‥‥? |
マ: |
はいッ! ‥‥証言と法廷記録を、 よーく見くらべるんです。 すると、アキラカにムジュン してることがあるッス! |
成: | ‥‥ムジュン‥‥ |
マ: |
証人がウソついてたり、 カンちがいしてたり‥‥。 理由はいろいろですケド。 |
成: | ふんふん。‥‥それで? |
マ: |
ここまで言って、 まだ思い出さないんですかッ! ムジュンした証言を見つけたら、 くいちがう法廷記録のページを‥‥ |
成: |
そうか! <<つきつける>>ワケだね! |
マ: |
そのとおりッス! つきつけられるのは、 証拠品だけじゃなくて、 関係者のファイルも行けるッス。 ‥‥気をつけたほうがいいッス! |
成: | へえええ‥‥。やるね。 |
マ: |
プロに感心されるなんて! スズキ、ちょっとフクザツッス! |
パターンは、前作と同じ) | |
裁: |
そこまで! 本法廷は、これ以上の審議の 必要性を認めません。 さらに、被告に対する判決を 決める時間も、必要としません。 これは、きわめて明白な事件です。 疑問の余地はない! 被告人、スズキ マコ(話によって名前変更)に たった今、判決を言いわたします! |
裁: |
被告人はこれより、その身柄を 司直に預けるものとし、 1ヶ月以内に、高等裁判所において 通常裁判を受けることとします。 では、本日はこれにて閉廷! |
敗訴 | |
糸: |
『町尾巡査とマコ巡査は、半年ほど つきあっているはずッス。』(証言1) 『”ケッコン”の話も、ボチボチ 出ていたみたいッス‥‥。』(証言2) 『事件があった日は、被害者の 誕生日だったッス。』(証言3) 『マコクン‥‥マコ巡査は、 プレゼントを用意して‥‥。』(証言4) 『そのプレゼントは、2ヶ月も前から ジュンビしていたッス。』(証言5) 『‥‥自分が相談を受けたから 知ってるッス。』(証言6) |
成: |
なんでそんなことを 知っているんですか? |
糸: |
今年の3月に、署内で研修旅行が あったッス。 新人のマコクンと町尾巡査は、 そこでねんごろに。 |
成: | (ねんごろ‥‥ねえ) |
糸: |
ホントは自分も参加するはず だったッスが‥‥ 旅行の積立金が払えなくて 行けなかったッス。 行ってさえいれば、今ごろは‥‥ |
裁: | なんですか? |
糸: |
い、いや。なんでもないッス。 とにかく‥‥、 |
成: |
ケッコン‥‥って、トシが 8つもはなれてますね‥‥。 |
糸: |
なんスか! ケッコン相手は 同級生から探せって言うッスか! |
成: |
い、いえいえ。 ‥‥そういうワケでは‥‥ |
マ: |
イトノコさんと町尾さん、 1つちがいなんですよ。 |
成: |
(やれやれ‥‥。あのようすじゃ、 ケッコンはまだみたいだな‥‥) |
糸: | よけいなおせわッス! |
成: |
事件があった日、というと‥‥ 9月6日ですか? |
糸: |
そッス。 被害者の町尾巡査は、5時半で 勤務が終わりだったッスが、 マコクンは夜勤だったので、 2人は公園でヒトトキの‥‥ |
裁: |
アイビキを楽しんだ、と。 いいですねえ、ワカい人たちは。 |
成: |
(なんでもいいけど、 ノンキなじいさんだな‥‥) |
成: |
‥‥被告のこと、ずいぶん くわしいんですね。 |
糸: |
ま、そ、そりゃ上司ッスから。 部下をカントクするギムが‥‥ |
成: |
デートのプレゼントまで? ちょっとカントクしすぎでは‥‥ |
糸: |
じゃあなんスか! アンタはこう言うッスか! 部下がまんびきしても、 知らんプリしろと! |
成: | い、いやべつにその‥‥ |
亜: |
弁護人! ここは、証人を いじめる場所ではありませんぞ! |
裁: |
そうですね。 この証人が、被告のおシリを 追っかけまわしていたとしても、 それは、今、 問題にすべきコトではありません。 |
糸: |
ぎゃー。なんてコト 言うッスかぁッ! ア、アンタのせいッス! 逮捕ッス! もー有罪ッス! |
成: |
(‥‥どうも、あの刑事とは うまくやっていけそうもないな) |
成: | ないと思いますよ、モチロン。 |
裁: |
なな、なんですとォ! 関係ないなら、 こんなに引っぱらないように! |
成: |
す、すみません。 ちょっと興味があったもので‥‥。 |
裁: |
証人。こんな弁護人はほっといて、 証言をつづけるように。 |
亜: |
じゃあ、証人。あなたはなぜ、 グローブのことを‥‥? |
成: |
(まあ、誕生プレゼントなんて どうでもいいかな‥‥) |
亜: | 質問はないようですね。 |
裁: |
ふむう‥‥。 証人。あなたはなぜ、 そのグラブのことを‥‥? |
成: |
被告人から、 プレゼントの相談を? |
糸: |
まあ、自分はソノ‥‥おほん。 信頼‥‥されているッスから。 |
成: |
(しあわせそうに モジモジしてるぞ‥‥) |
成: | ‥‥‥‥‥‥‥ |
マ: | こ、今度はどうしました? |
成: |
‥‥今の証言に、 <<ムジュン>>なんてあるかな? たいしたこと しゃべってないし‥‥。 |
マ: |
そうですね‥‥。 もっと情報を引き出して みたらどうですか? |
成: | 情報を‥‥? |
マ: |
思いっきり<<ゆさぶる>>! お得意のアレッス! |
成: |
<<ゆさぶる>>ねえ‥‥。 |
糸: |
『ワレワレはまず、残された文字の 筆跡を調べてみたッス。』(証言1) 『ザンネンながら、被害者が書いたと 断定はできなかったッス。』(証言2) 『次にワレワレは、 被害者の人さし指を調べたッス。』(証言3) 『ツメの間に、砂のツブがはさまって いるのが発見されたッス。』(証言4) 『人さし指のハラにも、 文字を書いた際のスリ傷が。』(証言5) 『以上のことから、被害者は右手で あの字を書いたと断定できるッス!』(証言6) |
成: |
‥‥でも、砂に書かれた文字で 筆跡まで特定できるんですか? |
糸: |
ハッ! シロートは これだからイヤッスね! ワレワレをナメてもらっちゃ 困るッス。 この国の科学捜査は、国際的に 見ても、まあなかなかのものッス。 |
裁: |
ふむう‥‥。 ビミョーな言い回しですねえ。 |
亜: |
‥‥それで? ケッキョク、 筆跡を調べた結果は? |
成: |
‥‥なんだ‥‥。 ケッキョクできなかったんですか。 |
糸: |
なんだとはなんスかッ! ワレワレをナメてもらっちゃ 困るッス! できないモノはムリ。 ‥‥それが科学捜査のキホンッス! |
裁: | はじめて聞きました。 |
亜: | 私も。 |
成: | ぼくも。 |
マ: | 警察学校じゃ習わなかったッス。 |
糸: |
‥‥自分の持論ッス。 とにかく‥‥。 |
成: | 人さし指‥‥? |
糸: |
そッス。アンタがいつも ヒトにつきつけてるヤツッス。 |
成: |
はあ‥‥。 気になりますか? もしかして。 |
糸: | シンゾウに悪いッス。 |
亜: |
とにかく、被害者の右の人さし指を 調べたわけですね? |
糸: |
ユビで砂地に文字を書いたら、 その痕跡が残るはずッスから。 |
裁: |
ふむう‥‥なるほど。 それで、検査の結果は? |
成: | それは、どういうことですか? |
糸: |
つまり、その指で、ジッサイに 文字を書いたということッス。 |
亜: |
そうですね。だから、 ツメの間から砂ツブが‥‥。 |
成: | (‥‥なるほどね‥‥) |
糸: | まだあるッス。 |
成: | スリ傷‥‥ですか? |
糸: |
そッス。ま、モチロン 肉眼では見えない、小さな傷ッス。 |
裁: |
はあ‥‥。 スゴいですねそれは。 |
糸: |
そッス。スゴいッス。 科学捜査ッス! 虫メガネのスゴいヤツ ‥‥ええと‥‥ なんかこう、科学っぽい名前の アレを使って‥‥ |
成: | けんび鏡、ですか? |
糸: |
そう! それ! それで見つけたッス! |
成: | (すごくうれしそうだな‥‥) |
成: | まちがいありませんか? |
糸: | 科学のチカラを信じるッス。 |
成: |
(ううん‥‥これで証拠は じゅうぶん、なのかな‥‥?) |
成: |
(こうして、 証言だけ聞いていると‥‥ あの文字、被害者が 書いたとしか思えないな‥‥) |
マ: |
でも、それは どう考えてもヘンッス。 ‥‥もし町尾さんが右手で あの文字を書けたのなら、 プレゼントを用意するのに、 あんなに苦労しなかったッス! |
成: |
(‥‥プレゼント‥‥?) |