第1話『失われた逆転』第1回法廷(その2)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 真宵…青
須々木 マコ…橙
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
亜内検事…茶
諸平野 貴雅…紫
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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(「証言4」に「須々木 マコ」をつきつける)
成: ‥‥‥
‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥
裁: ど‥‥どうかしましたか?
成: ‥‥‥‥‥‥
(なんだ、この感じ‥‥
気がついたら思わず叫んでいた!
‥‥”異議あり”って‥‥
それもハラの底から、大声で。
人さし指までつきつけて!
感じるぞ‥‥体中にチカラが
みちていく!)
‥‥証人ッ!
糸: なな‥‥な、なんスか?
成: 被告人の名前を
言ってみてください!

(亜内検事「異議あり!」)
亜: そんなこと‥‥
なんの意味もありませんぞ!
成: とんでもない! 非常に重要な
意味があります。
じゃあ、検事さんでもいい。
‥‥被告の名前を。
亜: なな、なんなんですか
その妙なハクリョクは‥‥。
ひ、被告の名前ですか?
‥‥スズキ マコ、でしょう?
成: カタカナではなく、
漢字でおねがいします。
亜: かか、漢字‥‥?
それはもちろん、『須々木 マコ』
いいッ!!
成: ‥‥おわかり
いただけたようですね。
裁: ど、どういうことですか!
糸: ゼンゼンわからねッス!
成: いいですか!
被害者が書き残した名前は、
漢字で”鈴木”と書かれていた。
しかし、被告の名前は
”須々木 マコ”です。
これはあきらかに、
ムジュンしています!
裁: ああああっ!
糸: ゼンゼン気がつかなかったッス!

(亜内検事「異議あり!」)
亜: し、しかし‥‥!
それはたまたま、被害者が
正しい名前を知らなかった‥‥

(成歩堂「異議あり!」)
成: 検事はさきほど、こう言いました。
『被告人は、恋人を殺害した
罪に問われている』‥‥。
コイビトの名前を
知らないはずがない!
亜: むぐぐゥッ!

(ざわめきが起こる)
裁: たしかに、そのとおりです。
亜内検事!
亜: は‥‥はっ?
裁: そもそも‥‥被告人と
被害者の町尾 守くんは、
本当に恋愛関係にあったのですか?
亜: は、はあ‥‥。そのはずです。
警察署内でも、有名なカップル
だったそうで‥‥。
裁: では、イトノコギリ刑事。
証言してください。
被告人と被害者の関係について。
糸: 了解ッス‥‥。

(被害者と被告人の関係)
糸: 『町尾巡査とマコ巡査は、半年ほど
つきあっているはずッス。』(証言1)
『”ケッコン”の話も、ボチボチ
出ていたみたいッス‥‥。』(証言2)
『事件があった日は、被害者の
誕生日だったッス。』(証言3)
『マコクン‥‥マコ巡査は、
プレゼントを用意して‥‥。』(証言4)
『そのプレゼントは、2ヶ月も前から
ジュンビしていたッス。』(証言5)
『‥‥自分が相談を受けたから
知ってるッス。』(証言6)
裁: ほおほお、2人の仲はそんなに‥‥
亜: だからこそ、
ヒゲキが起こったのですよ。
裁: ふむう‥‥なるほど。
では弁護人、尋問を。

(「証言5」をゆさぶる)
成: ”2ヶ月も前から”‥‥?
糸: そッス。
‥‥けなげな女の子ッス。
成: それで‥‥
誕生プレゼントには、何を?
糸: グローブッス。
裁: ”グローブッス”‥‥ですか?
亜: いやいや。グローブですグローブ。
野球の。
裁: ああ、はいはい。
グラブね。ベースボールの。
糸: 被害者の町尾巡査は、
野球が大好きだったッス‥‥。
成: (グローブ‥‥ねえ‥‥。
どうなんだろう?)

(「もっとゆさぶる」を選択)
成: ところでさっき、
証人はこう言いましたね。
”プレゼントを、2ヶ月も前から
ジュンビしていた”‥‥と。
糸: 言ったッス。
成: グローブを買うのに、2ヶ月も
かかったんですか?
糸: そんなワケないッス!
成: じゃあ、
どんなワケだったんですか?
糸: モチロン、作らせたッス。
‥‥特注で。
成: ‥‥特注? グローブを?
糸: そッス。グローブッス。
裁: ふむう‥‥。
グローブッスをねえ‥‥

(亜内検事「異議あり!」)
亜: 誕生プレゼントなど、
事件とは関係ありませんぞ。
裁: たしかに、関係なさそうですねえ。
‥‥どうなんですか、弁護人。
その特注のグローブとやらが、
何か関係あるのですかな?

(「もちろん関係ある」を選択)
成: (‥‥そんなの
ぼくにもわからないけど‥‥)
モチロン関係があります!
そのグローブこそが、この事件の
カギをにぎっているのです!
マ: 出たァッ!
なんのコンキョもないハッタリ!
やっと成歩堂さんらしく
なってきましたね!
スズキ、うれしいッス!
シビれるッス! カンゲキッス!
成: (<<ゆさぶる>>か‥‥。
そういえば、こうやって
ビシバシ人にツッコミまくって
いたような気もするなあ‥‥)
裁: わかりました。
そこまで言うなら、もう少し
話を聞いてみましょう!
糸: じつは、持ってきてるッス。
そのグローブ。
成: え。
裁: それなら話が早い。
さっそく、提出してください。
糸: 事件とは関係ないと
思ったものッスから‥‥。
これッス。
裁: ‥‥また、ずいぶんハデに
黄色いグラブですねえ‥‥。

証拠品<<グローブ>>のデータを
法廷記録にファイルした。
糸: 被害者の町尾巡査は、
それは黄色が好きだったッス。
成: ‥‥だから、わざわざ特注で?
マ: ええ、そうなんです!
それに、もう1つ‥‥
裁: ‥‥そこまで。
これでハッキリしました。
被害者と被告は、やはり
恋愛関係にあったようですね。
亜: そのとおりです。
裁: しかし、そうなると、
気になることがあります。
この”鈴木”という文字‥‥。
本当に被害者が書いたものなのか?
亜: かしこまりました。
その文字について、くわしく
証言してもらいましょうか。
糸: ‥‥了解ッス。

(被害者が残した文字について)
糸: 『ワレワレはまず、残された文字の
筆跡を調べてみたッス。』(証言1)
『ザンネンながら、被害者が書いたと
断定はできなかったッス。』(証言2)
『次にワレワレは、
被害者の人さし指を調べたッス。』(証言3)
『ツメの間に、砂のツブがはさまって
いるのが発見されたッス。』(証言4)
『人さし指のハラにも、
文字を書いた際のスリ傷が。』(証言5)
『以上のことから、被害者は右手で
あの字を書いたと断定できるッス!』(証言6)
裁: ふむう‥‥たしかに、
そう考えるのが自然でしょうね。
では、弁護人。
尋問をおねがいします。
成: ‥‥はい。

(「証言6」に「グローブ」をつきつける)
成: ‥‥証人。
これを見てください。
糸: それは‥‥グローブ、ッスね。
成: ‥‥コイツの特徴を
言ってもらえますか?
糸: そんなの、
考えるまでもないッス。
”ミョーに黄色い”
‥‥これに尽きるッス!
成: ‥‥そう、たしかに黄色い。
まず、それが1点。
糸: ま、”まず”‥‥?
成: じつは、もう1点あるんですよ。
裁: な、なんですか、それは‥‥?
成: カンタンなことです。
左きき用なんですよ。
‥‥このグローブは。
糸: 左きき‥‥?
裁: ふむう‥‥。たしかに。
これは、右手にはめるように
できているグラブですね。
成: だから、特注だったんですよ。
ここまで黄色い、しかも左きき用の
グローブなんて、売ってません。
糸: ま‥‥まあ、たしかに。
成: ところで、証人。
被害者は、どっちの手で
文字を書いたんでしたっけ‥‥?
糸: そんなの、決まってるッス!
写真を見れば、アキラカ‥‥
‥‥あ、アレ‥‥?
成: お忘れなく。被害者は、
左ききだったんですよ?
糸: あ‥‥ああああッ!

(亜内検事「異議あり!」)
亜: こ‥‥これは、その‥‥。
と、とにかくアレです。異議を‥‥
裁: 却下します。
成歩堂くん。つまり‥‥、
どういうことになるんですか?
成: 結論は1つです!
左ききの人間が、右手で
メッセージを残すはずがない!
つまり!
”鈴木”と書き残したのは、
被害者ではなかったのです!

(ざわめきが起こる)
裁: せ‥‥静粛に! 静粛に!
‥‥た、たしかに、
そういうことになります!
この文字は、被害者が
書いたものではなかった‥‥!
糸: じゃ、じゃあマコくんは‥‥!
亜: そんな‥‥そんなバカなッ!
裁: 亜内検事!
亜: はは‥‥は‥‥はははっ!
裁: 検察側の証拠は、被告の有罪を
立証していません!
それどころか、無実を
証明しているではないですか!
亜: うぐわァァァッ!
マ: やったァ!
成歩堂さん、サイコー!
スズキ、もーホレまくりッス!
裁: ‥‥どうやら、
結論は出たようです。
また1つ、お手がらですね、
成歩堂くん。
成: え‥‥? ぼくですか?
はあ。それはどうも‥‥。
マ: またホメられちゃいましたね!
だからヤメられないんですよね!
‥‥弁護士。
成: (ジョーダンじゃない!
もう、コリゴリだよ‥‥)
裁: では、判決を
言いわたしたいと思います。
被告人・須々木 マコに‥‥

(亜内検事「異議あり!」)
亜: ちょっと待っていただきたいッ!
‥‥お待ちください、裁判長。
裁: な‥‥なんですか、亜内検事?
亜: ‥‥検察側の立証は、
まだ終了しておりません!
成: な‥‥なんですって!
亜: 検察側は、次の証人を
召喚したいと思います!
成: えええぇぇぇっ!

(ざわめきが起こる)
裁: ‥‥いったい、その証人は
何を目撃したのですか?
亜: 被害者が突き落とされた瞬間を。
さらに、突き落とした犯人のカオも
ハッキリ見ておるのです!
成: な、なんですって!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に!
では、ここで一度、
休憩をとりたいと思います。
その後、その証人の
証言を聞くとしましょう。
成: (‥‥このまま終わろうなんて、
やっぱりアマかったか‥‥
この休憩時間で、集めるんだ!
少しでも多く、情報を‥‥
本当の勝負は、これからだ!)
裁: では、これより休憩に入ります!


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