綾里 千尋…赤 | |
成歩堂 龍一…黒 | |
星影 宇宙ノ介…黄 | |
裁判長…緑 | |
亜内検事…茶 | |
美柳 ちなみ…紫 | |
呑田 菊三…灰 |
成: |
『じつは‥‥ボク、アイツに 呼び出されたんです。』(証言1) 『アイツ、薬学部だから‥‥ その校舎の裏庭で、2時45分に。』(証言2) 『話をして‥‥3時ごろには、 もう別れました。』(証言3) 『それで、あとで戻ってきたら‥‥ アイツ、倒れていて。』(証言4) 『カゼゴロシ・Zは、この2・3日 ずっと飲んでいたんですけど‥‥』(証言5) 『事件のあった日のおヒルごはんの ときから、なくなっちゃって。』(証言6) |
千: |
それまで、 被害者に会ったことは? |
成: |
いえ! ありませんよ! ‥‥でも。 あの日は、ちいちゃんのコトで 話があるから、って言われたから。 |
裁: | ”ちいちゃん”というのは? |
成: |
ボクの‥‥ウンメイのヒト‥‥ えへへ。テレちゃうな、なんか。 |
星: |
ぐはあッ! ‥‥なな、 なんぢゃ千尋クン! イキナリ‥‥ |
千: |
‥‥あ! す、スミマセン! 急に、殴りたくなっちゃって。 |
亜: |
美柳 ちなみさんは、 被害者・呑田くんの恋人でした。 彼女が、成歩堂くんと出会う 前のハナシですがね。 |
裁: |
ふむう‥‥。キレイな三角関係、 というわけですか‥‥ |
千: |
2時45分に会った‥‥というのは まちがいないのかしら? |
成: |
ええ、たぶん。 授業が終わる時間なんですよ。 ヤツらは実験してることが 多いから、あんまり関係ないけど。 |
千: | 実験‥‥? |
成: |
ええ。薬学部のヤツら、 いっつも実験ばっかりですよ。 |
千: |
(‥‥とにかく、時間に まちがいはないみたいね) |
亜: |
それでは、証言を つづけていただきましょうかな。 |
千: |
(‥‥必要なことは聞いたわ。 他の情報を集めましょう!) |
亜: |
それでは、証言を つづけていただきましょうかな。 |
千: | なんの話をしたのですか? |
成: |
それは‥‥その。げほげほ。 いずれまたいつか、次の機会に。 |
千: |
(”次の機会”なんてものが ホントにあればいいけど‥‥) |
千: | ”戻ってきた”というのは‥‥? |
成: |
あの‥‥だから、 死体が発見された現場です。 |
千: |
なぜ、戻ってきたの? あなた、怒っていたんでしょう? |
成: |
え‥‥! そ、そうなんですけど。 ‥‥‥‥‥‥ |
千: | なるほどさん! どうしてなの? |
成: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥その。やっぱり、仲なおり しようかな、って思ったんです。 |
千: | ‥‥‥ |
亜: | ‥‥‥‥‥ |
裁: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
成: | ‥‥‥‥‥へっくし。 |
千: |
(このヒンヤリした空気‥‥ダレも 信用していないみたいね) |
千: |
この時期にカゼをひくなんて めずらしいですね。 |
成: |
ええ。あたたかくなってきたから、 ちょっと油断しちゃって。 やっぱり、おなかを出して 寝ちゃ、ダメですよねえ。 |
千: |
(コドモじゃないんだから‥‥) それで‥‥あなたが、そのカゼ薬を 飲んでいたことを知っていたのは? |
成: |
‥‥さあ。食後に、 いつも飲んでいたからなあ。 ボクのトモダチなら、みんな 知っていたと思いますけど。 |
星: | どうぢゃな? 千尋クン。 |
千: |
私‥‥どうしても 見つけられないんです。 その‥‥ムジュンを。 |
星: |
あのボウヤも、<<恐怖のウソ人間>> というワケでもあるまい。 そう毎回、デタラメを言われちゃ たまらんワイ。 |
千: | でも‥‥じゃあ私、どうすれば! |
星: |
あのボウヤ‥‥きっと、 まだ何かをかくしておる。 ‥‥情報ぢゃ。今はとにかく、 情報を集めるんぢゃ! |
できるかもしれない‥‥!」 | |
千: |
(1つだけ、考えはある。 でも‥‥立証はムリよ‥‥!) |
星: |
いいかの、千尋クン。 何か考えがあるのならば、 とにかく発言しておくコトぢゃ。 |
千: | ‥‥先生! |
星: |
チンモクは何も生まん。 ‥‥それが法廷ぢゃ。 |
千: |
(チンモクは何も生まない‥‥ それならば!) |
原因を示す証拠品を‥‥!」 | |
裁: |
‥‥あなたには ガッカリしましたな、弁護人。 |
亜: |
‥‥私も ガッカリしましたぞ、弁護人。 |
星: |
‥‥ワシもちょっと ガッカリしちまったぞ、千尋クン。 |
成: | ‥‥‥‥げほ。 |
千: |
(も、もう一度よ、千尋! ‥‥よく、考えるの! こんなところでイキナリ 負けちゃ、シャレにならないわ) |
提示していただきましょう。」に合流) | |
”凶器”があるのか‥‥?」 | |
千: |
もちろん‥‥ここらへんですっ! ‥‥たぶん。 |
裁: |
‥‥あなたには ガッカリしましたな、弁護人。 |
亜: |
‥‥私も ガッカリしましたぞ、弁護人。 |
星: |
‥‥ワシもちょっと ガッカリしちまったぞ、千尋クン。 |
成: | ‥‥‥‥げほ。 |
千: |
(も、もう一度よ、千尋! ‥‥よく、考えるの! こんなところでイキナリ 負けちゃ、シャレにならないわ) |
教えていただけますかな。」に合流) | |
成: |
『アイツが‥‥ちいちゃんのコト、 悪く言ったから‥‥』(証言1) 『ついカッとなって つきとばしちゃったんです!』(証言2) 『そのとき、なんか大きな 音がしたような気がするけど‥‥』(証言3) 『立ち去ってから少しして、 ちょっと心配になったんです。』(証言4) 『それで、戻ってみたら‥‥ あ、アイツ‥‥し、死んでいて!』(証言5) 『つきとばしたら、アイツ‥‥ カサを下じきにして倒れました。』(証言6) |
千: |
呑田さん、 何を言ったのかしら? |
成: |
アイツ、ヒドいコトを 言ったんですよ! ”あの子はワルい子だ”って! |
亜: | ‥‥‥‥ |
千: | ‥‥‥‥‥‥ |
裁: | ‥‥あの。それだけですかな? |
成: | はい! |
裁: | ‥‥だそうです。弁護人。 |
千: |
(なるほどくん‥‥おねがい! これ以上、私に ハジをかかせないで‥‥) |
成: |
とにかく‥‥そんなコトを 言われたから、ボクは‥‥ |
千: |
そのときのこと、もう少し 詳しく教えてもらえるかしら? |
成: |
アイツ‥‥一方的に 言いたいコト言って‥‥ 手に持ったジャケットを 着て、帰ろうとしたんです。 だから、ボク‥‥ アタマに血がのぼっちゃって。 そおっと、かるーく押したんです。 ‥‥アイツのムネを。 |
千: |
それで、そのとき‥‥ 切れた送電線は、なかったのね? |
成: |
はいッ! そんなもの、 ゼッタイにありませんでした! |
亜: |
‥‥見落としたのかも しれませんぞ? |
成: |
‥‥‥‥まあ。たしかに そうかもしれませんケド。 |
千: | (アッサリ認めないでよ!) |
裁: |
つきとばした瞬間のこと‥‥ これは、かなり重要です。 証言をつづけてもらいましょうか。 |
千: |
モチロン、イミなんて ありません! |
裁: |
べべ弁護人。‥‥ムネを張って 言わないように! |
千: |
ええ、ありませんとも! イミなんて。もうゼンゼン。 |
星: |
コラコラ! 千尋クン、 ヤケになっちゃイカン! |
成: |
あの‥‥。 つづけていいですか? |
千: |
(今は、もっと他に 聞くことがあるような気がする) ‥‥けっこうです。 証言をつづけてください。 |
千: |
被害者をつきとばして‥‥ すぐに現場を立ち去ったの? |
成: |
ハイ! だってボク、 ハラが立ったから! |
亜: |
倒れた被害者‥‥呑田くんが どうなったか、たしかめずに? |
成: |
え、ええ。‥‥だから、シンパイに なったんですけど。 |
千: |
そのとき‥‥現場には、 他にだれもいなかったのかしら? |
成: |
げほ。‥‥げほげほげほげほ。 ‥‥ええ。いませんでした。 |
千: |
(どうにも挙動不審なのよね‥‥ あのセキっぷり) |
裁: |
ふむう‥‥ そうなるとやはり、犯人は 他に考えにくいですなあ‥‥ |
千: |
カサの上に、呑田さんが倒れた。 まちがいないかしら? |
成: |
ええ。ちゃんと カラダの下にありましたよ。 ‥‥その。そうじゃなかったら、 ちょっと借りちゃおかな、って。 |
千: | そのカサを? |
成: |
あのときも、このセーターを 着てたんですけど。 これ、ちいちゃんが編んで くれたんですよ。夜なべして。 ボクたちのアイを、 ぬらしたくなくて‥‥ |
星: |
ぐはあッ! ‥‥だから、 ワシのハラをけるなッ! |
千: | ‥‥あ! す、スミマセン! |
裁: |
それでは、証人。 証言をつづけてください。 |
星: |
この証言から、彼の無実を示す 可能性を見つけぬかぎり‥‥ 今度こそ、判決は決定的なモノに なるんぢゃぞ! |
千: |
は、はい! (とにかく、情報がほしい‥‥ ムジュンを探すための情報が!) |