綾里 千尋…赤 | |
成歩堂 龍一…黒 | |
星影 宇宙ノ介…黄 | |
裁判長…緑 | |
亜内検事…茶 | |
美柳 ちなみ…紫 | |
呑田 菊三…灰 |
”真犯人”を提示してください!」 | |
裁: | ‥‥‥ |
亜: | ‥‥‥‥‥ |
ち: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
裁: | なんですか、今のは。 |
千: |
え‥‥。その‥‥ 若さゆえの先走り、ですっ! |
裁: |
やれやれ‥‥ヤクソクどおり、 ペナルティを与えます。 |
千: |
(ううう‥‥ダメよ! ここで立ち止まっちゃ‥‥) |
裁: |
もう一度、うかがいます。 今度こそ、よく考えるように。 |
”真犯人”を提示してください!」に合流) | |
ち: |
『リュウちゃんと出会ったのは、 今から半年前のことでしたわ。』(証言1) 『運命のスポットは‥‥この裁判所の 地下にある、資料室だったんです。』(証言2) 『ひとめ見て‥‥なんだか、 キュンって来ちゃいましたの。』(証言3) 『それから、ずっと‥‥おつきあい させていただいております。』(証言4) 『わたし‥‥大学のレポートの資料を 探すため、裁判所に来てましたの。』(証言5) |
千: |
それまでは、被害者の呑田さんと つきあっていたのですね? |
ち: |
ええ。‥‥ちなみって、 イケナイ子ですのね。 カンタンに心変わり してしまうなんて‥‥。 |
裁: |
そんなコトありませんぞ! 私も、判決をコロコロ変えるので 有名ですからな。 ”うつり気で浮気な裁判長”と 呼ばれておりますぞ。ほっほっ。 |
千: |
(どうしてクビに ならないのかしら‥‥) |
星: |
それが‥‥なぜか、いつも 正しい判決を下すんぢゃよ。 ”フシギでブキミな裁判長”とも 呼ばれておるようぢゃな。 |
千: |
(これ以上、裁判長の心証を 悪くしちゃダメよ、千尋。 ここはひとつ、ガマンして おこうかしら‥‥) |
裁: |
それでは、おじょうさん。 証言をつづけてください。 被告人、成歩堂くんと 出会ったときのことを! |
千: |
あの‥‥なるほどくんの、 どこにキュンっと来たのですか? ”ただのカゼひきニイさん”‥‥ 個人的には、そんな感じですけど。 |
ち: |
‥‥でも、半年前のリュウちゃんは とっても、お元気そうでしたわ。 |
千: |
カゼひきですらなければ、 それこそ”ただのニイさん”‥‥ |
亜: |
ヒトがだれかにキュンっと来る 理由など、他人にはわかりません! ジッサイ、私の奥さんを見ると、 みなさんクビをかしげますぞ! |
裁: |
そのとおり。 私もそのヒトリです。 |
ち: |
‥‥はかなげな、日かげに咲いた タンポポのような、たたずまい‥‥ リュウちゃんの、そんなところに ヨロめいてしまったのですわ。 |
千: |
呑田 菊三さん‥‥被害者とは、 何か問題はなかったのですか? |
ち: |
ええ。わたしたち、とっても 仲よく、お別れしましたの。 |
千: | そんなワケないでしょ! |
亜: |
私どもの調査でも、ふたりは スッパリ、別れたようです。 |
千: |
え‥‥。 そ、そうなんですか? |
亜: |
どうやら、呑田くんのほうも、 それを望んでいたようですな。 |
千: |
(被害者が‥‥ 別れたがっていた‥‥?) |
千: |
呑田さん‥‥被害者も、あなたと 別れたがっていたのかしら? |
ち: | さ‥‥さあ、それは‥‥ |
亜: |
おじょうさんに、そんなコトを 聞くのはシツレイですぞ! ‥‥ちなみに私自身は、奥さんと 別れるなど、考えたこともない! |
裁: | 聞いていません。 |
千: |
(彼女‥‥否定しない、 ということは‥‥ どうやら呑田 菊三は 気がついていたようね。 ‥‥美柳 ちなみの ”本性”に‥‥) |
千: |
(被害者が美柳 ちなみを どう思っていたか‥‥? とりあえず、今は 必要のない情報ね‥‥) |
千: | レポートの資料‥‥ですか? |
ち: |
はい。現代川柳と、犯罪の関係 について、ご本を調べたくて。 |
裁: |
ほおほお。それはキョーミ深い 研究テーマですなあ。 |
ち: |
『もの忘れ 忘れたことも 忘れてる』‥‥のような。 |
千: | (中年のボヤキじゃない!) |
星: |
千尋クン。彼女がなぜ、この 裁判所に来ていたか‥‥? よもや、忘れているワケぢゃ あるまいな? ‥‥せっかくの資料ぢゃ。 ちゃんと、目を通しておくれ。 |
星: |
いいな、千尋クン。‥‥彼女は 裁判長のお気に入りぢゃ。 攻撃するためには‥‥証言に ムジュンを見つけるしかないぞ! |
ち: |
『弁護士さんとカフェテリアで お会いして、お話ししました。』(証言1) 『わたし、少し席をはずしました。 事件はそのとき、起こりましたの!』(証言2) 『毒薬は液体で、致死量の10ミリ リットルが検出されたそうです。』(証言3) 『しかも、犯行に使用された毒薬は かなり特殊なモノだったそうです。』(証言4) 『わたしは無実ですわ。そんな毒薬、 手に入れる方法がありませんもの!』(証言5) |
千: |
被害者の弁護士さんと、 どんな話をしたのかしら? |
ち: |
それは‥‥申しあげたく ありませんわ。 |
裁: |
資料によると、”ある事件のため” ‥‥ということですな。 |
ち: |
私がおさないころ、巻きこまれた 事件について話を聞きたい‥‥ 亡くなった弁護士さんが、 そうおっしゃったんです。 |
千: |
ちなみに、それは どんな事件だったのですか? |
亜: |
そんなコト、審理とは マッタク関係ありませんぞ! |
裁: |
検察側の異議を認めます。 ‥‥弁護側の質問は、却下。 |
千: |
今回のコトといい‥‥ よく事件に巻きこまれるのね。 |
ち: |
‥‥わたし、不幸のお星さまの 下に生まれてしまったのですね。 |
成: |
(シンパイいらないさ! ボクが守ってあげるから!) |
裁: |
‥‥だ、そうです。 よかったですな、おじょうさん。 |
ち: | もお‥‥。リュウちゃんたら‥‥。 |
千: | (やれやれ‥‥ね) |
千: |
どれぐらいの時間、 席をはずしたのですか? |
ち: |
それは、警察のみなさまにも お話しいたしましたけど‥‥、 10分か、20分‥‥だったと 思います。 |
千: |
その時間、あなたはどこへ? ‥‥トイレかしら? |
成: |
(ナニ言ってるんだよ 千尋さん! ちいちゃんは、トイレなんか 行かないんだい!) |
裁: |
‥‥だ、そうです。 ザンネンでしたな、弁護人。 |
ち: | もお‥‥。リュウちゃんたら‥‥。 |
亜: |
‥‥とにかく、それはすでに 警察が調べているでしょう。 この審理に関係ない以上、 イミのない質問です! |
裁: |
異議を認めます。 証言をつづけてください。 |
千: |
10ミリリットルというのは、 どれぐらいの量なんでしょう? |
裁: |
ふむ、そうですなあ。 私の目薬の小ビンが、ええと‥‥ 15ミリリットル入りですな。 |
千: |
(その3分の2、か。 ちょっとした量ね‥‥) |
ち: |
弁護士さんが飲み残したコーヒーの カップに、毒が入っていたんです。 きっと、わたしが 席をはずしたあとに‥‥、 どなたかが、そっと 毒をお入れになったのですわ。 |
千: | ”特殊”‥‥と言うと? |
ち: |
なんでも、すごく検出が むずかしい猛毒だったそうです。 |
裁: |
ほほお‥‥。 それはまた、どうして‥‥? |
ち: |
詳しくは存じませんの。 おまわりさまのお話では、 なんでも、高度な化学的処理で 精製されたもの、だとか‥‥。 |
裁: |
かがくてきしょり‥‥ですか。 それはその。なんというかあの。 ‥‥スゴそうですなあ。 |
千: |
(‥‥そんなもの、犯人は どこで手に入れたのかしら‥‥) |
千: |
それが‥‥逮捕されずに すんだ理由ですか。 ”毒薬を手に入れる方法が なかったから”‥‥ |
ち: |
あの。‥‥じゅうぶんだと 思いますけど。 |
亜: |
さよう。くだらない尋問は これぐらいにしていただきたい! |
裁: | ふむう‥‥。 |
星: |
いいかの。彼女が今まで タイホされなかった理由は‥‥ ”毒薬を入手する 手段がなかったから”ぢゃ。 |
千: |
じゃあ、逆に言えば‥‥ その方法さえ立証すればいい! (‥‥彼女は、どうやって 毒薬を入手したか‥‥?) |
あなたの考えをうかがいましょう!」 |
|
‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥‥‥‥‥ | |
裁: |
あの‥‥弁護人。 わかっていますかな。 これはその。いわゆる <<重要な場面>>なのですが‥‥? |
ち: |
うーんとしかって おやりになって‥‥オジサマ。 |
裁: |
む! オジサマに まかせなさいッ! |
千: |
(く‥‥ッ! 泣いちゃダメよ、千尋!) |
星: |
あ、あと一歩ぢゃぞ! 千尋クン! 考えるのぢゃ! |
犯人だと言うのならば‥‥」に合流) | |
あなたに近づいた理由は‥‥!」 | |
千: |
もちろん‥‥彼女も、あなたに クビったけだったからです! |
成: | そーですよね、ヤッパリ! |
星: |
ちち、千尋クン! ナニを言い出すんぢゃ! ‥‥今までのハナシが みんな、パアぢゃないかい! |
千: |
す、すみません! なんだか 気に入っちゃって。 ”クビったけ”っていう ヒビキが‥‥ |
裁: |
‥‥弁護人。 いつまでも、ユメ見る少女では いられませんぞ。 |
千: |
‥‥もう一度、 考えなおします‥‥。 |
あなたに近づいた理由は‥‥!」に合流) | |
千: |
もちろん‥‥あなたの 口止めをするためです! |
成: |
く‥‥口止めですかッ! ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥その。‥‥ナニをですか? |
千: | え‥‥ |
裁: |
‥‥どうやら、カンジンの本人に 自覚がないようですな。 美柳 ちなみさんの”ヒミツ”を ニギっているという自覚が‥‥ |
成: | そうですよ、千尋さん。 |
千: |
(ああ‥‥なんて ノンキなの、あなたは!) |
裁: |
‥‥弁護人。もう一度 考えなおしてもらいましょうか。 |
千: | はい‥‥。 |
あなたに近づいた理由は‥‥!」に合流) |