成歩堂 龍一…黒 | |
綾里 千尋…赤 | |
綾里 真宵…青 | |
綾里 春美…黄緑 | |
糸鋸 圭介…黄土 | |
裁判長…緑 | |
ゴドー検事…薄橙 | |
華宮 霧緒…藤 | |
矢張 政志…紺 | |
星威岳 哀牙…紫 | |
天杉 優作…灰 | |
天杉 希華…桃 | |
亜内検事…茶 | |
裁判官…黄 |
真: |
たしかに、 倉院のツボは見つかったけど‥‥ |
成: |
なんか、スッキリしない カオしてるね。 |
真: |
するワケないでしょ! 書いてある文字は<<供子>>か <<子供>>かハッキリしないし、 なんか、オシャレなピンクの 水玉もようも増えてるし! |
成: |
気にするほどのコトじゃ ないんじゃないか? |
真: |
あー、言ったね、なるほどくん! じゃあ、じゃあ‥‥そうだなあ。 あたしがピンクの水玉もようの 装束をイキに着こんで、 『あたし、イヨマちゃん!』 なんて言いだしたら、どうよ! |
成: |
‥‥それは‥‥なんというか、 一大事だな。 |
真: |
でしょ! でしょ! ‥‥そういうコトなんだよ! |
成: |
このデータによると、 怪人があらわれた時間は‥‥ |
真: | 夜中の1時‥‥なんだよね。 |
成: |
でも、そのデータは哀牙探偵が 用意したものだからなあ。 好きに細工できたはずだよ。 |
真: |
でも、でも。こっちの写真にも 記録されてるよ、時間。 |
成: |
(‥‥この防犯カメラは、 高菱屋側が用意したものだ。 哀牙探偵に、この時間表示を 細工することは、できない‥‥) |
真: |
じゃあ、やっぱり ホンモノなんだよ、この記録は。 |
真: |
この写真に写っている 仮面マスク‥‥ ‥‥やっぱり、 あのアイガ探偵なのかな。 |
成: |
そうなるね。 (哀牙探偵は、倉庫に防犯カメラが あるのを知っていた‥‥ この写真を撮られるのも、 計画のうちだったのかな‥‥?) |
成: |
あいかわらず曲がってるね。 くにゃっ、て。 |
真: |
アイガ探偵、これで後ろアタマを 殴られた、って言ってたけど‥‥ |
成: |
ウソだったんだろうね。 彼自身が怪人だったんだから。 ワザと曲げて、凶器であるように 見せかけたんだ。 |
真: |
ううん‥‥さすが頭脳派だなあ、 アイガ探偵め‥‥。 |
真: |
優作さん‥‥キョーハク されていたんだね‥‥。 自分が、ムカシはたらいていた 会社の社長さんに。 |
成: |
そうらしいね。 (調べてみる必要があるな‥‥) |
真: |
なるほどくんも、ダメだよ。 ワルいコトしちゃ。 |
成: |
(真宵ちゃんに キョーハクされるからな‥‥) |
成: |
事件当夜、殺人のあったビルで このサイフが発見された‥‥ ついでに、中に入っていた キーカードの使用時刻は‥‥ |
真: |
ズバリ、殺人の起こった時間。 イヤな感じだねえ‥‥。 |
真: |
それ、現場に落ちていたんだよね。 やっぱり‥‥哀牙探偵が 自分で置いたのかな。 |
成: |
そうじゃないかな。 いかにも、現場で格闘があった ように見せかけるために、ね。 |
真: | 写真うつり、よくないね。 |
成: |
‥‥‥‥! (あんまりヒトに見せないほうが いいのかな、この写真‥‥ いや。でも、ぼくはこのカオを ぶら下げて歩いてるワケだし。 日々、みっともないカオで 生き恥をさらしているのか‥‥) |
真: |
‥‥あの。カルい冗談なんだから、 あんまり悩まないでほしいな。 |
真: | いい子でしょ、はみちゃん。 |
成: |
うん。‥‥ちょっぴり、 思いこみがハゲしいけどね。 |
真: |
そこがいいんだって。 なるほどくんにビンタする はみちゃん、シビれるもんねー。 |
成: |
まあ‥‥たしかに シビれるけど。ほっぺが。 (でも、まだ9才なのに、 がんばってるよな、春美ちゃん。 ”家族”は‥‥もう、イトコの 真宵ちゃんだけ、だもんな‥‥) |
真: |
ケッキョク‥‥仮面マスクは アイガ探偵だったのかな? |
成: |
そうじゃないか? 本人も認めていたし。 |
真: |
でも‥‥優作さんだけは 認めてないよね。 あいかわらず、 自分が怪人だー、って。 まさか‥‥サツジンヨーギを 逃れるため‥‥じゃないよね? |
成: | (まさか、な‥‥) |
真: |
まさか‥‥あの探偵さんが 怪人だったなんて! あたし、ヨワいんだよねー。 そういう、ドンデン返し。 |
成: |
哀牙探偵もマンゾクなんじゃ ないか。楽しんでもらえて。 |
真: |
うん。今日の裁判は楽しかったな。 ‥‥まんがみたいで。 |
成: |
ぼくは必死だったけどね。 ‥‥いつもどおり。 |
真: |
ヤッパリさん。なるほどくんの 大親友なんだよね。 |
成: |
小学校のころからの つきあいだからね。 |
真: |
ひゃあ‥‥あたしとはみちゃんの つきあいより長いのかあ。 きっと、楽しい思い出が いっぱいだよね! |
成: |
まあね。 ヒドい思い出に押しつぶされて、 よくおぼえてないけど。 |
真: |
ね、なるほどくん。‥‥なあに、 この、カオにつけた機械は? |
成: | ぼくに聞くなよ。 |
真: |
えー。だって、知り合い なんでしょ? あの検事さん。 |
成: |
いやいや! あんなスゴいヤツ、 見たこともないぞ。 |
真: |
でもさ。今日の法廷で、 あの検事さん‥‥ |
ゴ: |
『やっと会えたな。 ‥‥まるほどう りゅういち。 オレは、アンタと 戦わなけりゃならねえ。 そのために‥‥ 地獄から戻ってきたのさ。』 |
成: |
たしかに‥‥向こうは ぼくを知ってるみたいだったな。 |
真: |
あのさ、なるほどくん。 知らないウチに恨みを買うクセ、 なおしたほうがいいと思うな。 |
成: |
‥‥ぼくもなおしたいよ、 そんなクセ。 (アイツが、いったい ダレなのか‥‥ いつか、わかるときが 来るのかなあ‥‥) |
真: |
今回の被害者だよね。 ムスジマさん。 |
成: | だから、”ブスジマ”だよ! |
真: |
だって、ワルそうなカオでしょ! ”ムスッ”としていてさ。 |
成: |
”ブスッ”としている、と 考えればいいんじゃないかな。 |
真: |
‥‥あ。そりゃそうだね。 だから”ブスジマさん”かあ。 |
成: |
(‥‥とにかく、今回は 被害者の情報が少ないな‥‥) |
真: |
優作さんに脅迫状を 送りつけていたんだよね。 |
成: |
そうみたいだね。 (もう少し、調べたほうがいいな) |
哀牙探偵事務所 | |
成: |
‥‥ものすごい数の警官が、 ものすごいイキオイで捜査中だ。 |
真: |
そりゃまあ‥‥仮面マスクの正体が じつは名探偵だった、なんて‥‥ 警察にしてみれば、これ以上 マヌケなコトはないもんねー。 |
成: |
メンツにかけて 捜査をしてる、ってワケか。 そういえば‥‥ イトノコ刑事が、いないぞ。 |
真: | 殺人事件の捜査じゃない? |
成: |
でも、きのうまで仮面マスクの 担当だったのに‥‥ |
真: |
やっぱり、シゲキ的だからね。 サツジンのほうが。 ”そっちのほうが楽しそうッスー” ‥‥なーんて。 |
成: |
(‥‥浮気な刑事さんだな‥‥) |
留置所 面会室 | |
天: | だから、ぼくじゃありませーーーん |
真: |
この、か細く耳をつきさす もの悲しげなヒメイは‥‥ |
成: |
‥‥どうやら、優作くんは 取り調べ中らしいね。 |
真: | ううう‥‥時間がないのに。 |
成: |
しかたないよ。警察も あわててるんじゃないかな。 きのうまで怪人だと思っていたら、 今日は殺人事件の容疑者だからね。 |
真: |
たしかに‥‥あそこの看守さんも、 ちょっとそわそわしてるね。 |
成: |
‥‥とにかく、あとでもう一度 来てみようか。 |
真: |
よし! 他をあたるよ、 なるほどくん! |
希: |
<<倉院のツボ>>かあ。 よかったね、戻ってきて。 |
真: |
まれかさんのおかげです! ‥‥ごめんなさい。 |
希: | ‥‥? なんで、あやまるの? |
真: |
だって‥‥ツボを盗んだハンニンは 優作さんだ、って思ったから‥‥ |
希: |
あはは。だから言ったでしょ。 ユーサクくんが 怪人のワケ、ないって。 |
成: |
あの‥‥これ、なんですけど。 知ってますか? |
希: |
ああ、ユーサクくん宛ての お手紙ね? アタシ、ヒトのものを勝手に 盗み見るの、キライだから。 |
真: |
‥‥やっぱり、まれかさんは 知らないみたいだね。 優作さんが キョーハクされていたコト‥‥ |
希: | ユーサクくんのサイフだね、それ。 |
真: |
事件があった夜、KB警備の ビルで見つかったんですけど‥‥ |
希: |
あの晩は、ユーサクくんと レストランでゴハン食べて‥‥ そのときは、たしかに あったんだけどなー、それ。 |
成: |
(やっぱり‥‥優作くんが 現場で落としたのかな‥‥) |
希: |
あ! 知ってるよ、それ。 ユーサクくんの会社の カードだから。 ‥‥そういえば、ひさしぶりに 見た気がするなあ‥‥。 |
成: |
(会社はやめていたみたい だからな‥‥優作くん) |
希: |
あ、この子。 リューイチくんにビンタしてた。 |
成: |
は、はあ‥‥ (そのおぼえ方はやめてほしいな) |
希: |
かわいいよねー。 今度さ。あたしにも紹介してよ。 |
真: | ええ! いいですよ。 |
成: |
(‥‥また、ひっぱたかれそうな 気がする‥‥) |
真: | ‥‥? |
希: |
たよりなさそうに見えるけどねー。 これでも、やるときは ビシッとやるんだよ。 |
真: |
へえ! いつなんですか? その”やるとき”って。 |
希: |
‥‥まあ。 めったにないけど。 ‥‥でもね。アタシは 一生、忘れないと思うな。 |
真: |
ステキな思い出が あるんだね、まれかさん。 |
希: |
これが怪人☆仮面マスクかー。 どんなウチに住んでるのかなあ。 |
成: | こんなウチ‥‥かもしれませんね。 |
希: |
あはははは。 それ、おもしろいねー。 でも、アタシが怪人なら、もっと ゴージャスなお屋敷に住みたいな。 |
成: | ‥‥優作くんに伝えておきます。 |
希: |
ゼッタイ、ユルせないよ、 こんなヤツ。 自分のツミを、ユーサクくんに 着せようなんて。 |
真: | そうですよね! |
希: |
犯罪者って、みんなそう! 自分勝手で‥‥ヒキョウで! アタシ、大っキライ! |
成: |
(‥‥なんとなく、 わかる気がするな‥‥ ユーサクくんが、怪人のコトを まれかさんに話してない理由) |
希: |
あー、サイフを 届けてくれた、カレだね。 『やっぱり』が口グセの。 |
成: | ‥‥え。 |
希: |
しゃべってたら、不自然なほど 『やっぱり』を連呼するから、 名前は忘れちゃったけど、 そのクセだけ、印象に残ってるな。 |
成: |
(たぶん、自分を売りこもうと 必死だったんだろうな‥‥矢張) |
真: |
‥‥作戦はシッパイだった みたいだけどね。 |
希: |
イヤなヤツだよね、ホント。 最初っから、狙ってたんだ。 ユーサクくんのコト。 ‥‥サツジンハンとして、 疑いをかけてたんだよ! |
成: |
ぼくは、コーヒーを かけられましたしね。 |
真: |
かけられっぱなしじゃ カッコわるいよね‥‥ よし。明日、アイツに 牛乳かけちゃおうよ! |
希: |
こいつ‥‥シャチョーだね、 ユーサクくんの会社の。 |
成: |
亡くなったんですよ。 ゆうべ、ナニモノかに襲われて。 |
希: |
‥‥うん。モチロン知ってるよ。 なんかね。ズルがしこい ヤツだったな。 |
真: | そうなんですか‥‥ |
希: |
ユーサクくんに<<警備チームの チーフ>>っていう肩書きをつけて、 さんざん、コキ使われてた からね。もう、スリ切れるほど。 |
真: |
‥‥優作さん、 社長さんにモンクは‥‥? |
成: | (言えるワケ、ないよな‥‥) |
希: |
ユーサクくん、そういうコト、 あんまりギモンに思わないし。 アタシががんばっても、 相手にされなくってさ‥‥ |
真: | あの、これなんですけど。 |
糸: |
お。サンキュッス。 ちょうどノドが痛かったッス。 ‥‥ぱく。 |
真: |
きゃわああ! ナニするんですかッ! |
糸: |
ぎゃあ! ‥‥ちょっとキレイだから、 キャンデーかと思ったッス。 |
成: |
こんなデカいの、よく 口に入りますね。 |
糸: |
あやうく、飲みこむところ だったッス。 |
真: |
ううう‥‥あたしの 勾玉があ‥‥ |
糸: |
仮面マスクめ、なんで こんなボロっちい‥‥ |
真: | じろり。 |
糸: |
‥‥こ、こんなアジのある ツボを盗んだッスかねえ‥‥。 |
成: |
そうですね。値打ちがゼロの ものが狙われたのは‥‥ |
真: | じろり。 |
成: |
いいイミで値打ちがゼロのものが 狙われたのは、初めてですよね。 (霧緒さんは、予告状が届く前に 哀牙に警備を依頼していた。 ‥‥それが、ナニか 関係あるのかもしれないな‥‥) |
成: |
防犯カメラが撮影した怪人‥‥ エンブレムがありませんよね。 |
糸: |
そッス。‥‥ただ、写真自体に 細工のアトはないッスから‥‥ コイツが午前0時58分に 撮影されたのは、たしかッス。 |
成: |
(今日の逆転‥‥消えたエンブレム のムジュンから始まった。 これって、 グーゼンなのかな‥‥?) |
真: |
ケッキョク、アイガ探偵の後ろ アタマは殴られなかったのかな? |
糸: |
そッスね。哀牙が怪人だった ワケッスから。 ”キゼツさせられた”と 偽装するために‥‥、 くにゃっ、と 曲げておいたッスね、きっと。 |
真: |
ううう‥‥そんなコトのために、 お宝を曲げちゃうなんて‥‥ |
成: | この脅迫状ですけど‥‥ |
糸: |
うーん。自分も考え中ッス。 毒島 黒兵衛が、なぜ 天杉 優作を脅迫していたか‥‥? |
成: |
優作くん‥‥ムカシ、KB警備で はたらいていたんですよね? やめた理由って、なんですか? |
真: |
あ、なるほど! それが ”キョーハク”の理由なのかも! |
糸: | それは‥‥今、取り調べ中ッス。 |
真: | なんだ。 |
糸: |
天杉 優作が、事件のあった時間に KB警備にいた証拠ッスな。 |
成: |
(サイフと‥‥ そして、キーカード) |
真: |
もう少し、優作さんに聞いてみた ほうがいいね。 |
糸: |
ヤツの初めての犯行だったので、 自分もアマく見ていたッス。 すぐ捕まると思って、目撃者の データをなくしちゃったッス。 |
成: |
”目撃者”って、この写真の ガードマンですか? |
糸: |
そのワカモノと探偵が協力して 怪人を追ったらしいッスが‥‥ |
真: |
逃がしちゃったんですねー、 仮面マスク。 |
糸: |
その、ガードマン‥‥ なんか最近、どこかで 見たような気もするッスが‥‥ |
真: | あの、これなんですけど‥‥ |
糸: | なんスか、それ。 |
成: |
あ、ちょっと待って 真宵ちゃん! |
真: | なに? なるほどくん。 |
成: |
‥‥ダメだよ。ぼくたちが 勝手に書き写したデータだぞ。 見せたら怒られるよ。 |
糸: | どうしたッス? |
真: |
あ‥‥。やっぱりいいです。 あたしのおこづかい帳ですから。 |
糸: |
ずいぶん、ぶ厚いッスねー‥‥ ‥‥よけい見たくなったッス。 |
糸: |
あ。‥‥綾里 千尋さんッスな。 キレイなヒト、だったッス。 |
真: |
え‥‥あの。知ってるんですか? お姉ちゃんのコト‥‥ |
糸: |
警察の関係者で、彼女のことを 知らない人間はいないッス。 ‥‥惜しいヒトをなくしたッス。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ な、泣いてなんかいねッス! ギンバエが目に入っただけッス! |
糸: |
見慣れたカオッスが‥‥ よく考えたら、いちおう 被害者なんスねー、今回は。 ‥‥どうにも ピンと来ないッスけど。 |
真: |
そッスよ! 秘宝を 盗まれちゃったんですから! |
糸: |
ヒホー、ねえ‥‥ やっぱり、どうにも ピンと来ないッス。 |
糸: |
まあ、キノドクな 青年だったッスな。 |
成: |
いつも、タイホを 急ぎすぎるんですよ。 |
糸: |
まあ、これはあくまでも 自分の意見ッスが‥‥ 警察は、もっと慎重に ウラづけ捜査をするべきッスね。 |
真: |
‥‥大よろこびでタイホしたの、 イトノコさんだったよね。たしか。 |
成: |
ハナシが長くなるから、 そっとしておこう。 |
糸: |
見るからに”オニ刑事”って 感じッスよねー。 じつは最近、ますます 刑事っぽさがアップしてきたッス。 |
真: | へええ。どのへんがですか? |
糸: | ‥‥コートの色あいとか。 |
真: | あ! 言われてみれば。 |
成: |
(コートの中身のほうは どうなんだろう‥‥) |
糸: |
いやー、自分は最初っから アヤシイとニラんでいたッス! 仮面マスクは、じつは あのクソ探偵ではないか、と! |
真: | ホントですか‥‥? |
糸: |
う、ウソじゃねッス! ほほ、ホントッス! ヤツを泳がせておけば、 いつかシッポを出す、と‥‥ |
成: | ちょっと、泳がせすぎましたね。 |
糸: |
それは、その。 ‥‥反省点ッス。 |
糸: |
ナゾのミステリーに つつまれているッス。 アンタこそ、なんか 知らないッスか? 検事のコト。 |
成: | 知ってるワケないでしょう。 |
糸: |
いやー。今日の法廷を聞いてたら、 何やらワケありに見えたッスよ。 |
真: |
ゴドー検事、なるほどくんのこと 知ってるみたいだったもんね。 |
成: |
(そう言われても‥‥ぼくには おぼえがないんだよな) |
糸: | ‥‥あやしいッス。 |
真: |
イトノコさん。 これなんですけど‥‥ |
糸: |
ザンネンッスが‥‥アタマに入る 情報には、限界があるッス。 目と耳は2個あるッスが、 ノーミソは1個ッスからねえ。 |
成: |
(目や耳とちがって、ノーミソは 見えないから‥‥ はたしてホントに1個あるのか、 カクニンにしくいよな‥‥) |
真: |
言いたいコトがあったら、 口に出そうよ、なるほどくん。 |
真: |
イトノコさん。 このヒトのことなんですけど。 |
糸: |
すまねッスが‥‥ 今、自分のアタマの中は 事件のコトでいっぱいッスから。 |
成: |
(”いっぱい”なのか ”いっぱいいっぱい”なのか‥‥) |