成歩堂 龍一…黒 | |
綾里 千尋…赤 | |
綾里 真宵…青 | |
綾里 春美…黄緑 | |
糸鋸 圭介…黄土 | |
裁判長…緑 | |
ゴドー検事…薄橙 | |
華宮 霧緒…藤 | |
矢張 政志…紺 | |
星威岳 哀牙…紫 | |
天杉 優作…灰 | |
天杉 希華…桃 | |
亜内検事…茶 | |
裁判官…黄 |
成歩堂法律事務所 | |
真: |
倉院のツボは見つかったけど‥‥ つかまっちゃったね、優作さん。 |
成: |
殺人事件があったとき、優作くん、 現場の社長室にいたんだよな‥‥。 |
真: |
そんなの! きっと、何かの まちがいだよ! |
春: |
でも‥‥それを チカラいっぱい立証したのは、 なるほどくん自身でしたけど。 ‥‥お席で見ていた感じでは。 |
真: |
まったく、ヨケイなコトしてくれた モンだよねえ、なるほどくんも。 |
成: |
ま、まあ、とにかくKB警備の 殺人事件を調べてみようか。 |
春: |
あ。わたくしは一度、 里のほうへ戻りますね。 |
真: | あれ。なんで? |
春: |
倉院のツボを持ち帰って、 大おばさまに見てもらってきます! |
真: |
あ、なるほど! じゃあ、あたしもいっしょに‥‥ |
春: |
いえッ! 真宵さまはいいのです! ふたりっきりで、ムードたっぷりに お出かけくださいな。 |
成: |
(むーど、って‥‥ サツジン事件の調査なんだけど) |
<<倉院のツボ>>をあずけた。 | |
春: |
では。おふたりとも、 ケンカしちゃダメですよ! |
成: | ‥‥行っちまった。 |
真: |
よおし! じゃ、なるほどくん。 調べまくるよ、殺人事件! |
成: |
どうしたらいいと思う? これから。 |
真: |
決まってるじゃない! 調べるんだよ! 殺人事件。 |
成: |
とりあえず、KB警備会社の 場所がわからないとね。 |
真: |
あ。まれかさんに聞けば いいんじゃないかな。 あたしも、オートバイのコト もっと聞きたいし。 |
成: |
バイク‥‥? もしかして、乗りたいの? |
真: |
いつまでも自転車でマンゾクしてる 真宵ちゃんじゃないからね。 |
成: |
やれやれ‥‥ (とりあえず、優作くんの 話も聞いておかないとな‥‥) |
真: | じゃ、留置所にも行ってみようよ! |
成: |
よかったね。 ツボが戻ってきて。 |
真: |
うん! ‥‥とはいえ。 ちょっと、気になるんだよねー。 |
成: | ‥‥? |
真: |
”?”じゃないよ、なるほどくん。 あからさまにヘンじゃない。 ホラ。このポスターじゃあ‥‥、 ツボの文字は”子供”なのに。 いつのまにか”供子” に戻ってるんだもん。 |
成: | まあ‥‥たしかに。 |
真: |
それにさ。見つかったツボ‥‥ ピンクのはん点がついてたよね。 ‥‥あんなの、前はなかったよ。 |
成: |
(‥‥真宵ちゃんは知らないけど、 今から、1年前‥‥ ツボは割れて、”供子”の文字は ”子供”になってしまったんだ。 そのハンニンは‥‥手先が 不器用な、春美ちゃんだった。 でも‥‥ あのときは、こんなピンクの はん点は、たしかになかった) |
真: |
もしかして‥‥ ニセモノなのかな、あのツボ。 |
成: |
まあ‥‥それは春美ちゃんが、 倉院の里で調べてくれるから。 |
真: | うん‥‥ |
成: |
(そういえば‥‥ 真宵ちゃん、ここしばらく 倉院の里に帰ってないな‥‥) |
成: |
‥‥倉院の里では、あいかわらず みんな、修行してるの? |
真: |
うん。一人前になるには、 キビしい修行が必要だからね。 |
成: |
でも‥‥最近、真宵ちゃんは 修行してないね。 |
真: |
‥‥うん‥‥ 今度、キチンと霊行道場へ行って、 みっちりやろうかな、って。 |
成: |
”どうじょう”‥‥? なんか、本格的だね。 |
真: |
うん。中途ハンパな修行じゃ、 悲しい事件が起こるだけだから。 |
成: |
もしかして‥‥まだ、 去年のコトを‥‥? |
真: | ‥‥‥‥ |
成: |
(去年、里で起こった殺人事件は ‥‥霊媒を悪用したものだった) |
真: |
倉院流の霊媒術で死者を呼ぶと‥‥ 霊媒師の意識は、とぎれちゃうの。 |
成: |
だから、ヘタに思念が強い霊を 呼んでしまうと‥‥ 霊媒師は身体を乗っ取られて、 トンでもない事件を引き起こす。 しかも‥‥霊媒師自身は、 そのときのことはおぼえていない。 |
成: |
あの事件‥‥真宵ちゃんの せいじゃなかったんだよ。 |
真: |
そうかもしれないけど‥‥ ‥‥なんかね、 コワくなっちゃってさ。 |
成: |
(タイヘンみたいだな。 霊媒師の家元ってのも‥‥) |
怪人☆仮面マスク アジト | |
希: |
あ! リューイチくん! マヨイちゃん! |
成: | まれかさん‥‥ |
希: |
アタシ‥‥ユーサクくんを 助けるつもりだったのに! |
成: | ‥‥完全に逆効果でしたね。 |
真: |
そういうコト言わない、 なるほどくん。 |
希: |
ねえ、リューイチくん。 助けてくれるでしょ? ユーサクくん‥‥殺人なんて、 ゼッタイ‥‥! |
成: | ‥‥とにかく、調べてみます。 |
希: |
ホントに! ウレシイっ! ‥‥リューイチくんたちが いてくれて、よかったな。 アタシ‥‥もう、 どうしていいかわからなくて。 |
成: |
(‥‥意外にモロいところが あったんだな。まれかさん) |
希: |
ね、聞いてよリューイチくん! ユーサクくん、ぜーったい、 サツジンなんてできないんだから! |
真: |
‥‥それは、あたしもそう思うよ なるほどくん。 |
成: |
でもなあ。たまに優作くん、 カッとなるだろ。 『死んじゃってくださーーーい!』 みたいなノリで‥‥ |
真: |
そういうコト言わない! あの、まれかさん。 サツジンはともかく‥‥ 優作さん、まだ、自分のコト ”怪人だ”って言ってますけど‥‥ |
希: |
だからさ。それはユーサクくんの 思いこみであって‥‥ |
成: |
いやいや。思いこんでるのは まれかさんのほうじゃないですか? |
希: |
なな、な‥‥ナニ言ってるの、 リューイチくん! アタシ、ユーサクくんのコトなら なんでも知ってるんだよ! 石橋を叩いてもわたらない‥‥ っていうか、 コワれるまで叩きつづけるほど 弱気な性格なのに‥‥怪人なんて! |
成: |
(そもそも‥‥ フシギだよなあ‥‥) |
真: | え。何が? |
成: |
こんなにタイプのちがう2人が、 どうして夫婦になったんだろ。 |
真: | それはまあ、たしかにねえ‥‥。 |
希: |
やだなー、リューイチくん。 それはホラ。しょうがないでしょ? もお、ホレちゃったんだもん。 ‥‥アタシが。 |
真: |
え! まま、まれかさんが‥‥? |
希: |
アタシ、こういうヤツが イチバン、キライなんだよ。 |
真: | あの‥‥メイタンテー、ですか? |
希: | メイタンテーはユルせるよ。 |
真: |
ああ‥‥じゃあ、やっぱり カイジン‥‥だから? |
希: |
モンダイなのは、メイタンテー のフリをしたカイジンであるコト。 アタシ、ヒキョーなオトコだけは ユルせないんだ! |
真: |
ところで‥‥、どうして哀牙探偵の 事務所に行ったんですか? |
希: |
いやー。いざ裁判の当日になると、 アタシも急に不安になっちゃって。 自分なりに、真犯人の情報を 集めよう! って思ってさ。 |
真: | ”しんはんにん”‥‥って‥‥ |
希: |
仮面マスクに決まってるでしょ。 ユーサクくんじゃないもん。 |
真: | はあ‥‥ |
希: |
仮面マスクといえば、探偵の 星威岳ってヒトが詳しい、って‥‥ テレビの<<街のスゴいヤツ>>の コーナーで言ってたから。 |
成: |
もしかして‥‥ハナシを 聞きに行ったんですか? |
希: |
そうだよ。アタシだって、 ヤルときはヤルからね。 『センセイは、おルスですから!』 と泣きすがる秘書を振りきって、 探偵さんのアジトに 押し入っちゃったワケ。 |
成: | (”あじと”ねえ‥‥) |
希: |
あのカバンなら、テーブルの上に ちょこん、って置いてあったよ。 |
真: |
あ。きのうもそこに あったよね、あのカバン。 |
希: |
ホント、ユルせないよ。 ヒトにツミを着せるなんて! |
真: |
まれかさん。<<KB警備>>って ご存じですか? |
希: |
もちろん。ユーサクくんが つとめている会社だもん。 |
成: |
(”つとめている”会社‥‥か。 たしか、ぼくたちが今日、 聞いたハナシでは‥‥) |
ゴ: |
『まさか‥‥ 知らねえとは言わせねえぜ。 天杉 優作はムカシ、 KB警備会社の社員‥‥ プロの警備員だったんだ。』 |
成: |
(‥‥今はもう、やめているはず なんだよな‥‥あの会社) |
真: |
まれかさん‥‥ 知らないみたいだね。 |
希: |
KB警備なら、ウチから20分 ぐらいかな。バイクで飛ばして。 |
成: |
矢張はクルマで30分、って 言ってましたけど‥‥ |
希: |
なんてったって、 飛ばすからさ。あたしのバイク。 |
成: |
(”飛ばす”って‥‥ 空でも飛ぶのか?) |
希: |
‥‥あ。なんだったら、 乗せていってあげようか。今から。 |
成: |
い、いえいえいえ‥‥。そんな! とりあえず、場所だけ 教えてもらえればケッコウです。 |
真: |
あーあ。いくじなしだなー、 なるほどくんは。 |
成: |
(まれかさんからKB警備の 場所を教えてもらった) |
真: |
よーし。じゃあサッソク 行ってみようか、なるほどくん! |
真: |
‥‥あの。ホレちゃったんですか? まれかさんが? 優作さんに? |
希: |
‥‥ユーサクくんはね。 イノチの恩人なんだよ。 |
真: | イノチの‥‥? |
希: |
ムカシ、つとめてた会社にね。 2人組の強盗が入ったんだ。 アタシ、そういうのユルせなくて。 ダンコ、抗議してやったの。 |
成: | ごご、強盗に、ですか? |
希: |
そしたら、人質にとられちゃって。 コワかったんだよ、ホントに。 2人とも、大きなナイフ持ってて。 泣いちゃったもん、アタシ。 |
成: |
(そりゃそうだろう。 ぼくですら、まちがいなく泣く) |
真: |
あ! も、もしかして‥‥ それを助けてくれたのが‥‥? |
希: |
そう! ユーサクくんだったの! ガードマンの制服でキメてたよ。 ナイフを持ったヤツらに向かって、 まず、ガツンとドナリつけたんだ。 ”やめてくださーーーい!”って。 強盗たちも、ヒルんじゃって。 |
成: |
(あの悲痛なウラ声は、ミョーに ココロにつき刺さるからな‥‥) |
希: |
そして、泣きながら両手ふり回して 強盗につかみかかっていったワケ。 ‥‥見ず知らずの、このアタシを 助けるために。たったヒトリで。 自分が刺されるかもしれないのに。 ガクガクふるえながら。 |
真: |
‥‥はああ。 いいおハナシですねえ‥‥。 |
希: |
ああ、この人はイザというとき、 イノチをかけて戦えるヒトだ‥‥ ‥‥アタシね、そう思ったんだ。 うれしかったよ。 |
成: |
それは‥‥ホレちゃうかも しれませんねー。 |
真: |
なるほどくん、シッカリたのむよ。 あたしが人質にとられたときは。 |
成: |
(この子の場合、そういうコトが ホントにありそうで、コワい) |
KB警備会社 社長室 | |
成: | ここが殺人現場、か‥‥ |
真: |
さすが警備会社の社長室だねー。 カベが厚そうだよ。 |
成: | (それはカンケイないだろう‥‥) |
糸: | おっ、アンタたち! |
成: | あ‥‥イトノコ刑事。 |
糸: |
アンタたち、今日は サイナンだったッスねー。 |
真: |
ほんとッスよ! あの検事さんに、 うまくやられちゃって‥‥ |
糸: | ちょっぴり、同情するッス。 |
真: |
‥‥あれ。めずらしいですね。 いつものイトノコさんなら、 いいきみッス! ざまーみろッス! サイコーッス! わははははッス! ‥‥みたいな感じなのに。 |
糸: |
そ、そんなにイヤな 感じッスか? 自分‥‥。 |
真: | ええ! それはもう。 |
糸: |
ううううう‥‥とにかく。 自分のシゴトを一生懸命やる 人間を、自分は認めるッス。 そして‥‥それがウラ目に出た人間 に、自分は同情しちゃうッス。 ‥‥刑事のシゴトも、 そんなコトばっかりッスから。 |
真: |
意外にいいヒトなんだ、 イトノコさん。 |
成: |
(なんでもいいけど、今なら 情報を集めやすそうだな‥‥) |
真: |
イトノコさん。事件のコト、 教えてください! |
糸: |
ううん、そッスねー。 ちょっと、それは立場的に‥‥ |
真: |
あたしたち、 一生懸命やったんですよ! それなのに‥‥それが ウラ目に出ちゃって‥‥ |
糸: |
わ、わかったッス! 教えるッス! だから、泣いちゃダメッス! |
真: | うん。あたし、泣かないッス。 |
糸: |
毒島 黒兵衛(ぶすじまくろべえ) ‥‥それが、被害者の名前ッス。 KB警備の社長で、それはそれは アブラぎったオヤジさんッス。 社長の死体が発見されたのは、 今朝の9時ごろッスが‥‥、 殺害されたのは、9月12日の 午前1時ごろッス。 この部屋にあった置物で ガツンと殴られたのが、死因ッス。 |
成: |
(‥‥仮面マスクがツボを盗んだ 時間とピッタリ、か‥‥) |
法廷記録にファイルした。 | |
真: |
どうして、まる1日も死体が 発見されなかったんですか? |
糸: |
やむを得なかったッス。 ブスジマの死体は‥‥そこの 大金庫の中に入っていたッスから。 |
成: |
大金庫‥‥ (たしかに、デカい金庫だな) |
糸: |
社長に連絡が取れず、今朝 金庫を開けてみたら‥‥ |
成: |
死体が転がりだした、と。 (あのロープが、死体の跡だな) |
真: |
とりあえず‥‥ムスジマさんの 情報、もっとほしいね。 |
成: |
(たしかに‥‥。そもそも、 名前、まちがっておぼえてるし) |
真: |
それで、あの‥‥ 仮面マスクは、どうなりました? |
糸: |
留置所で、うらめしげな ヒメイを上げてるッス。 ”も一度、調べてくださーーい!” ‥‥って。 |
成: |
いやいや! 怪人の正体は そっちじゃないでしょう。 |
糸: |
ああ。探偵の星威岳 哀牙ッスか。 クックックックッ‥‥ いいきみッス! ざまーみろッス! サイコーッス! わははははッス! |
真: |
‥‥いつもの調子が出てきたよ、 なるほどくん。 |
糸: |
怪人の予告状が届くと、 かならずあの探偵が現れたッス。 でも‥‥カンジンの犯行の瞬間、 探偵はいつも、姿を消していた! 『現場の近くに、かくれていた』 と、ヤツは言っていたッスが‥‥ なんのコトはないッス! アイツ自身が怪人だったッス! |
成: |
たしかに‥‥彼自身が怪人なら、 エモノを取り戻すのも自由自在だ。 |
糸: |
自分のカオを売るために、 そんなコトまでするとは‥‥ あ。‥‥ただ、 1回目の犯行だけは‥‥ |
成: | 1回目‥‥? |
糸: |
<<エマノンの涙・盗難事件>>ッス。 このときは、目撃者がいたッス。 |
真: | 目撃者‥‥? |
糸: |
いちおう、新聞記事を 切りぬいておいたッスけど‥‥ 怪人もタイホされちまったッスから ‥‥アンタにやるッス。 |
真: |
あれ。この警備員さん‥‥ どこかで見たこと、ない? |
成: |
(小さくてよく見えないけど、 言われてみれば‥‥) |
法廷記録に挟んだ。 | |
真: |
ヒドいですよ、あの検事さん! あたしたちが見つけた 証拠を使って、優作さんを‥‥ |
糸: |
アンタたちにダメージを与えるため ワザとあんなコトをした‥‥ そう考えるべきッスね。 |
成: |
いったい‥‥ナニモノなんですか? あのコーヒー好きは‥‥ |
糸: |
ゴドー検事は、ナゾのミステリーに つつまれているッス。 じつは自分も、 今まで聞いたコトがなかったッス。 ある日トツゼン、風とともに 検事局にやってきたッス。 |
成: |
『検事として初めての事件だ』 ‥‥って、言ってましたよね。 |
糸: |
たしかに、記録の上では そうみたいッス。‥‥しかしッ! ありゃア、シロートじゃねッス。 ぱきぱきのプロ、ッス。 |
真: | ぱきぱき‥‥ |
糸: |
自分も気になって、聞いて まわってみたッスが‥‥ ダレも知らないし、 教えてくれないッス。 |
真: |
人気なさそうですもんね。 ‥‥イトノコさん。 |
糸: |
い、イヤ。 ‥‥そういうイミでは。 |
成: |
(ゴドー検事‥‥ぼくを 知ってるみたいだったけど‥‥ 何か、ヒミツが ありそうだな‥‥) |
真: |
イトノコさん! ムスジマさんの コト、聞かせてください! |
糸: |
”ムスジマ”じゃなくて ”ブスジマ”ッス。 |
真: |
うーん‥‥。どうも今回の被害者、 インショーがウスいんだよねー。 |
成: |
たしかに‥‥。午前中までは 真宵ちゃんだったもんな、被害者。 |
糸: |
しかたないッス。死体が発見された のが、今朝だったッスから。 |
成: |
情報が足りないんです。 おねがいしますよ。 |
糸: |
ううう‥‥自分も今、 コンランしてるッス。 このままじゃ、なんでも 口走っちまいそうッス‥‥ |
真: |
いい感じだね、なるほどくん。 詳しく聞いてみようよ! |
成: |
ブスジマさんのこと、 詳しく聞かせてもらえますか? |
真: |
KB警備のシャチョーさん、か。 そもそも、どんな会社なんですか? |
糸: |
契約したビルに、警備チームを ハケンする会社ッス。 シゴトがら、警備上の機密に触れる 機会が多かったッス。それに‥‥ |
成: | それに? |
糸: |
なんというか‥‥被害者は、 カネに目がなかったッス。 |
真: |
あ。あたしも! 目がないッスよ、 おカネには。 |
成: | (そんなに身を乗り出すなよ‥‥) |
糸: |
かなり、アクどいことをして、 もうけていたみたいッス。 |
真: |
あ、あたし、アクどくもないし、 もうけてもいないッス! |
成: | (そんなに身を引くなよ‥‥) |
糸: |
シゴトの合間に、いろんな会社の ヒミツをのぞいて、売買したり。 |
真: |
ううん‥‥ワルモノですね、 そんなヤツ。 |
糸: |
ジツは、仮面マスクの 警備を担当したこともあるッス。 |
真: | え。そうなんですか! |
糸: |
それで、ミゴトにシッパイして‥‥ 業界で、かなり 信用を失っていたみたいッスねー。 |
成: |
(やっぱり‥‥優作くんを脅迫 していたのは、毒島か‥‥) |