第3話『逆転のレシピ』第1回法廷(その3) −横道−

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
ゴドー検事…薄橙
須々木 マコ…橙
芝九蔵 虎之介…紫
鹿羽 うらみ…灰
本土坊 薫…桃
五十嵐 将兵…紺
小池 けいこ…黄
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(被害者のこと)
五: 『気にさわるワカゾウだったですわ。
イカれたサングラスをかけて。』(証言1)
『ひっきりなしに、バサバサと
右の手で新聞をめくっとりました。』(証言2)
『それに、ラジオを聞いて
おったと記憶しとります。』(証言3)
『そこに、くだんの女給さんが
コーシーを運んできて‥‥』(証言4)
『ワカゾウは、あいてるほうの手で
カップを口に運んだワケですワ。』(証言5)

(「証言1」をゆさぶる)
成: サングラス‥‥?
五: ホレ。片方のレンズがコワれた、
ミドリ色のヤツ。
アレのおかげで、イヤでも
目立ったな、あのワカゾウめ。
成: (‥‥たしかに、左目に何か
つけているけど‥‥
サングラス‥‥には
見えないな)
裁: ふむう‥‥ちょっと
シャレた感じのメガネですな。
ゴドー検事に対抗して、
私もつけてみましょうか。
真: お。そうなったら、
あたしたちも負けてられないね!
成: (‥‥この”メガネ”のことは、
必要になったときに聞くか‥‥)

(「証言2」をゆさぶる)
成: さっき言ってた
スポーツ新聞ですか。
五: まったく! 新聞ぐらい
落ちついて読めと言いたいッ!
おかげで、こっちは
ちっとも集中できなかった!
タソガレ山の全勝は
どうなったんだと聞きたいッ!
成: (盗み読みしといて
イバるなよ‥‥)
五: なんだコラ! その、
ヒトをさげすんだような目はッ!
成: いてててて!
真: ちなみに、タソガレ山は、
きのうもハリ倒されてたけどね。

(「証言3」をゆさぶる)
成: ラジオを‥‥?
五: まったく、ゼイタクな
ワカゾウだッ!
新聞を読むかラジオを聞くか、
どっちかにしろと言いたい!
成: ‥‥はあ。
五: イヤホンなんか使いおって、
お楽しみをヒトリじめだよ。
聞き耳を立ててみたが、
何も聞こえやせん!
成: (そこまでして聞きたいか?
ラジオ‥‥)
五: なんだコラ! その、
ヒトをあわれんだような目はッ!
成: いてててて!

(「証言4」をゆさぶる)
成: 後ろ姿しか見ていない
ウエイトレス、ですね?
五: ‥‥ちまちまと細かいオトコだな
アンタは。
成:え‥‥
五: 前から見ようと後ろから見ようと、
ワシの目はごまかされんワ!
成: いてててて!
(決定的な証拠がないかぎり、
ケチをつけないほうがいいな)

(「証言5」をゆさぶる)
成: ”あいているほうの手”‥‥?
五: そうだ。
成: ‥‥どっちの手ですか?
五: やれやれ。ニイちゃん、
ヒトの話は聞いとくもんだ。
さっき言ったろうが。
右手で新聞をめくってた、と!
右じゃなかったら、
どっちだコラッ!
成: いてててて!
ゴ: クッ‥‥!
おそらく、アンタには
3本目のウデがあるんだろうぜ‥‥
成: (カルいキモチで聞いたのに、
カイブツあつかいされた‥‥)

(証言後の一言)
成: (この尋問の目的は、ただ1つ。
オジさんの記憶がアテにならない
コトを立証する‥‥!)
真: そのためには‥‥やっぱり、
探すしかないよね。ムジュンを。
成: (どんなササイなことでもいい。
食いちがいを探すんだ‥‥!)



(右手? 左手?)
五: 『ヤツは、メガネをかけたほうの耳に
ラジオのイヤホンをハメとった!』(証言1)
『そして、そのイヤホンを、しきりに
手でいじっとったのですワ!』(証言2)
『コーシーを飲む前にも、ヤツは
イヤホンをいじった!』(証言3)
『そしてそのまま、その手で
コーシーを飲んだ。左手でなッ!』(証言4)

(「証言1」をゆさぶる)
成: <<モノクル>>ですか‥‥
五: モノクロでもカラーでも
どっちでもいいワ!
成: (モノクロでもカラーでも
ないけどな‥‥)
そっちの耳にイヤホンを
つけていたのは、たしかですか?
五: ワシのいたところからは、
そっちの耳しか見えんかった!
成: (上面図で考えれば、
当然だな‥‥
向かい側のテーブルからは、
被害者の横顔しか見えない‥‥)

(「証言2」をゆさぶる)
成: 岡 高夫さんのこと、
よく見ていますね‥‥
五: とにかく、気にさわったのだ!
新聞はパサパサめくりたおすワ、
イヤホンはイジりたおすワ!
あげくの果てに、コーシー
ヒトクチでバッタリ死ぬワ!
”もっと落ちつけ!”
と、そう言いたいッ!
見ていたワシのマメ食うペースも、
ミョーに早くなっちまった!
成: (とにかく、目だつ客だった
みたいだな‥‥被害者)

(「証言3」をゆさぶる)
成: そのイヤホン‥‥
どっちの手でいじっていましたか?
五: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
アンタ、アレか?
左のポケットに入ってるマメを、
わざわざ右手で取り出すのか?
シャツの左のソデに、
わざわざ右ウデを通すのか?
バスガイドさんに『右手を
ごらんください』と言われて‥‥
アンタだけ、
わざわざ左を見るのかッ!
成: そ、そういうイミでは‥‥
五: イヤホンをハメとった側の
手に決まってるだろうがッ!
成: いてててて!
(つまり、<<モノクル>>をつけた
ほうの手‥‥左手か‥‥)

(「証言4」をゆさぶる)
成: 自信たっぷり、ですね。
五: だってワシ、見たからの!
アンタがなんと言おうと!
成: (たぶん、ホントに
見たんだろうな‥‥
‥‥さすがに、
つっこみようがないもんな)

(証言後の一言)
真: どう? なるほどくん。
成: イガラシさん‥‥ホントのコトを
証言しているとしか思えない。
それなのに‥‥
どう考えても、おかしい点がある。
真: ホント! じゃ、じゃあ、
たたきつけてやろうよ、証拠をさ!
成: (でも‥‥ウソをついてないのに、
なぜ、ムジュンするんだ‥‥?)



(最後の大勝負)
五: 『最初にくれぐれも言っておく。
大したコトでもなく、自信もない!』(証言1)
『コーシーを飲んだ瞬間、ワカゾウは
机につっぷしたのだが‥‥』(証言2)
『ヤッコさん、ハデにひっくり返した
のだ! その‥‥花ビンをな!』(証言3)
『花ビンは割れて、机にかかっていた
布キレも、ビショビショになった!』(証言4)
『‥‥どうだ! さすがにコレは
ひっくり返せまいて!』(証言5)

(「証言1」をゆさぶる)
成: あの‥‥できれば、自信があって
ゆさぶりがいのある証言を‥‥
五: うるさいわッ!
今、ワシは手負いのイノシシより
タケり狂っとるのだ!
この証言で、
アンタと最後の大勝負だッ!
成: いてててて!
(マメのパワーが強くなってる。
‥‥キケンだな)
真: バシッと決めていこう!
なるほどくん!

(「証言2」をゆさぶる)
成: それは、さっきも
聞きましたが‥‥
五: わかっとる! コイツは、
ハナシの”まくら”だ!
このあとのサスペンスを
盛り上げるためのテクニックだよ!
成: さ、さすぺんす‥‥
五: なんだったら、
もっと引っぱるか?
裁: いやいやいや!
アッサリ風味でおねがいします!
五: そう‥‥あのワカゾウが
机に、バッタリ行ったとき‥‥

(「証言3」をゆさぶる)
成: 花ビン‥‥ですか?
五: あのメシ屋の机の上には、
花ビンが置かれとるのだ。
”倒してください”と言わんばかり
の、きわめて不安定な花ビンが!
成: (そういえば、たしかに‥‥
‥‥ぼくがランチを食べた
テーブルにも、花ビンがあった)
それが倒れるところを
見たわけですか?
五: まあ‥‥ややアヤフヤ、かつ
ややアイマイで、ややオボロゲ‥‥
成: ‥‥もう、いいです。
五: とにかく、花ビンがコワれた音と
光景は、目に焼きついとる!

(「証言4」をゆさぶる)
成: 水がこぼれたわけですか。
五: そうだ。ワシのヒザにも
かかった。
成: ‥‥証人は、被害者の向かい側の
テーブルに座っていたんですよね?
それなのに‥‥
水がかかったんですか?
五: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
だって、冷たかったもんね!
ヤツが倒れたとき。
成: (そんなにも、とび散るものか?
花ビンの水なんて‥‥)

(「証言5」をゆさぶる)
成: 被害者のテーブルの花ビンが倒れて
割れたコト、ですか?
五: 花ビンが”ひっくり返った”コトと
証言が”ひっくり返る”コト‥‥
ちょっとシャレがきいとるだろ!
そこを聞いていただきたかった!
いかがか! 大将!
ゴ: ‥‥いいんじゃねえか。
どうでも。
成: (さっきから、まったくクチを
挟まないな、ゴドー検事‥‥)
五: セコいネタかもしれんが、
これが勝負だ、ワカゾウ!
これでワシが負けたら、
いさぎよくシャッポをぬぐワイ!

(証言後の一言)
成: ‥‥オジさん、ギラギラした目で
ニラんでるな。真宵ちゃんを。
真: なるほどくんでしょ!
”ムジュンがあるなら、
言ってみやがれ”って感じだね。
成: しょうがないな。
手みじかに言ってやるか‥‥。