成歩堂 龍一…黒 | |
綾里 千尋…赤 | |
綾里 真宵…青 | |
綾里 春美…黄緑 | |
御剣 怜侍…茶 | |
狩魔 冥…水 | |
糸鋸 圭介…黄土 | |
ゴドー検事…薄橙 | |
裁判長…緑 | |
裁判官…黄 | |
矢張 政志…紺 | |
天龍斎 エリス…桃 | |
毘忌尼…橙 | |
葉桜院 あやめ…藤 | |
美柳 ちなみ…紫 |
御: |
これは‥‥あなた宛ての 手紙のようですが‥‥? |
あ: |
‥‥‥‥‥ きっと、たちのよくない いたずらだと思います。 だから‥‥捨ててしまいましたの。 |
御: |
(ビミョーに 目が泳いでいるな‥‥ ベツの方向から 情報を集めたほうがよさそうだ) |
あ: | そ、それが‥‥凶器ですの? |
御: |
そうです。 ‥‥見おぼえはありますか? |
あ: |
え、ええ。‥‥境内の、供子さまが お持ちになっていた‥‥ |
御: |
(住職は、目撃しているらしい。 ゆうべ、あなたがこの刀で 天流斎 エリスを‥‥) |
あ: | ‥‥‥? |
あ: |
あ‥‥マシスさま、ですね。 とてもマジメで、 誠実そうなかたですよね。 私、似顔絵を 描いていただきました。 |
御: |
(考えてみれば、この女性‥‥ あのオトコが、ひとめで 懸想するタイプではあるな) |
あ: |
天流斎 エリスさま。 絵本作家‥‥と聞いております。 |
御: | 彼女は、よく葉桜院へ‥‥? |
あ: |
いいえ‥‥いらっしゃるのは 初めてだと存じます。 ただ‥‥ |
御: | ‥‥‥? |
あ: |
とても大切なお客さま、 だったようです。 |
御: | そうなのですか。 |
あ: |
”くれぐれも失礼のないように” ‥‥と、住職さまに。 |
御: |
(被害者の、天流斎 エリス。 検察局でも、まだ情報が 集まっていないらしい‥‥) |
あ: |
‥‥私のことなど、 聞く価値はありません。 |
御: |
あなたは、葉桜院で 育ったそうですね‥‥。 それなのに。成歩堂は あなたを知っているようだった。 |
あ: | ‥‥‥! |
御: |
つまり‥‥どこかに、 接点があったはずなのです。 |
あ: |
‥‥いいえ。 きっと、それは‥‥ 私ではないと思います。 |
御: | (‥‥どういうことだ‥‥?) |
御: |
‥‥葉桜院の住職、と うかがっているが。 |
あ: |
ええ。‥‥私を、母親のように 育ててくださいました。 |
御: | ”母親のように”‥‥? |
あ: |
私‥‥おさないころ、 この霊行道場にあずけられました。 それ以来ずっと、 お世話になっております。 |
御: |
なぜ‥‥? 失礼ですが、 ご家族は‥‥ |
あ: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ いろいろ、事情がありまして。 |
あ: |
ああ‥‥ゆうべの 修験者さまですね。 とても、しっかり者で たよりになりそうな方ですね。 |
御: |
‥‥‥‥‥‥‥‥ (どうも‥‥ この女性の”ヒトを見る目” には、やや疑問を感じる‥‥) |
あ: |
修験者さまの 妹さんでしょうか。 とてもかわいらしいですね。 カレーが大好きなんですよ。 |
御: | ‥‥はあ。 |
あ: |
ゆうべも、あまったカレーを お夜食にするんだ、と言って‥‥ おナベをお部屋に 持って帰りましたから。 |
御: |
(よく食べるな‥‥ 見かけによらず) |
”こわかった”ものとは‥‥!) | |
御: |
あなたは、これを恐れていた! ‥‥いかがかッ! |
あ: | ち‥‥、ちがいます‥‥ |
御: |
フッ‥‥。 声がフルえているようだが‥‥? |
あ: |
その‥‥。御剣さまの目が、 お、おそろしくて‥‥ |
御: |
うむ‥‥ッ! (しまった‥‥リキみすぎたか!) ‥‥シツレイ。 まだ、なれていないもので。 |
あ: |
い、いえ。私のほうこそ、 こわがりで‥‥すみません。 |
御: |
とにかく‥‥ 疑問のコタエは見つけだします。 |
あ: |
私‥‥ゆうべは、本当に 自室におりましたの。 |
この人物には知られたくなかった!) | |
御: | いかがかな? あやめさん! |
あ: |
‥‥御剣さま。 もしかして、あなたも‥‥ ココロの深いところに、”秘密”を 抱えていたことがあるのでは‥‥? |
御: |
‥‥‥! な‥‥何を、突然‥‥ |
あ: |
自分がそうだから‥‥ わかるのです。 |
御: |
(私としたことが‥‥ ココロを見すかされるとは!) ‥‥たしかに、私のココロには、 深い闇がありました。 しかし‥‥その闇を払うには、 それを解放するしかないのです。 |
あ: | 私の”秘密”‥‥ですか。 |
‥これ以上つづけると、 ココロがこわれてしまいます‥ ‥もう一度、冷静になって 考えなおしましょう‥ | |
御: |
(むぅぅ‥‥ シッパイしすぎたか‥‥) |
御: |
ゆうべ‥‥おまえは いったい、何を見たのだ? |
矢: |
いやあ‥‥。 ちょっと、それはなァ‥‥ |
矢: |
なんて言うかさ。 見たモノもアレなんだけど‥‥ それを見た状況ってのもちょっと、 アレなモンだからさ。 わかるだろ? トモダチなら 笑って聞き流せよ。はははははは。 |
御: |
(ヤッカイな錠ごと、コイツを パリンと粉砕してやりたい‥‥) |
矢: |
え、エリス先生が 持っていたツエだ‥‥ せ、せんせえよォォ‥‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥アレ。 |
御: | どうした? 矢張。 |
矢: |
なんか、このツエ‥‥ ナニか、足りないような‥‥ |
御: | (”足りない”‥‥?) |
矢: |
お、マヨイちゃん。 そういえば、成歩堂のヤツ、 あの子を助けようとしたんだよな。 なのに、自分で勝手に橋から 落っこちやがって。 ホント、ムカシから 人騒がせなヤツだったよな。 |
御: |
(このオトコに言われたら 成歩堂も成仏できまい‥‥) |
矢: |
マヨイちゃんも、カゼひいて なきゃ、いいけどなあ‥‥ |
御: | たしかに、それはシンパイだな‥‥ |
矢: |
この子! ハルミちゃん、って いったっけ。 ムカシつきあっていたハルミより、 ずーっとカワイイんだよなァ。 |
御: |
じつは‥‥今朝から、 彼女の姿が見えないのだ。 |
矢: |
な‥‥なんだって‥‥? ‥‥御剣ィィッ! オマエがついていながら‥‥ ナニやってんだよ! |
御: | え。 |
矢: |
彼女にナニかあったら‥‥ オレは、オマエをユルさねえ。 |
御: | ‥‥‥‥‥! |
糸: |
‥‥一方的に 言われちまったッスね。 |
御: |
(なんだか、私が悪いような 気がしてきた‥‥) |
それを、部屋から見たはずがない!) | |
御: | これを見ろ! 矢張ッ! |
矢: |
‥‥‥‥ま。そんなコトよりホラ。 お湯でも飲めよ。 さめちまったら、ただの水だぞ。 |
御: |
む‥‥すまない。 (どうやら、さめきっている らしいな‥‥お湯も、証拠も) |
矢: | どうだ? 落ちついたか。 |
御: | ああ‥‥もう一度、考えてみよう。 |
矢: |
だ、だからさァ‥‥。 考えるまでもねえって。 オレ、ゆうべは葉桜院で 花占いやってただけだぜ! |
落雷を目撃した。‥‥この場所で!) | |
御: |
おまえは、ここにいた! ‥‥どうだ、矢張! |
矢: | まあ、ぼちぼち‥‥かな。 |
御: |
‥‥‥‥‥‥‥ スマン。何がだ? |
矢: |
ナニ、って‥‥世間話だろ? 『どうだ最近?』って聞くから‥‥ |
御: |
‥‥‥‥矢張。 このカオが、世間話を しているように見えるか? |
矢: |
‥‥ま。正直、 見えないケドな。はははははは。 |
御: |
(私としたことが‥‥ 考えが足りなかったようだ) |
この人物が来るのを待っていた!) | |
御: |
‥‥どうだ、矢張! キサマは、この人物を‥‥ |
矢: |
‥‥オマエさー。 ヒトに指をつきつけるの、 法廷だけにしておけよな。 |
御: | ム‥‥‥ッ! |
矢: |
だから<<シゴト人間>>とか言われる ワケよ。‥‥オレを見習えって! |
御: |
(おまえは<<ダメ人間>>と 言われてるハズだが‥‥) とにかく‥‥キサマは だれか待っていたはずなのだ! |
矢: |
だ、だから‥‥そいつはその。 デリカテッセンな問題、なワケよ! |
御: |
”デリケート”だ。 ‥‥たぶん。 |
待っていたという証拠なら‥‥) | |
御: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ き、気のせいだろうか? なんだか私も、急に サムくなってきたのだが‥‥ |
矢: |
オレの冷笑も、かなり 冷えこむってウワサだからな。 |
御: |
(どうやら‥‥つまらない ところでミスをしたようだ‥‥) |
矢: |
ホントにあるのかよ、御剣! 証拠なんてさァ。 オレがここで彼女を待っていた、 っていう証拠だよ! |