第5話『華麗なる逆転』第1回法廷(その3) −横道−

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
綾里 春美…黄緑
御剣 怜侍…茶
狩魔 冥…水
糸鋸 圭介…黄土
ゴドー検事…薄橙
裁判長…緑
裁判官…黄
矢張 政志…紺
天龍斎 エリス…桃
毘忌尼…橙
葉桜院 あやめ…藤
美柳 ちなみ…紫
表セリフ集「華麗なる逆転」第1回法廷(その3)を見る (別ウィンドウで出ます)



(事件当夜、目撃したこと)
矢: 『オレ、あの晩は星を見てたわけ。
あの、山奥のロッジで。』(証言1)
『そりゃ、橋のあたりへは
何回か足を運んだけど‥‥』(証言2)
『す、スノーモービルなんて
見かけなかったぜ!』(証言3)
『あの晩はオレ、橋のトコロじゃァ
ダレにも会わなかったんだ!』(証言4)

(「証言1」をゆさぶる)
御: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
裁: いきなり、どうしましたか?
弁護人。
御: ‥‥あまりにムジュンに
満ちあふれているので‥‥
一瞬、めまいとコンランを。
裁: ぬううう‥‥
冥: あなた自身はどうなの? 証人。
自分の証言‥‥どこがムジュン
しているか、わかってるのかしら?
返答しだいでは、コイツが
ダマっていないわ。
矢: ええと、そうなァ‥‥。
たとえば、あの晩は
雪だったから星は見えねえとか、
あのボロ小屋を<<ロッジ>>って
のはどうなのか、とか、
そもそもオレ、星を見に
行ったワケじゃねえ、とかかな?
御: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
冥: やればできるじゃない。
矢: えへへへへ‥‥
いててててェ!
冥: ‥‥モンダイは、ただ1つ。
あなたが、おぼろ橋で何を見たか?
‥‥話してもらおうかしら?

(「証言2」をゆさぶる)
御: ”何回か”‥‥というと?
矢: 5回ぐらい‥‥かな。
20分に1回、行ったから。
御: ということは‥‥
キサマはあの晩、2時間近くも
<<極楽庵>>にいたわけか‥‥
矢: まあ。”早く来い”って念じながら
待つのが、ホントの”コイ”だし。
裁: ”コイ”‥‥?
御: このオトコは、被告人を山小屋に
呼び出そうとたくらんでいたのだ。
‥‥このような、脅迫状で。
裁: きょ、キョーハクジョー‥‥!
矢: いやいや! それはオレの、
暑苦しいアイの
あぎィィッ!
冥: フケツでヒレツでフラチでウワキな
マヌケにフヌケでニヤけたオトコ。
裁: それで‥‥‥
何を目撃したのですかな?
フケツでヒレツでフラチでウワキな
マヌケにフヌケてニヤけた証人は。
矢: ええと。‥‥そうだなあ‥‥
御: (フケツでヒレツでフラチ呼ばわり
は、気にならないようだな‥‥)

(「証言3」をゆさぶる)
御: ‥‥矢張!
本当に見なかったのか?
矢: な。な。な。なんでだよ!
なんだよ! わかんねえよ!
‥‥オレ、見てねえよ!
す、す、スノーモービルなんて!
御: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
矢張。”すのーもーびる”
と言ってみろ。
矢: す、す、す、スノーモービル。
御: ‥‥キサマのココロに
やましいコトがないのならば‥‥
なぜ、すんなり言えないのだッ!
矢: う、うるせえよ! なんだよ!
なんでだよ! わかんねえよ!
御: (とにかく‥‥身近な
ムジュンから攻めるしかないな。
このオトコだけは‥‥
私が、トドメを刺してやる!)

(「証言4」をゆさぶる)
御: ”ダレにも”‥‥?
矢: ホントだよォ。
オレ、カンケーねえんだよォ!
ビリジアンの絵の具を
買いに来ただけなんだよォ!
クリムゾン・レーキな他人
なんだよォォ!
裁: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
ゆさぶるだけ、ムダのようですね。
御: ‥‥そのようだ。

(証言後の一言)
御: (どうやら‥‥あくまでも
事件と無関係だと言い張る気か。
とにかく、このオトコふぜいに
時間をかけるのも愚かしい‥‥
見えすいたムジュンを暴いて、
先を急ぐべきかもしれぬ‥‥)



(事件当夜、目撃したこと・2)
矢: 『山小屋に行ったのが9時ごろだから
‥‥10時半すぎ、だったなァ。』(証言1)
『フトンの上に寝ころんでいたら‥‥
目の前がマッシロに光ったんだよ!』(証言2)
『そして、窓のそとで‥‥おぼろ橋が
メラメラ燃えてるじゃねえか!』(証言3)
『カミナリが鳴ってたけど、すぐに
見に行ったワケよ。オレとしては。』(証言4)
『そこで、成歩堂に会ったワケ。
‥‥オレとしては。』(証言5)
『橋のところへついて、1分もしない
うちに、成歩堂が来たんだよ。』(証言6)

(「証言1」をゆさぶる)
御: 1時間半‥‥あんなサムい
ところで、何をしていたのだ?
矢: ううーん。あえて言うなら、
『ワクワクしていた』‥‥かなあ。
裁: ぬうううううう。
”ワクワク”‥‥
矢: 待ち合わせのヤクソクは
10時だったんだけどさあ。
ホレ。待ちきれなくて。早く
来ちゃうかもしれない、と思うと。
御: ‥‥まあ。ケッキョク、
来なかったワケだが。
冥: ‥‥そもそも”待ち合わせ”ですら
なかったワケだけど。
矢: うるせえ! オレの思い出に
ケチをつけるな!
とにかく、あのときは
ちょっと、シンパイしたぜ。
あやめちゃん、道に
迷ったのかと思ってさあ。
それでオレ、20分に1回ぐらい、
橋まで見に行ってたんだよ。
でも‥‥アヤシイものは
特に見あたらなかったなあ‥‥
しかたねえからオレ、小屋で
ワクワクしてたワケ。

(「証言2」をゆさぶる)
御: その”光”というのは、
モチロン‥‥
矢: カミナリよ。もお、
ピシャーン! って。
ナオミのビンタ‥‥ぐらい
スゴかったかもなあ、アレ。
はがわわわわわわッ!
冥: ‥‥こんな感じね、きっと。
矢: うううう‥‥そこまで行ったら
キョウコのパンチだよ‥‥
裁: 証人は、橋に落雷した
瞬間は、見たのですかな?
矢: いやー。オレ、その光にビックリ
したから見たんだよ。‥‥窓を。

(「証言3」をゆさぶる)
御: それを見て‥‥キミは
どうしたのか?
矢: そりゃア、オマエ!
オレも燃えたよ、メラメラとさァ!
冥: だから、橋を見に行った‥‥と?
矢: ま、まあ。ジツを言うと‥‥
サムかったし、最初は
”ほっとくか”って思ったけど‥‥
雪も、もうほとんどやんでたから。
‥‥その。気が変わったんだ。
裁: ぬぬうううううう。
最初に”ほっとくか”という発想が
浮かぶのは、どうかと思いますな。

(「証言4」をゆさぶる)

(「やめておく」を選択)
御: (‥‥これ以上、イミのある
ハナシは聞けそうもない‥‥
ここは、他の情報を探ったほうが
よさそうだな‥‥)
裁: ‥‥それでは、証人。
証言をつづけてください。

(「証言4」をゆさぶる)

(「なぜ、橋まで見に行った?」を選択)
御: ”急に『見に行こう』と思った”
ということは‥‥
最初は、”見に行くつもりは
なかった”ということになる。
矢: ま、まあ‥‥そういうコト、
なのかなあ‥‥
たしかに、サムかったし‥‥
ソトに出たくなかったなァ。
御: それならば‥‥
なぜ、見に行くことにしたのか
‥‥聞かせてもらいたいな。
裁: それでは‥‥その理由を
証言してもらいましょう!
矢: え‥‥ええ? そうだなあ。
理由‥‥。りゆう、かあ‥‥。
『あんなデカいものが燃えるなんて、
二度と見られない、って思ってさ』(証言7)

(「証言5」をゆさぶる)
御: そのときの成歩堂は‥‥どんな
ようすだっただろうか?
矢: ううーん。なんて言うか、
『ぼろゾーキン』みたいな感じ?
葉桜院から、全速力で
走ってきたらしいから。
しばらくオレをニラみつけて
ハアハア言ってたよ。
冥: 葉桜院までは‥‥どれぐらいの
キョリがあるのかしら?
矢: アイツの足なら‥‥
走って15分ぐらい、かなあ。
裁: ‥‥それで、殺人事件を
通報したワケ、ですか。
矢: そう! で、ついでに
橋から転げ落ちていったワケ。

(「証言6」をゆさぶる)
御: 成歩堂と、ほとんど同時に
橋についた、と‥‥?
矢: そ、そうなんだよ!
オレも、最初は<<ダレかに
知らせなきゃ>>って思ってたケド。
成歩堂のヤツが<<殺人事件だ!>>
なんて騒ぎやがったから。
それでオレも、橋のコトは
忘れちまったワケ。
もう、とっくに火も消えてたし。
御: (なんだ‥‥?この、
ハゲしく不快な胸さわぎは‥‥)
冥: そして‥‥警察に通報したあと、
成歩堂 龍一は落下したワケね?
矢: ま。当たらずとも遠からず、
って感じだな、それで。

(「証言7」をゆさぶる)
御: ‥‥それで、
見に行くことにした、と?
矢: そうよ! 巨大な吊り橋が
ガンガン燃えてるんだぜ!
これはもう、アレだろ?
なんだ、その。スペ‥‥すぺ‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
スペシャル、だろ? ある種。
御: (<<スペクタクル>>というコトバが
出てこなかったようだな‥‥)
裁: ‥‥なんというか‥‥
バチ当たりな青年ですな。
矢: ま。<<人生、体当たり>>が
オレのテーマだから。
あぎぎィィッ!
冥: ‥‥ついでに、ムチも
当てておいてあげるわ。

(証言後の一言)
御: (‥‥橋が燃えた話は、
きのうも聞いた。
だが‥‥どうも、計算の合わない
部分があるような気がする。
どうやら‥‥
まだ、すべてを
語っていないようだな‥‥)



(空白の15分間)
矢: 『オレ、天流斎よ。ゲージュツカよ。
やるコトなんて、決まってるだろ!』(証言1)
『スケッチしてたんだ! 橋の前で!
もう、ムチュウで描きまくったぜ!』(証言2)
『オレの感じたショーゲキを‥‥
見たまま、ノートにぶつけたんだ!』(証言3)
『‥‥気がついたら火は消えていて、
ヤツがヨロめきながら現れたのさ。』(証言4)
『あやめちゃんが、飛んだんだよ!
白いずきんをハタめかせて!』(証言5)

(「証言1」をゆさぶる)
御: それで、矢張‥‥
矢: だから、天流斎だってばよ!
オマエもしつこいなあ!
そんなコトだから、オレみたいな
モテモテになれねえんだよ!
裁: ‥‥‥‥‥‥‥‥
ケッキョク、
あなたは何者なのですか?
矢: オレ、天流斎 マシス!
よろしくな!
御: <<自称>>だが。
裁: ‥‥せめて、
芸術家なのでしょうな‥‥?
矢: アタリマエだろ!
アーチストよ、オレ!
御: <<自称>>だが。
冥: ‥‥名前に、イミなどない。
問題は、ただ1つ。
‥‥あなたが何をしたか、よ。
御: (たしかに‥‥それが
大きな問題になるだろうな)

(「証言2」をゆさぶる)

(「ようすを見る」を選択)
御: ‥‥やめておくことを
おすすめする。
ソイツの<<作品>>には、
超高校級の破壊力があるからな。
矢: アタリマエだろ!
オレだって、中学は出てるんだ!
裁: ぬぬううううう‥‥
たしかに、ストライクゾーンを
大きくハズしたものが予想される。
‥‥わかりました。
他の手がかりを追ってみましょう。

(「証言3」をゆさぶる)
御: 燃える橋に、そんなに
感動したというのか?
‥‥どうも、考えにくいのだが。
矢: バカ野郎! 御剣、オマエ‥‥
オレのコト、わかってねえよ!
捨てられた子ネコを見かけたら、
ナミダを流して通りすぎる‥‥
そんな、ムセキニンなやさしさに
満ちたオトコなんだよ、オレは!
そのやさしさを、ありったけ
ノートにぶちまけたんだ!
冥: ”ノート”というのが
泣かせるわね‥‥
スケッチブックぐらい
買いなさい!
矢: なな、なんで
そんなコトでぶたれるんだよ‥‥
裁: とにかく証人は、お絵かきに
ムチュウだったわけですね?

(「証言4」をゆさぶる)
御: それまで‥‥時間を忘れて
描いていた、と‥‥?
矢: まあな。オレ、ムチュウになると、
ワケがわからなくなるから。
御: (たしかに‥‥このオトコは、
ムカシからそうだった。
おそらく、この発言に
ウソはないだろう‥‥)
冥: 成歩堂 龍一が現場に
現れたのは、11時15分すぎ‥‥
絵を描いていたのなら、
なんの疑問もないわね。
裁: ニンゲンとして、大きな
ギモンを感じますが‥‥

(「証言5」をゆさぶる)
御: キサマ‥‥それを
どこから見たというのだ!
矢: なんでドナるんだよぅ‥‥
ボロ小屋で、フトンの上に
寝っころがっていたときだけど。
オレ、カミナリの音で
橋が燃えたのに気づいて‥‥
しばらくは、ぼんやり見てたわけ。
『よく燃えるなあ』って。
5分ぐらい、見てたかなあ。
そこで‥‥
冥: 被告人が”飛ぶ”ところを
見た、と‥‥?
矢: そうなんだよ!
だからオレ、橋のところまで
行くことにしたんだ!
裁: ‥‥なるほど。スジは
とおっていますね。
この絵、以外は‥‥
御: (‥‥そう‥‥この絵は
スジがとおらない‥‥
なんとしても、
思い知らせてやるのだ‥‥)

(証言後の一言)
御: (‥‥どうやら、この尋問には、
大きな手がかりがあるようだ。
どう考えても、ふざけている
としか思えない証言だが‥‥
なんらかの真実が、ここに
かくされているはずだ!)