第3話『逆転のトノサマン』探偵パート1日目(後編)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
御剣 怜侍…茶
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
荷星 三郎…紺
オバチャン(大場 カオル)…灰
スタッフの子…黄
大滝 九太…黄緑
カントク(宇在 拓也)…橙
姫神 サクラ…紫
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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(「第1スタジオ前」に移動する)


10月16日 某時刻
第1スタジオ前

糸: あっ!
お前は、この前の殺人犯!
真: ああっ!
この前の大間違い刑事!
糸: アンタたちのせいで、御剣検事は
ちょっとブルーになってるッス!
午後のティーを飲みながら、
窓ぎわでタソガレているッス!
成: し、知りませんよそんなの。
真: そうだよ!
だいたい、あなたの捜査がデタラメ
だから、いけないんでしょ!
糸: !!
‥‥。
‥‥‥‥。
‥‥‥‥‥‥‥‥。
真: ‥‥だまっちゃった。
成: 痛いところを突いたらしい。
真: ‥‥ど、どうしよう。
あたしが悪いのかな?
成: 意外にナイーブな男みたいだ。
糸: ‥‥そッス。
自分のせいッス。
ヒトのせいにしても、
自分の心だけはごまかせないッス。
真: ま、まあまあ。
次、がんばればいいんですよ!
糸: そ、そうッスよね。
‥‥って。
なんでアンタたちが
ここにいるッス?
真: あのねー。
あたしたち、この事件を
担当することになったッス。
糸: あっ! あっ!
マネしちゃダメッス!
あ‥‥あいでんてぃてぃーが
ホーカイするッス!
真: おもしろい人だねー、
なるほどくん。

(「捜査の状況」を聞く)
成: あの。今、そちらの
捜査は、どんな感じですか?
糸: そんなこと、
教えるわけにはいかないッス。
真: なるほどくん。
さすがに、そんなにストレートに
聞いてもダメなんじゃないかなあ。
成: じゃあ、刑事さん。
例のヤツ、くださいよ。
糸: 例のヤツ?
成: 解剖記録です。
‥‥今度は、最新のデータを。
糸: うう‥‥わかったッス。
この前の事件では、
メイワクかけたッスからな。

証拠品<<解剖記録>>のデータを
法廷記録にファイルした。

(「逮捕した理由」を聞く)
成: どうして、荷星さんが
逮捕されたんですか?
糸: 簡単なことッス。
殺人事件は、この先の
第1スタジオで起こったッス。
被害者が第1スタジオに
入ったのが、午後1時。
このとき、被害者以外の人間は、
スタジオにはいなかったッス。
そして、被害者が死んだ時間は、
解剖の結果、午後2時30分。
その間、スタジオに行った人物は、
たった1人。
荷星 三郎ッス。
彼以外、スタジオに行けた人物は
いないッス。
ウソだと思うなら、警備員の
オバチャンに聞いてみるッス!
真: なるほどくん。
‥‥それがもしホントなら、
誰が聞いても、ハンニンは
荷星さんしかいないじゃない!
成: ‥‥ブッソウなこと
言うなよ‥‥。

(「オバチャン」を聞く)
成: あの、警備の
オバチャンですけど‥‥。
糸: ああ。とてもやさしい、
いいオバチャンッス。
成: えッ!
‥‥ど、どこが‥‥?
糸: ケーサツ手帳見せたら、お茶と
ようかんを出してくれたッス。
真: ‥‥あのオバチャン、
権力のイヌだよ‥‥。
糸: しかも、ワレワレのために、
証拠品までくれたッス。
真: え、ええッ!

(「決定的な証拠」を聞く)
成: な、なんですか? 証拠品って!
糸: まあ、その‥‥写真ッス。
あのトノサマン野郎が、現場に
向かっている写真ッス。
真: えーっ。
誰が撮ったんですか?
糸: そこのゲートに、カメラが
ついてるッスね?
真: あ。『おいでませ』って
書いてある、あれのことかな?
糸: そのカメラ、人が通ると、
自動的に写真を撮るッス。
真: ええええっ!
‥‥なるほどくぅん。
もう、ダメだぁ‥‥。
成: (でも、証拠品を手に入れた割には
パッとしないカオをしてるな)
糸: ‥‥‥‥‥‥
どうしたッス?
なんか、元気がないッスね?
成: そんなうれしそうなカオして
言わないでください。
糸: ハッハッハッハッハッハッハッ。
真: あの。
あたしたち、スタッフの人とか
にも、話を聞きたいんですけど。
糸: あ、いッスよ。
もお、どこでも好きなところに
行くッス。
何をやってもムダッスがな。
ハッハッハッハッハッハッハッ。
成: (人間って、こんなにホガらかに
笑えるもんなんだ‥‥)
真: なるほどくん。
許可もらったんだから、
いろいろ、行ってみようよ。

(「カメラ」を調べる)
成: お。こんなところに
カメラがある。
糸: スタジオに行く人間を、
写真に撮るためのカメラッス。
データを見れば、誰がスタジオに
行ったか、一目でわかるッス。
成: カメラに、プレートがついている。
<<ST1−307>>
このカメラのナンバーらしい。

(「撮影所・正門前」に移動する)
真: 見て! 見て!
なるほどくん!
オバチャン、詰所の中で
ようかん食べて、お茶飲んでる。
”ニッポンのオバチャン”って
ふぜいだねー。
成: ちょっと”おばあちゃん”寄りな
気もするけど。
オ: あら、アンタたち。
どう? あの子が犯人だって
ナットクした?
成: (くそー‥‥
このオバチャンが、あの刑事に
証拠写真をあげたんだよな‥‥)

(「証拠写真」を聞く)
成: オバチャン、なんで写真のこと
教えてくれなかったんですか?
オ: ああ。あれ?
刑事から聞いた方が、よりスリルが
あるかなって。
オバチャン、気をつかう方だから。
あれ、ここからすぐ左に行った
ゲートのカメラが撮ったのョ。
毎日、写真をチェックするのも、
オバチャンのシゴトでサ。

(「犯人だと思う理由」を聞く)
オ: この撮影所、どこへ行くにも、
かならず、この警備詰所の前を
通らなくちゃならないのョ。
イブクロちゃんがスタジオに
行ったのが、午後1時チョイ前。
事件が起こったのが、2時半。
その間、ここでオバチャンが
見たのは、荷星だけ。
カメラにもそれが写っている。
これで犯人じゃなかったら、
誰が犯人よ。
成: オバチャン、とか。
オ: ぎゃはははははは!
おもしろいコト言うねアンタ。
成: (まったく
気にとめていない‥‥)

(「イブクロちゃん」を聞く)
成: 被害者のイブクロさん、
人気はあったんですか?
オ: それはもう、スゴいもん
だったわョ。
成: (”スゴかった”、か。
過去の話なんだな‥‥)
真: あたし、小さいころ”ヒゲ武将”
シリーズ、大好きでした!
オ: ああ。あれねェ‥‥。
よかったよ、ホント、
むかしはさァ。
‥‥それが今は”アクダイカーン”
だもんねェ。
そりゃあ、イブクロちゃん、
荒れてもしょうがないよ。

(「自動撮影のカメラ」を聞く)
成: その、カメラの
ことなんですけど‥‥。
オ: ああ、カメラね。
あのゲートをくぐると、
センサーってヤツが反応してサ。
勝手に写真を撮るワケ。
写真を撮った時間も
記録されるんだって。
オバチャン、そのへんのことは
よくわかんないケド。
撮った写真は、あそこの詰所の
コンピュータで見られるから。
オバチャン、いつも帰る前に、
写真をチェックするワケョ。

(「スタッフエリア」に移動する)


10月16日 某時刻
撮影所・スタッフエリア

真: なっ、なるほどくん!
ここ、スタッフの人たちが
作業するところだよ。
あっ。あそこ。
荷星さんの楽屋がある!
事件があったばっかりだから、
まだ誰もいないんだ。
いろいろ見てまわろうよ!

(「楽屋」へ移動する)


10月16日 某時刻
撮影所・楽屋

成: (荷星さんの楽屋‥‥
事件があった昨日の午後は、
ここでずっとヒルネをしていた、
って言ってたけど‥‥)
真: ヒルネしているところ、誰も
見ていないんだよね。
成: そのかわり、殺人現場の近くで
写真を撮られてるんだよな。
(荷星さん‥‥。信用して、
いいんですよね‥‥?)

(「手提げバック」を調べる)
真: あ。荷星さんのカバンかな。
成: こら。‥‥勝手に開けない。
真: あ、こんなものが‥‥。
成: スタッフ用のカードキーだ。
荷星さんのものだろう。
<<第1スタジオ>>と書いてある。
真: もらっておこうよ。
なるほどくん。
成: 借りるだけ、な。

<<カードキー>>を
法廷記録に挟んだ。

(「スタッフエリア」に移動する)

(左側に移動する)

(「皿」を調べる)
成: スタッフたちの、
昨日の昼食のあとだ。
事件があったため、
誰も片づけていないのだろう。
皿の上には、ホネつきステーキの
ホネだけが乗っている。
真: あたしも食べたかったな。
ホネつきステーキ。
成: さっき、みそラーメン
食っただろ?
真: みそラーメンは、別バラ。
成: (どんなハラだよ‥‥)

(「撮影所・正門前」に移動する)

(「第1スタジオ前」に移動する)

(「1st」を調べる)
成: 第1スタジオへ通じる入口。
スタジオは、衣袋 武志が
死体で見つかった現場だ。
真: なるほどくん、ちょっと
入ってみようよ!
成: 楽屋から借りてきた、この
カードキー、使えるかな‥‥

ピッ
成: お、開いたぞ。
真: やったあ!
さ。さ。行ってみようよ!
成: (殺人現場に行くってのに、
ブキミなほど浮かれてるな‥‥)

(「第1スタジオ内」に移動する)


10月16日 某時刻
第1スタジオ内

真: ‥‥‥‥。
成: どうした?
真: ‥‥‥‥。
成: なんだよ、急に
おとなしくなって。
真: ‥‥だって。
あの白いテープ。
なんか、リアル。
成: 怪人アクダイカーンが
死んだんだからな。
トノサマンにやっつけられて。
凶器はトノサマン・スピアー。
‥‥そりゃ、リアルだよ。

(「撮影機材」を調べる)
真: うわー、すごいなあ。
高そうなカメラ。
成: お、おい。さわるなって。
真: う、うわ。思ったより
重いね‥‥。
?: (あっ! ダメです!
さわらないでください!)
成: あ‥‥ごめん。こいつ、ちょっと
アレなもんで。
真: 何よ”アレ”って。
成: ‥‥あの、きみは?
ス: あ。私、ここの
撮影スタッフです。
大道具や小道具の管理とか、
手入れなんかをしてます。
真: あたしたち、荷星 三郎さんの
弁護士なの。
ス: ああ、あなたたちが、
ニボサブさんの‥‥。
真: にぼさぶ‥‥ニボシサブロウか。
ス: たいへんですね。
でも、助けてあげてくださいね、
ニボサブさん。
あの人が、誰かを傷つけるなんて、
絶対ないですから。
真: まかせてください!

(「事件当日のこと」を聞く)
成: あの。事件があった日のこと、
聞かせてくれないかな。
ス: はい。あの日は1日、撮影所に
いましたよ。
あの日、撮影スタッフは私だけ
でした。
真: えっ! たった1人?
ス: ええ‥‥。この撮影所、お金が
ありませんから。
それに、昨日はアクションシーン
のリハーサルだけでしたから。
真: へええ‥‥。
ス: 午前中はスタッフエリアで、
アクションを打ち合わせしました。
ニボサブさんもイブクロさんも、
みんなスタッフエリアにいました。
成: スタッフエリアって、荷星さんの
楽屋があるところだよね?
ス: ええ。そうですよ。
そこで昼食を食べた後、イブクロ
さんは第1スタジオに行きました。
ニボサブさんの方は、楽屋に入る
ところを見ました。
そのあとは‥‥見ていません。
成: 荷星さん、楽屋でヒルネして
いたんだけど‥‥知ってた?
ス: 知りません。用もないのに
楽屋をのぞくなんて、
私、そんなはしたない女じゃ
ありません!
成: は、”はしたない”‥‥。
(荷星 三郎のアリバイの
ウラは、とれず、か‥‥)
真: こまったね‥‥なるほどくん。
手がかり、ナシだよ。
このスタジオに来たのが
ニボサブさんだけだったら、
もう犯人はキマリだよ‥‥
写真まで撮られてるみたいだし。
成: うーん‥‥。
ス: ‥‥あの。
ちょっと、いいですか。
成:
ス: そういえば、1つ
気になることがあるんです。
真: 来たぁッ!
やっぱり、
そう来なくっちゃね!
ス: 実は私、お昼すぎに、何回か
人の気配を感じたんです。
成: ”人の気配”‥‥?
ス: はい。
成: でもそれは、他のスタッフ
の方とか、では‥‥?
ス: いいえ。
あの日は、アクションを決める
リハーサルだけでしたから、
スタッフは私だけでした。
たぶん、関係者ではなく、
部外者の方だと思います。
成: ホ、ホントですか!
真: でも、誰かここへ来たんなら、
あのオバチャンが
見てるはずなのに。
成: そうだなあ。
ス: あんまりハッキリしなくて
ゴメンなさい。
真: どうもありがとう!
さっそく、あのオバチャンを
問いつめてみようよ!

(「人の気配」を聞く)
成: 事件当日、撮影スタッフ以外の
人間の気配を感じたんですね?
ス: はい‥‥たぶん‥‥。
成: (証言できるほど
たしかじゃないみたいだな)
真: なるほどくん!
あのオバチャンだよ!
この撮影所に誰か来たら、
あのオバチャン、見てるはずだよ!

(「第1スタジオ前」に移動する)

(「撮影所・正門前」に移動する)


10月16日 某時刻
英都撮影所・正門前

オ: あら、アンタたち。
まだいたんだ。
‥‥どしたの。
コワいカオしちゃってェ!

(「スタッフの証言」を聞く)
オ: なんだい? その、人を
ウタガウような目つきは?
成: 昨日のことを
もう一度聞きますけど、
オバチャンがここに来たのが
午後1時。
で、被害者の死亡推定時刻の
2時30分までに、
ここを通ったのは、荷星さん
1人‥‥。間違いないですか?
オ: ああ。ないョ。
真: でも、”部外者の気配を感じた”
って言ってる人がいるんですよ。
オ: なんだってェ‥‥?
真: オバチャン、ホントに
ちゃんと見張ってたんですか?
オ: ‥‥‥‥‥‥
真: オバチャン?
オ: 誰が‥‥
誰がそんな、イイカゲンなコトを!
真: きゃっ!
オ: 教えなさい! 早く言いなさいよ
このトンガリ頭!
このオバチャンのシゴトにケチを
つけるなんて!
真: あ、あの、第1スタジオにいた
スタッフの子ですけど‥‥。
オ: あいつか!
アルバイトのぶんざいで‥‥!
だいたい今の若いムスメはみんな
アレだョペラペラしゃべりすぎサ
あることないことテキトーなこと
ばっかりだョオバチャンがワカい
コロはそんなことなかったョみん
な思いやりってもんがあったそれ
が今じゃナニかと言えばカゲグチ
ばっかりでオバチャンかなしいョ
うおおおおおおおおおおおおおッ!
成: 行っちゃったよ‥‥。
真: さ、なるほどくん。
今のうちに、やれることは
やっておこうよ。

(「詰所のパソコン」を調べる)
成: 撮影所内のセキュリティカメラの
映像を管理するコンピュータだ。
真: なるほどくん。
このコンピュータで、荷星さんの
写真、見られるんだよね。
成: うん。たぶんね。
(コンピュータを操作しようか?)

(「する」を選択)
成: よし。
‥‥ちょっとやってみよう。
真: なるほどくん、
コンピュータ、使えるの?
成: ‥‥ナンバーを
入力するぐらいなら。
とりあえず、事件当日の
データを‥‥。
(事件当日は、午後1時から、
カメラは作動したらしい。
オバチャンが詰所に来たのが
1時だからかな)

<<セキュリティカメラの
ナンバーを入力してください>>

(「ST1−307」を選択)
成: よし、
入力したぞ。
‥‥‥‥‥‥
真: あっ! データが
プリントアウトされてきたよ!
成: どれどれ。
‥‥‥‥
なんだこれ。
真: なんでこれが
”荷星 三郎”の写真なの?
成: まあ、いつも中に荷星さんが
入っているから、
オバチャンも”荷星だ”って
思い込んじゃったのかも。
真: ‥‥これをもらった刑事さんの
顔色がサエないのもムリないね。
‥‥あ。
この写真のウラ‥‥。
成: ん? <<10ガツ15ニチ
ゴゴ2ジ‥‥2ニンメ>>か。
真: どういうことかなあ‥‥?
成: 他に、データは?
真: ないよ。この写真だけ。

<<荷星(?)の写真>>を
法廷記録に挟んだ。
真: ね、ね、なるほどくん。
この写真があれば、
裁判、なんとか行けるんじゃない?
成: そうだなあ。
真: これで、あのオバチャンに
ぎゃふんと言わせてやれるね!
成: ぎゃふん‥‥。
真: なんで、なるほどくんが
言うの?
‥‥ま、いいや。
じゃあ、さっそくこの写真、
オバチャンにつきつけて‥‥。
成: いや。やめとこう。
真: なんで?
成: 敵にわざわざ手の内を
明かすことはないよ。
真: うわあ、なるほどくん、
おぬし、意外とワルだね。
2代目、アクダイカーン。
成: 人を怪人にするな!
真: ‥‥ま。ま。じゃあ今日は、
そろそろ切り上げようよ。
成: とりあえず、この写真があれば
なんとか戦えるだろう。
犯人が誰なのか、ケントーも
つかないのが気になるけど。
まさか、ほんとにあの
オバチャンだったりして‥‥。


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