第3話『逆転サーカス』第1回法廷(その2)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 真宵…青
綾里 春美…黄緑
狩魔 冥…水
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
マックス…赤
ミリカ…黄
トミー…紺
ベン…灰
リロ…橙
アクロ…紫
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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リ: ‥‥あ〜あ。
バレちゃア
しょうがねえなあ。
いーよいーよ。教えてやるよ。
オレ、ミリカを待ってたんだ!
ベ: わがッ!
冥: ‥‥よけいなコトを‥‥!
裁: 証人。ハッキリさせましょう。
あなたは、宿舎の入り口で
ミリカさんを待っていたんですか?
リ: ああそうさ!
プロポーズしようと思ってさぁ!
裁: なな‥‥ぷろぽーず‥‥!

(ざわめきが起こる)
リ: なんだよ!
ベツに、ヒトの勝手だろ。
裁: そ、そんな‥‥
わた、私は断じて、認めませんぞ!
リ: ガンコオヤジかてめえは!
ベ: わがッ!
冥: キサマのおかげで、私の
カンペキなプランがいきなりパア。
‥‥とりあえず、そのふざけた
プロポーズにケリをつけましょう。

(プロポーズのこと)
リ: 『なんでそんなにサワぐかねェ、
プロポーズぐらいのコトで。』(証言1)
『オレ、ミリカにわたすモノが
あったんだよ。』(証言2)
『ここんとこ、ずっとポッケに入れて
チャンスを待ってたんだぜ。』(証言3)
『当然、あの晩も持っていたわけだ。
‥‥プレゼントをさ。』(証言4)
『ケッキョクわたせなかったから、
今もまだ持ってるケドな。』(証言5)
裁: ぷろぽーず‥‥あなたが‥‥
リ: クドいな!
人形だからってナメんなよな!
裁: はあ‥‥。私ももう若くない、
というコトなんですかねえ‥‥。
リ: そういうこった!
成: (裁判長が小さく見えるな‥‥)
裁: じゃ、弁護人。尋問を。
‥‥はあ。
真: タメ息なんかついてるよ。

(「証言2」をゆさぶる)
成: ”わたすもの”
‥‥なんだったんですか?
リ: キマってんだろ!
ミリカにピッタリの、
とびきりキレイなヤツだぜ!
冥: だからいったい、
それはなんだったの!
リ: 聞いておどろくな!
‥‥エンゲージリングさ!
冥: エンゲージ!
裁: リング!
成: (2人とも、コシが抜けるほど
おどろいてるな‥‥)
冥: ふふ‥‥ふざけないで!
もういい! こんな茶番は
たくさんよ!
成: (狩魔検事のムチがフキツに
うねうねしている‥‥
キツい一発をカクゴしても、
ここはこだわるべきか‥‥?)

(「それでもゆさぶる」を選択)
成: 茶番どころか、
これはレキシ的瞬間です!
なにしろ、人形が人間に
ケッコンを申しこむという‥‥
いてッ!
冥: ‥‥ギロンをスリかえないで。
裁: いや。私も弁護人の意見に
サンセイです。
‥‥証人。証言を
修正してください。
その‥‥コンヤクゆびわの
くだりを。
リ: はああ‥‥。コマかい
男どもだなあマッタク!
『ミリカにさ。エンゲージ・リングを
わたすつもりだったんだ、オレ。』(証言・補足)

(「証言5」に「ゆびわ」をつきつける)
成: ちょっといいですか、証人。
ベ: な‥‥なんですか。
リ: なんだよ!
成: (うう‥‥やりにくい)
こいつに見おぼえは?
リ: あっ! そ、それ‥‥
オレのじゃねえか!
返せ! ドロボー!
成: さきほど、あなたはこう証言した。
”わたせなかったから、
今もまだ持っている”‥‥と。
それがなぜ、
ぼくの手にあるんですか!
リ: うがわわアアッ!

(ざわめきが起こる)
裁: どういうことですかッ!
リ: ‥‥そ、それは‥‥
おい、ベン! 出番だ。
ベ: え! こ、困るよリロくん‥‥
成: ぼくはこいつを、ルーサーの
ウチで見つけました。
裁: るーさーさん‥‥?
どなたですか、そのかたは。
リ: ハッ! うすぎたねえ
サルだよヤツぁ!
裁: 証人。‥‥ちょっと、
口が悪すぎますよ。
成: ルーサーはその‥‥
ホントにサルなんですけど。
裁: あ。そ、そうなんですか。
成: ルーサーは、光るモノを
集めるクセがあるのです。
裁: ひ‥‥光るもの‥‥?
成: 証人!
このリングは、
いつ盗まれたのですか!
ベ: ‥‥そ‥‥それは‥‥
‥‥あのとき‥‥
事件があった、夜‥‥です‥‥
冥: な‥‥なんですって!
成: もっとくわしく!
ベ: ‥‥マックスさんが‥‥広場に
入っていった‥‥すぐあとです‥‥
成: あなたの目の前を、被告が
通りすぎたときですか!
ベ: ‥‥え、あ‥‥う。ええ。
その、すぐあとに‥‥
リングをその。あの。ながめて
いたら‥‥
?: 『キーッ!』
ベ: 『ギャアアアアアアアアアアアアッ』
リ: それがなんだってんだよ!
カンケーねえだろ!
そんなコト、事件とはさあ!
成: ‥‥ところが、
そうはいかないのです。
証人!
リ: オレはショーニンじゃねえ!
リロくんだ!
成: リングを取られたリロくんは、
どうしましたか!
リ: 決まってんだろ!
追いかけたさ、あのサルを!
成: でも、追いつけなかった‥‥?
リ: このベンのヤツがさあ、
トロすぎたんだよ!
雪でコロんでモガモガやってる
あいだに、逃げられちまった。
裁: それはそれは。
タイヘンでしたねえ‥‥。
成: ‥‥しかしこれで、
1つ証明されたことがあります。
冥: しょ‥‥証明されたこと‥‥?
な、何よそれはッ!

(「証言にムジュンがある」を選択)
成: この証人の証言には、
大きなムジュンがある!
冥: ム‥‥ムジュン!
成: さっき、証人はこう証言しました!
”警察が来るまで、広場の
入り口から動かなかった”と。
しかし! 証人はサルを
追いかけていた!
そのあいだ、入り口には
だれもいなかったことになる!
冥: なんですって!
だ、だから‥‥なんだと言うの!
成歩堂 龍一ッ!
成: この証人は、ずっと入り口を
見ていたわけではない‥‥
ということは、つまり!
被告人以外の人物が、
現場に行った可能性がある!

(ざわめきが起こる)
裁: ‥‥ふむ

(狩魔冥「異議あり!」)
冥: じゃ‥‥じゃあ聞かせて!
成歩堂 龍一!
この人形使いが、だれかを
見落とした証拠でも、あるの!

(成歩堂「異議あり!」)
成: ジッサイに、被害者の立見団長を
見落としてるじゃないですか!
冥: しかし! ハッキリ被告人を
目撃しているジジツは変わらない!
成: この証人はウソをついていた!
それに、被告に悪意も抱いている!
裁: ‥‥ふむう‥‥
弁護人の意見には一理あります。
たしかにこの証人は、マックスさん
に敵意があるようですからねえ。
リ: ‥‥な‥‥なんだよそれ!
オレはそんなケツの穴が
ちっちゃい男じゃねえぞ!
見たんだって! キザでクズな
インチキヤローを!
裁: 念のため、目撃した人物のことを、
もう少し証言してもらいましょう。
リ: ハッ! 何度やっても
同じコトだと思うけどな!
成: (そう思うのが、人形の浅はかさ
ってトコだな‥‥)
真: 1つのウソは、
必ず次のウソを生み出す‥‥。
成: そういうことだね。
一気に追いつめてやろうぜ!
真: うん!

(マックスを目撃したこと)
リ: 『ミリカのコト待ってたのは
認めてやるぜ。』(証言1)
『でも、まちがいなく
ヤツは広場に入っていったんだ。』(証言2)
『あそこに行ってから、
5分ほど待ってたころだったぜ。』(証言3)
『こんばんは、ってアイサツしたのに
アイツ、ムシしやがって!』(証言4)
『とにかくアイツ、あのマックス
だったんだよ。まちがいねえや!』(証言5)
『キザなシンボル3点セットを、
オレはまちがいなく見たしな!』(証言6)
裁: ‥‥ふむう‥‥
冥: このあと、サルのルーサーが
現れた、というワケね。
リ: そうさ。アイツを見てから
1分もしなかったな。
成: そしてリングをうばわれて、
そのあとを追跡した‥‥。
裁: もどってくるまでに、
どれぐらいかかりましたか?
リ: さあな。どれぐらいだった?
ベ: たぶん‥‥5分ぐらい、
だった‥‥と。思いますが‥‥
冥: 被害者は、その5分のあいだに
現場に行ったのよ。
裁: ‥‥では、弁護人。
尋問をおねがいします。

(「証言4」に「割れたビン」をつきつける)
成: 証人。あなたは事件当日、
マックスとケンカしましたね?
冥: ‥‥ケンカ?
成: ミリカさんをめぐって。
リ: そんな大したモンじゃねえよ。
ちょっとした口ゲンカ‥‥。
成: 口ゲンカでは
コイツは割れません。
リ: うがわわアアッ!
成: あの日の朝、コイツでマックスに
思いっきり殴られましたね?
裁: な、なんですって!
それは‥‥
リッパな傷害罪ですぞ!
ほほろッ!
冥: ‥‥それ以前に、被告人は
殺人罪で裁かれているわ。
成: 事件当日、被告と証人は
大ゲンカをしていた!
しかも、カンタンに
仲なおりできる問題ではない!
それに、この証人の性格を
考えてください!
”こんばんは”なんてアイサツ、
するワケがないッ!
リ: ぐはあああっ!

(狩魔冥「異議あり!」)
冥: じゃあ、この証人が
ウソをついているというの!
罪を着せるために
”被告を見た”と証言したと!
リ: オ‥‥オレ、ウソなんか
ついていねえぞ! だって‥‥
裁: そこまで!
‥‥成歩堂くん。
成: はい。
裁: では、うかがいましょう。
この証人の”被告を見た”という
証言を、どう考えますか?

(「別のだれかを見た」を選択)
成: たしかに証人は、
だれかを見たのでしょう。
だから”こんばんは”と
アイサツしたのです。
冥: ‥‥考えるまでもない!
成: ただし。
証人はその人物を、
マックスだとは思わなかった。
冥: な‥‥なんですって!
成: マックスに会ったのなら、
アイサツをするわけがない。
‥‥とすれば、答えは1つ。
証人が見たのは
マックスではなかった。
だから、リロくんは
その人物にアイサツをしたのです。
”こんばんは”‥‥とね。
リ: う‥‥
冥: いったい‥‥それは‥‥
裁: 証人が”アイサツ”した人物‥‥
それは、だれだったのですか?

(「立見 七百人」を選択)
成: 性格のワルい証人が、わざわざ
アイサツする人物は、ただ1人。
裁: もちろん、
ミリカさんですね!
成: い‥‥いえ、ちがいます。
もしそうなら、ゆびわを
プレゼントしていたはずですから。
裁: あ。それもそうですね‥‥。
冥: ‥‥立見 七百人。
被害者自身、というわけ?
成: もちろん、そのとおり!
リ: ‥‥‥‥!
成: あなたが見た人物は、
被害者の団長だった!
だからあなたはアイサツした。
‥‥そうですね!
リ: ‥‥‥‥ぐ。
成: どうなんですか、リロくん!
リ: うああああああああッ!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に!
‥‥どういうことですか、これは!
リ: ま、待ってくれよ!
たしかに、最初は
オヤジかと思ったんだ!
でも! でも! よく見たら、
やっぱりマックスだったんだッ!

(ざわめきが起こる)
裁: ここで一度、
問題を整理してみましょう。
証人は、現場である広場の入り口で
1人の人物を目撃しています。
問題は、それはいったい
だれだったのか?
マックス・ギャラクティカか?
団長の立見 七百人だったのか?
冥: 検察側は、被告人だったと
主張するわ!
ジッサイに証人は、被告の
シンボルを3つ、目撃している!
成: シンボルを3つ‥‥?
リ: まだおぼえてねえのかよ!
しかたねえなあ、
みなさん、ごいっしょに‥‥
わははあッ!
冥: ‥‥シルクハット、マント、
そしてムネの白いバラ‥‥。

(成歩堂「異議あり!」)
成: シルクハットにマント?
そんなモノ、ぼくだって着られる!
冥: な‥‥なんですって‥‥!
成: 証人は、さっきから3点セットの
コトばかりくりかえしています。
つまり、それ以外のものは
見ていないのです!
それならば、証人の見た
人影の正体はただ1つ!
それは、マックスの衣装を着た
立見 七百人だった!
冥: ‥‥ぐぐ‥‥うッ!
裁: 狩魔検事。
冥: ‥‥‥‥‥‥
裁: 証人が見た人物が被告だったという
ハッキリした証拠はありますか?
冥: そ、それは‥‥
裁: ‥‥それならば、現時点で
判決は下せません。
成: (よし! なんとか
切りぬけたぞ‥‥!)
冥: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥それはザンネンね。
成:
冥: 帰りじたくをするのは早いわ。
‥‥成歩堂 龍一。
成: ‥‥どういうことだ?
冥: この証人から聞きたかったのは、
たった1つだけ。
”事件の夜、1人の人物が広場に
向かうのを見た”
‥‥その答えは出たわ。
となれば‥‥
裁: となれば?
冥: 次の証人を呼ぶまで。
成: な‥‥なにッ!
冥: 裁判長! 検察側の立証は、
次こそが本番よ!
だれもがナットクする
答えを提示するわ!
マックス・ギャラクティカ以外、
この犯行は不可能だった、と!

(ざわめきが起こる)
裁: ‥‥了解しました。
ここで一度、10分間の
休憩をとりたいと思います。
検察側は、証人の準備を
しておいてください。
‥‥では、休憩に入ります!


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