第3話『逆転サーカス』第1回法廷(その1)

表セリフ集一覧に戻る

成歩堂 龍一…黒
綾里 真宵…青
綾里 春美…黄緑
狩魔 冥…水
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
マックス…赤
ミリカ…黄
トミー…紺
ベン…灰
リロ…橙
アクロ…紫
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


←この前のセリフ



12月29日 午前 9時43分
地方裁判所 被告人第5控え室

マ: ‥‥‥‥。
成: おはようございます。
マ: ‥‥‥‥。
真: マックスさん?
マ: ‥‥ぎゅ‥‥牛乳。
真: え?
マ: ス‥‥ステージに上がる前に
牛乳を飲まないと‥‥
お、落ちつかないんだよハニイ。
真: す、すてーじ‥‥
だいじょうぶですよ。今日は
座ってるだけでいいんですから。
マ: ‥‥‥‥ま、まあね。
真: なるほどくん。
マックスさん、
すごくキンチョーしてるよ。
成: ‥‥ムリもないけどね。
マ: なあ! ハニイたち!
成: な、なんですか!
マ: ‥‥ボク、飛ぼうか?
成: ハイ?
マ: いや。こういうのは、最初が
カンジンなんだよ。
登場したときに、客の心をまず、
ガッチリつかまないと!
成: い、いやいやいや。
被告が法廷を飛び回って
どうするんですか!
フザけてると
思われちゃいますよ!
真: だいじょうぶですよ。
なるほどくんにまかせて‥‥
マ: なあ! ハニイ!
成: こ、今度はなんですか?
マ: アンタ、飛んでみないか!
成: ‥‥‥‥‥‥
マ: 弁護士が空から入場!
これだけで、
客はハニイにクギづけになるよ!
真: だ、だからマックスさん。
だいじょうぶですから‥‥。
‥‥?
なるほどくん?
成: (‥‥ちょっと、飛んでみたい)


同日 午前10時
地方裁判所 第2法廷

裁: これより‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
成: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
冥: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
裁: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ふわッ!
冥: のっけからナニ! 裁判長!
裁: い、いや。被告人の名前が
”山田 耕平”とあるもので‥‥。
成: それが?
裁: でも、被告はあの‥‥マックス・
ギャラクティカなワケですよね?
成: ‥‥まあ、一般的には。
裁: じつは、マゴが大ファンでしてね。
‥‥みなさんも、そっちのほうが
親しみやすいでしょうから。
これよりマックス・ギャラクティカ
の法廷を開廷します。
成: (いいのか‥‥?)
裁: 狩魔検事。
冒頭弁論をおねがいします。
冥: ‥‥勝ったと思わないコトね
成歩堂 龍一‥‥。
成: え。
冥: 霊媒による殺人なんて、
法律で認められていないわ。
あんな裁判は茶番。
いわばノーカウントよ!
成: (‥‥ま、まだ前回の事件に
こだわってるみたいだな‥‥)
冥: 私はゼッタイに負けるワケには
いかない!
なぜなら、狩魔の人間は常に
カンペキでなければならないから!
真: 狩魔のニンゲンは、ホント
シツコイねえ、なるほどくん。
冥: 見てなさい成歩堂 龍一!
今度こそ、キサマを有罪に
してみせる!
成: ぼぼ、ぼくを有罪ですか‥‥?
あいた!
冥: ‥‥それが、私の
”復讐”なのよ‥‥
真: 狩魔検事のおとうさん‥‥
もう、いないのにね。
冥: ‥‥以上。
冒頭弁論を終了する。
裁: では。最初の証人を
呼んでいただきましょう。
冥: イトノコギリ刑事を
入廷させなさい!

冥: 給料も安いのに、
今日もごくろう、刑事。
糸: トンでもないッス!
自分はヤル気マンマンッス!
冥: じゃあさっそく、事件の流れを
説明しなさい。
糸: オッケッス!
裁: では、刑事。
証言をおねがいします。

(事件の流れについて)
糸: 『事件当夜は、9時40分まで雪が
ふって、とてもサムかったッス。』(証言1)
『あの夜は、全員がテントに集まって
演技の練習をしていたッス。』(証言2)
『練習は午後10時に終わり、
カイサンになったッス。』(証言3)
『事件は10時15分、
宿舎前の広場で起こったッス。』(証言4)
『被害者は、大きな木箱の上に
突っぷして死んでいたッス。』(証言5)
『死因は、強く殴られた際の
クビの骨折ッス。』(証言6)
裁: ふむう‥‥
撲殺、というわけですか。
糸: これが被害者の解剖記録ッス。
裁: 受理します。

証拠品<<解剖記録>>のデータを
法廷記録にファイルした。
裁: ”平たい”鈍器‥‥ですか。
ふむう‥‥
では、弁護人。
尋問をおねがいします。
成: はい。

(「証言1」をゆさぶる)
成: 雪が‥‥?
糸: まあ、事件の前までには
やんでいたッスが。
成: つもっていましたか?
糸: 大したことはなかったッス。
うっすら3センチぐらいッスかね。
雪はそのままこおりついて、
次の日にも残っていたッス。
成: (雪‥‥か。いずれまた、
モンダイになるんだろうな‥‥)
真: え。どうして? なるほどくん。
成: ‥‥証拠品を見てみなよ。
裁: 証人。その夜、サーカスの
人たちは、何を‥‥?

(「証言5」をゆさぶる)
成: ”木箱”‥‥ですか?
糸: そッス。
なぜか被害者は、大きな木箱を
抱きかかえて死んでいたッス。
裁: 抱きかかえて‥‥
糸: ちょっと変わった
木箱だったッス。
裁: どういうことですかな?
糸: 見かけのワリには妙に重くて
‥‥そして、カギがかかっていて。
裁: カギ、ですか‥‥。

証拠品<<木箱>>のデータを
法廷記録にファイルした。
成: (せっかくだから、なんか
聞いてみるか‥‥)

(「中身について」を選択)
成: ‥‥その箱の中には、
何が入っていたんですか?
糸: ワレワレが発見したとき、
木箱にはカギがかかっていたッス。
署でぶっコワしたッスが‥‥
中には‥‥この小さなビンが
入っていただけッス。
裁: ビン‥‥?
刑事。なんですか、それ。
糸: 見たとおり‥‥
調味料のビン、ッスね。
成: ビンの中身はなんですか?
糸: コショウ‥‥ッス。
裁: コショウ‥‥?
どうして、そんなものが?
成: (あんな大きな箱に、
小さなビンが1個だけ‥‥)
真: なんか、イミあるのかなあ‥‥?

証拠品<<小ビン>>のデータを
法廷記録にファイルした。

(「証言6」をゆさぶる)
成: 解剖記録によると、凶器は
”平たい鈍器”ということですね?
糸: そッスね。
成: 凶器自体は
見つかってないんですか?
冥: 今、全力をあげて捜索中よ。
糸: おそらく、犯人が持ち去った
ものと考えられるッス。
裁: そりゃそうでしょう。
現場にないんですから。
糸: いやいや。もしかしたら、
魔術で消したのかも。クックッ‥‥
裁: ‥‥事件の流れは
だいたいわかりました。
成: (イトノコ刑事から引き出せる
情報は、こんなものかな‥‥)
真: ”こんなもの”、って‥‥
コショウのビンだけだよ?
冥: ではここで、次の証人を
呼びたいと思う。
糸: えっ! 自分はもう、
おしまいッスか?
冥: ‥‥そう。アナタはもう、
オシマイよ。
糸: ‥‥なんか、今の”オシマイ”、
いやーなヒビキが‥‥
裁: ‥‥イトノコ刑事。
ごくろうさまでした。
それでは狩魔検事。
次の証人を。
冥: 腹話術師の木住 勉を
入廷させなさい。
成: (ベンさん、てコトは‥‥)
真: リロくんも出てくるのかな。
やっぱり‥‥。

冥: 証人。‥‥名前と職業を。
リ: 名前はリロくん。
職業はテノール歌手だ。
裁: ちょ、ちょっと待ちなさい。
証人の名前は木住 勉、
職業は腹話術師のハズでは‥‥
リ: ダレのコトだよ!
歌手だって言ってるだろうが!
そうだな、1曲歌っちゃうか。
‥‥エヘン!
裁判サンバは〜ココロもはずむ〜
ユーザイムザイか〜お楽しみぃ〜
‥‥ってかァ!
冥: ‥‥‥‥
裁: ‥‥‥‥‥‥
真: 今度はリズムがいいねえ。
成: あいかわらず
歌詞はサイアクだけどな。
ベ: ダ‥‥ダメだよリロくん。
こんなところで‥‥
リ: バカだな。こういうのはなァ、
ツカミがダイジなんだよ!
登場したら、まず1発カマす!
‥‥ったく、そんなことだから
いつまでも二流芸人なんだよ!
真: 芸人って、みんな似たような
コト、考えてるんだね。
裁: ‥‥しょ‥‥証人!
い、今のは‥‥?
ベ: あ、アノ。あまりその、
ボクのコトは、気になさらず‥‥
裁: し、しかしそんなコト
言われましてもアナ
ふひぎッ!
冥: ‥‥証人の事情はセンサク無用。
さっそく証言をしてもらうわ。

(事件の当夜、目撃したこと)
リ: 『練習が終わって、あのピエロと
テントを出たんだよ。』(証言1)
『宿舎前でアイツとわかれて、その
あとは広場の入り口にいたんだ。』(証言2)
『そしたらさ。目の前をマックスが
通って、広場へ向かったんだよ。』(証言3)
『通ったのはアイツだけだぜ。
これで犯人はキマリだよな!』(証言4)
『そのうち、警察が来てさ。
それでオレも、事件を知ったワケ。』(証言5)
冥: マックス・ギャラクティカが
目の前を通った。まちがいない?
リ: モチロン! シルクハットにマント
そしてムネの白いバラ!
イヤミな3点セットをぶら下げて、
鼻先を通りすぎやがったんだ!
裁: ちょ‥‥、
ちょっと待ってください!
”ピエロといっしょに”
テントを出たのですよね?
リ: そうだぜ。
裁: じゃあ‥‥そのピエロさんも
アヤシイではないですか!
成: (あ。たしかに‥‥)
冥: ‥‥ザンネンながら‥‥
ピエロは犯人ではあり得ないわ。
裁: ど、どうしてですか?
冥: これがその証拠よ。
裁: それは‥‥
シルクハット、ですか。
冥: 殺人現場から発見されたわ。
‥‥被告人のものよ。
成: あ‥‥
冥: 練習のとき、被告人はモチロン、
これをアタマに乗せていたわ。
ピエロが犯人なら、
現場に落ちているはずがない。
裁: ‥‥ふ、ふむう‥‥
さすが狩魔検事‥‥
立証はカンペキですな。
冥: ‥‥当然。
じゃ、あとはよろしく。
成: ハイ‥‥
(今日もヤツのペースだな‥‥)

(「証言4」をゆさぶる)
成: ”アイツ”‥‥マックスだけ、
ですか‥‥?
リ: そうさ。
これでハンニンはキマリだよな!
たった1人しか
通らなかったんだからな!
裁: ふむう‥‥そうですねえ。
たしかに、アヤシイ‥‥。
成: (裁判長がナットクしている‥‥
ケチでもつけてみるか?)

(「1人しか見てないのはヘン」を選択)
成: おかしいですね‥‥。
リ: ナニが!
成: マックス1人しか
見なかった‥‥。
そんなハズはないんですよ。
裁: そ‥‥それならば
お聞きしましょう!
この証人が、被告人以外のだれを
見ているはずだと言うのですか!

(「立見 七百人」を選択)
裁: それは‥‥被害者‥‥。
成: そうです。
ずっと広場の入り口に
いたのならば‥‥
現場へ向かう
立見団長を見たはずです!
あたッ!
冥: ‥‥立見団長は、証人より早く
すでに現場に行っていた。
そうに決まってるでしょう!
成: ナニを言ってるんですか!
団長は、マックスと
団長室で会っていたはずです!
冥: それは、被告人の勝手な
言いぶんでしょ?
ジッサイ、団長室にいるはずの
マックス・ギャラクティカは‥‥
このとおり、証人に
目撃されているじゃない!
成: うう‥‥!
裁: ‥‥ふむう‥‥
‥‥どうやら、今の段階で
証言をうたがう理由はありません。
決定的なムジュン、という
ワケでもないようです。
成: そんな‥‥
冥: そのとおり。‥‥気にせず、
証言をつづけなさい。
真: リロくん‥‥、マックスに
ウラミでもあるのかな?
成: 恋ガタキだからね。
ミリカちゃんをめぐって。
それに、マックスに
アタマもなぐられてるし。
真: え? でも、それは
ベンさんのほうでしょ?
成: ‥‥うう‥‥
もう、ワケわかんないな。

(「証言5」をゆさぶる)
成: 警察が来たのは
何時ぐらいでしたか?
リ: あれは‥‥そうだなあ‥‥。
オイ、何時だった?
ベ: え! あ、あの。
10時半すぎ‥‥たぶん‥‥
成: 練習が終わった10時から、ずっと
入り口のところにいたわけですか?
ベ: そ‥‥そうなりま‥‥すね‥‥
成: あの夜もサムかった。
何も用がなかったとは思えません!
ベ: う。お‥‥じ、じつは‥‥
リ: オイ、ギザギザヤロー!
なんだよその言いかたは!
”用”ってなんだよ!
言ってみろよ!
成: たとえば‥‥だれかを待っていた、
とか。
リ: な、な、な、な、な、ななんだと!

(狩魔冥「異議あり!」)
冥: 成歩堂 龍一!
推測でモノを言わないで!

(成歩堂「異議あり!」)
成: しかし! この証人は
心なしか、動揺している!
裁: ふむう‥‥成歩堂くん。
この証人が正門前で、だれを
待っていたというのですか?

(「ミリカ」を選択)
成: この証人が待つとしたら、
1人しかいない!
猛獣使いのミリカさんです!
リ: ウワワァァッ!
成: あなたは、宿舎に帰ってくる
ミリカさんを待っていた!
ちがいますかッ!
リ: ‥‥‥‥‥‥
裁: そうなんですか?
ベ: う。い。イヤ、
‥‥ボクに聞かれても‥‥
リ: いいじゃねえかよ
ダレを待とうが!
カンジンなのは、オレが
何を見たか、だろうが!
裁: ‥‥ふむう‥‥
たしかにそのとおりです。
成: え‥‥
いいですか!
この証人は、ちゃんとした
目的があってあそこにいたのです!
ミリカさんが来るのを
ずっと待っていた!
‥‥つまり‥‥。
彼女以外のだれかが目の前を
通っても、
注意を払わなかったはず
なのです!
リ: ウワワァァッ!

(ざわめきが起こる)
裁: ふむう‥‥
たしかにそのとおりで

(狩魔冥「異議あり!」)
冥: ナニ言ってるの!
証人はちゃんと、被告人を
目撃しているじゃない!

(成歩堂「異議あり!」)
成: しかし! 現場に行ったはずの
被害者を目撃していない!
それならば!
マックス以外の人物を
見逃した可能性だってあるはず
ですイテッ!
冥: そもそも、証人が猛獣使いを
待っていたという証拠など、ない!


次へ→