成歩堂 龍一…黒 | |
綾里 千尋…赤 | |
綾里 真宵…青 | |
綾里 春美…黄緑 | |
糸鋸 圭介…黄土 | |
裁判長…緑 | |
ゴドー検事…薄橙 | |
華宮 霧緒…藤 | |
矢張 政志…紺 | |
星威岳 哀牙…紫 | |
天杉 優作…灰 | |
天杉 希華…桃 | |
亜内検事…茶 | |
裁判官…黄 |
午前1時をお知らせします。 ピッ‥‥ピッ‥‥ピッ‥‥ ポーン‥‥ | |
刑事さん! 予告の時間をすぎましたぞ! ふう‥‥どうやら、 宝石はブジだったようですな。 | |
きっと、ワレワレの警備に恐れを なしたッスね! | |
いちおう、金庫の中を カクニンしてもらえますかな? | |
あああああああッ! やられたッスウゥゥゥッ! お‥‥オモテだッ! 警官隊! 探照灯をつけろおッ! | |
わははははははははははははは‥‥ ‥‥ゴクロウだったねえ、諸君! わははははははははははははは‥‥ それでは、諸君。シツレイするよ! 次の満月の夜‥‥また会おう! わははははははははははははは‥‥ わーははははははははははは‥‥ | |
成歩堂法律事務所 | |
真: |
ね、ね、なるほどくん! ちょっと聞いてよ! ほらほら、トイレ掃除なんて あと、あと! |
成: |
‥‥うるさいな。 何をハシャいでるんだよ。 |
真: |
ふふん。 このあたしに向かって、エラそうな 口をきけるのも、今日かぎりだよ! |
成: | ‥‥? |
真: |
あたしたち、 ついにビッグになれるかも! |
成: |
”ビッグ”‥‥? 真宵ちゃんと、ぼくが? |
真: |
ナニ言ってるの、なるほどくん。 あたしと‥‥ はみちゃんに決まってるでしょ! |
春: |
こんにちは。 おひさしぶりです、なるほどくん。 |
成: |
あ、春美ちゃん。よく来たね。 ‥‥何かあったの? |
春: |
ふふ。なるほどくん、 何も知らないのですね。 ほら、これですっ! |
成: |
(なんだ、これ‥‥。ポスター?) 倉院の里(くらいんのさと) ‥‥って、あの? |
真: |
そうだよ。 あたしと、はみちゃんのふるさと。 |
成: |
”秘宝”‥‥なんて、あったっけ? あんなイナカに。 |
真: |
ふっふっふっ‥‥ あたしたちをナメちゃダメだよ。 今夜、ゆっくり見せてあげるから。 |
成: | こ、こんや‥‥? |
春: |
<<倉院の里・ひほうてん>>は、 来週から始まるのですが‥‥ 主催者のかたが、トクベツに 招待してくださったのです! |
真: |
だからね。ちょっと今日は オシャレしてきちゃった! どう? |
成: |
(いつもと変わらない‥‥) この子は、綾里 真宵 (あやさとまよい)ちゃん。 ‥‥ぼくの師匠、 綾里 千尋さんのイモウトさんだ。 彼女と知り合ったのは‥‥ 今から、2年前。 ‥‥千尋さんが亡くなった、 ある事件がキッカケだった‥‥。 |
真: |
今は、この法律事務所の ”影の所長”やってます! |
成: |
‥‥というのは、 世をしのぶ仮の姿で‥‥、 じつは、一人前の霊媒師をめざして 修行中の、とても怪しげな女の子。 |
真: |
ちょっと! ナニよ”怪しげ”って! |
成: |
そして、この子は綾里 春美 (あやさとはるみ)ちゃん。 真宵ちゃんのイトコで、 これまた霊媒師のタマゴだ。 |
春: |
ふつつかものですが、 よろしくおねがいいたします! |
成: |
2人のふるさと・倉院の里は、 倉院流霊媒道の総本山。 真宵ちゃんは、その倉院流霊媒道の 家元のムスメにあたるという。 ‥‥冗談みたいなハナシだが、 決してそうじゃない。 ぼくはもう、何度もその トンでもない霊媒のチカラを‥‥ |
真: |
ホラホラ、なるほどくん。 いいから、さっさと用意する! |
春: |
もうわたくし、待ちきれません。 ひほうてん‥‥楽しみですっ! |
成: |
(やれやれ。つきあうしか ないみたいだな‥‥) |
法廷記録にファイルした。 | |
高菱屋 大展示場 | |
成: |
(”高菱屋(たかびしや)百貨店” 街でイチバンの超高級デパート。 秘宝展、か。‥‥こいつは あなどれないかもしれないな) |
真: |
うわあ‥‥ 圧倒されちゃうねー! |
成: |
うーん‥‥どんなガラクタでも、 秘宝っぽく見えるものなんだな。 ‥‥それなりに並べれば。 |
春: |
あ! お屋敷の物置で、ホコリを かぶっていた掛け軸もありますよ! |
真: |
ああ、あたしが小さいころ、 ラクガキしちゃったヤツね。 |
成: | (たいした秘宝だな‥‥) |
真: |
ね、なるほどくん。 この秘宝展のセキニンシャさんが、 地下の倉庫で待ってるらしいよ。 |
成: |
ふうん。 (アイサツ、しておいたほうが いいのかな‥‥) |
高菱屋 地下倉庫 | |
成: |
(さすが”地下倉庫”と 言うだけあって‥‥) |
春: |
おば、おばけでも 出そうですね‥‥。 |
真: |
だいじょうぶ。あたしが 守ってあげるからね、はみちゃん! |
?: | ‥‥あら‥‥、成歩堂さん。 |
真: |
きゃあああっ、出た! なるほどくんのおばけだっ! |
成: | (なんで、ぼくなんだよ‥‥) |
?: |
こんばんは。 ‥‥おひさしぶりです。 |
成: | あ‥‥あ。あなたは‥‥ |
?: |
ふふ。おじょうちゃんも、 ひさしぶりね。 |
春: | あ。こっ、こんばんはっ! |
真: |
なるほどくん、知り合いなの? それに、はみちゃんも‥‥ |
霧: |
はじめまして。 華宮 霧緒(かみやきりお)です。 <<秘宝展>>のプロモーションと 企画を担当していますの。 警備システムの手配も やらせていただいています。 |
真: |
は、はあ‥‥。 よ、よろしくおねがいします。 |
成: |
(霧緒さん‥‥なんか、 フンイキが変わったな‥‥) |
霧: |
値打ちのある展示品は、まだ ここにしまってあるんですよ。 |
霧: |
ホント、ひさしぶりですね 成歩堂さん。 |
真: |
なるほどくん、どーいうコト! この女のヒト、だれよ! |
成: | なな、なんだよそのノリは。 |
真: |
なーんて。 いやあ、このほうが 盛り上がるかな、って。 |
春: |
真宵さま! もっと言っておやりなさい! |
成: |
(この子をシゲキするようなコト、 言わないでほしいな‥‥) |
霧: |
成歩堂さんには、それは お世話になったんですよ。 あの‥‥半年前の事件で。 |
成: |
ほら。例の <<トノサマン・丙!>>の事件。 |
真: |
あ、アレかあ‥‥。あたし、 よく知らないんだよねー。 |
霧: |
あれから私、マネージャーを やめて、今のシゴトに。 |
成: |
タイヘンでしたね。 ぼくたちのせいで‥‥ |
霧: |
とんでもない! 悪かったのは、私ですから。 成歩堂さんたちのおかげで‥‥ 私、変わることができたんです。 ‥‥本当に、感謝しています。 |
成: |
(よかったな‥‥ そう言ってもらえると) |
成: |
でも、スゴいですね、霧緒さん。 こんな大きなイベントを 仕切ってるなんて‥‥。 |
霧: |
高菱屋といえば、創業200年を むかえる、伝統あるデパートです。 大展示場で開かれる催し物も、 超一流のものばかりなんですよ。 |
真: |
やったよ、はみちゃん! イチリューだよ、あたしたち。 |
春: |
ええ、ええ、それはもう。 ホントによかったですねえ。 |
成: |
この地下倉庫のセキュリティ‥‥ ずいぶん大げさですね? |
霧: |
え、ええ‥‥。 だってホラ、秘宝展ですから。 まあ、警備のほうも厳重に‥‥ |
成: |
(なんだろう‥‥。霧緒さん、 浮かないカオをしてるな‥‥) |
春: |
ねえ、真宵さま! あの扉の横、見てください! あれって‥‥供子(きょうこ)さま ですよね! |
霧: |
そうよ。倉院流霊媒道の創始者・ 綾里 供子の黄金像。 倉院流・分家の霊媒師さんの 霊場からお借りしてきたの。 今日のおひるに、ここへ 届いたばかりなんですよ。 |
法廷記録にファイルした。 | |
成: |
あの、手に持っている ブッソウなモノ、なんなの? |
真: | あ、あたしに聞かないでよ! |
成: |
‥‥だって、 家元のムスメだろ? |
真: |
あんな黄金像、あたしも 見るの、初めてだもん。 |
霧: |
<<倉院の七支刀(しちしとう)>>。 儀式で使われていたようです。 武器ではありませんから、 刃は研いでありませんけど。 |
真: |
‥‥なんだ、つまんないの。 何か切ってみたかったのに。 |
成: | ぼくを見つめて言うなよ。 |
霧: |
あら‥‥。もう8時すぎ。 みなさん、お食事はまだですよね? |
成: | ええ。まあ‥‥。 |
霧: |
12階のレストランに、 予約を入れていますの。 ごいっしょにディナーを、 と思いまして。 |
真: |
わお。 いいですねー、でぃなー。 |
春: |
わたくし、 お子さまランチがいいです! |
真: |
ふっふっふっ。はみちゃん。 ランチはおヒルに食べるものだよ。 今夜はグッとオトナっぽく、 お子さまディナーで行こうよ! |
春: |
はいっ! じゃあ、 お子さまディナーで! |
霧: | ふふ。じゃあ、行きましょうか。 |
成: |
‥‥というわけで、 あとは公開日を待つばかり。 霧緒さんの元気なカオも見られて、 それは楽しい晩だった。 いったい‥‥ だれが想像できただろう。 ‥‥その翌日、 あんな事件が起こるなんて‥‥ |
成歩堂法律事務所 | |
真: |
な、な、なるほどくん! タイヘンだよっ! ‥‥もう! また トイレ掃除なんかやってるし! そんなにトイレ好きだとは 思わなかったよっ! |
成: | なんだよ朝っぱらから‥‥ |
春: |
あの。わたくし、 テレビつけますから! |
ア: |
『‥‥では、先ほどお伝えした 盗難事件の続報です! 警察当局は、犯行の手口などから、 今回の事件の犯人を‥‥ あの<<怪人☆仮面マスク>>であると 正式に発表しました!』 |
成: | ‥‥か、”かめんますく”‥‥? |
ア: |
『高菱屋百貨店には、数日前、 予告状が届いていたらしく‥‥、 秘宝ばかりを狙う怪人の犯行は、 これで5件目になります!』 |
成: | ‥‥た、”高菱屋百貨店”‥‥? |
真: |
どーよ、なるほどくん! これでもまだ、 トイレ掃除をしようっての! |
成: |
”秘宝が盗まれた”って ‥‥まさか? |
真: |
やられちゃったんだよ! 仮面マスクに! あたしたちの秘宝が‥‥ あの<<倉院のツボ>>が、 盗まれちゃったんだよおお! |
成: | えええええええええッ! |
成: |
その、怪人に盗まれた <<倉院のツボ>>ってのは‥‥ |
真: |
倉院の里で、イチバン大事な お宝なんだよ! ほら! このポスターにも デカデカと! このツボにはね。タマシイが 封じこめられているんだよ! 倉院流霊媒道の創始者、 あの綾里 供子さまのタマシイが! ‥‥ねっ、はみちゃん! |
春: | え! ええ。そ、そうですともっ! |
真: |
‥‥‥‥‥‥あれ? このツボ‥‥。たしか、供子さまの お名前が書いてあったのに。 いつのまにか<<子供>>になってる。 ‥‥はみちゃん、知ってた? |
春: |
え! い、いいえ‥‥その。 わたくしは、あの。 ふふ、フシギなコトも あるものなのですね‥‥ |
成: |
(1年前‥‥真宵ちゃんのふるさと 倉院の里で殺人事件が起こった。 倉院のツボは‥‥その事件で 重要な手がかりになったんだ) |
法廷記録にファイルした。 | |
成: |
さて。これからどうしようか。 トイレ掃除が終わったら、次は‥‥ |
真: | ナニ言ってんの、なるほどくん! |
成: | な、なんだよ。 |
真: | ”なんだよ”じゃない |
春: |
なるほどくんっ! イトしい真宵さまの秘宝が 盗まれたのですよ! なんとも思わないのですかッ! |
成: |
い、いや、盗まれたツボは 倉院の里の秘宝であって‥‥ |
春: |
同じコトですッ! 真宵さまは、家元をつぐお方。 知らないとは言わせません! ‥‥ええ、言わせませんとも! |
成: |
そ、それはいいけど‥‥ ぼくにどうしろと? |
春: |
決まってるではありませんか! ワルモノをひっとらえるのです! |
真: |
そうだそうだ! 倉院のツボ、取り戻してよー! |
成: |
で、でも。 ぼくは探偵じゃなくて弁護士 |
春: |
いーえ、カンケイありません! 殿方ならば! イトしいヒトの ために、今こそ立ち上がるのです! |
成: |
(やれやれ‥‥春美ちゃんの 思いこみには負けるなあ‥‥) で‥‥なんて言ったっけ? そのワルモノの名前。 |
真: |
怪人☆仮面マスクだよ、 なるほどくん! |
真: |
いやー、タイヘンだったよねえ。 あたしがタイホされちゃってさ。 |
成: |
1年前‥‥倉院の里で 起こった殺人事件。 真宵ちゃんの霊媒儀式の最中、 被害者は殺害された。 このツボは、彼女の無実を 立証する証拠になったんだ‥‥ |
春: |
あの‥‥なるほどくん。 真宵さまには‥‥ナイショに してもらえますか? あのとき、わたくしが、その。 ツボを割ってしまったコト‥‥ |
成: |
ああ、そうだったっけね。 (このツボ‥‥たしかに最初は <<供子>>と書いてあったらしい。 ‥‥それを、うっかり 割っちゃったのが、春美ちゃん。 コッソリ修理したんだけど‥‥ うまく行かなかったそうだ) |
春: |
わたくし‥‥工作がニガテで、 漢字も知らないものですから‥‥ |
成: |
‥‥で、その結果できあがったのが この、ユガんだツボ。 破片をムリヤリくっつけたから、 <<供子>>が<<子供>>になったとか。 ‥‥よく、今まで1年間も バレなかったよなあ。 |
春: | わたくしも、そう思います‥‥。 |
高菱屋 大展示場 | |
春: |
さあ、探しましょう! ワルモノの手がかりを! |
成: |
‥‥でも、パッと見た感じ、 荒らされた感じはしないぞ。 |
真: |
そうだねえ。 ゆうべ見たまんまだよ。 |
春: | ううう‥‥ワルモノめぇ‥‥ |
?: |
コラッ! アンタたち! 入ってきちゃダメッス! |
成: |
(‥‥やれやれ、この声。 まさか、また‥‥) |
?: |
まァた、アンタたちッスか! ”やれやれ”は、こっちッス! 事件が起こると、なんで かならず出てくるッス? |
成: |
それは、こっちが聞きたいですよ。 他の刑事さん、いないんですか? |
?: |
それは、こっちが聞きたいッス。 なんで、現場をウロウロするッス? |
成: |
それは、こっちが聞きたいですよ。 あなたこそ、どうして‥‥ |
真: | ま。ま。仲よくやりましょうよ。 |
春: |
‥‥あの。おひさしぶりです! おひげの刑事さん。 |
?: |
お! おじょうちゃんッスか。 ‥‥ええと‥‥ッス‥‥ おニイさんの名前は糸鋸 圭介。 ”イトノコギリケイスケ”ッス! このチャンスに、バッチリ おぼえてほしいッス! |
真: |
長ったらしいからね。 ”イトノコ刑事”でいいよ。 |
春: |
はいっ! いとのこ刑事さん。 よろしくおねがいします! |
糸: | よ‥‥よろしくおねがいするッス。 |
春: |
あの。いとのこ刑事さん! 事件のこと、教えてください! |
糸: |
お。ベンキョウ熱心ッスね。 感心カンシン。 ええと、盗まれたのは <<倉院のツボ>>と言って‥‥ |
春: | 知ってます。 |
糸: |
あ。そ、それで、 犯人の名前は<<仮面マスク>>‥‥ |
春: | それも知ってます。 |
真: |
イトノコさん、もうちょっと マシな情報をください! |
糸: |
‥‥そッスね‥‥。 アンタたちには、世話になった ような気がしないでもないし。 事件が起こったのは昨夜、 夜中の1時30分のコトッス。 |
成: |
ずいぶん、ハッキリ わかってるんですね。 |
糸: |
犯行現場で見張っていた男から、 非常電話が入ったッス。 ”たった今、ツボが盗まれた!” ‥‥って。 |
真: |
犯行現場‥‥って、 ここじゃないんですか? |
糸: |
ちがうッス。 あのツボは、地下倉庫に 厳重に保管されていたッス。 |
成: | (地下倉庫、か‥‥) |
春: |
あの。ちかそうこを見張っていた 殿方というのは‥‥? |
糸: |
マッタク! 怪人を取り逃がした のは、アイツのせいッス。 たった1回、手がらを立てて 調子に乗った、あの名探偵の‥‥! |
真: | め、メイタンテー‥‥? |
成: |
イトノコ刑事。その‥‥ <<仮面マスク>>ですけど。 有名なんですか? |
真: |
うええええええっ! ナニ言ってるの、なるほどくん! 仮面マスクといえば、今、 サイコーにホットな怪人じゃない! |
糸: |
あるときは博物館の警備員に 化けた仮面マスク! あるときは美術館の受付嬢に 化けた仮面マスク! そして、その正体はッ! ‥‥スガオの仮面マスクッス。 |
成: |
‥‥ケッキョク、いつも 仮面マスクじゃないですか。 |
糸: |
高価な美術品ばかりを狙い、 ゆうべが5回目の犯行ッス! 高菱屋が協力してくれていれば、 今度こそタイホできていたのに‥‥ |
真: |
え! 知ってたんですか? 倉院のツボが狙われていたコト! |
糸: |
そりゃそッス! ヤツめ、今回も予告状を たたきつけてきたッスからねえ。 |
成: |
(予告状‥‥か。 テレビでも言ってたな‥‥) |
成: |
いいトシして”名探偵”は ないでしょう。 |
糸: |
しかたないッス。 本人がそう言ってるッスから。 |
真: | どんなヒトなんですか? |
糸: |
仮面マスクは、これまで5回、 犯行をかさねているッス。 あの探偵は、4回目の事件で、 怪人からエモノを取り戻したッス。 |
春: |
まあ、すばらしい! たったヒトリで! |
糸: |
ホント、フシギなオトコッス。 ワレワレはいつも、予告のあった 現場に張りこんでいるッスが‥‥ ヤツの姿を見かけたことが ないッス。それなのに‥‥ |
春: |
どうやって、かいじんさんから エモノを取り戻したのでしょう‥‥ |
糸: |
今も、たったヒトリで犯行現場に はいつくばって、調べてるッス。 |
成: | (犯行現場‥‥地下倉庫、か) |
成: | ”予告状”というのは? |
糸: |
ダレにも見せちゃダメッスよ。 ‥‥これッス。 |
成: | このマークは‥‥? |
糸: |
仮面マスクのエンブレムッス。 ヤツの予告状には、コイツが かならずプリントされてるッス。 |
真: | テレビじゃ言ってませんでしたね。 |
糸: |
世間には公表していないッス。 予告状がホンモノかどうか、 このエンブレムでわかるッス。 |
法廷記録にファイルした。 | |
真: |
‥‥なるほど。有名になれば、 ニセモノも出るからねー。 |
春: |
なるほどくんも、ニセモノ出現を めざしてがんばりましょうよ! |
成: | う、うん。がんばるよ。 |