| 成歩堂 龍一…黒 |
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| 綾里 千尋…赤 |
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| 綾里 真宵…青 |
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| 糸鋸 圭介…黄土 |
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| 裁判長…緑 |
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| ゴドー検事…薄橙 |
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| 須々木 マコ…橙 |
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| 芝九蔵 虎之介…紫 | |
| 鹿羽 うらみ…灰 |
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| 本土坊 薫…桃 |
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| 五十嵐 将兵…紺 | |
| 小池 けいこ…黄 |
警察署・刑事課 | |
| 糸: | お。ちょうどよかったッス! |
| 成: | なんですか? |
| 糸: |
アンタからあずかっていた新聞、 ブンセキが終わったッス。 |
| 成: |
(ラクガキの筆跡‥‥) そ、それで‥‥どうでした? 検査の結果は! |
| 糸: |
どうやら‥‥被害者・岡 高夫が 書いたと見て、まちがいないッス。 |
| 成: | (やっぱり‥‥そうだったのか) |
| 糸: |
このスポーツ新聞は事件当日、 被害者が店に持ちこんだ‥‥ そう考えていいと思うッス。 |
もう一度、ファイルした。 | |
| 糸: |
でも‥‥やっぱり、 どこかで聞いたコト、あるッス。 <<クリーニング・ボンバー>>‥‥ ‥‥ま。とにかく。 あのレストランで見つけたモノは、 ちゃーんと自分に教えるッスよ。 |
| 成: |
(‥‥エラそうだな。でも‥‥ なんか、見せるべきモノが あるような気もするな‥‥) |
| 糸: |
お。またもらってきたッスか? ニオイつきの小ビン。 |
| 成: |
それが‥‥この小ビン、 なんのニオイもしないんですよ。 |
| 糸: | ‥‥イミがわかんねッス。 |
| 成: |
アロマテラピーのボトルに まじって、1本だけ、これが。 デザインもゼンゼン ちがいますよね‥‥? |
| 糸: |
ニオわない小ビン‥‥ それはかえって、ニオうッス! 今度は、ちょっとその小ビン、 貸してもらえないッスか? 中身をブンセキしてみたいッス。 |
| 成: |
(被害者は”毒殺”された。 ‥‥ビンの中身は重要だな) |
イトノコ刑事にあずけた。 | |
| 糸: |
‥‥やっぱり‥‥ あのシェフはアヤしいッスね。 |
| 成: | 本土坊 薫さん‥‥ですか。 |
| 糸: |
ジツは‥‥自分は、 ヤツのヒミツをつかんでいるッス。 |
| 成: |
(そういえば、そんなコトを 言ってたな‥‥イトノコ刑事) |
| 糸: |
どうやら、アンタには 話しておいたほうがいいッスね。 本土坊のヒミツを‥‥。 |
| 成: |
それで‥‥なんですか? 本土坊さんの”ヒミツ”って。 |
| 糸: |
アンタ、吐麗美庵の ランチは食べたッスか? |
| 成: | ‥‥え、ええ。 |
| 糸: | どうだったッス? |
| 成: |
あくまでも、いいイミで おいしくありませんでした。 |
| 糸: |
ベツに、この自分に 気をつかわなくていいッス。 店はキレイだし、ウエイトレスは マコクンッスが‥‥ あの料理のせいで、吐麗美庵は まったく客が入ってないッス。 |
| 成: | まあ‥‥そうかもしれませんね。 |
| 糸: |
トーゼン、あの男は 借金まみれッス。 |
| 成: |
‥‥どれぐらい まみれてるんですか? |
| 糸: |
ヤツの借用書のコピーッス。 およそ、5000万ッス。 |
| 成: |
ごご、5000万‥‥って、 ”円”ですか? |
| 糸: |
そりゃそッス。”ドル”だったら とんでもないことに。 |
| 成: |
す、すみません。あまりの金額に、 アタマと声がウラ返っちゃって。 |
| 糸: |
‥‥どうも、この事件には ”ウラ”がありそうッス。 そして、その”ウラ”には、 このシェフがカラんでいる‥‥ そんな気がするッス! |
法廷記録にファイルした。 | |
ビタミン広場 | |
| 成: |
あれ‥‥あのオジさん、 いなくなっちまったぞ。 (こまったな‥‥まだ、 聞くべきことがあったのに) |
| 成: |
スクーターだ。わざわざ 公園のドまん中に置いておくとは。 タイヤのカバーやら、ライトやら、 ハデにブッ壊れてるな‥‥ 事故でもあったのかな。 ‥‥まあ、ボロっちいコト‥‥ |
| ?: |
コォラァアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアアア アアアアアアアアアアアアアアア ッ! ヒトの愛車に ナニしとるんやワレェェッ! |
| 成: | い、いえベツに、ぼくは |
| ?: |
うおわあああああああああああッ! ワイのカワイイ新車が、 ボコボコにされとるやんけェェッ! |
| 成: |
し‥‥新車って‥‥ それ、かなり古いタイプ |
| ?: | キサマやなッ! |
| 成: |
ちち、ちがいますよ! ぼくは、通りすがり |
| ?: |
それに、なんや! サドルが クソまみれになっとるやんけェッ! キサマやなッ! |
| 成: |
い、いやいや! ぼく、ハトじゃありませんか |
| ?: |
‥‥エエ度胸やなァ、ニイちゃん。 ボテくりこかしまわしてさらにコレ シバきたおしたろかいワレェェッ! |
| 成: | (こ‥‥恐ェ!) |
| ?: |
とにかく、タダじゃ すませへんでェ。 弁護士の1ダースも 用意しときィィッ! |
| 成: |
あの‥‥いちおう、 弁護士ですけど‥‥ぼく。 |
| ?: | なんやて‥‥? |
| 成: |
成歩堂 龍一です。 ‥‥よろしく |
| ?: |
ぐわああああああっはっはっはっ はっはっはっはっはっはっはァァ! ‥‥成歩堂 龍一ィィィ? アンタがかァ? |
| 成: |
は、はい‥‥ まあ、そうですけど。 |
| ?: |
バカも休み休み言いやァ、 兄ちゃんよ‥‥。 弁護士の成歩堂 龍一ゆうたら‥‥ この、ワイのコトやああぁぁぁッ! |
| 成: | ええええええええええええええッ! |
| ?: | オラ! ジャマやああッ! |
| 成: |
(い‥‥行っちまった‥‥) ま‥‥まさか、今のヤツが‥‥ ぼくのニセモノ‥‥? ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ゼンゼン似てないじゃないか! (‥‥とにかく、スクーターの コト、メモしておくか‥‥) |
法廷記録にファイルした。 | |
| ?: | かァ! まったく、情けないワ! |
| 成: | お、オジさん‥‥ |
| 五: |
あんなニイちゃんにドナられた ぐらいで、 ハトに食われたマメみたいな カオしおってからに! |
| 成: |
‥‥オジさんは、今まで どこにいたんですか‥‥? |
| 五: |
あのイチゴの中で 考えゴトじゃい! |
| 成: | (ヒナンしてたんじゃないか!) |
| 成: |
オジさん‥‥あの店の常連さん なんですよね? |
| 五: | ‥‥‥‥ |
| 成: |
そんなにキライなら、 行かなきゃいいじゃないですか。 |
| 五: | ‥‥‥‥ |
| 成: | ‥‥オジさん? |
| 五: |
食らえッ! ハトども! 食らわんと言うかッ! |
| 成: |
(や‥‥やっぱり‥‥ このジイさん、何か ヒミツがあるのか‥‥?) |
| 成: |
聞かせてもらいましょうか。 なぜ、大キライなレストランに 常連として通っているのか。 |
| 五: |
聞くまでもなかろう! ニンゲンが食い物屋に足をはこぶ 理由はただ1つ。食うタメだ! |
| 成: |
食べるため‥‥ ホントにそうなんですか? |
| 五: | な‥‥なんだと! |
| 成: |
あの店の料理を目当てに 通っているとは思えません。 |
| 五: |
な、なんだとこのワカゾウがッ! ナニを証拠に、そんな‥‥ッ! |
| 成: |
あの店の料理が 目当てではないという証拠は‥‥! |
| 成: |
証拠は‥‥ ランチそのものですよ。 |
| 五: | そ、それは‥‥ニクハチセット! |
| 成: |
吐麗美庵の料理は‥‥ とてもマズくて、そして、高い! |
| 五: | 安いモンだ。 |
| 成: | は? |
| 五: |
ワシはな。いいトコの ボッちゃんなんだよ! 生まれてこのかた、ハトのマメより 重いものは持ったことがない! |
| 成: | (ウソつけ!) |
| 五: |
味はともかく、値段が 手ゴロだからな、あの店は。 |
| 成: |
じゃあ‥‥お金があまってるから、 あの店へ‥‥? |
| 五: | そ‥‥そうともさ! |
| 成: | それはウソですね。 |
| 五: | ‥‥なんだと! |
| 成: |
あなたのサイフに、おカネが あまっているハズがない。 |
| 成: |
これ‥‥、たしか あなたのでしたよね? |
| 五: | ‥‥そ、それは‥‥ |
| 成: |
リッチなごインキョさんが、 なぜシゴトを探してるんですか! |
| 五: | ぐぐ‥‥し、シゴトォォォォッ! |
| 五: |
そ‥‥そうだよ! ワシは今、 モーレツにこづかいがほしいんだ! |
| 成: | はあ‥‥ |
| 五: |
あの店で、ランチなんか食わん! コーシーを飲みに行くんだ! |
| 成: | コーヒーはいくらなんですか? |
| 五: | 980円。 |
| 成: | (高ェ!) |
| 五: |
お? なんだなんだ! ビンボー人はドロ水でも飲んどけ。 ‥‥こう言うのかアンタは! |
| 成: |
い、いえ‥‥そういうワケじゃ ないですけど‥‥ そんなおいしい コーヒーでしたっけ? |
| 五: |
う。‥‥そうでもない。 し、しかし! あそこなら‥‥そう! 毎日、タダで新聞が読めるんだよ! |
| 成: | 新聞を‥‥ |
| 五: |
そうさ! ウチじゃジャマモノ あつかいされておるからな! |
| 成: |
申しワケないですけど‥‥ あの店で毎日、新聞をタダで 読むことはできません! |
| 成: | これを見てください。 |
| 五: | ‥‥なんじゃい。 |
| 成: |
吐麗美庵のマガジンラックに あった、新聞です。 |
| 五: | ケッ! それがどうしたよ? |
| 成: |
新聞はこれしかありませんでした。 日付は‥‥1ヶ月も前です。 |
| 五: | な‥‥ナニッ! |
| 成: |
いいですか! あの店では、 新聞は置いてないんですよ! これはたまたま、 お客が忘れていっただけなんです! |
| 五: | う‥‥うおごおおおッ! |
| 成: |
‥‥オジさん。なぜ そこまでして、かくすんですか? |
| 五: |
ワシは‥‥ワシはその。 ナニも、かくしてなどおらんワ! |
| 成: |
(そろそろ、 ラクにしてあげるか‥‥) ‥‥オジさん。 吐麗美庵に通っていたのは‥‥ もしかして、このためでは? |
| 五: |
な‥‥なな、なんだ、 そのムスメは‥‥ |
| 成: |
あの店の、 ウエイトレスさんですよ。 |
| 五: | うぐッ‥‥! |
| 成: |
おカネのないおジイさんが マズい店で高いコーヒーを飲む‥‥ ‥‥そのナゾの答えは‥‥ ウエイトレスさんだったのです! |
| 五: |
ぎゃっ! わ‥‥ワシは知らん! そんな婦女子のカオは‥‥ |
| 成: |
カオを見ていない‥‥ そうかもしれませんね。 あなたが見ていたのは‥‥ ウエイトレスさんの制服だった! |
| 五: | むがッ! |
| 成: |
おジイさん! あなたは、ウエイトレスさんの 制服が目当てで、店に通っていた! そう! ウエイトレスさんの 制服を、目に焼きつけるためにッ! |
| 五: |
‥‥う‥‥う‥‥ダマって 聞いておれば、さっきから‥‥ |
| 成: |
ウエイトレスさんこそが、 おジイさんにとっての‥‥ |
| 五: |
うるさいワッ! たのむから‥‥ ウエイトレスさんウエイトレスさん と連呼しないでくれェェェェッ! |
| 成: | あの‥‥。おジイさん‥‥? |
| 五: |
ああそうさ! どうせワシは 若い女給さんが目当てさ! うすぎたない、イロにおぼれた、 フケツでおぞましい初老の怪物さ! |
| 成: | い‥‥いやいや、なにもそんな‥‥ |
| 五: |
まずいコーシーも飲みくだすさ! 980円だって払うさ! 若い女給さんのタメならな! フン! ケーベツするがいい! |
| 成: | だから、そういうつもりじゃあ‥‥ |
| 五: |
キサマだって。あと20年もすりゃ イヤでもわかるのだ! ワシのこの、せつないキモチがッ! |
| 成: | い、いや。だから、おジイさん‥‥ |
| 五: |
そもそも、キサマ! おジイさんって言うな! 名前ぐらいある! 五十嵐 将兵 (いがらししょうへい)だッ! |
| 成: |
す、すみません。 イガラシさん‥‥? |
| 五: |
若いからってイバるな! もう、ナニもしゃべらん! 教えてやらんからねーだ! |
| 成: |
(‥‥このオジさんは 事件当時、あの店にいた。 なんとしても、証言を 聞く必要があるんだ‥‥!) |
| 五: | ‥‥ぷいっ! |
| 成: |
(せっかくサイコ・ロックを 解除したってのに‥‥ なんとかして、キゲンを なおしてもらわないと‥‥!) |