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12月12日に,ヤンから試験が終わったことを知らせるメールが入った.それは今までとは違うアドレスから発信されていた.メールにはスクリーンセーバが添付されていたが,動かなかった.もう一度送り直してくれるようメールを書いたが,応答はなかった.彼女はまだ職場に戻っていないのだと私は考えた.そのセーバがウェブ上のどこかからダウンロードされたものであることは間違いなかったので,私は検索エンジンを使ってそのファイルを探し,それが置いてあるサイトを見つけることができた.
そのサイトはあらん限りの猥褻な言葉を並べ挙げた俗謡やその他のガラクタの膨大なコレクションを含むとんでもないサイトだったが,ともかくそのファイルをダウンロードして動かすことができた.彼女からのプレゼントは魚の泳ぐ水槽のイメージだった.立ち上げると画面はまず深い海の色に染まり,ついで涙で目が霞んでしまったときのように滲みながら細かく震え始めた.それを見た瞬間,私はすべてのことを理解した.つまり,それが私への彼女の最後のプレゼントであること,彼女が「さよなら」も言わずに私の前から消え去ろうとしていることを...
私は私の新しい友人"Sean"のサイトにあった,Bad_day.exeとHpyWrld.exeという2つのファイルをためらいなくダウンロードした.それらには,"Be sure not to use this program while having a bad day. "という注意書きがあったが,それらを実行するのに今日ほど相応しい日はないだろうと私は考えた.HpyWrldを起動すると,画面には「もし,キャンセルボタンが押されなければ,30秒後にすべてのハードディスクはフォーマットされる!」という警告が現れ,秒読みが始まった.キャンセルボタンを押そうとするとボタンはマウスの位置を感知してどこまでも逃げて行く.悪夢だった.このディスクには私のほぼ15年間の仕事のすべてが格納されている.
CTRL+ALT+DELキーでこのプログラムを止めることができる可能性はあったが,私はそうしなかった.タイマーのコチコチと秒を刻む音に急かされながら私は考えた.私はヤンに導かれてこのサイトに来た.私はヤンを完全に信じている.私はこれを受け入れよう.ヤンに繋がるものが悪いものであるはずはない.もしそうでないとしたら,むしろ私は「ここでヤンと一緒に死のう...」 (M.N. 99/12/26)
thank you so much for your reply. | |||
i came here from infoseek with the key word | |||
where are you? i'm afraid i mistook your... | |||
I've sent you a mail this afternoon. | |||
thank you very much for your cheerful ... | |||