クリフ(クリフ=マクレガー)

 MS03に登場。
 二十代の半ばから後半。中肉中背で、濃いブラウンの髪。整ってはいるが、顔立ちは垢抜けない。 全体的にパッとしない感じ。スーツは一張羅で、四日も着たきりという、かなり不潔なことを平気で する辺りが、なんとも言えない。ズボンの裾に一本の折り畳み性のナイフを忍ばせ、己が強くなった ような自己満足にひたっている性格は、臆病の現れだろう。愛車は青い電気自動車。運転席のシートの 下に、小型のレーザーガンを隠していた。
 サーシャの恋人。妹の事件の真相を調べようとするサーシャが、危険な ことに首を突っ込むのを防ぐため、サミィたちに事件の解決を依頼した。
 …というのは表向きで、本当はエルパの遺伝子操作生体兵器(バイオ ウェポン)開発主任。サミィたちがクロフトのバイオウェポンと知って いて、自分たちのバイオウェポンと戦わせてデータを収集するためにあえて依頼をしていた。
 エリートによく見られる、混乱と挫折に弱いタイプ、つまり勉強はできるが機転の効く頭の良さに は欠けたタイプで、追い詰められてわけわかんなくなり、バイオウェポンたちをわざと暴走させた。 その後、ラビィから逃げ出そうとするが、寸でのところで射殺される。
 あくまで推測でしかないが、普段文章や会話では「サミィとイーザー」という風にほとんどの場合、 二人を並べる時はMSの主人公ともいえるサミィが先に来るのだが、クリフの場合は必ず「イーザーと サミィ」の順で話していた。ある意味これは、彼の男尊女卑の現れを作者が意図していると、とれなく もない。ちなみにエルパ社会に役立たないジャックや、人工生命体である サミィたちのことは、明らかに自分より格下と見下げはてていた。