2007年4月
アンカラ → サフランボル
8時30分ホテル出発。ホテルを出発するときは曇りだった空も9時にアタチュルク廟に着いたときには晴れだして幸先のよいスタート。
6時起床。部屋の窓からモスクが見えます。イスラム圏を来たのですね。
←ホテルのロビー。昨夜到着したときにロビー奥のバーでピアノの生演奏が始まりましたっけ。
本日の朝食は、この写真の2階奥のレストラン。明るくて、小鳥の籠もさりげなくあったりして、朝から爽やかな小鳥のさえずりと共に朝食を摂れました。
ホテルの周囲を散策して見ましたけど、アンカラの見所の多い地区からは離れてた新興住宅街的雰囲気で特に見るべきものはありませんでした。
アタチュルク廟は開館時間早々だったためか、廟の前には人影がなく静寂が漂っていた。
アタチュルク廟に向って右側は博物館になっており、オスマントルコ帝国崩壊後、アタチュルクとトルコ国民がトルコ共和国を建国する戦いの歴史を展示紹介していた。現地ガイドのニハットさんが熱く語る。本当にトルコを愛していて誇りに思っているのが語り口からひしひしと伝わってくる。なるほど、これが“うるさいガイド”たる所以か。そういうことだったのか。
ただ残念ながら、一般的な日本人観光客にトルコ共和国建国の歴史的内容は馴染みが薄いと思われる。
博物館を一回りして外に出るとたくさんの人々が廟の前の広場にいた。
ここで30分弱のフリータイム。廟の中に入ったり、石畳を少々歩いたりしていると、小学生たちが元気いっぱい見学に向うのに出逢う。「こんにちは〜♪」「こんにちは〜☆」とご挨拶。
何かのセレモニーがあるのか、廟の中で儀式のようなものが始まったけれども、見学しに行っている時間的余裕がなかった。何をやってたのかな。見たかったな。
アタチュルク廟
駐車場から廟への階段の両脇に立つ2人の衛兵さんの衛兵交代が9時50分に見られた。偶然、その場に居合わせられてラッキー。
駐車場と廟の間にアーモンドの花だろうか桃色の花が満開だった。これから先も、プラム、杏、アーモンド等々の花が可愛い薄い桃色の花を咲かせていてくれたけれど、どれがどれかは??だった。
青銅製のスタンダード10時30分〜11時45分、アナトリア文明博物館見学。博物館入り口を入ったところにあるトルコ全土の遺跡の案内図でトルコの歴史と遺跡の場所を大まかに説明。その後、30分くらいで館内の主な作品を紹介して25分のフリータイム。
←のスタンダードはアンカラ市内の大通りに大きなモニュメントとして建てられていた。スタンダードの牛さんがプリティ♪
このアナトリア文明博物館は個人的に今回のトルコ旅行の訪問先でもかなり見たい度の高いところだったので、嬉々として館内を見学する。
「天は赤い河のほとり」の影響で、ヒッタイト時代の展示物を中心に見て廻る。フリータイム25分では、ゆっくり堪能できない。もっと時間が欲しい!とは、かなり個人的趣味に走った心の叫びですね。(笑)
12時から、オスマントルコ時代のお役人のお屋敷だった建物を改装したレストランで昼食。
紅茶党としては、やはりトルコといえばチャイでしょう。早速、チャイを注文♪3YTL(約270円) あれ?チャイカップじゃない。味も濃い目の普通の紅茶な感じ。チャイってこういう味なのかな?マッシュルームスープはヨーグルト風味の不思議な味。でもさっぱりしていて美味しいかも。ギョズレメはチーズ入りのトルコ風パイのようなもの。薄くてボリュームないように見えるけど、小麦粉たっぷりなのでこれが結構満腹になる。トルコ最初のトルコ料理の食事は満足。
チャイ
マッシュルームスープ
ギョズレメ
デザート
13時過ぎにレストランを出発して、途中1回休憩してサフランボルを目指す。ここでニハットさんが“うるさいガイド”の片鱗を垣間見せる。トルコの概要など熱心に語り出したのである。それでも、自己規制して1時間くらいで終了してお休みタイムになる。きっとガイドさんになりたての頃は、次の目的地まで話しをし続けることもあったのだろうな。(想像) そう思わせる熱い語り口であった。
レストランはアンカラの城壁の高台にあるので、レストランのバルコニーからの眺望が抜群。
食後、レストラン前での集合時間までの時間で、バルコニーから撮影タイム。まだ若干時間があるから、ツアーメンバーの皆さんと前後して、レストラン前の坂を下った広場でたっている市をのぞきに行く。レストランからアンカラ市内の眺望
干しなつめをはじめとする干した果実、様々な豆など、アンカラ市民の食卓を彩る食料が並んでいて、見ているだけで楽しい。何時の間にかツアーメンバー全員が市をのぞいているので、集合場所変更。ここからバスに乗って出発することになる。(笑)
14時50分頃に休憩したレストラン兼ホテルは標高1600mの峠にあってとても寒く、ところどころ雪が残っている。建物の裏の小さな湖の湖畔にはクロッカスが咲いて春の訪れを告げていた。
休憩場所からサフランボルへの道の途中で車窓から見られた放牧されている牛は、その革で靴を作るために飼育されているのだそうで、革で靴を作る目的のために飼われている牛を見たのは初めてだ。
16時30分にサフランボルに到着してから、明日に予定されているサフランボル観光を今日してしまうことになった。
まずは、サフランボルを一望できるフドゥルルックの丘から街を眺望する。天気は傘を差すほどではない雨がポツポツと落ちたり止んだりの繰り返し。
オスマントルコ朝のままの建物が今もそのままに息づくこの街は、その眺望ゆえに世界遺産に指定され、その眺望を守るために市街地の建物の建造は厳しく制限されている。
フドゥルルックの丘でサフランボルの街並みをバックにツアーの集合写真を撮影してから丘を徒歩で下る。これよりサフランボル徒歩観光の始まり。
フドゥルルックの丘から街を一望
坂の途中にて
↑ この坂道を下る。丘の上からこの坂を見たときは、見える曲がり角までが急坂だと思って軽い気持ちで下り始めたのだけれども、これが延々と続いて、軽く下れるどころではない。雨で濡れていて滑り易かったし、ひょえ〜!の連続。フドゥルルックの丘、恐るべし、侮るべからず。
カイマカムラル・エヴィ
丘を下りきって、まずは19世紀の民家を博物館として展示公開しているカイマカムラル・エヴィの見学。
入館時、建物の保護のために靴の上に青のビニールの上履き?を履く。このため入り口でちょっと渋滞発生。
フラッシュ撮影可。
当時の生活の様子などが、人形を用いて再現している。
主の部屋の戸棚の中にはお風呂があり、人形が入浴していて面白い。
1階と2階にキッチンがあり、1階が来客用、2階が家族用。用途によってキッチンを作っているのかぁ。
庭で飲み物が飲めるみたい。ここのチャイのお味はどうなのだろう?興味津々。
カイマカムラル・エヴィの主の部屋
カイマカムラル・エヴィの男性の部屋
カイマカムラル・エヴィからアラスタ・バザールへ散策気分で移動。
街中のパン屋さんでニハットさんがパンを買ってツアーメンバーに食べさせてくれた。外がかりっと中がもちもちっとしていて、焼きたてアツアツで美味しい。トルコはパンが美味しいってガイドブックにあったの、本当なんだ。実感。これはこの先の食事が多いに楽しみになる☆
1個のパンでツアーメンバー20人で分けて食べられる程の大きさがあるのに、0.5YTL(約45円)くらい。安い!
形、大きさとしては、某製パンメーカーのアップルリングみたいな感じ。アップルリングより少し大きいくらいか?
地元の靴屋さんや洋服屋さんを外から眺めつつ、歩いてアラスタ・バザールに到着。買い物する人がそぞろ歩いている。
アラスタ・バザール
民家訪問(自称築300年)
↑ ここの雰囲気、はっきり言って好み。後でフリーで散策できないかな。できるといいな。
バザールを歩いてちょっと横道の民家訪問。サフランボルの街では、民家訪問がツアーに含まれているのだ。先程、見学したのは博物館として公開している古民家で、今度訪ねるのは、実際に街の人が生活している家。ツアーのコースに入っているので、それ用にはなっているだろうけど、博物館とは違うだろう。
玄関に出てきた恰幅のいい肝っ玉母さん風のおばさんにニハットさんが何事か話しかけてから、かって知ったる他人の家、よろしく上に案内される。
この家の居間に案内されて、まずはニハットさんからチャイの淹れ方の説明。
2段のポットを使用して、下のポットで10分だったか20分だったかかなりの時間少量の湯で蒸らして、濃く淹れてそれを上のポットで沸かしたお湯で薄めて出来上がりとなるそうだ。トルコ人はチャイカップ以外のカップに入れられたチャイは決して飲まないと断言された。だったら、昼のレストランの普通のカップに入れられたチャイは何?観光客用?
説明されていると、おばさんが淹れてくれたチャイが配られ始めた。玄関でニハットさんがチャイのオーダーと人数を言っていたのだ。このチャイが、昼食のレストランのチャイの数倍美味しくて、おかわりをいただく。全員に2杯分づつ作ってくれていたのだ。
チャイは、トルコの一般家庭で普通に淹れるとこんなに美味しいものなのだ。この家でいただいたおばさんのチャイが今回のトルコ旅行中、最も美味しいチャイだった。民家を出ると雨が降っている。ここからはもう傘が必要だった。これからホテルに向って歩く途中にハマムがあって「後で利用するかどうか検討するための見学」とニハットさんが説明して、中を見せてもらった。大きなホールがあって小さな部屋があって、という感じ。利用している方はいらっしゃらなかったので実際に利用するとどうなのかの雰囲気はイマイチ判らなかった。
お茶を飲みながら、ニハットさんの説明は続く。トルコ女性は嫁ぐ前に絨毯を3枚作って、最も出来の良いモノを婚家に持参し、1枚は思い出の品として実家の母に置いて来て、もう1枚は売って花嫁道具を揃えるのだそうだ。
この家にある絨毯もおばさんや、代々のお嫁さんのお手製のもの。
どの部屋にも手作りの絨毯、クッション、マクラカバー、カーテンがあった。
この家は300年前に建てられたそうで、日本でいえば、忠臣蔵から暴れん坊将軍の頃の建築だろうか、古いけれど中は綺麗に使っている。
乳白色の飴のような細長い柔らかそうなモノを挟みで切って試食させている店の前を通った。イメージ的には金太郎飴を切って見せての試食販売みたいな感じ。“ロクム”というこの地方の名物のお菓子で、トリュフチョコを四角くした外形でまわりにココナッツがかかっていて、食感はグミくらいの固さというか柔らかさというか。おいしい。これお土産にしようかな。
チャルシュ広場のお土産物屋さんでもロクムを試食させてくれた。あれ?さっきの店のロクムの方がおいしい。買うならさっきの店がいいな。
カディオール・シェフザードの部屋
18時30分、サフランボルの宿泊ホテルであるカディオール・シェフザードに到着。サフランボルは世界遺産である景観を守るために街の住居に厳しい制限があって、大型ホテルを建設できないため、かつての民家をホテルに改装したもの。ガイドブックや先に旅行された皆さんの旅行記を読んでバスルームの入り口が戸棚になってるのを楽しみにしていた。
部屋のタイプが各部屋ごとに異なるため、ツアーメンバーさんそれぞれが好きなKEYを選ぶ方式で部屋割りが決められた。これならどんな部屋にあたっても恨みっこなし。
部屋は……狭っ!スーツケース2つを普通に広げられなかった。隣の部屋や上の階の物音と歩く音が筒抜け。おっとぉ。
ベッドカバーやカーテンはすご〜く可愛かったのですけど。(笑)戸棚の扉を開けるとバスルーム、は日本では差し詰め忍者屋敷?宿泊する前は面白がっていたけれど、宿泊してみると話しのタネにはなるけどね、の世界。話しのタネなら見学だけで十分で、アンカラのホテルに連泊してサフランボルは日帰り観光の方が快適だったと個人的には思う。このへん、バスルームを出入りしていて足がつったのを相当根に持っているらしい。(笑)
扉、閉まってま〜す
←この戸棚の扉を開けると………そこはバスルーム→。
この扉の高さが私の膝より高くて、出たり入ったりして写真を撮ってる途中で、左足がつってしまった。ピキ〜ン。痛い(涙)
バスタブがないので、シャワーを使った後、床が濡れて滑り易くて出入りするのに戸にしがみつかざるを得なかった。うう。
扉、開きま〜す
夕食はカディオール・シェフザード系列のレストランへ雨の中を数分歩く。途中の駐車場に他の日本人ツアーのバスが駐車されていた。観光中には全く逢わなかったけれど、日本人ツアーが来ているのか。
桃のジュース4YTL(約360円)はどうでしょう。デザートはフルーツとチョコレートプリンの2つから1つをチョイスできるので、えむちゃんと1つづつ取って半分づつ食べた。サラダはたっぷりと天敵のオリーブオイルがかかっていたのでパス。ギリシアでオリーブオイルで(と、自分で勝手に思い込んでいる)大変な目にあっているから用心しているのだ。料理的には、お昼のレストランより美味しかったような気がする。
レンズまめスープ&
桃ジュース
竈焼きマカロニ&
牛の鉄板焼き
デザート
フルーツ
デザート
チョコレートプリン
夕食後、雨も降っているし、疲れてもいたので、夜のサフランボル散策はせずに休むことにした。