イタリア旅行記
2009年10月

ミラノ → コモ → ミラノ → 成田


朝食

 ぐっすり眠って6時30分起床。
 まずは着替えて6時45分から7時25分まで朝食。ヨーグルトはないものの、フルーツたっぷりの幸せな朝食。

 朝食後、部屋へ戻ってスーツケースのパッキング。昨夜、かなり整理しておいたので、今朝は最終の詰め込みとチェックで終了。

ホテル・ミケランジェロ

 帰国日とはいえ、フライトは夜便なので、フルに1日観光できます。やはり夜便はいいですね☆
 そして、私的に今回のイタリア旅行の最大の目的であるレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」にご対面できる日です♪
  集合時間の15分前の8時15分にロビーに降りてホテルの写真の撮影。↑全景入りませんでした。
 昨日と同じ通訳の日本人女性(実質的なガイドさん)とは、ホテル前に駐車したバスに乗車したときに「おはようございます。」

 8時30分にコモ湖へ向けてホテルを出発したものの、ミラノ市内の渋滞につかまってしまい、バスは遅々として進まず、途中、10時から10時15分の休憩を取って、コモ湖に到着したのは予定を大幅に経過して10時30分を過ぎていました。

 クルーズ船乗り場付近で、現地人ガイドさんと合流して、10時45分、ツアーの貸切ボートでのクルーズ開始です。

コモ湖クルーズ


コモ湖クルーズ

 アルプスを望む風光明媚な湖。湖を渡る風は冷たいので、一昨日のヴェネツィア以来の上着の着用です。
 ボートが澄んだ風を切り、気持ちいいです♪

 綺麗な別荘、有名人の別荘が数多く建ち並んでいます。

 アルプスはもっと目前に迫って見えるのかと思っていたのに相違して、かなり遠くにあるな〜という感じ。

 これまでの“中世のイタリア”の街並みとは違った風景がそこにありました。
 11時15分にコモ湖クルーズ終了。下船します。
 せっかくここまで、ミラノから時間をかけて来たのですから、もう少しクルーズの時間を取ってもよいのでは?きっと、渋滞に巻き込まれて来るまでに時間がかかってしまったから、クルーズする時間が短くなってしまったのでしょうね。

 「クルーズだけでミラノに戻るのかな〜?!」と思っていたら、コモの旧市街のドゥオモ付近で11時25分から11時35分までのわずか10分間(短い!)のフリー散策時間がありました。10分って一体…。

コモ湖クルーズで
乗船したボート


ボルタさんの像

 コモは電池を発明したボルタさんの出身地だそうで、ボルタさんの像がドゥオモの近くの商店街の中にありました。電圧の単位のボルトはボルタさんの名前に由来しているそうです。
 コモに来るまで、そういうことを全然知らなくて、ボルタさんの像を日本人通訳さんが説明してくれて初めて知りました。ボルタさん、すみません。

 と、ボルタさんの像にご挨拶をして、ドゥオモに急ぎます。
 コモのドゥオモはロンバルディア・ルネッサンス様式の典型なのだそうです。華美すぎず、かといって質素でもない、雰囲気のいいファサードです。

 ドゥオモ広場には、カフェがあり、少し早いランチなのか、ティータイムなのか、くつろぐ方々もいらっしゃいました。コモは高級別荘地ですから〜。

ドゥオモ広場

ドゥオモ

 心と時間の余裕がなくて、ドゥオモに入場しませんでした。帰国してからガイドブックを見直したら、内部装飾も雰囲気良さそうなので、見られなくて少々残念かもしれません。ツアー当初から、コモの旧市街を散策するという頭がなかったので、そのへんはいたし方ありませんね。
 11時50分にコモを出発して、ミラノ市内の昼食のレストランを目指します。

 そう!この後は、この旅行のメインイベント!「最後の晩餐」鑑賞が待っているのですから、その予約時間に遅れたら、それこそ大変です!!!

 時間が押しているので、バスの中で飲み物のオーダーを取って、通訳さんが携帯でレストランに注文して時間の節約。このへん、日本人ツアーならではですね〜。(苦笑)
 でも、「最後の晩餐」鑑賞のためですから、気にしませ〜ん。「最後の晩餐」鑑賞が最も大事ですから。私が時間を気にしてもどうしようもないので、努めて気にしないようにしました。通訳さん、添乗員さんが相談して予約の時間までにサンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会に行けるように算段してくれるでしょう。

 と、思っていたら、通訳さんが現地手配会社に携帯で、ミラノ観光の現地イタリア人男性ガイドさんにチケットを受け取りに、サンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会の窓口に行ってもらうように連絡してました。「彼だけでダメだったら、私が走って行くから!」プロ根性。さすがです。

カプチーノ


サラダ


ミラノ風リゾットと
ミラノ風カツレツ

プリン

 昼食は12時45分から13時30分でさくさくと。(笑)
 カプチーノ2.5EUR(約338円)。普通は別々にサービスされるミラノ風リゾットとミラノ風カツレツが同じお皿でサービスされたのは、時間節約のために通訳さんがレストランにお願いしたため。リゾットは1口食べて、何だか口に合わなくてパス。こういうものなのでしょうけど…。別々に出されていたらもう少し食べたのかもしれません。カツレツは普通に普通のお味。ミラノ風カツレツが薄いのは分かっていてもこんなに薄くするのどうしてか考えてしまいます。

サンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会

 13時40分にサンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会に着きました。セーフ♪
 ここに現地イタリア人男性ガイドさんが、「最後の晩餐」のチケットを手に待っていました☆

 予約は1回にツアーメンバー全員の分が取れておらず、ツアーメンバーを2回に分けての見学です。1回目の予約が14時!私は、この1回目の予約分で入場鑑賞することになりました。いよいよ、「最後の晩餐」にご対面できる時間が迫ってきました。どきどきどき。

 チケットを手に「最後の晩餐」は写真左手側の黄色い壁の建物から入場します。
 予約時間の5分前に控えの間に入り、予約時間に入場。私たちに許された時間は15分間。内部はカメラ・ビデオ撮影禁止。

 これが、長いこと観たかった「最後の晩餐」。思い描いていたよりも、小さくて色彩も淡いような気がしました。優しく、でも覚悟を決めてしまったキリストさまの表情。12人の弟子の表情。「この中に私を裏切る者がいる」とキリストさまがおっしゃった、その瞬間の表情・動きがダイナミックに表現されています。

 色彩が淡いと感じてしまったのは、修復されたとはいえ、絵自体の傷みが重篤なのでしょうか。ずっと永く守り伝えたい作品です。

世界遺産の表示

 15分間、固唾を呑んでひたすら絵を観続けました。

 チケット予約の都合上、運よく通訳さん分のチケットがあり、ガイディングレシーバーを使って、通訳さんからの説明を聴くことができました。ラッキー♪

 15分間25人の入場制限。私たちが入場したときは20人いないくらいで、外人さんは数名で、あとは私たちのツアーメンバーとツアーメンバー以外の日本人観光客さんでした。 

スフォルツァ城

 至福のひとときをすごした後は14時30分からミラノ市内観光です。

 私の感覚は既にまったりモードに突入しかけてました…。

 まずは、ミラノの領主ヴィスコンティ家の居城・スフォルツァ城の下車観光。
 現在は、博物館になっていて、内部にはミケランジェロの「ロンダニーニのピエタ」やレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた天井画のある部屋などがあるそうですが、今回のツアーでは内部見学なしです。

向かって左側


中央部


向かって右側

 スフォルツァ城前からバスに乗り10分くらい、スカラ座付近でバスを下車。

 ミラノのオペラの殿堂スカラ座を下車観光。

 そしてスカラ座広場に建っているのはレオナルド・ダ・ヴィンチ像。「最後の晩餐」を鑑賞してきた直後なだけに、ダ・ヴィンチ像への愛着はひとしお。(笑)

スカラ座


レオナルド・ダ・ヴィンチ像

 ダ・ヴィンチの足元の4人(見えているのは3人ですが…)は、お弟子さん達だそうです。

マリーノ宮市庁舎

 ダ・ヴィンチ像を挟んでスカラ座と反対側にあるのは、現在はミラノ市庁舎として使われている建物だそうです。

 ダ・ヴィンチ像に向かって右に立ち、市庁舎の右側を見ると、そこにヴィットリオ・エマヌエレ2世アーケード(ガレリア)の出入り口があります。

エマヌエレ2世アーケード出入口
 アーケードの中に足を踏み入れると、光の差し込むガラスの天井に漆喰の建物、モザイクの床。一種独特の世界が広がっています。過去と現在が上手に溶け込んだ街並み。

エマヌエレ2世アーケード内


エマヌエレ2世アーケード内


エマヌエレ2世アーケード内

 床の牛さんのモザイクの上で一回りすると幸せになれるとかで、はりきってツアーメンバーさんの一人がトライ!
 順番待ちの列が出来ました。(笑)

床のモザイク


フレスコ画

 中央十字路の頭上には4枚のフレスコ画があり、アメリカ、中国、アフリカ、北ヨーロッパを象徴しているそうです。

エマヌエル2世アーケード出入口

 そして、←の出入口を抜けると目に入ってくるのが、→のドゥオーモです。この姿を一目見て、驚愕の声を上げないのは、リピーターか余程物に動じない人かのどちらかだとか…。
ドゥオモ

 ミラノのシンボル。イタリア最大のゴシック建築。多数の彫刻と尖塔。その素晴らしさとパワーに圧倒されます。

 ドゥオーモ内部は堂々とした柱とアーチが連なり、ステンドグラスからは光が差し込んで厳かな雰囲気で、ひたすら静かに見学です。


中央祭壇







 見学したときは、ちょうどドゥオモ内部で絵画の展示をしていたので、それらの絵も併せて見学。
 ステンドグラスにもうっとり。

ドゥオモ正面

 内部見学を終えてフリータイム。各自でダ・ヴィンチ像に15時40分に集合、と言われたこのとき既に15時30分。フリータイム10分では到底ドゥオモの屋上に上ることはできません。「最後の晩餐」の2回目の予約時間との兼ね合いですから仕方ありません。

 大急ぎでドゥオモ正面からの全景が撮れる場所を探して記念撮影をしてから、アーケード内をモザイクを見たり、上を見上げたりしながら、ダ・ヴィンチ像に向かいました。
 16時少し前に再びサンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会に到着。16時15分からの回で「最後の晩餐」を鑑賞するツアーメンバーさんが教会内に入って行きます。

 2回目の回のツアーメンバーさんが「最後の晩餐」を鑑賞している間、私たちは、サンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会の周辺を散策したり、教会の付属グッズ売り場でダ・ヴィンチの作品全集11EUR(約1,485円)を購入したり、教会内部を見学したりして過ごしました。

サンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会


サンタ・マリア・
デレ・グラツィエ教会中庭


 サンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会の内部はシンプルな落ち着いた作り。ぼ〜っとしながら教会内を1周。

 16時30分のこの時間は、日向にいると暖かいけれど、日陰は上着が欲しくなる寒さ。秋なのですね。

 サンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会の見学で、イタリア旅行の観光の行程を全て終了。

サンタ・マリア・
デレ・グラツィエ教会内部


 16時50分にバスに乗り、ミラノ・マルペンサ空港に向います。21時45分の便ですから、5時間も前に空港に向かうなんて、少し早くありませんか?1時間、フリータイムがほしかったなぁ〜と、バスの車中、心の中でつぶやきました。

 17時40分に空港に着き、まだ開いていないのにかなりの人数が並ぶチェックインカウンターの前に、スーツケースを持って並ぶと瞬く間に後に列が延びて行き、18時にはチェックイン開始。16時50分にミラノ市内を出るのは、全然、早すぎない時間配分だったのです。びっくり。

ピザとフルーツと
ネスティ

 チェックイン、出国審査を何事もなくパスして流れ解散。

 夕食を何にしようか、行ける範囲の食べ物関連のお店をのぞいて、数店で共有のイートコーナーが明るくて落ち着けそうだったのと、飛行機に乗る前にあまり重たい物は食べたくなかったので、ファーストフードのピザ屋さんに決定。
 ピザセット7.9EUR(約1,067円)のピザはマルゲリータ。フルーツがおいしかったです♪
 結局、ツアーメンバーの約半数が同じ場所で夕食を摂りました。考えることは皆同じ?

 19時15分からゆっくり食事をした後、ネスティを飲みながら旅行の記録付け。これ、重要な作業です。(笑)
えむちゃんは、免税店で最後のお買い物。
 20時45分になったので、そろそろ出発ゲートに向います。

 乗る飛行機はちゃんと駐機していました。ホッ。

 出発ゲートは大賑わい。隣りのゲートまで行かなくては空いた椅子はありませんでした。完全な出遅れ?そんなに長い時間ではないのでいいでしょう。

 復路便はほぼ予定どおりに搭乗開始。



1回目の機内食

 ほぼ予定どおりにスポットを離れて離陸。

 復路便もパーソナルエンタテインメント。ただし、観られる映画などの数が往路便よりも若干少ないような気が…。
 復路便で観たのはズバリ!「天使と悪魔」。これだけをず〜〜〜〜〜〜〜〜っと成田に着くまで、エンドレスで観ていました。(笑)

 23時25分の機内食は時間的に夕食part2。復路便に付き物の蕎麦が珍しくうどんでした。飲み物は往路便ですっかりお気に入りになったゆずジュース。うどんとサラダと飲み物で機内食終了。 
 「天使と悪魔」を観ながら(聞きながら)ひたすら睡眠。

 5時50分(日本時間12時50分)おやつタイム。本当にスナックのおやつで少し哀しい…。

 おやつを食べてしばらくぼ〜っとしていたら、7時25分(日本時間14時25分)2回目の機内食が配られ始めました。

スナック


2回目の機内食

 時間的に昼食のこの機内食。ホットマフィンは甘すぎて一口でリタイヤ。

 クロワッサン、フルーツと飲み物をいただきました。
 本当に帰国便の機内食にはほとんど手を付けられません。

 予定より少し早い16時過ぎにランディング。スポットに入ったのは予定どおりぐらいかな。成田に帰着しました。直行便は楽でいいですね〜♪
 2年連続の往路便の出発遅れから始まったこのイタリア旅行も終わり良ければ全て良し。
 ツアーメンバー全員が事件、事故、盗難に遭わずに、無事に帰国できてよかったです。

 ツアー中、ついに1度も傘を差すこともなく、好天に恵まれた旅行になりました。こんなに最初から最後まで晴天だった旅行は初めてではないでしょうか。写真もほとんどが青い蒼い空。やはり青空が何よりの天から贈り物です。

 次にイタリアに行く機会があったら、1都市滞在型の旅にしようと心に決めた旅でした。