フランス

2005年5月
パリ → シャルトル → ロワール古城巡り → トゥール 泊


 ホテル8時30分発。くもり空の中、シャルトルへ向って出発。
 パリから一路シャルトルへ約1時間30分。パリ市内から離れるに従って、アパルトマンの立ち並ぶ市街地から瀟洒な庭付き一戸建てが続く街並みに、そして更に田園地帯へと移り変わる。


シャルトル郊外

 途中の畑では菜の花畑の菜の花が今を盛りと咲き、黄色い絨毯をあちこちで作っている。麦畑の緑と菜の花畑の黄色が絶妙のコントラストを描く。

 見渡す限りの菜の花畑。これは、9時30分少し過ぎたくらいにシャルトルの街に入る直前にトイレ休憩したガソリンスタンドで撮影したもの。バスの車窓からだと菜の花畑のシャッターチャンスを上手くタイミングが取れなかったので嬉しい限り。日本よりも大分菜の花の季節が遅い模様。
 シャルトルに近づくにつれて天気も曇り空から晴れ間がのぞくようになり、シャルトルでは見事な快晴。10時10分にシャルトルの街の駐車場に到着。そこからシャルトルの大聖堂までは歩いて数分。添乗員さんに案内されて歩く。大聖堂の見学後、一旦解散して各自でバスまで戻るので、道順と目標をよく覚えておかなくては。以後、このツアーでは、バスを降りてから、ガイドさんや添乗員さんと一緒に観光した後、観光した場所で一旦解散し、時間を決めてバスに集合するのがパターンとなる。

 何度か街角を曲がるとシャルトルの大聖堂が目の前に現れる。青空によく映える。世界遺産のゴシック様式の大聖堂は、内部のステンドグラスが“シャルトル・ブルー”と呼ばれて有名。
 向って左の尖塔はゴシック様式で階段を使って上ることができるので、フリータイムに上る予定。向って右の尖塔はロマネスク様式。

 様々なブルーを中心とした色のハーモニー。大聖堂内はミサ中で礼拝が行われており、鐘が鳴り響く。ミサの邪魔をしてはならないので、静かにステンドグラス鑑賞。

シャルトル大聖堂(ノートルダム大聖堂)

シャルトル・ブルーのステンドグラス

 大聖堂入り口のアップ。上部の窓が内部から見ると上の左側の写真のステンドグラスのような感じに見える。

 フリータイムに、尖塔には上らずお土産物屋さんを覘きながら大聖堂の周り歩くつるちゃんと分かれ、えむちゃんと入り口左側にある尖塔の上り口でチケット代1人6.1ユーロを支払い、197段の階段を上って塔上へ。エレベーターでなく階段を上るのに6.1ユーロは少々お高い?この階段が、観光客が上るために作られたものではなくぅ、建築当時に作られていたものなので、現代人が上るには、階段の段差の高さや幅が不向きな作りで上りづらいことこの上ない。(^^;) 息が切れた。ぜぇぜぇ。(@_@)
 塔上で丁度、鐘が鳴ったのだけど、近いだけに鐘の音がもの凄い。ちょっと上っただけなのに風も強い。
 塔上から大聖堂を見おろすと十字架になっているのがよく判る。街並みを見ながらまったり。天気はいいし、眺めはいいし、ん〜幸せ。(*^^*)

 あまりのんびりしていると集合時間に間に合わないので降り始めると、1歳ちょっと(まだオムツをしている男の子がパパさんに両脇を抱えられ必死に足を動かして上ってくるのと行き会う。が、残念ながら、この坊やの足は階段に付いてはいないと見た。自分で上る自立心を育てるためか、パパさん大変。思わず、「あと少しですよ〜。」と日本語で声をかけると(だって、とっさに日本語以外出てこないし、英語通じるか判らないし(^^;))、「あと少しですか。」(ため息&ちょっとほっとした感じ)の見た目はしっかりきっぱり欧米人のパパさんの日本語のつぶやきにビックリ。思わずえむちゃんと顔を見合わせてしまった。

大聖堂の塔上に鎮座する狛犬?さん

 えっ?!日本語判るの?!あの言葉の言い方の感じは、ただ言われたことを繰り返したのではなく、言葉の意味が判って、ホッとしてるって感じがしたから、多分、判ってるのだと思う。

 パリ郊外のシャルトル大聖堂の階段で思わぬ体験をしてしまった。

 上りは息が切れたけど、恐怖なのは下りの方。螺旋階段を足を滑らせて転げ落ちそうな幻想を抱かせる。下りきったときには、膝ががくがくしてた。

 大聖堂の裏手に回るまでには大聖堂のガイドブックを買ったつるちゃんと合流。「早い!」って驚かれてしまった。そんなに早かったかな。
 大聖堂の裏には、藤が今を盛りとほころび、花壇には紫系の花が(統一されて)咲いていてシックな装い。藤をバックに、花壇をバックに写真を撮りまくり。やっぱり、花の季節はいい。

 裏手から階段を下りて運河沿いにまで出られるけれど、そこまで往復している余裕はないので、下りずに正面へ戻り、既にお土産を購入済みのつるちゃんは先にバスへ向い、えむちゃんとお土産屋さんで絵はがきと切手を購入してトイレを借りる。
 お店から駐車場へ向う道で前方を真直ぐ進むつるちゃんの後姿発見。えっ?!真直ぐ?!思わずダッシュして「つるちゃん、そこ右に曲がるの!!」あぁ。追いついてよかった。もう少しで観光初日でつるちゃん行方不明事件が勃発するところだった。ほっ。

シャルトルの大聖堂の裏手より

 11時30分、予定とおりにシャルトルを出発し、次の目的地であるロワールへ。

 ロワールが近づくに連れて、菜の花が満開から盛りを過ぎた気配に移り変わる。南下している分、ロワールの方が暖かいらしい。


バスの車中からロワール河とおそらくブロワの街?のはず

 シャルトルから1時間40分。13時10分に昼食のレストランに到着。このレストランは観光客で混みこみの120人以上は入っていたような感じ。予定ではシャルトルからレストランまで1時間の道程が1時間30分以上かかった。このシワ寄せが後々響くことになる。
 料理は普通。飲み物が高い!が第1印象。デザートのアイスがおいしかった。アイスが2種類で片方はストロベリー系でもう片方はバニラじゃなくて何だったのかな。食べても不明。(^^;)

 レストランの駐車場ではオオデマリの花が見頃。家の庭にコデマリがあるので何となく親近感がわく。(*^^*)
 レストランからバスであっという間の5分で世界遺産シャンボール城到着。ロワール古城巡りのスタート☆ここでシャンボール城に入場してから解散で自由見学後、バスに再集合。時間は、バスが駐車場に到着したときから1時間40分。持ち時間結構あり♪なんて楽観して場内や庭をあちこち見まくっていたら、あまりの広さに最後は例によって例のごとく急ぎ足のはめになる。あ〜れ〜(?_?)
 チケット売り場とお土産物屋さんの前を通るって行くと、まず左上の写真のシャンボール城の姿が目に入る。次いで右手に目を転じると右上の写真のチャペルなどがある。

 城内は写真・ビデオ撮影可。フラッシュ禁止。

 →は、レオナルド・ダ・ヴィンチのアイディアを原案として作成されたという説のある二重螺旋階段。別々の上り口から上り始めると、途中で全くすれ違ったり出会ったりしない。これが目的で、シャンボール城の入場観光にこだわったのだ。(*^^*)

 シャンボール城内では、ドゥ・シャンボール伯爵の記念館、ルイ14世の続きの間、フランソワ1世の住居etcなど、2階、3階を見学。調度類を置いている部屋が割と少ないような印象を受けたのは何故かな。

 天井にはフランソワ1世の紋章の火吹きトカゲさん。

二重螺旋階段(シャンボール城内)


シャンボール城3階のテラスにて

 3階のテラスで記念写真を撮影。たくさんの塔が青空に映えて美しい。造形美の世界。
 様々な形をした塔を見上げていると、その迫力ある多くの塔が迫ってくるよう。

 テラスからは遠大な庭園が広がっているのが見える。

 いつまでもうっとりしている訳にもいかず、再び二重螺旋階段を通って1階へ行き、そこから外
へ出て、城の全景を撮影する場所を探してうろうろする。
 で、結局この位置で記念撮影。遠いと城が小さくなってしまうし、近いとどアップだしなので、バランス的にこの辺かな、と。(笑)いかがでしょう。
 青空をバックにした城。お庭ではお弁当を持ってきてくつろぐ親子連れの姿がちらほら見受けられた。世界遺産っていうより憩いの場って感じがしてすっごくうらやましかった。

 そして、城からこれだけ離れてしまったのに、集合場所は城を挟んでほぼ反対側。この時点で集合時間まで10分を切っている。
 いいえ、時間は厳守いたします!!

シャンボール城全景

 そして、しっかり時間通りにバスに戻り、本日の最終観光地、シュノンソー城に向けて出発したのが、16時30分。
 一口にロワールの古城巡りと言っても、それぞれの城と城の間はそれなりの距離があり、歩いては到底廻れない。自転車でもツライのではないかな。いや健脚の自転車乗りさんならあるいは可能か。一般的には観光客はレンタカーか、トゥールまたはパリ発着のバスツアーか、こういう周遊観光の一部として訪れるパターン。ごくまれに駅から歩いて行ける城もあるが、そこから他の城へ向うとなると……駅から徒歩圏内の城だけ廻るという手が考えられる?!


シュベルニー城

 シャンボール城からシュノンソー城への移動1時間の間、シュベルニー城の前を通りかかり、バスの運転手さんが気を利かせて門の前でバスを止めてくれたので、車窓から撮影タイムとなった。

 以前はもっと門扉が低かったのに、入場せずに外から写真撮影だけする観光客が多くて、門扉を高くしたと添乗員さんが説明してくれたけど、本当にそんな理由で門扉の高さを変えるものなのかな。撮影しずらかったのは事実だけど。
 そして、17時35分、シュノンソー城到着。ここでの持ち時間は1時間5分。予定では1時間30分のはずだったのが、シャルトルから昼食のレストランへの渋滞で時間が取られた分、観光時間が少なくなってしまったのだ。お城も閉館時間があるから。(:_;)
 お城の内部も見たいし、庭園も見たいしで、シュノンソー城では時間的に半々くらいの配分にした。
 庭は広く、花は綺麗に咲き、城は水面にその姿を優美に映して、城の内部の各部屋ごとに花が活けてあるなどの配慮もあって見所満載。
 あ〜、だからほとんどのツアーはシュノンソー城を入場観光にしてるのかな。

 ルーベンスやムリーリョの絵があり感激。

 城内は写真・ビデオ撮影可。フラッシュ禁止

シュール川にかかるシュノンソー城


シュール川にかかる部分の1階ギャラリー

 シュノンソー城はかつて女性が城主だったこともあり「6人の貴婦人の城」と呼ばれるだけあり、内装も優雅で明るく女性好みな感じ。

 女性同士の城主交代には、例えば、王の愛人さんが城主だったけど、王が亡くなった後、嫉妬していた王妃が自分がこの城の城主となり、愛人さんには別の城を与えたとか、それなりのいわく因縁があったことも伝えられている。

 各階に個性あふれる6人の女城主たちの居室が並んでいる。同じ部屋を使わないってとこが城主たるプライドなのか。
 1時間5分の持ち時間で全ての部屋を廻ったのはこだわりの成果でしょうか。(^^)v

マリー・ド・メディシスの庭


ディアーヌ・ド・ポワティエの庭

 正妃であるマリー・ド・メディシスの庭に植えられている花は、白とピンクの花(写真だと判らない!)、愛人さんであるディアーヌ・ド・ポワティエの庭は白とブルーの花と、芸が細かい!
 庭の花の盛りはちょっと過ぎた感じなので、庭の花が美しいときを望むなら、もう少し早い…ゴールデンウィークの頃かな。

 総合点では、シャンボール城とシュノンソー城では、シュノンソー城に軍配か?!

 満足のロワール古城めぐりの1日。


 18時40分にシュノンソー城を後にして、本日の宿泊地のトゥールへ向いう。19時40分にホテル到着後、部屋に入る前にホテルにて夕食。
 ツアー観光初日からすごいハイペースで飛ばしてる感じがするのは気のせい?!