ベラスケスの「薔薇色の衣装のマルガリータ王女」が出展されると聞いて、鑑賞を即決したウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展。ゆっくりじっくり鑑賞したいので平日に行くことにした。
国立新美術館に到着して、美術展鑑賞を先にするか、レストランでランチしてから鑑賞するか、う〜ん…と考えて、腹ごしらえして心おきなく鑑賞するべくレストラン食事を先にする。
ランチを食べて満足して、さあ鑑賞開始。
作品NO.21「朝食図」確かに牡蛎は生々しい。
乃木坂駅から国立新美術館へ向う通路にて
今回のウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展は、
第1章 市場・台所・虚栄(ヴァニタス)の静物
第2章 狩猟・果実・豪華な品々・花の静物
第3章 宗教・季節・自然と静物
第4章 風俗・肖像と静物
の4つに分けられて展示されている。
平日を選んだためか、サミットの厳重警備を回避してか、静物画がメインなためか、会場は空いていて、自分のペースで気に入った作品の前でじっくり細部まで鑑賞することができた。
以下、とっても個人的な趣味に基づく感想です。
作品NO.4「花市場(春)」、NO.5「果物市場(夏)」花が綺麗♪果物つやつやで美味しそう☆
作品NO.13「静物:虚栄(ヴァニタス) 「すべては空」天使の羽根が薄っぺらく立体感なし。何かの暗示なのかな。
作品NO.22「朝食図」果物だけの朝食なんてダイエット中?
作品NO.24「静物:楽器、地球儀、天球儀」リュートの上にほこりがつもっていて、そのほこりに指のあとまで描かれている。妙なところで妙なリアリティ。
作品NO.27「果物のある静物」エビ、蝶、葡萄の葉にも蝶(蛾?)葡萄のツルに尺取り虫。果物そのものよりも細部に描かれているこれらの生物を見つけては楽しむことで、妙に気に入った1枚。尺取り虫がプリティ♪
作品NO.35「青い花瓶の花束」花瓶の下付近に蝿やテントウ虫。花や葉にもたくさんの虫が付いている。花と生きるものとの対比なのだろうか。
作品NO.37「泉の上で紋章を持つプット像のある庭園風景と花」の花が気に入った。写実的というより装飾的。この絵の作者の通称は“花のロペス”だそうだから、花を描くのを得意としていたのだろうな。
作品NO.38「戦士の今日像のある庭園風景と花」何で庭に巨大なカップ&ソーサーが倒れているの?
作品NO.45「御公現の寓意」この作品は、解説が書いてないと後ろの建物のアーチの下に聖家族がいるのは分からないですね。日本に来て日本語で解説が書いてあるときに見られてよかった。
作品NO.47「大地女神ケレスと四大元素」もっと大きな絵、明るい絵だと思ってた。大きさ的には思っていた1/9くらい。
作品NO.57「チモーネとエフィジェニア」ルーベンス作だけれど、果物とオナガザルはフランス・スネイデルス、背景はヤン・ウィルデンス。解説があるから知ることができること。
作品NO.70「貴婦人の肖像」有り得ない脚の長さ。
作品NO.74「高杯を持つ窓辺の女」これも随分小さい作品。びっくり。でも高杯が綺麗。
作品NO.75「薔薇色の衣装のマルガリータ王女」を数分間独り占め。贅沢な時間。近くで細部をじっと見ているよりも離れて見たほうが、彼女がまだ3歳の幼児だということが分かる。この展覧会の目玉の絵なのでもっと人が群がっていると思っていたのに、一人で前に行ったり後ろに下がったりして見ていても、他の方々のご迷惑にならないくらいにこの作品の前に皆さんがいらっしゃらないのが意外。
国立新美術館内
会場付近にて
見始めてから会場を出るまでで約2時間。作品数の割に時間がかかったのは、空いていたので細部までじっくりと見ることができたから。
「薔薇色の衣装のマルガリータ王女」をゆっくり見られたので個人的には大満足の企画展だった。(*^^*)
じ〜っくり見て疲れたので、同じフロアにあるカフェでカフェ・ラ・テを飲んでくつろいだ。