博物館に初もうで・東博本館リニューアル記念

2011年1月
「博物館へ初もうで」のキャッチコピーにうまうまと乗せられて、上野の東京国立博物館に初詣に行きました。

 初もうでもさることながら、東京国立博物館のリニューアル記念特別公開の作品である尾形光琳の「風神雷神図屏風」を見るのが最大の目的です。

 上野駅に着いたのが9時10分。朝の上野公園をぶらぶら歩いて、9時20分に東京国立博物館前の交差点に到着すると、そこには総合文化展(平常展から改称)の当日券売り場前の人ごみが目に入ってきました。博物館に初もうでする方、多し。
 早速、列に並ぶと瞬く間に後に列ができていきます。東博の年間パスポートを持っていれば並ばずにすむのでしょうが、持っていないので…。
 9時30分開場&当日券発売開始。9時40分には、無事、当日券をゲットして初詣のスタート。

「秋冬山水図」 雪舟
冬景

 2階から見学し始めて、2室目の本館2室 国宝室には、雪舟の「秋冬山水図」が鎮座していました。(展示期間 1月2日〜2月6日)

 「本物の雪舟の掛け軸!!」です。冬景には雪の坂道を上る人も描かれていて、静だけではなく動もあるのだなぁと、思ったりもしました。

 この国宝室、それなりの広さのある部屋にこの2幅の掛け軸のみが静かに置かれていて、まだ時間的に比較的早かったので、まだそれほどの人混みでもなく観られました。

「秋冬山水図」 雪舟
秋景
 様々な陶磁器、刀剣、武具などなど…重要文化財など多数あり…の中を自分の趣味のままに観ながら先に進むと本館リニューアル記念特別公開狩野永徳の「檜図屏風」(展示期間 1月2日〜1月16日)。ここは、何故かさほど人垣ができておらず、人が途切れた一瞬がありました。教科書で習った狩野派ですよ〜!なんだかドキドキ。(笑)

 ここで10時30分近くになったので、一旦、見学を中断して博物館正門内池前に設けられた特設ステージに向かいます。

「檜図屏風」 狩野永徳


和太鼓
和太鼓 御響
 10時30分から和太鼓の演奏があったのでそちらを鑑賞。30分で4曲演奏。時間ギリギリに行ったので30分間立ちっ放し。太鼓の音がお腹にずしんずしん響きます。ラストの曲だけ曲目「夜叉」覚えてます。写真はその曲の冒頭のもの。
 何だか、ざ!日本のお正月っぽくていい感じ。

 太鼓演奏終了後、7室の「檜図屏風」まで戻り、見学再スタート。

 ここで、今回の私的趣味No.1作品に巡りあいました。
 それが、→の「花車置物」です。可愛いですよね♪
  国宝でも重要文化財でもないのですけれど、妙に気に入ってしまったので登場です。(笑) 19世紀の江戸時代の作品ですので、それほど年季は入ってないですが…。

 そして、8室に私の最大の目的の尾形光琳の「風神雷神図屏風」が鎮座ましましていました!やはり、ここが1番の人垣ができていました。

「花車置物」


「風神雷神図屏風」
尾形光琳

 教科書でお馴染みの尾形光琳の「風神雷神図屏風」(展示期間 1月2日〜1月16日)。この作品、教科書とか様々なところで目にしたりしていますけれど、本物を観るのは今回が初めて。「本物、見ちゃった〜♪」です。
 この作品、どこかに大切に所蔵されていて、本物を見られるとか考えたことがなかったのです。それが、今回のリニューアルで公開されると東博さんのHP観て「絶対行く〜!」と即決しました。

 ←ず〜っと1つながりだと思っていたら、2枚1双でした。本物観て初めて知った衝撃(?)の事実。
 10室には葛飾北斎の「冨嶽三十六景」が壁にずらっと10枚以上掛かっています。これはもう、カニの横ばいをするしかないでしょう。…でも、フェルメール展とかのカニの横ばいよりずっと進むスピード速いし楽。(爆)…

 次、「博物館に初もうで」で、干支のウサギにちなんだ作品などを集めた「美術のなかのうさぎと国々のお祝い切手」のコーナーの見学。

「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」
葛飾北斎

 日本画に描かれるウサギは鷹に狙われている作品が多くて、ウサギさん可哀そう…。

 大皿は「博物館に初もうで」のポスターやチラシに使われている作品。
 「兎水滴」は写真では分かり辛いかもしれないですけれど、結構小さいものです。写真だとウサギの表情が上手くでないのが残念!
 「金茶糸素懸威波頭形兜」は、いきなり兜があって最初は「は?」な状態でした。よくよく観たら…いや、観なくても一目瞭然か…ウサギの耳がありますよね。

「染付双兎図大皿」


「兎水滴」


「金茶糸素懸威波頭形兜」

 ウサギのコーナーを見終えたところで12時近く。12時から本館前で獅子舞があるので観に行きましょう。

獅子舞

 獅子舞は最初に1頭の獅子が舞って、恵比寿さま、大黒さまの順でソロで舞い、最後に獅子が2頭で吉例の獅子頭で観客の頭をパクッとして終了。白人の4、5歳の女の子がいたので獅子が近づいたら、怖くて後ずさりしていたのが超プリティでした☆獅子舞の時間も約30分。
 博物館見学に来て、和太鼓の演奏聞けて獅子舞見られて、正月気分を思いっきり満喫できてこれで入場料600円は超お得?!

 1階の見学がまだなので再々度館内に戻ってまたまた見学。
 これ→も教科書で観たことがあるような気がします。何となく枕の形に似ているような感じを受けたので、見学中、通称で“枕”と呼んでいました。

 1階をくるっと回るともう12時50分。2度も館外に出て30分間立ちっ放しでイベントを見学したのと空腹感とのピークを向えたので、一区切りついたところで東京国立博物館の初もうでを終了することにします。

 正門を出ると、総合文化展のチケット売り場には長蛇の列。

「舟橋蒔絵硯箱」
本阿弥光悦

 通常展のチケット売り場でこんなに行列ができているのを初めて見ました。すっご〜い!館内も混雑していたはずです。

 昼食に向かった先は、国立西洋美術館内のレストランすいれん。いつものランチはやっていないそうなので、以前からちょっと気になっていたパスタランチ(2,100円)をいただきます。

わかさぎのマリネ


サラダ


シーフードスパゲティ


チョコケーキ、苺のソルベ、
フルーツとアイスコーヒー

 東京国立博物館をたっぷり3時間10分かけて見学した充実の初もうででした。