なぜ、これが傑作なの? |
「腕を組んですわるサルタンバンク」
ピカソ
『なぜ、これが傑作なの?』は、ブリヂストン美術館の所蔵品のコレクション展示。その中からいくつかの作品をピックアップして、その作品が傑作な所以を説明・検証しているそうです。
BS日テレのぶらぶら美術・博物館に刺激され、実際に傑作と感じるか否かトライするためにブリヂストン美術館にお邪魔しました。
1回目の放送の後、アンコール放送を見て予習は完璧!
予習で見たときの作品への感想は「ぶらぶら」の紅一点の相沢紗世さんとほぼ一緒だったりしました。
「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」、可愛いです。少し離れたところから見ると肌の感じや洋服のブルーの感じが素敵。ちょうどいい位置に椅子があるので、そこに座ってゆっくり眺めます。
頭の中で「ぶらぶら」のこの絵に対するコメントが再生されています。それによると、この肖像画は令嬢のお父様のシャルパンティエ氏からの最初の注文で、次に仕事をつなげたいルノワールとしては、相当、リキをいれて描いた作品らしいです。実際に作品を見た感想でも、晩年の好きな絵を描いている時代の裸婦像が同じ部屋にあるのを見ても、こちらの方がリキがはいってるな〜という感じが全開なような気がします。
「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」
ルノワール
「自画像」 マネ
同じ部屋にマネの「自画像」とモネの「黄昏、ヴェネツィア」が展示されていて、こちらも「ぶらぶら」のワンシーンを思い出しつつ拝見。
「黄昏、ヴェネツィア」は、大胆なタッチでヴェネツィア気分がすごく感じられます。隣りに展示されているモネの「霧のテームズ河」は、同じような感じなのにいまひとつロンドンっぽく思えなかったのと対象的。今回、見た展示作品の中では、「黄昏、ヴェネツィア」が一番のお気に入り。
テレビで見たときは暗っぽい絵だなぁと思っていたセザンヌの「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」が、実物を見たら山の起伏とかがいい感じに思えて、実物の方がテレビで見たのより良く思えた作品NO.1。同じくセザンヌの「帽子をかぶった自画像」も、山田さん言うところの「ゴリッとした感じ」というのが、なんとなくそうかなと思ったりして。
20世紀美術になると、マリー・ローランサンの「女と犬」は雰囲気が好きかもと思う以外は、テレビを見てても実物を見ても、もう“すみません”です。個人的趣味の世界なのでお許しを。
行った時間帯がよかったのか予想していたよりも空いていて…常時1室に数人くらい…、ゆっくり近寄ったり離れたりして思う存分鑑賞できました。
「腕を組んですわるサルタンバンク」
ピカソ
テレビで見て楽しむのもいいけど、実物を見ると感想が変わるのもあったりして面白いなぁと思った約40分の見学タイム。
絵画鑑賞の後は、生まれて初めてのひつまぶし体験。おいしくいただきました。