オルセー美術館展

東京都美術館
2007年2月24日


 オルセー美術館展は神戸で開催されているときから、東京で開催されるのを楽しみにしていた企画展。オルセーで見たどんな作品が来ているのか、どきどきワクワク。

上野公園にて

 9時5分頃、東京都美術館に到着。丁度、開館前から並んでいらした方々が入場し終えたタイミングだったようで、全く並ばずにスムースに入場できて、ちょっぴり拍子抜け。一瞬、これはそんなに混んでないかも☆と期待したのは浅はかだった。
 展示品1作目のモリゾの「ゆりかご」のところから黒山の人だかり。並んでみたけれど蟻の歩みにもならず、この一画の見学は後回しにして先に進むことにした。
 そして、同じ階の展示品を全て見終わってから、引き返してみたら、入場したときよりも人が増えているような気が……。もしかしなくても失敗かな?
 ルノアールの「ジュリー・マネ」は展示品2作目。入場者の皆さん、最初からこれが目に入るから、しょっぱなで大渋滞するのよね〜(^^;)

 絵画を順に観ていくと、モネの「ルーアン大聖堂」や、ゴッホの「アルルのゴッホの寝室」など、オルセーで1年9ヵ月に出逢った絵画に再会できた。(嬉)
 写真の展示が30作品以上あったのも驚き。正直、オルセー美術館で写真が展示されているのを観た記憶がなかったのだ。主に1850年頃の作品が展示されており、その中にエジプトで実際に目にした風景があったのには懐かしさを覚えた。
 作品としては、日本人にとってメジャーな作品はもちろんだけど、フェリックス・ヴァロットンの「ボール」という作品が気に入った。女の子が公園で赤いボールを追いかけている日常の何気ない風景で公園の緑が実に鮮やかで、幼女とボールを描き出している。絵はがきを買おうとしたら、このグリーンが印刷にすると全然違うベタッとした色で発色の素晴らしさを生かしきれていないのでパスしてしまった。

 ギュスターブ・モローの「ガラテア」も宝石のように輝く煌きが、絵はがきになると微塵も感じられなくなっていた。

 ゴッホの「アルルのダンスホール」の女性たちの髪型はまるで日本髪のような感じ。
 マネの「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ」→の黒の帽子や服は同じ“黒”という括りに入るけれど、様々なヴァリエーションの黒が使われている。この黒の色使い、絶品です。立て看板→では微妙な色の違いが判りませんね。

上野公園にて

 ゴーガン(ゴーギャン)作の木を彫ったお皿や額があった。ゴーガンはタヒチ時代、絵だけではなく、レリーフにまで手を出していたのね。味があるけど、作品としてどうなのかは全く判りません。

東京都美術館前にて

 ゴーガンの作品としては、絵画である「黄色いキリストのある自画像」、「黄色い積みわら」よりも、木彫のお皿や額のインパクトの方が大きかった。これらのお皿や額のような展示品もオルセー美術館で観た記憶がない。オルセー美術館の中階は、いつもざっとした感じでしか観ていないのがここで露呈してしまった(^^;)

 一通り観て1時間15分。懐かしい作品に再会できて、Happy!で会場を出るとそこには入場待ちの皆さんの長蛇の列。ん?ちょっと大袈裟かな。会場を出たのが10時30分くらいで、そのときには入場制限がかかっていた。どうも10時くらいを目途にいらっしゃる方が多いようだ。大体、少なくとも300人は並んでいたなぁ。

 やはりオルセー美術館、というか印象派の作品は日本人には人気があるのね。