氷炎のライナノールを倒して数ヶ月後……。
ピコ「ねえねえ。今日から、ソフィア達修学旅行だって」
ゲイル「で?」
ピコ「それで、ジョアンが何やら企んでいるのよ」
ゲイル「……大体の見当はつくな」
ピコ「どうするの?」
ゲイル「行ってみるか」
ピコ「行ってらっしゃーい!」
俺は、ソフィア達の修学旅行の場所へと向かった。すると、
男「おい、東洋人!」
俺の目の前にジョアンが現われた。
ジョアン「貴様、まさか、ボクのママが考えた計画を邪魔しに来たな!」
ゲイル「計画?」
ジョアン「ママが雇った悪者達にソフィアを襲わせて、そこをボクが助けるのだ!」
ゲイル「(やはり、思っていた通りか……)」
ジョアン「どうだ?驚いて声も出まい」
ゲイル「三歳児の悪戯じゃあるまいし……」
ジョアン「黙れ!ママの悪口を……」
突然、ジョアンの顔色が変わった。
ジョアン「い、いかん!早くしないと、ソフィアが危ない!」
そう言って、走り出すジョアン。
ゲイル「仕方がない、ソフィアの為に、あいつを追いかけるか」
俺はジョアンを追いかけた。しかし、すぐにはぐれてしまう。
ゲイル「どこだ?一体、どこに行ったんだ?」
「きゃあぁぁぁぁぁ!」
突然、女性の悲鳴が聞こえる。
ゲイル「この声は、ソフィア!」
俺は、声の聞こえる方へ向かった。
ゲイル「いた!やはり、囲まれている!」
チンピラA「あ!貴様は…!兄貴、こいつがあの時の奴だ!」
ゲイル「あの時のチンピラか……だが、何とかなる!」
チンピラB「お前が、ビリーを痛めつけた奴だな?」
ゲイル「彼女を放してもらおう!」
チンピラB「契約を破るが、仕方ない」
ゲイル「我が双剣の力、見せてやろう!」
勝負は、意外と早くついた。
チンピラB「契約なんてどうだっていい!お前ら、逃げるぞ!」
そう言ってチンピラ共は去った。
ゲイル「大丈夫か?」
ソフィア「………」
ガバッ!
ゲイル「ソ、ソフィア?」
ソフィアは、俺に抱きついてきた。
ソフィア「……怖かった。もう駄目かと思った…。……このまま……暫くこのままにして………」
ゲイル「あ、ああ……」
俺は、ソフィアを抱く事は出来なかった。
それは、俺自身に、何かが深く残っていた……。
そして、ソフィアが帰る時、
ソフィア「…あ、あの、ゲイルさん……。さっきは、ありがとうございました……」
ソフィアはそう言って立ち去った。
ジョアン「おい、東洋人!ボクが森で迷っている時に、よくもソフィアを!」
ジョアンは、俺に対抗意識を燃やしている。
ジョアン「貴様は、いずれ、このエリータスにひれ伏すのだからな!」
ジョアンはそう言って、自家の船で去った。
ゲイル「さて、俺も帰らないとな」
俺は宿舎に戻った。
ピコ「おかえり!手紙が来てるよ」
ゲイル「手紙?」
ピコ「また、戦争の通知だよ」
ゲイル「八騎将が三人も倒されたんだ。無理もない」
ピコ「とうするの?」
ゲイル「明日からは、気休めも含めて学問でもするさ」
ピコ「え?」
ゲイル「この頃、バイトや剣術が多かったからな。少しでも勉強しないと…」
ピコ「まぁ、頑張りなさい」
そして、次の日から学問に励む俺。
いよいよ、四人目の八騎将との戦いが始まる……。