ついに始まった3回目の戦争。
ゲイル「今回は河川を挟んでの戦いか…」
マクラウド「ゲイル、騎馬隊の方は任せた。俺は歩兵を何とかする」
ゲイル「わかった!」
こうして始まった戦争は、河川を挟んだのが幸運だったのか、早めに決着がついた。
その時、相手の一人が立ち上がった。子供のようである。
少年「河川を挟んでの戦いは俺には合わない」
男「何をする気だ?引き返せ、コーキルネィファ!」
コーキルネィファ「誰か、俺と水遊びをしたい奴はいないか?」
マクラウド「ゲイル、奴は恐らく『迅雷のコーキルネィファ』だ。気をつけろ」
ゲイル「ああ」
ゲイル「我は双剣の翼の異名を持つゲイル=ラバーバ=ウィナー。手合わせ願う!」
そう言って名乗り出る俺。
コーキルネィファ「お、噂の双剣の翼か。俺は迅雷のコーキルネィファ!お前の力、見せてみろ!」
ゲイル「迅雷ならば雷の攻撃が得意だな。先手必勝だ!」
俺は、双剣を同時に横から切り込んだ。しかし、
ゲイル「消えた!?」
直後、俺は空からまともに雷をくらう。
コーキルネィファ「痺れるだろう?」
ゲイル「なるほど、空に飛び上がっての攻撃か。こうなったら、あの手をやるしかない!」
コーキルネィファ「止めだ!」
ゲイル「今だ!双剣の力、『双剣影撃剣』!!」
俺の双剣の片方がコーキルネィファの足を捕らえ、
ゲイル「はあっ!」
もう片方の剣がコーキルネィファを仕留めた。だが、
ゲイル「がはっ!」
コーキルネィファ「おめぇ…結構強いじゃねえか……」
勝負は相打ちだった。
俺の双剣が止めを刺したと同時に、奴の短剣が俺の腹を刺していた。
ゲイル「なんとか……勝ったようだな………」
そう言うと、俺は気を失って倒れてしまった。
ゲイル「うっ!」
何とか意識だけは取り戻した俺。目の前には看護婦がいる。
看護婦「気がつきましたか?血液が不足していますので、輸血を行ないます」
ゲイル「輸血?」
その時、俺は思い出した。自分が「特殊な血を持つ者」だと言う事を。
そして俺は輸血の相手が誰なのか横を向いて確認した。
ゲイル「ソ、ソフィア………?」
輸血の相手はソフィアだった。俺は、驚きを痛みで隠していた。
そして輸血が終わって、
ソフィア「大丈夫ですか?」
ゲイル「ああ。それより、どうしてソフィアが?」
ソフィア「私の血液型がゲイルさんと同じだったから……」
ゲイル「ははっ、はははは……」
何故か突然笑い出した俺。
ソフィア「どうかしましたか?」
ゲイル「いや、俺のような特殊な血液を持っている人間が近くにいたのに驚いて…」
ソフィア「え?」
ゲイル「俺の血液型は、滅多にない特殊なものでさ、輸血できる相手が少ないんだ…」
ソフィア「そうなんですか?」
ゲイル「ああ。でも、ソフィアが俺と同じ血液型だったなんて…」
そして、しばらく俺はソフィアと二人で楽しく話をした。
一週間後、俺は退院し、国から勲章を貰っている事に気づいた。
ピコ「凄いね。あの時の戦いは、王様も認めてくれたんだよ!」
ゲイル「そうかもな。でも、俺はまだまだ弱い。明日からは剣術を再開するか!」
そして、再び剣術を特訓する俺だった。